元スレマミ「虚ろな転校生」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
1 :
2 :
空は
4 :
俺は
5 = 3 :
愚かしく
6 = 2 :
空白は
7 :
マミ「糖が出た…」
8 = 3 :
>>7
糖尿病って手足等の末端から腐ってくんだよな
9 :
マミ「転校生?」
女子1「そうなの。凄い美人らしいよ」
女子2「しかも勉強も運動もできるんだって!羨ましい限りだよ」
マミ「へぇー……」
いつの時代も女の子っていうのは噂とかゴシップネタが好きなのね。
まあ、私も嫌いな方じゃないから、適当に返事をする。
確かにどんな人なのか気になる。
気になるけど、私にとって大事なのは話の中身じゃない。
本当は話の中身なんてどうでもいい。
ただ、こうして一般の人たちと繋がっていられるということに少しだけ安心する。
こんな風にみんなが笑っていられる街を守ることができるという、そのことに安堵する。
10 :
糖尿に冒された魔法少女って誰得の新ジャンルだよ?
12 = 10 :
>>9
まあいい、続けてみな?
13 :
期待しよう
15 = 3 :
自分で投稿しておいてなんだけど
このAAのマミさん、限度っちゅーもんが有ると思うのよ
16 :
この文体だと時間かかりそうだがまつしかないな
17 = 9 :
女子1「ちょっと見に行ってみない?」
マミ「んー……私は遠慮しておくわ」
女子2「いいじゃん!せっかくなんだからさあ!」
マミ「ちょ、ちょっと!」
無理矢理腕を引っ張られて廊下を、階段を抜ける。
騒がしい人混みは目的地に近付くにつれて増殖していき、一目で「そこ」に何かあると分かる教室に着いた。
誰も彼も皆目を輝かせて、爪先立ちをするか、もしくは無理矢理掻き分け、噂の正体を確かめようとする。
マミ「これじゃあ分からないわね」
女子1「ぬぬぅー……あっ出てきた」
私達が辿り着いたタイミングで、扉が開いた。
その瞬間塊は分裂を始め、どこかの神様が海を割ったように進むべき道ができた。
マミ「……」
中から出てきたのは、神様ではなく中学生だった。
19 = 3 :
まどポのマミさんに話し相手が居た時でさえ微妙な距離感が有ったな
21 = 9 :
ただし、「美少女」と前につけても誰も文句のつけようがない、綺麗な人だった。
すらりと伸びた手足、白い肌、小さな指、眉、鼻、唇、腰まで伸びた髪は吸い込まれそうな黒でさらりと流れる。
誰もが振り向く容姿を持った彼女は、周りの熱烈な視線とは真逆の、刺さるような冷たい目をして前を見据えていた。
ただ冷たいだけじゃない何かを感じたけど、その正体はずっと深くに沈んでしまっているのか、分からなかった。
なんという名前なのだろう。
モブ1「ねえ暁美さん、どこ行くの?」
ほむら「……ちょっと、屋上に行ってみたくて」
モブ2「アタシ案内してあげるよ!」
さっきまでの私の様に手を引かれ、人の波を抜けていく。
ほむら「……っ」
マミ(……何?)
確かに、こちらを見た。
まっすぐ、私の目を。
23 = 9 :
暁美さんと呼ばれた彼女は、しかし何事もなく屋上へと向かっていった。
私を睨んだことなど何でもなかったというように。
しかしそれは当然のことで、名も知らぬ初対面の相手とたまたま目があったからと言って、何か反応することなどあるはずもない。
至って普通の反応であり、私も「あぁ、彼女が噂の転校生なのね」と、軽く受け流してしまえばよかった。
それなのに、一体何が引っかかるのだろう?
