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    元スレ淡「宮永先輩、付き合ってください」 照「しつこい」

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    51 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 02:20:44.99 ID:+UF0FQiT0 (+95,+30,-142)
    「先輩とデート♪ 先輩とデート♪」ガンッ

    「いったい!! ああ、なんで小指ってこんなに出っ張ってるの……」

    「そうだ、せっかく休日に先輩と会うんだから、ちゃんと考えて洋服選ばないと」


    prrrr

    「……うーん……はーい」

    『おい、起きろ』

    「!! えっ、今何時ですか!?」

    『自分の携帯に聞け』

    「……あっ! すいません!!」

    『そっちから誘ったんだろう。 まぁいい、駅前の喫茶店にいるからな』ガチャッ

    「……はぁ、色々考えて寝不足だし結局遅刻しちゃうし……」

    「先輩怒ってないかなぁ……っ、やばっ、泣くな泣くな!」

    「大丈夫、先輩の優しさは私が一番わかってる! とにかく早く行かなきゃ」
    52 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 02:24:35.81 ID:HtV2aCit0 (-25,-15,+0)
    53 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 02:26:13.21 ID:6KLIo9fq0 (+30,+29,+0)
    モモのステルスおっぱい舐めまわしたい
    54 : 忍法帖【Lv= - 2012/06/24(日) 02:27:15.25 ID:Y4loGFw70 (+34,+29,+0)
    >>53
    まるで隠れてないだろモモッパイ
    55 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 02:27:30.67 ID:i0ydewsC0 (+11,+26,+0)
    へー
    56 : ハヤシライス斉藤 - 2012/06/24(日) 02:28:06.25 ID:w2eNK1Kn0 (+24,+29,-5)
    なにこの子報われない
    顔知らないけど淡ちゃん可愛い
    57 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 02:28:10.83 ID:+UF0FQiT0 (+95,+30,-180)
    「ご、ごめんなさい!」

    「待ってたぞ」

    「……あの、怒ってないんですか? 1時間遅刻したんですよ?」

    「? 別にこれくらいで怒る必要もないだろ」

    「待ってる間に朝食は食べたから、淡も何か頼んだらどうだ」

    「……やっぱり、先輩は優しいですね。 大好きです」

    「でも、できることなら朝食は待ってて欲しかったですね」

    「仮にも私は先輩に恋してるんですから、一緒に食べたいと思うのが筋です」

    「なんで後から来てそんなに偉そうなんだ……」

    「えへへ、でも怒らないんですね」

    「……変なこと言ってないで、早く注文しろ」

    「やっぱり宮永先輩を好きになってよかったです。 さ、何食べよっかなー♪」

    「……」
    58 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 02:29:25.06 ID:u0276P5YP (-25,-15,+0)
    59 : 忍法帖【Lv= - 2012/06/24(日) 02:29:29.90 ID:Y4loGFw70 (+24,+29,+0)
    てるてる天然ジゴロ
    60 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 02:31:35.49 ID:hOc1HLqy0 (+24,+29,-1)
    淡ちゃん頑張るんやで
    61 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 02:34:54.83 ID:+UF0FQiT0 (+95,+30,-228)
    「……」ペラッ

    「ちょ、ちょっと先輩ってば」

    「何?」

    「人が食べてて暇とはいえ、読書はやめてくださいよ。 デート中ですよ?」

    「仕方ないだろ、他にすることがないんだから」ペラッ

    「私の食べてる様子でも見ててくださいよ」

    「そんな趣味はない」

    「私は先輩の食べてる様子、見たかったですね。 何食べてるかとか」

    「私がさっき頼んだのは、淡が今食べてるそれだぞ」ペラッ

    「えっ、ほんと?」

    「そんなウソついてどうするんだ」

    「……えへへ、やった! 最高です♪」

    「そんなに喜ぶことか? 同じものなんて、誰かと食べに行くなら普通に頼んだりするだろ」

    「先輩はわからなくていいですよ。 どうしても知りたいなら、私と付き合えばわかることです」

    「変なの」ペラッ
    62 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 02:35:14.63 ID:dvW4BuKYO (+19,+29,-1)
    照咲にしないならぶっ飛ばす
    63 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 02:38:22.65 ID:d1CQ5Jtr0 (+24,+29,-8)
    途中から照の喋り方変わったな
    64 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 02:40:11.89 ID:+UF0FQiT0 (+95,+30,-203)
    「ごちそうさまでした」

