元スレ男「寺生まれのTさんVS壁殴り代行」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
51 :
作文のSSの続きなのか?
52 = 1 :
霊能力者「前回の事の詳細を聞きたいので、霊視の際には彼ら二人にも同行してもらいます。よろしいですか?」
大家「私は構いません。君たちにも例の部屋に入ってもらうぞ」
男「…分かりました」
女「といっても、壁殴り代行と寺生まれのTさんが大喧嘩したって話なんですけどね。事の発端は――」
男女事情説明中――
霊能力者「分かりました。では私は地縛霊を何とかしましょう」
大家「じゃあ、部屋の鍵を開けますね」ガチャ スタスタ
霊能力者「…確かに今は力が封じられていますが、強力な地縛霊がいますね。封印が解けるのも時間の問題です」
男「ホントですか!? っていうことは、またラップ音がするようになるんですか?」
女「そんなあ…。せっかくきちんと寝られる日ができたのに…」
霊能力者「大丈夫ですよ、その為の私です」
53 = 12 :
思ってたより長編
54 = 1 :
霊能力者「では、この地縛霊を祓うための料金を言っておきましょう。大家さん、これぐらい必要です」
男「おいおい、マジかよ!? いくらなんでもその値段は高すぎませんか?」
女「そうですよ、Tさんなら無料で引き受けてくれたのに」
大家「むむむ…。さすがにこれはちょっと…」
霊能力者「サインをしてください、大家さん。でないと地縛霊の対処はできません。私はこれで生計を立てているんです。
それなりのお金を頂くのは当たり前です」
大家「むう…。これで霊関連が無くなったら、変な風評が出ずに、入居者も増えるだろうしな…」
霊能力者「そうです、大家さん。そうやって長期的な観点でお金を投資するのが必要です。それに今ここできちんと決着をつければ、
あのTとかいう寺生まれの男を関わらせずに済みます」
女「Tさんのこと、知ってるんですか?」
霊能力者「この業界では有名です。腕は超一流ですが、強力すぎて、かつ手段を択ばない面があるので、
あたりに大きな被害を与える霊能者としてね」
男「…やっぱり、悪いうわさも伝わってるんだなあ。まあ、俺たちもあの喧嘩を目の前で見たし…」
55 = 1 :
Tさん「よく言うぜ、このボンクラ霊能力者が。口だけは相変わらず達者だな」
大家「誰だ、君は!? 勝手に部屋に入ってくるんじゃない!!」
女「Tさん! どうしてここに?」
Tさん「ここの地縛霊を祓いきれてないのが気になっていてな。また改めて来たんだ。今度こそケリをつけるためにな」
男「今日はもう暴れないでくださいよ、Tさん」
Tさん「スムーズにいけば、暴れる必要はないよ。あんた、ここの大家か? だったらこんな奴に金を渡すのはやめときな。
損をするだけだぜ」
霊能力者「大家さん、彼がこの部屋をめちゃくちゃにしたTですよ」
大家「何!? お前のいうことなんか誰が聞くか!! 帰ってくれ!! こっちでもうきちんと霊能者は用意したんだ」
Tさん「そいつは霊能者じゃなく0能者だぜ。昔テレビに出ていたんだが、そこで霊を祓うのに失敗。悪霊に殺されかけたところを、
俺の親父に助けられたっていう過去がある。能力面は甚だ疑問だな」
大家「そ、そうなのかね、君」
霊能力者「昔の話です。当時はまだ修行中でして、未熟ゆえにテレビに出てお金を稼いでいました。しかし今は違います。
霊能力だけで食っていくだけの技量を身に着けました。なのでご安心頂いて結構です」
