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盗賊(♂)「腹減ったなぁ」
魔法使い(♀)「そうね……」
僧侶(♀)「空腹……」
勇者(♂)「でも金ないしなぁ……。誰だよ、魔物倒したらお金が手に入るとかいった奴は!」
盗賊「だってよぉー。普通落とすじゃん。よわっちい魔物は10Gとかだけど金ピカのやつとかは大金落としたりしてさー」
魔法使い「んなわけないでしょ……」
僧侶「ゲーム脳乙……」
勇者「この倒したスライム食えないかな……」
ツンツン
スライム「」
盗賊「イケるんじゃね?ゼリーみたいなもんだろ?」
勇者「そうか……」
魔法使い(♀)「そうね……」
僧侶(♀)「空腹……」
勇者(♂)「でも金ないしなぁ……。誰だよ、魔物倒したらお金が手に入るとかいった奴は!」
盗賊「だってよぉー。普通落とすじゃん。よわっちい魔物は10Gとかだけど金ピカのやつとかは大金落としたりしてさー」
魔法使い「んなわけないでしょ……」
僧侶「ゲーム脳乙……」
勇者「この倒したスライム食えないかな……」
ツンツン
スライム「」
盗賊「イケるんじゃね?ゼリーみたいなもんだろ?」
勇者「そうか……」
魔法使い「ちょっ、やめなさいよ、無理無理ムリだって!」
勇者「もう二日も食べてないし……今なら……」
魔法使い「やめなさい!」
グシャ
勇者「ああ……踏むことないのに……」
魔法使い「空腹で正気を失ってるわね……」
僧侶「でもこのままじゃ餓死……」
盗賊「いいんじゃね?死んだら満腹度100%で王様のところからやり直せるぜ!死んでしまうとは情けないとか言われてな」
魔法使い「だからゲーム脳やめなさいよ!ないってそんな設定!」
勇者「もう二日も食べてないし……今なら……」
魔法使い「やめなさい!」
グシャ
勇者「ああ……踏むことないのに……」
魔法使い「空腹で正気を失ってるわね……」
僧侶「でもこのままじゃ餓死……」
盗賊「いいんじゃね?死んだら満腹度100%で王様のところからやり直せるぜ!死んでしまうとは情けないとか言われてな」
魔法使い「だからゲーム脳やめなさいよ!ないってそんな設定!」
盗賊「ちっ、しっかたねぇなぁ。じゃあ次の町まで行こうぜ」
魔法使い「は?」
勇者「な、何か考えがあるのか?」
盗賊「あ?大丈夫大丈夫。俺に任せておけって」
勇者「お、おお……盗賊。お前って奴は……」
魔法使い「意外と頼りになるわね」
僧侶「不安……」
魔法使い「は?」
勇者「な、何か考えがあるのか?」
盗賊「あ?大丈夫大丈夫。俺に任せておけって」
勇者「お、おお……盗賊。お前って奴は……」
魔法使い「意外と頼りになるわね」
僧侶「不安……」
―――町
宿屋「いらっしゃい!」
盗賊「4名でよろしこ!」
シュタ
宿屋「あいよ!4名様ご案内!」
盗賊「食事もよろしくな!」
宿屋「あいよ!」
魔法使い「ちょ、ちょっとお金ないのに大丈夫なの?」
勇者「結構いい宿だな」
僧侶「……」
盗賊「だいじょーぶ!任せておけって!なっ!」
宿屋「いらっしゃい!」
盗賊「4名でよろしこ!」
シュタ
宿屋「あいよ!4名様ご案内!」
盗賊「食事もよろしくな!」
宿屋「あいよ!」
魔法使い「ちょ、ちょっとお金ないのに大丈夫なの?」
勇者「結構いい宿だな」
僧侶「……」
盗賊「だいじょーぶ!任せておけって!なっ!」
勇者「うめぇー!3日ぶりの飯だ!」
ガツガツ
盗賊「食え食え!入るだけ詰め込め!ははは」
魔法使い「ほ、ほんとにお金なんとかなるんでしょうね」
モグモグ
盗賊「心配すんなって!前も俺ここ来たことあるからよ」
魔法使い「あ、顔が利くってこと?」
盗賊「ま、まーなぁ。気にせず食え食え」