    「先輩、食後にジュースでも飲みませんか?」

    「なんで私に聞くんだ。 もう朝食は済んでる」

    「いや、ここってメニューに恋人限定のジュースがあるんですよ。 ベタなやつ」

    「ここはよく利用するが、そんなのはないぞ」

    「あ、じゃあ賭けます? 私が頼んで出てきたら、一緒にそれ飲んでください」

    「まあいいよ。 ないものはないから」

    「……そうですね。 すみません、このジュースください」


    「普通のミックスジュースだろ」

    「まあまあ、ちょっと待っててください……えい」プス

    「さあどうぞ」

    「……これ、ストロー2つ刺しただけ」

    「細かいことは気にしないでくださいよ! さあ私の勝ちです、一緒に飲んでください」

    「……はぁ」

    「なんだかんだで付き合ってくれるんですね」
    65 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 02:45:29.66 ID:+UF0FQiT0 (+95,+30,-200)
    「ところで、どこ行くか決まっているのか?」

    「……あー」

    (興奮しててすっかり忘れてた……)

    「おい、何も考えてないのか」

    「……まぁ、そうなりますね」

    「いや、宮永先輩が悪いんですよ? 私の誘いに即答してくれたせいで、色々舞い上がって忘れちゃってました」

    「先輩が私のハートを掴んだのが、全ての元凶です」

    「……その図々しさはどこから来るんだ」

    「愛ですよ」

    「ま、何もしないんじゃあ、味気ないですよね。 映画でも見に行きましょうか」

    「淡に任せる」

    「いいんですか? ちょっと危ないところとか連れてっちゃうかもしれませんね」

    「映画」

    「先輩って二つ条件を出されたら、絶対その中から選択しますよね。 正直扱いやすいです」

    「そういう生真面目なところも好きなんですよね、これが」
    66 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 02:47:29.89 ID:u0276P5YP (-25,-15,+0)
    67 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 02:47:57.93 ID:2lYZqKPx0 (-22,-10,-1)
    支援
    68 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 02:48:14.49 ID:db0lY3510 (+24,+29,-2)
    前と後ろ、どっちがいいですか?
    69 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 02:52:00.02 ID:+UF0FQiT0 (+95,+30,-207)
    「先輩、どれ見たいですか?」

    「なんでもいい」

    「……はぁ、先輩こそ、その冷静さはどこから来るんでしょうね」

    「デートって、もう少しその、ニコニコしながらするものでしょう」

    「淡にとってはそうでも、私にとっては普通のお出かけ」

    「確かに、私が勝手に興奮してるだけですけどね。 仕方ない、先輩の笑顔は、彼女になるその時までとっときましょう」


    「じゃ、これにしましょうか。 すみません、チケット2つ」スッ

    「……いい、私が払う」

    「あの、また先輩後輩って話ですか? 私が遅れてきたんだから、私が持ちます」

    「それに言いましたよ、そういう立場抜きがいいです、と」

    「『宮永先輩』と呼んでますけど、私の中では『先輩』ではなく『宮永照』という個人です」

    「先輩にも『後輩』じゃなくて『大星淡』として扱って欲しいですね」

    「……まぁ、そこまで言うなら」
    70 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 02:57:25.37 ID:urIbeDzX0 (-22,-10,-1)
    支援
    71 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 02:58:12.70 ID:+UF0FQiT0 (+95,+30,-156)
    「真っ暗になってきますね。 映画前のこの時間、なんかいいですよね」

    「わからない」

    「でしょうね。 ま、私は宮永先輩とこうして同じものを見られるだけで幸せです」

    「こんなに真っ暗だと、もしかしたら先輩に変ないたずらしちゃうかも」

    「ちゅーとか」

    「? いくら淡が押しが強いとはいえ、さすがにそんなことはしないだろう」

    「……そうですか」


    (はぁ、結局何もできなかった……)