56 = 1 :
霊能力者「それに、私の実力を疑問視するのはあなたの自由ですが、だからといってアパートを壊しかけた男に、
大事な霊対策を任せると言うのですか?」
大家「…一理ある。悪いがTさん、帰ってくれ」
Tさん「こっちとしても、関わった以上、決着はつけたいんだが…」
(´・ω・`)「しつこい男ですね、あなたも。呼ばれてもいなのに、勝手に関わる権利はないでしょう」
男「壁殴り代行さん!? どうしてここに!?」
(´・ω・`)「この間の件が私も気になっていましてね。だからアパートまで来たんです。
そしたらこの部屋で話し声がしたので、様子を伺いに参りました」
女「全く、前の事件のメンバー勢ぞろいじゃないですか」
大家「壁殴り代行か…。私のような職業に就いているものとしては、もっとも会いたくないタイプの人間だな…」
Tさん「何しに来たんだ。お前じゃ役に立てんだろ」
(´・ω・`)「その言葉、そっくりあなたに返しますよ。さっきからそちらの霊能力者の方を咎める発言を繰り返してますが、
前に地縛霊を祓えなかったのはあなたも同じでしょう? 実力はそう変わらないんじゃないんですか?」
57 = 36 :
猿回避
59 = 1 :
Tさん「こんな奴と一緒にされるのは屈辱だな…。なんならこの間の喧嘩の続き、やってもいいんだぞ?」イラッ
(´・ω・`)「ほーう、懲りない人ですね、あなたも」ムキムキ
霊能力者「まあ、なんて乱暴な会話でしょう。これでわかったでしょう、大家さん。だれに仕事を頼むべきか」
大家「…サインをします」カキカキ
男「ま、仕方ないわな。Tさんも代行さんも今日は飛び入り参加なだけだし」
女「二人には前科があるし…」
Tさん「どうなっても知らんぞ。腕の無いやつがこのレベルの地縛霊を祓うなんて…」
(´・ω・`)「あなたが彼以上の成果を出せるとは限りませんけどね」
Tさん「…よっぽど俺と戦いたいみたいだな、お前は」イライラ
(´・ω・`)「変な解釈をして、苛立たないでください」
霊能力者「…コホン。では、地縛霊を祓いましょうか。テアッ!!」
ピキーン
60 = 49 :
0能者ミナトを思い出した
61 = 1 :
ズズズズズズズ
男「な、なんだ!? あたりの風景がどんどんねじれて…」
女「く、空間が歪んでいるみたい…」
大家「それだけじゃない、闇が出てきて、どんどん暗くなっている!?」
Tさん「おい、てめえ!! これは明らかに霊に使う術式じゃないだろう!? 何しやがった!?」
霊能力者「く、地縛霊の力が強すぎて、術にひずみが…」
Tさん「嘘を言うな!! それでもこうはならん!! こうなったら俺が…」バサッ
(´・ω・`)「その取り出した札で何をする気です?」
Tさん「邪魔すんじゃねえよ!! 俺がこの部屋の空間異常を元に戻す!!」
(´・ω・`)「必要ないでしょう。私たちは危機が訪れるまで、事態を静観すべきです。何も頼まれていないのですから」
Tさん「やかましい!! おい、霊能力者!! この変な術の中心になっているお前を、まずは倒さなきゃなんねえ!! 破ぁ!!!」
霊能力者「ひっ…!!」
62 = 1 :
_ iii
/ jjjj l l
/ タ /タj
,/ ノ / /
`、 `ヽ. ∧_∧ , ‐'` ノ
\ `ヽ(´・ω・)" . /
`、ヽ. ``Y" r ' 困った男ですね。
i. 、 ¥ ノ すぐにそうやって暴力に訴えるのは、あなたの悪い癖です。
`、.` -‐´;`ー イ 自らの力を過信しすぎてるんじゃないでしょうか?