僧侶「……」
モグモグ
ガツガツ
盗賊「食え食え!入るだけ詰め込め!ははは」
魔法使い「ほ、ほんとにお金なんとかなるんでしょうね」
モグモグ
盗賊「心配すんなって!前も俺ここ来たことあるからよ」
魔法使い「あ、顔が利くってこと?」
盗賊「ま、まーなぁ。気にせず食え食え」
僧侶「……」
モグモグ
―――翌日
勇者「いやぁ、ベッドも柔らかくていい宿だったなぁ」
盗賊「だろ?俺に任せておけばこんなもんよ」
魔法使い「疑って悪かったわ。やるじゃない」
僧侶「……」
モグモグ
魔法使い「あんたまだ食べてるの?」
僧侶「食いだめ……」
盗賊「さーってっと。んじゃお仕事始めますか」
勇者「へ?」
魔法使い「は?」
僧侶「……」
モグモグ
勇者「いやぁ、ベッドも柔らかくていい宿だったなぁ」
盗賊「だろ?俺に任せておけばこんなもんよ」
魔法使い「疑って悪かったわ。やるじゃない」
僧侶「……」
モグモグ
魔法使い「あんたまだ食べてるの?」
僧侶「食いだめ……」
盗賊「さーってっと。んじゃお仕事始めますか」
勇者「へ?」
魔法使い「は?」
僧侶「……」
モグモグ
宿屋「昨夜はよくお眠りになられましたか?」
盗賊「おうよ!」
宿屋「それはよろしゅうございました。ではこちら代金400Gいただきます」
盗賊「ははははは、俺から金とろうってか?」
宿屋「え?いや……宿代を……」
ジャキンッ
宿屋「ひぃ!ナ、ナイフ」
盗賊「てめぇらみんな動くな!金を出せ!」
盗賊「おうよ!」
宿屋「それはよろしゅうございました。ではこちら代金400Gいただきます」
盗賊「ははははは、俺から金とろうってか?」
宿屋「え?いや……宿代を……」
ジャキンッ
宿屋「ひぃ!ナ、ナイフ」
盗賊「てめぇらみんな動くな!金を出せ!」
宿屋「や、やめてください……」
盗賊「おう、結構レジにはいってんじゃねーか。商売繁盛で何よりだぜ」
ガチャガチャ
魔法使い「やめい!」
ガンッ
盗賊「いで!な、なにすんだよぉ」
勇者「お前……それって強盗じゃないのか?」
僧侶「窃盗と傷害未遂……」
盗賊「あたりめーだろ。盗賊が盗まないでどうすんだよ」
魔法使い「世界を平和にするために旅してるのに世間を乱してどうするの!」
ガンガンッ
盗賊「いでぇ、叩くなって」
盗賊「おう、結構レジにはいってんじゃねーか。商売繁盛で何よりだぜ」
ガチャガチャ
魔法使い「やめい!」
ガンッ
盗賊「いで!な、なにすんだよぉ」
勇者「お前……それって強盗じゃないのか?」
僧侶「窃盗と傷害未遂……」
盗賊「あたりめーだろ。盗賊が盗まないでどうすんだよ」
魔法使い「世界を平和にするために旅してるのに世間を乱してどうするの!」
ガンガンッ
盗賊「いでぇ、叩くなって」
盗賊「魔物狩っても金なんてでてこねーんだろ!だったら人を狩って旅の資金つくりしかねーだろ!」
魔法使い「だからその発想がおかしいっての!」
勇者「でも王様まったく資金とかくれなかったしな……」
僧侶「ドケチ王……」
魔法使い「あんたたち……」
勇者「だからって強盗はないな」
盗賊「ちっ、わかってよ!命拾いしたな。てめぇー」
スッ
宿屋「ふぅ……」
魔法使い「その人に謝れ!」
ガンッ
盗賊「いでっ!」
魔法使い「だからその発想がおかしいっての!」
勇者「でも王様まったく資金とかくれなかったしな……」
僧侶「ドケチ王……」
魔法使い「あんたたち……」
勇者「だからって強盗はないな」
盗賊「ちっ、わかってよ!命拾いしたな。てめぇー」
スッ
宿屋「ふぅ……」
魔法使い「その人に謝れ!」
ガンッ
盗賊「いでっ!」
勇者「はぁ……腹はとりあえず膨れたけど金目のものみんな取られちゃったな」
魔法使い「それで許してもらえただけマシでしょ」