    「宮永先輩のことを言えないくらい、私も単純だなぁ」

    「なんだそれ」

    「こっちの話ですよ」
    72 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:01:35.26 ID:hOc1HLqy0 (+19,+29,+0)
    わくわく
    73 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:02:43.99 ID:u0276P5YP (+24,+29,-2)
    この照は淡のことをよくわかってる
    74 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:05:04.13 ID:+UF0FQiT0 (+95,+30,-130)
    「これだけ長く座ってると、身体が固まって仕方ないです」

    「そうだな……んーっ」

    「!」

    「うわっ、宮永先輩でも、手足伸ばしたりするんですね……」

    「私だって疲れる時は疲れる」

    「そうですけど、そんなに隙だらけというか、俗っぽいことをするのは意外です」

    「淡、お前も結構ひどいことを言うな。 私のことを言えない」

    「ちょっとビックリしただけですよ。 でも嬉しいです」

    「?」

    「長時間麻雀打った後でも、そんなところ見たことありませんしね」

    「普段見られないところを見られただけでも、私は嬉しいです」

    「……そ」
    75 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:10:19.11 ID:+UF0FQiT0 (+95,+30,-232)
    「さて、次はどこ行きましょう」

    「私に聞くのか?」

    「私は宮永先輩となら、どこへ行っても楽しむ自信がありますから」

    「……」

    「先輩がなにもないなら、私はゲーセンに行きたいです」

    「ゲームするのに二人で行くのか?」

    「あらら、先輩ってば無知ですね。 普通ですよ、普通」

    「……私なら構わないが、普通年上にそんな態度を取るもんじゃないぞ」

    「安心してください。 私がこうやって自然体で接してるのは、宮永先輩くらいのものです」

    「で、なんでゲーセンなんだ」

    「ゲーセンというか……先輩とプリクラが撮りたいです」

    「最初からそういえばいいだろう」

    「回りくどい方法を選ばないと、先輩と長く会話できないじゃないですか」
    76 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:10:26.88 ID:hOc1HLqy0 (-25,-15,+0)
    77 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:13:41.71 ID:K01v1jUd0 (+24,+29,+0)
    すばらです。ええ実にすばらです。
    78 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:14:28.36 ID:+UF0FQiT0 (+95,+30,-208)
    「もしかして、プリクラとか撮ったことありませんか」

    「ないな」

    「慣れた手つきの意外な先輩ってのも見たかったですね」

    「私があれこれ教えるのも、新鮮でまた楽しいですけど」


    「先輩、笑顔笑顔」

    「……」

    「ちょっと、下手くそですよ。 雑誌とかでは、いつも営業スマイル完璧じゃないですか」

    「営業スマイルってわけじゃあないんだがな」

    「……もしかして、雑誌の記者といるよりも、私と一緒にいるほうがつまらないんでしょうか?」

    「……迷惑かけてごめんなさい」

    「い、いや、そういう意味じゃ……」

    「ふふっ、冗談ですよ。 そのままでいいですよ、普段の表情が一番です」

    「そうか」


    (少しだけ、ショック受けたのは本当ですけどね)
    79 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:17:31.27 ID:CEx9fFS60 (+19,+29,-1)
    着実にデレてるな
    80 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:18:19.30 ID:BW5KTG8I0 (+24,+29,-2)
    付き合ってあげなよ~
    81 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:18:42.41 ID:d1CQ5Jtr0 (+23,+28,+0)
    がんばれあわあわ
    82 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:20:46.39 ID:+UF0FQiT0 (+95,+30,-161)
    「はぁ、最高です」

    「少しだけ微笑んでるこの笑顔。 ずっと眺めていたいです」

    「そ、そうか……なぁ、この後に写真が出てくるだけで、この値段なのか?」

    「複数人で利用するからこそ、こういう値段が許されてるんです」

    「あと、落書きとかできるんですよね」

    「するのか?」

    「したいですか?」

    「いや、私はいい」

    「なーんだ、じゃあ勝手に書いちゃいます」

    「好きにしろ」


    「……なんだこれ」

    「あれ、見えませんか? 『好きです』って、でかでかと書いたはずですが」

    「そういう意味じゃない」

    「色んなところに貼っちゃっていいですよ。 本当は私が多めに欲しかったんですが、なんならほとんどあげますよ」
    83 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:22:24.40 ID:db0lY3510 (+19,+29,-2)
    淡照大御神
    84 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:27:07.45 ID:+UF0FQiT0 (+95,+30,-168)
    「こんな細かいものでも、先輩は気を使ってくれるんですね」