Tさん「また俺の攻撃の邪魔をするのか…。いいぜ、まずはてめえからぶっ潰す!!!! 破ぁ!!!」
男「ちょ、ちょっと、二人とも!! 喧嘩してる場合ですか!?」
女「そうですよ、Tさん!! 早くこの状況を何とかしてくださいよ!!」
大家「い、一体何が起こってるんだ!? 私のアパートは!?」
霊能力者「落ち着いてください、みなさん。先ほどは少し失敗してしまいましたが、すぐに何とかしましょう」
64 = 42 :
>>62
失敗してんじゃねーか
65 = 1 :
(´・ω・`)「私の短掌筋が光って唸る!! お前を倒せと轟き叫ぶ!! 必殺――」
Tさん「うるせえよ!! 破ぁ!!」ビシュッ ビシュッ バァン
(´・ω・`)「ぐぬ…。無粋ですね、必殺技の構えと口上の最中に攻撃するとは…」
Tさん「お前の事情になんてかまっていられないんだよ!! 破――」
(´・ω・`)「フゥウウン!!!」ブン ドコォ
Tさん「俺に『破ぁ!!』を言わせないだと!? てめえ、何のつもりだ!!」
(´・ω・`)「先ほどのお返しですよ。私もあなたに付き合うつもりはありませんから」
Tさん「決め台詞の最中に攻撃する奴はクズだな!! ロマンを分かってねえ!! 絶対にお前は倒す!!」
(´・ω・`)「それを言いたいのはこちらも同じですよ。
ヒーローの変身中や、ロボットの合体変形バンク中に、攻撃をするような蛮行を働いたあなたはクズです!!」
ドカーン バリバリ
地縛霊「なんかすごく下らない理由で争ってるな、あの二人…」
66 = 22 :
明らかにヤバイ事になってるのに「頼まれてないから」と静観しようとした壁殴り代行さん
地味に冷たい
67 :
霊能力者の真意に期待
68 = 1 :
男「って、いたのか地縛霊!?」
霊能力者「あなたが一連の事件の元凶ですか…」
地縛霊「そうだ…。俺の平和なアパートを返せ…。あ゛あ゛あ゛あ゛」
大家「何がお前の平和なアパートだ!! お前がいるせいで、私の脱サラ後の生活はめちゃくちゃになりそうなんだぞ…」ウルウル
女「大家さんからすごい哀愁が漂ってくる…」
Tさん「通常の単体攻撃では、お前は倒せないようだな! ならば連撃だ!! 破破破破破破破ぁぁっ!!」
Tさんの手のひらから放たれる、無数の青白い光弾は、壁殴り代行の肉体に殺到していく。
(´・ω・`)「なるほど、ならばこちらも連撃で対抗しますか。フンフンフンフンフンフンッッッ!!!」
壁殴り代行もパンチを光弾に向け、連続で放つ。
拳と光の弾幕は互いぶつかりながら、派手な音を立てる。
地縛霊「大体お前らが大暴れしたせいで、ここがとんでもないことになりそうなんだ!! 俺よりよっぽど有害だろ!!」
地縛霊の正論は、二人の耳には届かない。
ただ己の眼前の敵を倒す事だけに、彼らは没頭していく。
70 = 19 :
71 = 1 :
霊能力者「おっと、あなたの相手は私ですね。祓って差し上げましょう。テアァッ!!!」
地縛霊「ぐ、お、お、お、お、…」
男「やった、地縛霊が苦しんでいる!!」
女「これをなんとかすれば、事件は終わる!!」
大家「早くしてくれ…。このアパートが無くなったら、私の妻と子供はどうなるんだ…」
霊能力者「ご安心ください、大家さん。もうすぐですよ、もうすぐ地縛霊を祓えます。そしたらあの二人の戦いも止めますから」
Tさん「破ぁ!!」
(´・ω・`)「どこに撃ってるんです。下手なコントロールですね。フゥウン!!」
Tさんから放たれた光弾が、目標をそれた。
女「キャッ!! 流れ弾!?」
男「あ、危ない!?」
霊能力者「テアァッ!!!!!」
大家「霊能力者さん…。私たちをかばってくれたのか!?」
72 :
よかった!このSSの中でもかなりまともな自縛霊さんが顔見せたぞ!
73 = 67 :
>>66
まぁ周りが怪しげな空間になっただけだし
74 = 1 :
霊能力者「ぐう…。やってしまいました…。あなた方を守れたのはいいですが、地縛霊への術が不完全に…」
男「いい加減にしてくれ、二人とも!! そんな風に暴れられたら困るんだ!!」
女「そうよ!! Tさんも喧嘩はやめて!!」
(´・ω・`)「黙っててください!! あなたたちに口を挟まれる筋合いはありません」
Tさん「そうだ、これは俺たちの戦いだ。首を突っ込むじゃねえよ」
男「うるさい!! 壁殴り代行さん!! あなたの拳はリア充に苦しめられている人々を助けるためにあるんですよね!?