僧侶「勇者特権……」
盗賊「あー、もうだめだー。俺達は飢え死にするしか道はねー」
ジタバタ
魔法使い「あー、もううっとうしい」
盗賊「だったら旅の資金どうすんだよぉ」
魔法使い「何かお手伝いしてお礼をもらうとかあるでしょ」
僧侶「それもゲーム脳……」
魔法使い「い、いいでしょ。悪いことするわけじゃないんだから」
勇者「魔物で困ってる人助けるとか?」
魔法使い「そうそう!」
勇者「よし……やってみるか」
魔法使い「それで許してもらえただけマシでしょ」
僧侶「勇者特権……」
盗賊「あー、もうだめだー。俺達は飢え死にするしか道はねー」
ジタバタ
魔法使い「あー、もううっとうしい」
盗賊「だったら旅の資金どうすんだよぉ」
魔法使い「何かお手伝いしてお礼をもらうとかあるでしょ」
僧侶「それもゲーム脳……」
魔法使い「い、いいでしょ。悪いことするわけじゃないんだから」
勇者「魔物で困ってる人助けるとか?」
魔法使い「そうそう!」
勇者「よし……やってみるか」
盗賊「聞き込みしてきたぞぉー」
勇者「速いな」
盗賊「情報もアッチも速いのだけは自信があるぜ」
魔法使い「最低……」
僧侶「下品……」
盗賊「はぁー?これだからおこちゃまは……」
勇者「で、情報は?」
盗賊「ああ、東の洞窟の魔物が作物を荒らして困ってるらしい」
魔法使い「これこれ!こういうのよ!こういったののお礼で旅していけばいいのよ!」
盗賊「お前も結構アレだな……」
勇者「速いな」
盗賊「情報もアッチも速いのだけは自信があるぜ」
魔法使い「最低……」
僧侶「下品……」
盗賊「はぁー?これだからおこちゃまは……」
勇者「で、情報は?」
盗賊「ああ、東の洞窟の魔物が作物を荒らして困ってるらしい」
魔法使い「これこれ!こういうのよ!こういったののお礼で旅していけばいいのよ!」
盗賊「お前も結構アレだな……」
―――東の洞窟
魔物「ぐぎゃああああああああああ」
魔物「」
盗賊「意外と弱かったな」
魔法使い「私達だからそう感じただけで町の人たちには脅威だったんでしょ」
勇者「なぁ、こいつ食えるんじゃね?」
僧侶「……」
コクコク
魔法使い「はぁ?」
勇者「なんか豚の魔物だってみたいだし、焼けば……」
盗賊「持ってくか?」
魔法使い「やめときなさいよ。どうせお礼で美味しいもの食べられるんだから」
盗賊「まぁ、わざわざこれを食べることもないか」
勇者「……」
グーッ
魔物「ぐぎゃああああああああああ」
魔物「」
盗賊「意外と弱かったな」
魔法使い「私達だからそう感じただけで町の人たちには脅威だったんでしょ」
勇者「なぁ、こいつ食えるんじゃね?」
僧侶「……」
コクコク
魔法使い「はぁ?」
勇者「なんか豚の魔物だってみたいだし、焼けば……」
盗賊「持ってくか?」
魔法使い「やめときなさいよ。どうせお礼で美味しいもの食べられるんだから」
盗賊「まぁ、わざわざこれを食べることもないか」
勇者「……」
グーッ
―――町
魔法使い「東の洞窟の魔物を倒してきました!」
町人「は、はぁ……」
魔法使い「困ってたんですよね!ねっ」
町人「え、ええ。作物を荒らされてまして」
魔法使い「これで作物が安心して出来ますね!」
町人「あ、ありがと」
盗賊「あいつ……」
勇者「なんて押し付けがましい……」
僧侶「ウザい……」
魔法使い「東の洞窟の魔物を倒してきました!」
町人「は、はぁ……」
魔法使い「困ってたんですよね!ねっ」
町人「え、ええ。作物を荒らされてまして」
魔法使い「これで作物が安心して出来ますね!」
町人「あ、ありがと」
盗賊「あいつ……」
勇者「なんて押し付けがましい……」
僧侶「ウザい……」
町人「それじゃあ、ありがとうございました」
魔法使い「え?ちょっちょっと……」
