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    元スレ男「寺生まれのTさんVS壁殴り代行」

    SS覧 / PC版 /
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    1 :

    アパート 105号室

    キィン キィン パァアン

    (まただ、となりの部屋から変な音がする…)

    (引っ越してきてからずっとなんだよな…)

    (いわゆるわけあり物件で、家賃が安いから入居したんだけど、さすがに怖いな…)

    (そういや、壁殴り代行って隣室のリア充のギシアンを静めさせることができるんだっけ…。
      この音に効果があるかは分かんないけど、一度呼んでみよう)

    アパート 107号室

    キィン キィン パァアン

    (ひっ、また横から変な音が響いてくる…。怖いよぉ…)ビクッ

    (…やっぱりお化けだよね、これ。不動産屋はちゃんと言ってくれなかったけど、部屋代が低いってのはそういうことだろうし…)

    (眠れなくなっちゃう日もあるから、一度相談するべきだよね…。私の友達の知り合いに、こういうのに詳しい人がいる)

    (寺生まれのTさんだっけ、一度話を聞いてもらおう)

    3 = 1 :

    壁殴り代行業 事務所

             ∧_∧ 
             (´・ω・`) _、_,,_,,,     
         /´`''" '"´``Y'""``'j   ヽ  お待ちしておりました。
        { ,ノ' i| ,. ,、 ,,|,,. 、_/´ ,-,,.;;l  貴方が連絡をくれた男性ですね?
        '、 ヾ ,`''-‐‐'''" ̄_{ ,ノi,、;;;ノ  詳しいご用件をおうかがいましょう。
         ヽ、,  ,.- ,.,'/`''`,,_ ,,/   
          `''ゞ-‐'" `'ヽ、,,、,、,,r'   
            ,ノ  ヾ  ,, ''";l 


    (うわ、すごい筋肉だな…。なんて迫力…)

    (´・ω・`)「アパートの隣室の音を静めて欲しいとのことでしたね? リア充のギシアンですか?」

    「いえ、隣室には誰も住んでいないんです。なのに音がするのが問題というか…」

    (´・ω・`)「? どういうことですか?」

    「実は、いわゆるわけあり物件に住んでまして…。隣の音も、幽霊なんかのオカルトの類なのかもしれません…」

    (´・ω・`)「それは大変ですね。私も一度現場を見ないと、この依頼を引き受けられるかどうかわかりません」

    「なら、来てくれませんか? 案内します」

    (´・ω・`)「分かりました。今すぐにでも伺いましょう」

    4 :

    Tさんktkr

    5 = 1 :

    喫茶店

    寺生まれのTさん「あんたはその部屋から、夜に変な音が出るのを聞く、と」

    「…そうなんです。それが怖くて怖くて…」

    女友「ね、Tさん。一度きちんと見てやってよ。霊視っていうんだっけ? それをやってさ」

    Tさん「分かった。俺もこんな話を聞いた以上、気になるからな。早速向かわせてもらおう」

    「…! あ、ありがとうございます!」

    女友「Tさんはガチだよ。インチキなんかじゃない本物。現に私も助けてもらったことがあるから、安心できるよ」

    6 = 1 :

    アパート

    Tさん「…なるほど、これは確かに厄介だな」

    「なにか、分かるんですか?」

    Tさん「ああ。ここは冥界につながる、霊の通り道になってやがる。普通、こういった場所に住居を建てるときは、
    その道をそらしたりする術を使うんだが…」

    「それが行われていないと」

    Tさん「そうだ。でも、通り道だけじゃないぞ、これは。もっと別の感覚もする。地縛霊でもいそうな感じだ」

    「え…」

    Tさん「お前の部屋に案内してくれ。それから対応を考える」

    7 :

    面白いな

    8 = 1 :