それをこんな風に自分の喧嘩のためだけに使って、一般人に迷惑をかけていいんですか!?」
(´・ω・`)「私の、拳の、存在意義…」
女「Tさん!! 私友達から聞いたことがあります!! あなたは悪霊の被害から少しでも多くの人々を守れるように、
強くなったんですよね!? その力で、こんな下らない喧嘩をしていいんですか!?」
Tさん「俺の、強くなった、理由…」
大家「二人の戦いが止まった…」
霊能力者「…ここの地縛霊への仕込みも終わったことですし、空間をもとに戻しますか…」ボソリ
76 = 1 :
ウニュニョウニョ
男「俺たち、元の部屋に帰れたんだな…」
大家「良かった…。今度はどこも壊れてはいない」
Tさん「おい、霊能力者。お前さっきなんて言った? やっぱりさっきの空間異常はお前が…!! それに地縛霊も…!!」ガシッ
霊能力者「私は何も言ってませんよ? 胸倉をつかまないでください」
(´・ω・`)「おやめなさい。もう今の私たちに、戦いを行う権利はありません…」
女「…そうですよ。Tさんは凄いって友達から聞いていたのに…。こんな無茶苦茶な人だとは思いませんでした。もう帰って下さい…」
男「代行さんも一緒です。もうこの件には関わらないでください」
Tさん「く、分かったよ。…どうやら俺も、興奮しすぎていたようだな…。じゃあな。頭を冷やしてくる」
(´・ω・`)「…私もそうします」
大家「やっとあの二人が帰ったか…。はた迷惑なやつらだった」
霊能力者「あの二人のせいで、地縛霊は完全に祓えませんでした。しかも下手に干渉したせいで、
今後の活動が激しくなる恐れがあります。しかし今日は私の霊力も限界です…。また後日、改めて対応するという事で…」
77 = 1 :
寺
Tさん(クソ、結局事件の解決はできなかった…!)
Tさんの父「帰ったぞ」
Tさん「お、親父!? 修行の旅は?」
T父「それが一段落したんでな。どうだ。ワシの留守はしっかり預かってくれたか?」
Tさん「すまん、親父…。それが実は…」
Tさん、事件の概要説明中――
78 :
霊能力者怪しいな
79 = 36 :
>>70
これはヤバかった。頭下げてる奴も合わせて泣いた
でも同じスレにあった便器が電柱に引っかかってる写真で泣き笑いした
81 = 1 :
T父「喝ッ!!!! この愚か者めが!!!!!! 戦いの相手を見誤るとは何事か!!!!!!」
Tさん「お、親父…」
T父「貴様が真に戦うべき相手は、その地縛霊であり、断じて壁殴り代行ではない!!!」
T父「相手を間違え、力をふるうなど言語道断だ!!!」
Tさん「お、俺はいったいどうすれば…」
T父「ついて来い!! 修行のやり直しだ!!! それが終われば迷惑をかけた方々に、謝りに行け!!!」
Tさん「…分かった。準備してくる」
T父「厳しくいくぞ!! 覚悟しておけ!!」
82 = 1 :
壁殴り代行業 事務所
代行業社長「お前の客から、かなり激しいクレームが来ているぞ」
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Λ_Λ . . . .: : : ::: : :: ::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::
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 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄
