元スレ照「咲にどうしても会わせたい子がいてね」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
251 = 1 :
~数日後~
菫「あ、大星、照が呼んでたぞ」
淡(……先輩の呼び出し……あぁ、行きたくない)
菫「正門の前で待っているそうだ。私は伝えたからな」
淡「あ、あの、先輩も一緒に来てくれませんか?」
菫「私が?私は関係ないだろ」
淡「細かい場所がわかんないと困るかなぁって」
菫「正門に細かい場所などあるわけないだろ。大会が終わったばかりで私は今色々と忙しいんだよ」スタスタ
淡(あぁ……行ってしまった)
252 = 44 :
さてと、昼過ぎに残っててくれよ
253 :
淡が照に体を売れば誰も悲しまないね(マジキチスマイル)
254 = 1 :
~正門~
淡「……こんにちは、宮永先輩」
照「ん、あぁ。遅かったな」
淡(……良かった、東京モードだ。まぁ周りは知り合いだらけだし当たり前か)
照「菫から少し聞いていてな、親がどうとか呟いていたそうじゃないか」
淡「あ……はぁ、まぁそうですね」
淡(誰のせいで悩んでいるのかと、……3割くらいは私のせいだから余計に辛い)
照「原因はなんとなくわかるよ、時期が時期だからな」
淡(あー……あんな約束忘れてくれないかなぁ)
照「だから代わりに私が説得してあげることにしたよ」
淡「はぁ……そうですか」
255 = 58 :
まてまてまて、この流れは…
256 :
親懐柔されたか
257 = 10 :
とうとう親御さんにご挨拶イベントか
259 = 1 :
照「で、今から行こうと思うんだけど、家まで案内してくれるか」
淡「は?」
照「家だよ、大星の。そういえば私は大星の住所を知らなかったことを思い出してね。迂闊だったよ」
淡(住所バレ?宮永先輩に?やだやだ勘弁してください)
淡「そんな!わざわざ先輩の足を運ぶようなところじゃないですよ!学校からだと距離がありますし」
照「あれ?そんなに遠いの?」
淡「遠いですよ!だから、後日、待ち合わせを決めてそこにしましょう。そうしましょう」
照「徒歩15分以内ってそんなに遠いか?」
淡「え?」
照「え?」
261 = 10 :
完璧な包囲網www
262 = 7 :
また淡ちゃんはお姉ちゃんに嘘をついてしまいましたね
お仕置きが必要です
263 = 1 :
淡「待ってくださいよ、なんですかその情報?」
照「待つのは大星じゃないか?大星って防犯カード持ってたっけ?」
淡「防犯カード?なんですかそれ?」
照「知らないのか?寮生じゃなく、部活動を行う生徒で通学に15分以上かかる生徒は防犯上の理由で防犯カード一式を渡されるんだ」
淡「はぁ……」
照「帰りが遅くなるときに、昇降口近くにある機械に通すと家の方に連絡が行くんだけど」
淡(なんか嫌な流れになってきた気がする……)
照「カードを通してから家に着くまでに不自然に時間がかかったら何かアクシデントに巻き込まれた可能性が高いってことだ」
照「まぁ実際防犯に役立つかといったら微妙なところだけどね」
照「で、大星は防犯カードの存在を知らなかったわけだ。改めて聞くが、徒歩15分ってそんなに遠いか?
264 = 1 :
淡「と、遠いに決まってるじゃないですか!徒歩3分以上は長距離通学ですよ!朝というのは一秒が貴重なんですから」
照「そうか?」
淡「そうですよ」
照「まぁいいよ、私は15分くらい気にしないから案内頼むよ」
淡「私が気にしますよ」
照「どうして?」
淡「ほら、親を説得するとしたら時間がかかるかもしれないじゃないですか。そしたら外はもう暗くなりますよ?」
淡「先輩に一人で暗い夜道を歩かせるなんてこちらが不安になりますよ」
照「うーん……じゃあいざとなったら大星の家に泊めてもらうよ」
265 = 10 :
お姉ちゃん図々しい可愛いwwwww
266 = 199 :
防犯カードというもの自体が照の創作だったりして
267 = 1 :
淡「馬鹿言わないでくださいよ。いきなり人一人泊めるなんて簡単に言わないで下さいって」
照「流石にそれは冗談だよ。でもタクシーチケットがあるから遅くなっても大丈夫」
淡「……なんでそんなもの持ってるんですか」
照「雑誌の取材とかで遅くなるとくれるんだ。余らせてもしょうがないからね、今日使うことにしよう」
照「もちろん、泊めてくれるならそれが一番なんだけどね。あんまり大星に迷惑をかけるわけにもいかないし」
淡(先輩が家に来ること自体が問題なんですよ!)