    夜 アパート 105号室

    「代行さんが居てくれて助かりますよ、正直夜がすっかり苦手になっちゃって…」

    (´・ω・`)「毎晩妙な音を聞かされては、仕方ありません。私の下に来るお客様も、
    リア充やDQNの音に苦しめられている方が多いですし」

    キィン ピィィィィン

    「出た、この音だ…!」ガクブル

    (´・ω・`)「なるほど、確かに妙な音ですね、それに私の長掌筋が告げています…。ただの人間の仕業ではないと…!!」

    「代行さん、早く…!」

    (´・ω・`)「では殴りましょう、隣室とここを隔てる壁を!! 音は立ててもいいですか?」

    「構いません!! 早くこれをやめさせて下さい!!」

    (´・ω・`)「行きますよ、フウゥゥゥウン!!!!」

    ドゴォオ!!!

    9 :

    壁生まれって凄い

    10 = 1 :

    キィン ピィィィィン

    「ほ、ほら、あの音がする…」ガクガクブルブル

    Tさん「ラップ音…!! 間違いねえ、これは霊の仕業だ」

    「T、Tさん…」

    Tさん「任せな、壁越しになるが俺の霊力を伝えてやる」バサッ

    「わあ、お札がいっぱい…」

    Tさん「しかし、やはり通り道にいる浮遊霊だけじゃないな。それよりもっと強い存在感を放ってるやつがいる」

    Tさん「行くぜ、破ぁ!!!!」

    ドゴォオ!!!

    Tさん「なんだ、この音は!? 隣の隣から、響いてくる!! ちぃ、作業の邪魔だ、文句を言ってくる!!」

    「あ、待って、Tさん!!」

    11 :

    ぶん殴ってどうするつもりだ

    12 :

    もう笑える

    13 = 1 :

    (´・ω・`)「…ふむ」

    「どうしました、代行さん」

    (´・ω・`)「どうやら、私の壁殴りを快く思っていない方がいるようですね。今、こちらの部屋に向かってきています」

    「え、それって幽霊じゃ…」ブルブル

    (´・ω・`)「安心してください。双子筋で気配を探ったところ、人間と同じ雰囲気を感じます。しかしこの生命力、只者ではない…」

    ピンポーン

    (´・ω・`)「来たみたいですね。出てください」

    「え、でも危険な奴だったら…」

    (´・ω・`)「安心してください、その時は私の全筋肉ををもってあなたをお守りします」

    「わ、分かったよ…」

    14 :

    この組み合わせの発想はなかった

    15 = 4 :

    >>9
    混ざっとるがな

    16 = 11 :

    そもそも、壁殴り代行のSSなんぞ今まであったのか

    17 = 1 :

    「こ、こんばんは…」

    「あ、確か隣の隣に住んでいる…」

    「ええ、何度かあいさつしましたね」

    Tさん「あんたか、さっきから大きな音を立てているのは!?」

    「え、なんですか、あなた?」

    Tさん「やめてくれないか。今この部屋の隣にいる霊の対策中なんだ。騒音は邪魔になる」

    (´・ω・`)「これは失礼しました。音を出しているのは私です」

    「わあ、すごくマッチョな人…」

    Tさん(これは…。筋肉の塊ってだけじゃない、なんて威圧感だ…。こいつ、只者じゃねえな)

    (´・ω・`)(一見普通の男性ですが…。この漂ってくる雰囲気は隠せません。この人、只者じゃない…)

    18 = 1 :

    Tさん「そこの筋肉のすごい男、お前の出す音が邪魔なんだ」

    (´・ω・`)「そうは言いますが、私は壁殴り代行です。隣室から響く怪しい音を静めるために、壁殴りで出る音は必要です」

    Tさん「…壁殴り代行か、どおりですごい筋肉だ。だが、ここの音を出している霊は俺が何とかする」

    (´・ω・`)「分かりました。やはり幽霊が出す音ですか…」

    霊1「…」ジーッ

    「ね、ねえ、なんかもう一人、増えていない…?」

    「ほ、本当だ…。すごく顔色の悪い人がいる」

    Tさん「出たな、こいつは浮遊霊だ。多分この道を通る途中の奴だろう。そいつがさっきの衝撃で姿を見せたんだ」

    「ひっ、ってことは本物の幽霊…」ガクガク

    「…うわぁ!!」ブルブル

    Tさん「落ち着きな、そいつは通行中のただの霊だ。別に危害は加えてこねえよ」

    (´・ω・`)「ですね。悪意を感じることはありません」

    19 :

    これってVSになるの?共闘にならない?