女子1「やっぱすげー美人だね」
女子2「ありゃ勝てねーわぁ……とんでもない奴だ」
マミ「そうね……でも、なんだか静かな人みたいね」
女子2「まだ慣れてないだけじゃない?」
女子1「だねだね。それよりマミ!さっき言ってた宿題見せてよ!」
マミ「もう、だから見せようとしてたのに話題を変えたのはあなたでしょ?もう見なくてもいいのかと思った」
女子1「うぐっ!そこを何とかもう一度!」
やがて、学校が終わるまで転校生のことなど完全に忘れてしまっていた。
24 = 13 :
マミさん主人公か
全力で支援だ
27 :
まみまみ
28 = 9 :
◆◇◆◇◆
放課後になって、私は遊びの誘いを全て断り、私は近くのショッピングモールに足を運んだ。
本当は遊んでみたい気持ちが強い。
でも、それは今の私には許されない贅沢なんだと思う。
両親が死んで数年、私は一人で生きていかなければならず、全て自分でなんとかしなければならない。
あれは不幸な事故だった、なんて言葉は耳が腐るほどいろんな人に言われた。
でも、私には余計な世話でしかなかった。
すでに脳がとろけて腐るほど、自分自身に言い聞かせていたのだから。
それになにより、遊んでいる間に人が死ぬかもしれないから、私は一切の誘惑を断ち切っている。
とにかく私は、冷蔵庫に何が入っていたのか記憶を手繰り寄せながら、本日のメニューを決め、必要な物を購入していく。
――助けて
マミ「この声……キュゥべえ?」
脳内に響くSOSのサインに、僅かに体が強張った。
思わず手に取っていたねぎを置いて、どこにでも移動できるように階段近くに向かう。
30 :
マミさんに友達がいるとか新感覚だな
31 :
葱…ww
32 = 9 :
――助けて
マミ『キュゥべえ、どこなの?返事して!』
一方的に助けを求められても、私はそれに答えることができない。
しかし、その声の主が助けを求める状況を考えると、自ずと選択肢は限られてくる。
落ち着いて私。
冷静になるの。
そう、人が少なく、多少のトラブルが起きても誰も気づかない場所。
買い物カゴを持った主婦も小うるさく走り回る子供も必死に試食を勧める店員も店内アナウンスも、何もかもの音声を遮断して考える。
案内板を見ながら、やがて一つの可能性が目に映った。
マミ(6階……改修工事の為立ち入り禁止!)
カートに乗せていた鞄だけを持ち、安売りの魚を放っておいて私は階段を駆け上がった。
後で見に来た時にもし盗られていたら、その時はキュゥべえの晩御飯を抜きにしてあげようかしら。
33 = 16 :
ほ
36 = 9 :
人を封鎖するにはあまりにも無力な柵を飛び越え、立ち入り禁止区域に侵入する。
静かだった。
しかし、指輪にしていたソウルジェムを元の卵型の宝石に戻すと、僅かに暖かな山吹色に輝き始めた。
この反応が示すのはただ一つ。
そこに使い魔か魔女の結界があるということ。
急いだ方がいいかもしれない。
もしもキュゥべえが襲われているのだとしたら、一刻も早く救出しなければ命にかかわるかもしれない。
私は結界を探しに走り始めた。
「キャアアアアアァァァァ!!」
一歩踏み出した時点で静かな空間を裂くような悲鳴が響いた。
幸い遠くないらしい。
私は少し慎重に、今度は刺激しないように歩む。
37 = 34 :
ほ
38 = 9 :
まどか「なんなのここ……なんか変だよ!」
さやか「冗談だよね?あたしたち、変な夢見てるんだよね?ねえまどか!」
助けを呼んだはずのキュゥべえは、小柄な少女の腕に抱きかかえられ、隣の少女と肩を寄せ震えていた。
まるで小動物が三匹いるみたいだった。
一先ず間に合ったことに安堵し、次にどうしてキュゥべえが抱きかかえられているのか疑問に思った。
でもまずは、この状況をどうにかしないとね。
それが私、巴マミの――
魔法少女としての使命だから。
41 = 9 :
手の中のソウルジェムからリボンを伸ばし、彼女達を囲んでいた鎖を断ち切る。
私の声が届くように、ジャラランと音を立て地に落ち終わったところで声をかける。
マミ「危なかったわね。でももう大丈夫よ……キュゥべえを助けてくれたのね」
できるだけ怖がらせないように。
それが巻き込まれた一般人に対する私の心構え。
まどか「この子が、私を読んだんです。助けてって」
本当は無差別だったみたいだけど、それは今言うことじゃない。
マミ「あなた達見滝原の学生ね。2年生?」
そういえば、昼休みに見た転校生のことを思い出した。
彼女達も当然知っているのだろうか。
さやか「そうですけど、あなたは?」
マミ「そうそう、自己紹介しないとね……でも、その前に――」
ちょっと人仕事、片付けちゃっていいかしら?