(´・ω・`)「…やはり、私が間違えていたようですね」
社長「いったい何をやっているんだ、お前は!! お客様の下で喧嘩をするなど…!!!」
(´・ω・`)「…申し訳ありません」
社長「私に謝ったって仕方ないだろう!! 仕事先で暴力を振るうなど、社会人として失格だ!!!」
(´・ω・`)「おっしゃる通りです…」
83 = 1 :
社長「お前は壁殴り代行という仕事の職務を、分かっているのか!!!」
(´・ω・`)「職務、ですか…」
社長「そうだ。壁殴り代行とは、人々の晴らせぬ鬱憤を拳に込め、それを晴らす仕事だ!!」
社長「それが逆に人々に鬱憤を植えつけるとは何事だ!!!」
(´・ω・`)「そうですね…」
社長「また一から教育のし直しだな。筋トレを行え!!! そして心筋に誓え!! 二度とこのような暴挙はせぬと!!!」
(´・ω・`)「分かりました。私の心筋に誓って宣言します!! 次こそは必ず、あの人たちの鬱憤を晴らしてみせます!!」
84 = 1 :
アパート 105号室
浮遊霊1「…」ゾロゾロ
浮遊霊2「…」ワラワラ
浮遊霊3「…」ウジャウジャ
男(やばいやばいやばい、この部屋にも大量に幽霊が出るようになったぞ!)ビクビク
浮遊霊4「…」ジーッ
男(ものすごく視線を感じる…。布団の中から顔を出すのが怖い…)ギュッ
男(…やっぱり、幽霊が活性化しているのかな、この間の失敗のせいで…)
男(危害は加えてこないようだけど、それでも怖いものは怖い…)ガクガク
86 = 1 :
ピンポーン
男(誰だよ、このタイミングで来るなんて…)
ピンポーン
男(布団から出たくないんだよ、居留守を使うか…)
ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン
男(ああ、もう、うるさいな! 出ればいいんだろう、出れば!!)
男(でも、幽霊じゃないだろうな…? 一応、ドア越しに確認と…)
女「…」
男(あれ、どうしてここに来たんだろう?)
ガチャリ
87 = 1 :
女「こ、こんばんは…」
男「な、何か用?」
女「…用ってほどでもなんだけど、うちの部屋に幽霊がいっぱい来て、すごく怖いの…。だから、一緒にいてくれない?」
男「う、うちにもいっぱいいるよ? それでもいい?」
女「う、うん。一人より二人の方がいいだろうし…」
男「…まあ、入って」
88 = 1 :
女「ふう、やっぱり二人だと安心だね…。幽霊が居ても、一人のときより怖くない」
浮遊霊5「…」ジーッ
男「まあな…(別の意味で緊張するけど)」
女「…」
男「…」
女「…」
男「…」
女(どうしよう…。会話が続かない…。前の図書館のときは話題があったから普通にお喋りできたけど…)
女(やっぱり、夜に男の人の部屋で過ごすってなると、意識しちゃうよ…///)
89 = 1 :
男「なんか、可愛いな…」
女「ひゃい!?」
男「い、いや、今のは不意に出た言葉で…」
女「そ、そう…」
男(…なんかフォローしないと、まずいぞ!!)
男「お、俺、女の子と一緒にこうやっているの、初めてなんだ…」
女「わ、私も男の人とこうやるのは初めてで…」
男(ま、まともにしゃべれない…。ドキドキしまくってるぞ、俺)
ピンポーン
女「あ、誰か来た」
男(…このタイミングでの来客は、ラッキーなのかな? それとも、残念?)