    20 :

    あの、もう近くに壁が無いんですが。どうしましょう?

    21 = 1 :

    Tさん「ほれ、ラップ音がする部屋の前を見てみな」

    「え…」

    霊たち「…」ゾロゾロゾロゾロ

    「…な、なんかいっぱいいるよぉ…。あれみんな幽霊?」ビクビク

    Tさん「そうだ。俺が霊的な接触したことで、姿が見えるようになったみたいだな」

    (´・ω・`)「多いですね。私も実際に幽霊を見たのは初めてですから、少し驚きましたよ」

    Tさん「その割にはあんた、全然怖がってねえじゃないか。見上げた度胸だな」

    (´・ω・`)「この仕事に就いている以上、DQNなんかに絡まれるのはしょっちゅうですからね。
           これぐらいで怖がってはいられませんよ。それに悪意のない霊の方々より、生きている悪い人間の方がよほど怖いです」

    Tさん「ま、そうだわな。さて、本格的な霊視を行うか。この部屋に入るぞ」

    「い、いいんですか? 鍵はありませんよ?」

    Tさん「問題ねえよ、破ぁ!!!」

    「す、すごい…。強引にドアを開けた…。いいのかな、こんなことして…」

    (´・ω・`)「私たちも入りましょう。何か彼のお役にたてることがあるかもしれません」

    22 :

    なんだこれ

    23 = 1 :

    Tさん「…いるな。強烈な存在感を持つ、地縛霊が」

    (´・ω・`)「私も感じます。前頭筋がそれを告げています」

    地縛霊「…」ブラーン

    「う、うわぁ…。首を吊った人が、こっちを見てる…」ガタガタ

    「ひぃいいい…。すごい目つきだよ…」ワナワナ

    Tさん「死んだ時のままの姿で現れるか…。この世に未練がある証拠だな」

    (´・ω・`)「ここにいたいという彼の気持ちが、ものすごく伝わってきますね」

    Tさん「さて、まずは話を聞くか。そこのお前、どうしてここにいたい?」

    地縛霊「…なんだ、お前たちは…。勝手に人の家にあがるんじゃない…」

    Tさん「お前こそこんな場所にずっと留まってんじゃねえよ。お前の今いる場所は冥界に向かう霊の通り道になってるんだ」

    Tさん「そこに地縛霊が居座ると、通行の邪魔になって、浮遊霊がここにたくさんここに居ついてしまう。
    そしてそいつらがラップ音を立てたりするんだ」

    (´・ω・`)「いわゆるボトルネックという奴ですね。地縛霊が通行を阻害するせいで、浮遊霊がこの場に留まり、
           余計なことをしてしまう」

    24 :

    筋肉で気配を探るってどういうことだよwww

    25 = 1 :

    Tさん「そのかっこうから察するに、お前は自殺者だろう? とっとと冥界へ行け」

    地縛霊「…俺は、俺は…ここにいたい…。死にたくて死んだわけじゃない…」

    Tさん「自分で死を選んでおいてそんなこと言うんじゃねえよ。早くいかねえと、こっちも強引な手段をとることになるぞ」

    地縛霊「ああああああああああああ…」ズズズズズズズズズ

    「こ、こっちに向かって来る…!!」ブルブル

    「い、いやあ…」ガタガタ

    (´・ω・`)「フウウウウウウン!!!!!!!」

    地縛霊「あ…。ア…」

    「あ、あれ?」

    「凄い…。仁王立ちした壁殴り代行さんが、幽霊を止めている…」

    (´・ω・`)「残念ですが、あなたの力では私の筋肉の壁を超えることはできません」

    Tさん「霊能力を用いず、筋力であのレベルの地縛霊を止めるのか…。すごい漢だ…」

    26 = 11 :

    そのままの意味だろ

    27 :

    おもしろ支援
    しかも書き溜めありとか(・∀・)イイネ!!