照「さ、時間がもったいないから早く案内して」
淡(言い訳、言い訳、先輩が納得するような言い訳…………出てこない……っ!)
268 = 58 :
グニャァ
269 = 253 :
お姉ちゃんみたいな不審者から実を守るための防犯カードやな
270 = 1 :
~一時間後~
母「まぁそうなんですか」テレテレ
照「えぇ、淡さんは素晴らしい才能を持ってますよ。私が保証します。」
照「加えて礼儀正しい行いが身についていてこちらとしても非常に助かっています。良い教育がされている証ですよ」
母「またお世辞ばかり」テレテレ
照「いえいえ、特に、こうしてお母様と直接会って確信しました。お母様の理知的な雰囲気など正に瓜二つですよ」
母「もう、宮永さんったら」テレテレ
淡(なんで盛り上がっちゃってるんですか!?こんな見え見えのお世辞にひっかかる人のどこが理知的なんだか……)
照「そこで、なんですけど」
母「年末に海外ねぇ……」
271 = 131 :
照ちゃん賢い可愛い!
272 = 1 :
照「えぇ、お母様が心配なさる気持ちも十分に理解できます。淡さんは一度海外の滞在経験がおありだとか」
母「そんなに長く行ってないんだけどねぇ、ほんの数カ月ですから」
照「多感な時期の数カ月は、実際の期間よりも何倍も有意義に過ごせるものですよ」
照る「その時期に海外滞在した淡さんはグローバルな感覚を十分に養っています」
母「そんなものかねぇ……」
照「そうですよ。私も短い付き合いではありますが、淡さんの多角的な視点には、勉強になることも多々ありました」
母「またまたぁ、宮永さんともあろう人が買いかぶりですよ」テレテレ
照「もちろん、私含め、淡さんも完璧というわけではありません。しかし、お母様、この世には切磋琢磨という言葉があります」
照「今回の海外行きには淡さんとは違ったベクトルで優秀な方たちも共に行くことになっています」
照「そのような方たちと共に過ごす、特別な時期の一週間は、淡さんのさらなる成長に代え難いものになるかと」
273 = 7 :
これが雀士モード……!
お姉ちゃんモードとはまるで別人のように理知的だ!
274 = 50 :
まるで別人だな
275 = 1 :
母「そうねぇ、宮永さんも一緒にお行きになるんですよね」
照「はい、そのつもりです」
母「わかったわ。宮永さんのような方がいるなら、淡のためにもなるでしょうし」
照「では?」
母「淡をよろしくお願いしますね。旦那のほうには私から言っておくから安心して。あの人、私には弱いのよ」
照「ありがとうございます。淡さんの一週間という貴重な時間、決して無駄には致しません」ペコリ
淡(簡っ単に折れてるよ!もうちょっと反対してくれてもいいんじゃないの!?)
母「ほら、淡も。まだ先とはいえお世話になるんだから挨拶くらいしなさい」
淡「あ、……あの、よろしく、お願いします。宮永先輩」
照「あぁ、よろしく」ニコッ
276 = 154 :
ツインバーストぱっくりですね
277 = 1 :
~玄関先~
母「本当に送らなくて大丈夫かしら」
照「ええ、そのお気持ちだけで十分です」
母「そう?またいつでも遊びに来てくださいね。淡もきっと喜びますわ」
淡(あぁ……時を選ばずに先輩が家に来るようになったら、私はいったいどうすれば……っ!)
照「では、あまり長居してしまうのもあれなので、今日はありがとうございました」
母「こちらこそ、お気をつけてお帰りくださいね」
母「……宮永さんって本当に良く出来た方ね。白糸台に入って正解だったわね、あんな人と知り合えて」
淡(失敗だよ、大失敗だよ……同じ宮永でも清澄の宮永だったらどんなによかったか……っ!!)