90 = 1 :
霊能力者「こんばんは。地縛霊を祓うめどがつきそうなので、来させてもらいました」
女「本当ですか!!」
霊能力者「ええ。今すぐにでも術を使いたいぐらいです。そうすれば、浮遊霊への対処もできます」
男「なら今すぐ、お願いします」
霊能力者「分かりました。私と一緒に、件の部屋に私と来てください」
男「あれ? 鍵とかは大丈夫なんですか?」
女「それに、大家さんは?」
霊能力者「大家さんも来ていますよ。あなた方にも、ぜひ立ち会って欲しいとのことです」
男(大家さんが? ちょっと変な感じもするけど、行ってみるか)
91 = 9 :
なんてこった
色情霊まで出やがった
92 = 1 :
大家「…」
男「大家さん? どうしたんです?」
女「すごく顔色が悪いですよ?」
大家「…」
男「大家さんってば」
女「返事してくださいよ」
霊能力者「彼は私の計画のために、今は少し眠ってもらっています。このまま犠牲になってもらうつもりです。あなたたちと一緒にね」
男「え?」
女「どういうことですか?」
霊能力者「私があの寺生まれのTという男を倒すためには、必要な措置なのです」
93 = 1 :
地縛霊「あ゛あ゛…。苦しい、助けて…」ブラーン
浮遊霊たち「…」ゾロゾロ
霊能力者「上々ですね。あの地縛霊を中心に、たくさんの浮遊霊が集まっています」
男「じ、地縛霊!?」
女「何!? すごく苦しそう!?」
男「霊能力者さん、一体どうなってるんですか!?」
霊能力者「私がやったんですよ。Tに勝つためにね」
女「意味が分からないですよ。いきなりそんなことを言われても…」
霊能力者「分からないのなら説明して差し上げましょう。すべてはT、そして奴の父親に復讐するための私の策です」
男「いきなりそんな黒幕宣言されても…」
女「なんか、投げやりなゲームのシナリオ終盤みたいになってるし…」
95 = 1 :
霊能力者「最初にここの大家に、この事件解決の依頼で呼ばれたとき、Tがかかわってることを知った私は喜びました」
霊能力者「奴を殺し、Tの父親を引きずり出して復讐を果たすチャンスがついに来たとね」
女「ひょっとして、Tさんが言ってたテレビの件、あれを根に持ってて…」
霊能力者「その通りですよ。おかげで私の評価は地に落ち、収入は激減。今は何とかしのいでますが、
Tの父は恨んでも恨み足りません」
男「復讐の為に、ここの幽霊を利用するつもりなのか?」
霊能力者「察しがいいですね。この霊の通り道という地理的条件、強力な地縛霊という人的条件、さらに大量の浮遊霊。
これだけあれば、地縛霊を核とした怨霊集合体を作成することができます」
霊能力者「その怨霊集合体は、この土地に縁のある人間が、理不尽に取り込まれるとさらに強化されます。
そのための適役が、大家とあなた方なんですよ」
96 = 1 :
男「前にこの部屋に入った時、ここの空間がおかしくなったのは…」
霊能力者「私がやりました。怨霊集合体を作るために、必要な過程ですのでね」
女「じゃあ、壁殴り代行とTさんの喧嘩にかこつけて、地縛霊を倒さなかったのも…」
霊能力者「無論、わざとです。あの時に必要な術を仕込みましたし」
男「じゃあ、ここに地縛霊を居つかせたのも…」
霊能力者「それも私だ、と言いたいところですが違います。それは偶然です。まあ、ここにいる以上利用させてもらいますが」
97 = 1 :
霊能力者「さて、お喋りはここまでです。怨霊集合体はこの世との接点が強いほど力が大きくなります。ですから、
あなた方の内、一人は生霊、もう一人は死霊として取り込ませましょう」
男「おい、逃げるぞ!!」
女「うん!! のんきに話を聞いてる場合じゃなかったね!!」
霊能力者「馬鹿ですか、あなたは。テアァァ!!!」
男「ド、ドアが開かない…!」
女「そんな…」
???「そうでもないぜ。無理やりぶち開ける。破ぁ!!!」
98 = 1 :
女「T、Tさん!?」
Tさん「嫌な霊気を感じたから、来てみたんだ。どうやらそれで正解だったようだな」
霊能力者「見事な霊感ですね。それも父親譲りですか?」
Tさん「まあな。しかし、とんでもないことをしでかしてくれたな、お前も。こうなった以上は、全力で叩き潰さなきゃなんねえ」
ゴゴゴゴゴゴゴ
男「な、なんだ!? Tさんが光に包まれていく…」
霊能力者「そのオーラ…。あなたの寺に伝わる奥義でしたね。しかしその力を持ってしても、私の怨霊集合体は倒せませんよ」
怨霊集合体「…」
霊能力者「大家たちを取り込めなかったせいで、やや不完全ですが、仕方ありません。行きなさい、怨霊集合体よ!!」
Tさん「破ぁ!!!」
99 :
それは私だ
100 :
熱いな
みんなの評価 : ☆
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