    28 :

    ひどい、それがいい

    29 = 1 :

    地縛霊「いやだ…。いやだ…。本当はまだ俺は生きていたんだ…」

    Tさん「だったらなんで自殺なんかしたんだ。うじうじと往生際の悪い奴だな。この札で片づけてやる」

    (´・ω・`)「待ってください。そう強引にことを進めることは無いでしょう。それにさっきからのあなたの口調、
           自殺者にかける言葉ではありませんよ」

    Tさん「…素人は黙ってな。これほどの地縛霊なんだ。しかも浮遊霊までいやがる。このまま放っておくと、
       とんでもない悪霊になる可能性が高い。だからその前にけりをつけるんだ」

    (´・ω・`)「…素人ですか。確かに、私は霊には詳しくありません。しかし私は仕事上、リア充やDQNに苦しめられ、
           自殺寸前にまで追い詰められた方々を数多く見てきました」

    (´・ω・`)「そんな方々の思いを晴らすために、壁を殴るのが私たちの仕事です。ですから、いくら幽霊といえどあなたのように、
           力で自殺した人を排除しようとすることは、壁殴り代行として見過ごすわけにはいきません」

    Tさん「やかましい。もういい、こっちでやる。破ぁ!!!」

    30 :

    なにこれおもしろい

    31 = 1 :

    (´・ω・`)「頂けませんね、その姿勢。その光弾で、いきなり地縛霊を消滅させるつもりですか?」

    Tさん「!? こいつ、俺の攻撃を筋肉だけで防ぎやがった…! どういうつもりだ、地縛霊をかばいやがって…!!」


           /フフ         ム`ヽ
          / ノ)   ∧∧     ) ヽ
         ゙/ |  (´・ω・`)ノ⌒(ゝ._,ノ
         / ノ⌒7⌒ヽーく  \ /
         丶_ ノ 。   ノ、  。|/
            `ヽ `ー-'_人`ーノ 詳しい事情も聞かずに自殺者を排除しようとするその蛮行、
             丶  ̄ _人'彡ノ  私が許しません。この筋肉にかけてね。
             ノ  r'十ヽ/    私の肉体は、彼のような弱者を代弁するためにあるのですから 
           /`ヽ _/ 十∨

    Tさん「…俺の邪魔をするっていうんなら、容赦はしねえぞ」

    (´・ω・`)「いいでしょう。ここで退けば、私の大胸筋に後悔を残すだけですから」

    Tさん「だったらまずはお前から倒す!! 破ぁ!!!!」

    (´・ω・`)「この筋肉の鎧、破れるものなら破ってみなさい!!!! フウウウウウン!!!!!」

    32 = 19 :

    燃えてきた

    33 :

    壁殴り代行って人手不足なの?
    いつも新人募集してるけど

    34 = 27 :

    なんという熱い展開

    35 :

    おもしろい

    37 = 1 :