278 = 41 :
6時間絶えず投稿してお疲れさまだな
279 = 154 :
がんばって
眠たくなったら代行するよ
280 :
>>279
それは単に嫌がらせだろ
281 = 1 :
~翌朝~
照「おはよう」
淡「」
淡(なんで先輩が家の前にいるんですか!?ああ……居ても不思議じゃないですね。家がバレてるんですから)
照「どう?昨日はそれなりに説得出来たでしょ?」
淡「……それはそれとして、なんでここにいるんですか?」
照「一緒に学校行こうと思って。話したいこともあったしね」
淡「……まさか、これから毎日来るんじゃないでしょうね?」
照「そうしたいのはやまやまなんだけど、ほら、私が誰か後輩一人を贔屓にするわけにもいかないから。こうして用事があるときだけかな」
淡(よかった……毎日だったらどうしようかと)
283 = 1 :
淡「それで、用事ってなんなんですか?昨日の話でも掘り返す気ですか?」
照「まさか。昨日の話は一段落ついたしね。今日は別の用件」
淡「はぁ……」
照「9月ってさ、連休があるよね?」
淡(本当にもう勘弁してください。私が何したって言うんですか?)
淡「行かないですよ、長野には」
照「違う違う。逆だよ。咲がこっちに来るんだって」
淡「咲さんが?」
淡(咲さん……なんでわざわざ死地に飛び込むような真似を……?)
284 :
寝てもいいからちゃんと終わらせて下しい
286 = 1 :
照「なんでも、向こうの友達がこっちに引っ越したらしくて、遊びにくるんだって」
淡「あぁ、それで。でもそれって私たちはあんまり関係ないんじゃ」
照「そんなことないよ。咲が東京に来るんだよ?当然もてなさなきゃいけないよ」
淡「……あの、咲さんには了解とってあるんですか?」
照「今日とるつもり」
淡(ご愁傷様です)
照「でもあんまり咲の予定を乱すのも悪いから、とるのは一日だけだけどね。譲歩に譲歩を重ねて」
淡「……東京では雀士なんじゃないんですか?」
照「うん。だから家の中で歓迎会を開くつもり」
287 = 7 :
のどっちが二学期から転校すればちょうどつじつまが合うのか
うまいな
289 :
残ってた
というか投下され続けてた
なかなかやるな
290 = 168 :
恐るべきは情報網
291 = 1 :
~夜~
prrrr、prrrrr
淡「はい、大星です」
咲「あ、淡さん?私だけど、宮永咲」
淡「あぁ、咲さん」
咲「本当にごめんね、まさかお姉ちゃんに伝わっちゃうなんて……」
淡「ううん、たぶん咲さんは悪くないよ」
咲「ごめんね、また巻き込んじゃうみたいで」
淡「いいよ、もういいんだ、咲さん」
咲「……淡さん?」
淡「3年、高校卒業するまでの3年は我慢しようと思う。3年たったら縁を切るつもり」
咲「……うん、ごめんね。本当に、ごめんね」
292 = 282 :
咲と淡が一応仲良くなってるのが救いだな
293 = 1 :
淡「ううん、だから咲さん………………ぅ」
咲「……え?」
淡「3年経ったら、一緒に逃げよう。先輩に見つからないところに、二人で」
咲「淡さん……本気なの?」
淡「本気だよ!このままだったら私たちあの人に食いつぶされちゃうよ!だから、逃げようよ!」
咲「……うん」
淡「咲さん……っ!!」
咲「うん、逃げよう。私もこのままじゃ駄目なんだって、ずっと前から思ってた。お姉ちゃんのためにも、距離を置くことは大切だと思う」
淡「そうだよね。私、間違ってないよね?」
咲「うん。約束だよ、3年後、あの丘に来てくれる?嶺上の花が咲いてたあの場所に」
淡「行くよ、必ず行くから!」
咲「待ってる。私、絶対に待ってるからね」
淡、咲「約束だよ!」
おわり
294 = 168 :
うぬう乙
295 = 7 :
咲淡エンドか
楽しかったよおつ!
296 = 1 :
時間的に限界なので終わります
次の機会があれば3人とも恵まれる展開にしたい
あと公式で淡のキャラ付けはよ
298 :
いつの間にか愛の逃避行になっていたでござる
299 = 282 :
乙乙
3年後、咲が失踪して和が泣くのか…
みんなの評価 : ★★
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