    「映画はお前が出したんだろう。 これくらい出さなくてどうする」

    「はぁ、またそういう……でも、本当は嬉しいんです。 ありがとうございます」

    「さて、もう1回撮りましょうか」

    「え?」

    「今のは宮永先輩の奢り。 次は私が個人的に撮りたいだけです。 さ、撮りましょ」

    「……まぁ、構わないが」

    「♪」


    「先輩、アイスクリームが食べたいです。 何がいいですか?」

    「抹茶」

    「渋っ。 じゃ、行ってきますね」

    「いや、私が……」

    「まあまあまあ、ちょっと待っててくださいよ」グイッ

    「うわっ」

    「そこにいてくださいねー!」
    85 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:29:31.95 ID:hOc1HLqy0 (+24,+29,-2)
    これもう付き合ってるんだよね?
    86 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:30:52.44 ID:+UF0FQiT0 (+95,+30,-134)
    「戻りました」

    「……なぁ、一つしかないんだが」

    「そりゃそうですよ。 二人で食べるんです」

    「本気で言ってるのか?」

    「先輩に対してはいつだって本気です。 そろそろ振り向いてくれてもいいんですけどねー」

    「さあ、食べましょうか。 コーンはさっさと食べないと大変ですよ? さあ!」グイッ

    「……これをやるために、自分から買いに行ったのか」

    「どうでしょうね」


    (はぁ、正直抹茶はあんまり好きじゃないんだけどなぁ)

    (宮永先輩と一緒だから食べられる感じ)

    「おいしい」

    「そうですか、私もです」
    87 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:34:23.14 ID:+UF0FQiT0 (+95,+30,-90)
    「……変な気を使わなくていい」

    「えっ?」

    「少なくとも好きなものを食べる時のそれじゃないな」

    「いや、別に私は……」

    「いいから待ってろ。 他のを買ってきてやる」

    「……」

    (ずるいですよ、そういうの)

    (なんでこう、いつも空回りするんだろう。 先輩、相変わらず私の言ったことわかってないみたいだし)

    (あーあー、こういうのしないでもらいたいなぁ。 これだから、何時まで経っても好きでたまらないんですよね)

    「……」パクパク

    「……まぁまぁおいしい、かな」
    88 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:36:33.06 ID:yW9pxlnW0 (+19,+29,+1)
    あわあわマジ乙女
    89 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:37:09.36 ID:+UF0FQiT0 (+95,+30,-96)
    「ほら、買ってきたぞ」

    「あ、ありがとうございます」

    「……おい、抹茶は?」

    「全部食べちゃいました」

    「お前なぁ」

    「先輩が私を待たせた罰ですよ」

    「そんなに遅かったか? 一応急いできたんだが」

    「はぁ、そういうところが……」

    「……?」

    「まぁ、いいでしょう」パクパク

    「はい、どうぞ」

    「これもか……」

    「当たり前です」
    90 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:43:10.28 ID:HtV2aCit0 (+24,+29,+0)
    てるてるマジ可愛い
    91 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:43:52.94 ID:+UF0FQiT0 (+95,+30,-158)
    「……ねえ、先輩」

    「なんだ」

    「肩を貸して欲しいです」

    「……?」

    「もう、ストレートに言いますね。 先輩に寄っかかりたいです」

    「……」

    「了承と受け取りますね。 では遠慮なく」

    「はぁ、最高ですね。 あ、読書とかしてていいですよ? 多分寝ちゃいますから」

    「人を誘っておいて寝るのか?」

    「先輩にはわかりませんよ、私の気持ちは」

    「……嫌でもわかってはいるよ」

    「表面上は、ですね。 中途半端な行動は良くないですよ。 さすがにそれはわかりますよね」

    「……お前が頼んでるんじゃないのか」

    「そうですね、すみません。 ……少し眠ります、おやすみなさい」

    「ああ」
    92 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:49:58.03 ID:+UF0FQiT0 (+95,+30,-187)
    「……ぁ、おはようございます」