    Tさん「食らえ!! 破ぁ!!!」ビュン ビュン

    Tさんは青白い光弾を壁殴り代行に向けて放った。
    それは壁殴り代行の筋肉にぶつかり、派手な音を立てる。

    (´・ω・`)「ぐう…。見事な攻撃です。私の筋肉にここまでの痛みを与えたのは、社長以外ではあなたが初めてです」

    壁殴り代行は一瞬、苦悶の表情を浮かべるものの、すぐにそれを消し去り、構えに入った。  

    (´・ω・`)「今度は私の番です。壁を殴るための拳で、人を傷つけるのは不本意ですが…。それでもやらねばなりません。フン!!」

    拳の一撃は、正確にTさんのみぞおちを襲った。
    Tさんはとっさに結界を張り、パンチを防いだが、それを突破されてしまった。

    Tさん「ぐお!! この結界を割ったのは、親父以外じゃお前だけだぜ!!」

    痛みが少し残る中、Tさんは不敵な表情を浮かべ、壁殴り代行と対峙する。

    (´・ω・`)「それは光栄です。私のパンチはまだありますよ!!」

    Tさん「こっちのお札もまだまだあるぜ!!!」

    札、光弾、拳撃、蹴撃の乱舞が、アパートの一室内に炸裂する。
    Tさんはもはや地縛霊などどうでもいい。壁殴り代行を倒す為だけに、技を使い続ける。
    それは多分、向こうも同様だ。
    早く本業に戻って欲しいもんである。

    38 :

    社長どんなだよw

    39 = 1 :

    ドン パチ パァン!! ドッカーン!! ボカァ!!!

    「筋力対霊能力…。まさに異種格闘スーパーバトルだな…」

    「いや、感心してる場合!? 喧嘩を止めないと、この部屋壊れちゃうよ!!!」

    「そ、そうだな。おい、二人ともやめてくれ!!」

    「っていうかすごい音ね…。霊のラップ音なんかより、この二人の方がよっぽど近所迷惑だわ…」

    「早く戦いをやめてもらわないと、いろんな人に怒られるぞ!!!」

    40 = 33 :

    こいつら自縛霊ほっといてなにやってるんだwww

    41 = 1 :

    地縛霊「…俺を無視するな…。あ゛あ゛あ゛あ゛」

    「あ、目の前の濃すぎる二人のせいで忘れてた」

    「もとはといえばこの幽霊のせいなんだよね、全部」

    さん「代行さん、助けてください!!」

    (´・ω・`)「フゥゥウン!!!」

    Tさん「破ぁ!!!!」

    ドッカーン ボッカーン バッカーン!!!

    「ダメ。お互い自分たちの戦いに夢中で、全く気づいていない…」

    「壁殴り代行を呼んだの、間違いだったかなあ…」

    地縛霊「う゛う゛う゛う゛」ススーッ

    「やばい!! こっちに来てる!!」ドン

    「きゃっ!!」ズコッ

    42 :

    これはいいな

    43 = 1 :

    「ちょ、ちょっと…。いきなり押し倒して覆いかぶさってくるなんて…////」カァァァ

    「ご、ごめん…。こうしないとあいつにやられるから…」テレテレ

    地縛霊「俺は、俺は…。好きでこうなったわけじゃないんだ…!!」

    グラグラ メリメリ

    (´・ω・`)「私の筋肉の前で、ここまで持ちこたえることができるとは…」

    Tさん「こっちも驚きだぜ。ここまでやって倒せないとはな」

    「あの二人は無事そうだけど、この建物自体がやばいぞ!!」

    「さっきから地震みたいに揺れてるし、下手したら崩れちゃうよ!!」

    地縛霊「お前ら…ここを壊すな!! ここは俺の居場所なんだ!! っていうか、微妙にフラグたててんじゃねえぞ、そこの男女!!」

    Tさん「うるせえ! 戦いの邪魔をするな! 破ぁ!!」

    「うわぁ、地縛霊の方が常識人だ…」

    「…紹介してもらう人、間違えたかなあ…」

    44 :

    >>16ブーン系ならあったけどな

    45 = 1 :

    地縛霊「う、わ、わ、わ、わ…」

    Tさん「ちぃ、地縛霊は倒し切れなかったか…。霊力も尽きかけているし、これ以上の戦いは無理だな」

    (´・ω・`)「こちらも疲労がたまってきました」

    Tさん「まあいいだろう。俺たちが暴れたせいで、地縛霊はしばらく活動できないだろうし」

    (´・ω・`)「今日のところは、引き分けですね」

    「いやいやいや、おかしいですよ、その会話。あんな派手な喧嘩やる力があるんなら、しっかり霊の方の対策をしてくださいよ」

    「そうですよ、Tさん。あなたに来てもらったのは霊現象を何とかしてもらうためなのに…」

    Tさん「じゃあな、俺は帰る。お前たちも今晩は気をつけて寝ろよ」スタスタ

    (´・ω・`)「私も帰らせてもらいます。壁殴りの料金の方は後日ということで…」トテトテ

    「金とるの!? ここまでドンパチやっといて!?」

    「いったい何しに来たんだろ、あの二人…」

    「代行業者にクレームを入れてやる」

    「この部屋の鍵、Tさんに壊されたままだし、中はめちゃくちゃ…。私たちが怒られるのかなあ…」

    46 = 9 :