町人「何か?」
魔法使い「あ、あのー。あたしたち魔物を倒したんですけど……」
町人「それはさっき聞きましたが……」
魔法使い「だ、だからあの……」
町人「まだ何か?」
魔法使い「うっ……ううっ……何でもないです……」
魔法使い「え?ちょっちょっと……」
町人「何か?」
魔法使い「あ、あのー。あたしたち魔物を倒したんですけど……」
町人「それはさっき聞きましたが……」
魔法使い「だ、だからあの……」
町人「まだ何か?」
魔法使い「うっ……ううっ……何でもないです……」
勇者「あ、諦めた」
盗賊「はぁ……ダメダメだな」
僧侶「……」
魔法使い「なぜ……良い事してもお金にならない……」
ガックリ
盗賊「おうおうおう!ちょっと待ててめぇ」
ガシッ
町人「えっ」
盗賊「助けてもらっておいてその態度はねーんじゃねーのか?あぁん?」
町人「あ、あの……ありがと……」
盗賊「おうっ、そうかそうか。ありがたく思ってるのか」
町人「は、はい……」
盗賊「だったらそれを見える形でしめさねーとなぁ?あ?」
ギラッ
盗賊「はぁ……ダメダメだな」
僧侶「……」
魔法使い「なぜ……良い事してもお金にならない……」
ガックリ
盗賊「おうおうおう!ちょっと待ててめぇ」
ガシッ
町人「えっ」
盗賊「助けてもらっておいてその態度はねーんじゃねーのか?あぁん?」
町人「あ、あの……ありがと……」
盗賊「おうっ、そうかそうか。ありがたく思ってるのか」
町人「は、はい……」
盗賊「だったらそれを見える形でしめさねーとなぁ?あ?」
ギラッ
町人「お、お金要求してるんですか?」
盗賊「ははは、馬鹿いってんじゃねーよ。誰が金だせなんて言った。それじゃ強盗じゃねーか。なぁ」
ガシッ
町人「あはは……そ、そうですよね……」
盗賊「だけど誠意は見せてもらわねぇとなぁ」
町人「あ、あの……じゃ、じゃあこれ……」
スッ
盗賊「おう、わりぃなゲブラッ」
ドガッ
魔法使い「ヤクザか!あんたは!」
盗賊「ははは、馬鹿いってんじゃねーよ。誰が金だせなんて言った。それじゃ強盗じゃねーか。なぁ」
ガシッ
町人「あはは……そ、そうですよね……」
盗賊「だけど誠意は見せてもらわねぇとなぁ」
町人「あ、あの……じゃ、じゃあこれ……」
スッ
盗賊「おう、わりぃなゲブラッ」
ドガッ
魔法使い「ヤクザか!あんたは!」
盗賊「お前がモタモタしてっからだろ!取れるときに取っておけよ!」
魔法使い「そういうんじゃないでしょ!こういうのは!」
盗賊「やってることかわらねーじゃねーか。結局見返りに金要求すんだからよ」
魔法使い「お互いの善意がないと意味ないでしょ!」
盗賊「善意で飯が食えるか!」
勇者「あ、あのさー」
盗賊「何だよ!」 魔法使い「何よ!」
勇者「もうあの人どっか行っちゃったよ」
僧侶「逃げた……」
盗賊「見ろ!お前のせいだぞ!ただ働きじゃねーか!」
魔法使い「いいじゃない!人のためになったでしょ」
勇者「はぁ……ひもじい……」
グーッ
魔法使い「そういうんじゃないでしょ!こういうのは!」
盗賊「やってることかわらねーじゃねーか。結局見返りに金要求すんだからよ」
魔法使い「お互いの善意がないと意味ないでしょ!」
盗賊「善意で飯が食えるか!」
勇者「あ、あのさー」
盗賊「何だよ!」 魔法使い「何よ!」
勇者「もうあの人どっか行っちゃったよ」
僧侶「逃げた……」
盗賊「見ろ!お前のせいだぞ!ただ働きじゃねーか!」
魔法使い「いいじゃない!人のためになったでしょ」
勇者「はぁ……ひもじい……」
グーッ
勇者「このままじゃ魔王城まで行けそうにない」
盗賊「まったくだ」
僧侶「同感……」
魔法使い「だからって悪事に手を染める気はないわよ」