    「起きたか」

    「どれくらい経ちましたか?」

    「2時間くらいだな。 寝不足だったのか?」

    「まぁ、そうなりますね。 主に先輩のせいで」

    「私は何もしてない」

    「何もしてないのが、なんかしてるんですよ……って、本は?」

    「別に読書とかはしてない。 ずっと壁に寄っかかってただけだ」

    (……なんでだろう、なんでこんなに嬉しいんでしょうか)

    (って、別に先輩が私に気があるわけじゃない……)

    (それを前提に置いておかないと)

    「はは、マネキンみたいですね」

    「段々辛口がひどくなっていってないか?」

    「あのですね。 先輩にしたら押しの強い女に見えるかもしれませんが、私だって照れ隠しのオンパレードですよ?」

    「……」
    93 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:56:40.59 ID:hOc1HLqy0 (+5,+15,+0)
    てるてる
    94 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:57:29.04 ID:HtV2aCit0 (+0,+4,-3)
    てるてるは渡さんッ!
    95 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:57:38.38 ID:2ZllB49E0 (-24,-12,-2)
    保守
    96 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 03:58:09.64 ID:+UF0FQiT0 (+95,+30,-155)
    「昼食とも夕食とも言えない、半端な時間になってしまいましたね」

    「どこか食べに行きましょうか」

    「ああ」

    「今の内に決めておきましょう。 何がいいですか?」

    「淡に任せる」

    「本当に先輩は鈍いですね。 麻雀中の冴えてる先輩はどこにいるんでしょう」

    「おい」

    「ふふっ、答えを教えてあげますね」

    「私は先輩の好きなものはなんでも知りたい。 だから聞いているんです」

    「……わかったよ」

    「で、なにが食べたいですか?」

    「じゃあ、うどんだな」

    「あらら」

    「不満か?」

    「いえ。 冗談でも言って欲しかったですね」
    97 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 04:05:19.25 ID:hOc1HLqy0 (+16,+26,+0)
    淡ちゃん!!
    98 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 04:06:02.26 ID:+UF0FQiT0 (+95,+30,-174)
    「なんでうどんなんですか? 居酒屋の〆じゃあないんですから」

    「うどんくらい、普通に食べるだろう。 それに、好きなものを言え、と言ったのは淡の方だ」

    「そうですね。 教えてくれて嬉しいですよ」


    「何食べるんだ」

    「先輩と違うものを食べます」

    「お前は私のことを好きなのか嫌いなのか、どっちなんだ」

    「好きじゃないです、大好きです。 先輩に対しての最低値は『嫌い』ではなく『好き』、というレベルで大好きです」

    「まあ、頼みましょうよ。 ほら、はやくはやく」


    「先輩、それ一口ください」

    「……そんなことだろうとは思ったよ」

    「やっと私のことをわかってきましたか。 アタックを続けてきた甲斐があります」

    「で、食べるのか、食べないのか、どっちだ」

    「もちろんいただきますよ。 あーんしてください」

    「……はぁ、全く」
    99 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 04:08:49.48 ID:hOc1HLqy0 (+23,+28,-1)
    もう一押しや!!
    100 : 以下、名無しにか - 2012/06/24(日) 04:13:10.85 ID:+UF0FQiT0 (+95,+30,-160)
    「ごちそうさまでした」

    「……で、この後どうするんだ」

    「そうですね、こう半端な時間じゃあ、逆に身動き取れません」

    「……ねえ、先輩の家に連れて行ってくれませんか?」

    「自分で言うのもなんだが、私の家は殺風景でつまらないと思うぞ」

    「お人形だらけのほうがビックリしますよ」

    「それにですね、私にとっては先輩の家に行くのが本命だったんですよ? つまらないとかなんとか言わないでください」

    「……そうか」

    「まぁ、物事には順序がありますからね。 朝っぱらからいきなり押しかけては、いくらなんでも迷惑でしょう」

    「淡、お前妙なところで律儀なんだな」

    「何言ってるんですか。 先輩だって、好きなものは大切にするでしょう。 私もそうです」

    「……とてもそうには見えないけどな」

    「いつものあれは愛情表現です」
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