    寺生まれって酷い

    47 = 1 :

    別日 アパート

    「あ、こんにちは」

    「どうも。これからお出かけ?」

    「うん。あの夜の後、自分でネットとかで自殺事件のことを調べてたんだ。
      そしたらどうやらここで起こったらしいものの情報を見つけたから、詳細を知るために新聞を図書館で読もうと思ってる」

    「奇遇ね!! 私も自分でいろいろ調べた後、気になってたから新聞を読みに行こうとしてたの」

    「マジで!! だったら一緒に行く!?」

    「そうしましょう」

    移動中――

    「しかし、あの後始末は大変だった…」

    「ホントよね…。あの二人のせいで、私たちが大家さんに怒られたし…。一応ラップ音は聞かなくなったけど…」

    「俺なんか親に出てきてもらって、なんとかことを治めてもらって、出ていかずに済んだんだ…。
      あの人、寺生まれのTさんっていうんだっけ?」

    「そう。見ての通り、霊能力は超一流みたいなんだけど…。あなたの呼んだ壁殴り代行もすごい人だったわね…。
      筋肉だけじゃなく、他のところも鍛えてほしいわ…」

    48 = 1 :

    図書館

    「えーと、この日付の新聞で間違いないな」

    「そうそうこれよ、これ。自殺した人は、元々教師だったみたいね」

    「それが、自分が担任していたクラスの女子児童が二人も死んだことを苦に、自ら命を絶ったんだっけ」

    「ネットで調べたら、そういう感じの情報がたくさん出てきたわね。…そういや、当時のこと、少し思い出したわ。
      テレビなんかでもこれ関連のニュースは結構やってたっけ」

    「…ああ、そういやそんなこともあったなあ。しかし、人の噂も七十五日っていうし、すっかり頭から抜け落ちてる」

    「私たちがあのアパートに入居することになって、この事件に関わるとはね…」

    「これより前の新聞も見よう。ほら、死んだ女子児童二人のうち、片方は自殺か…。この件はかなり大きく報道されているぞ」

    「うわ、一面じゃない。…クラスで起きたいじめが原因で自殺か…」

    「もう片方の女の子は、いじめの主犯格側で、1人目の子を自殺に追い込んだことに怒った両親によって、金属バットで撲殺か…」

    「…ホント、嫌な事件だったね。これじゃ担任の先生は自殺してもおかしくないわ…。心労は半端ないだろうし…」

    「あんな形で化けて出るのも、納得できるな…」

    49 :

    まさかここから始まるのか?

    50 = 1 :

    アパート

    「うん? あの部屋の前に人がいるぞ」

    「あ、大家さんじゃない!!」

    大家「…なんだ、君達か。全く、こないだはろくでもない連中を呼んでくれたもんだ」

    「…あはは、ごめんなさい」

    「…壁殴り代行が、あんなのだとは思わなかったから」

    大家「このアパートが無くなったら、それこそ私は路頭に迷わなきゃならない。君たちの両親は学生に一人暮らしをさせて、
       そのうえでトラブルにポンとお金を出して解決できる人だけど、こっちは脱サラでアパート経営してるんだ」

    「ご、ごめんなさい…」

    「そちらの方は?」

    大家「私が呼んだ霊能力者だ。…一応、こっちとしてもきちんと対策するべきだと思ってな」

    霊能力者「ええ。今日はここをしっかり霊視させてもらいます。しかし驚きましたねえ。ここは霊の通り道だし…」


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