42 = 9 :
× ちょっと人仕事、片付けちゃっていいかしら?
○ ちょっと一仕事、片付けちゃっていいかしら?
43 = 34 :
ほ
44 = 9 :
こういう風に人前で戦うのはいつ以来だろう。
ずっと一人で戦ってきたから、全然覚えていない。
ひょっとしたら、佐倉さんと一緒に戦ったのが最後だったのかもしれない。
なんにしても、少し人の目というものを意識してしまう。
ただし、それは二律背反で、二つの気持ちがせめぎ合っている状態。
つまり、人に見られるのは恥ずかしい、という気持ちと、恰好よく見られたい、という気持ち。
今日の私は、どうやら後者の気持ちが強かったみたいで、明らかにオーバーキルな魔法を使って使い魔を薙ぎ払っていく。
誰もいなければ、多分一匹ずつゆっくりと仕留めていたと思う。
マミ「ハッ!」
魔弾の雨が無慈悲に降り注ぎ、使い魔は露と消えた。
どうして私が少し戦い方を意識したのかと言えば、先程の疑問である、どうしてキュゥべえが見えているのかということに繋がる。
ひょっとしたら、この二人にはあるのかもしれない。
46 :
あーこれは長期保守パターンだね
47 = 9 :
マミ(……?)
ふと背中に視線を感じた。
どこかで身に覚えのある、氷の様な凍てつく視線――
そう、確か今日の昼休み、私はその目に刺された。
ほむら「……」
振り返ると彼女がいた。
暗闇に溶けるようなその衣装は、私達の制服とは違う、薄い紫。
彼女と同じような、やけに尖った衣装だと思った。
あぁ、そうなんだ。
マミ「あなたも魔法少女だったのね、暁美さん」
48 = 9 :
引っかかっていたモヤモヤの正体は、きっとこういうことだったのだろう。
彼女もまた、私と同じ魔法少女。
私と同じ、一般人とはかけ離れた存在なんだ。
ついさっきまで忘れていた彼女のことが、なんだか急に近くに感じられた。
まどか「あの、知り合いなんですか?」
マミ「いいえ、そういう訳じゃないんだけど」
さやか「転校生、あんた一体どういうつもりなの!まどかに何しようとしてたの!」
マミ「どういうこと?」
まどか「この子が怪我してたんですけど、多分、ほむらちゃんがこの子に酷いことを……」
疑問符が三つほど浮かんで、私の頭の周りをピヨピヨと回り始めた。
49 = 9 :
マミ「どういうことなの暁美さん?あなた、キュゥべえに何か恨みでもあるの?」
ほむら「……えぇ、そうね。恨んでないと言えばそれは嘘になるわ」
なぜ?
魔法少女にとって、キュゥべえは理解者の一人。
時々事務的、あるいは機械的に話していると感じることもあるけれど、話相手のいない私にとってキュゥべえは信頼できる存在だった。
魔法少女にしてくれた恩もある。
疎む気持ちが、私にはまったく分からない。
あぁ、それにしても気になる。
マミ「魔女が逃げたわ……追いかけたいけど、正直言って今はそれどころじゃないわね」
まどか「あの、この子何なんですか?それに、その格好とか、全然分かんないんですけど!」
マミ「そうね……暁美さんよね?今日のところは休戦にしましょう?まずはこの子達に説明してあげる方が大事だと思わない?」
50 = 31 :
まみまみ
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