勇者「いったん帰って王様に資金援助を頼んでみようと思う」
盗賊「お、いいんじゃね。勇者の案にしちゃ」
魔法使い「そうね」
僧侶「同感……」
勇者「お、俺っていったい……」
盗賊「まったくだ」
僧侶「同感……」
魔法使い「だからって悪事に手を染める気はないわよ」
勇者「いったん帰って王様に資金援助を頼んでみようと思う」
盗賊「お、いいんじゃね。勇者の案にしちゃ」
魔法使い「そうね」
僧侶「同感……」
勇者「お、俺っていったい……」
―――王城
王様「なんじゃ、魔王討伐に向かったのではなかったのか」
クッチャクッチャ
勇者「それが資金がつきまして……」
王様「旅の資金なら渡したではないか。それに装備も」
クッチャクッチャ
勇者「50Gと棍棒のことですか。装備はしておりますが、途中の食事代が……」
王様「足らんと申すか」
王様「なんじゃ、魔王討伐に向かったのではなかったのか」
クッチャクッチャ
勇者「それが資金がつきまして……」
王様「旅の資金なら渡したではないか。それに装備も」
クッチャクッチャ
勇者「50Gと棍棒のことですか。装備はしておりますが、途中の食事代が……」
王様「足らんと申すか」
勇者「は、はぁ、まぁ……」
勇者(足りるわけねーだろ。くそジジイが……ひもじいっての。ブクブク太りやがって」
王様「そうかそうか」
クッチャクッチャ
勇者「な、何を食べてるんですか?」
王様「ん?ローストビーフじゃ」
勇者(こ、このやろう……)
ゴゴゴゴゴゴ
勇者(足りるわけねーだろ。くそジジイが……ひもじいっての。ブクブク太りやがって」
王様「そうかそうか」
クッチャクッチャ
勇者「な、何を食べてるんですか?」
王様「ん?ローストビーフじゃ」
勇者(こ、このやろう……)
ゴゴゴゴゴゴ
勇者「ころ……」
王様「いいじゃろう」
勇者「へ?」
王様「ん?ころ?『ころ』なんじゃ?」
勇者「い、いえ!なんでもありません!」
ブンブンッ
勇者「で、では資金を……」
王様「資金と言っても税金じゃ。簡単には渡せん」
勇者「なっ……」
王様「じゃからこの書類をやろう」
スッ
勇者「こ、これは?」
王様「いいじゃろう」
勇者「へ?」
王様「ん?ころ?『ころ』なんじゃ?」
勇者「い、いえ!なんでもありません!」
ブンブンッ
勇者「で、では資金を……」
王様「資金と言っても税金じゃ。簡単には渡せん」
勇者「なっ……」
王様「じゃからこの書類をやろう」
スッ
勇者「こ、これは?」
一日に5人は勇者になる御時世ですからお金と装備あげる王様も優しい人だよ
王様「各町にお主を支援するように行っておこう。役場に提出すれば」
勇者「提出すれば?」
王様「お金が出るかもしれん」
勇者「かもしれんって!確証くださいよ!」
王様「あー、わかったわかった」
シッシッ
勇者「じゃ、じゃあもらっていきます」
スツ
王様「おーい!大臣!これおかわり!」
クッチャクッチャ
勇者「……」
勇者「提出すれば?」
王様「お金が出るかもしれん」
勇者「かもしれんって!確証くださいよ!」
王様「あー、わかったわかった」
シッシッ
勇者「じゃ、じゃあもらっていきます」
スツ
王様「おーい!大臣!これおかわり!」
クッチャクッチャ
勇者「……」
盗賊「おい、勇者!どうだった?いくらもらえた?ちょろまかしてねーだろーな?」
魔法使い「いくらいくら?ねっねっねっ?」
僧侶「……」
グーッ
勇者「お前ら……」
盗賊「いいから見せろよ。ん?なんだこれ?」
魔法使い「申請書?」
勇者「各町でそれ出すと支援してもらえるらしい」
盗賊「はぁ?なんだよそれ」
魔法使い「で、でも飢えることはなくなるんでしょ」
僧侶「……」
コクコク
勇者「だったら……いいなぁ……」
グーッ
魔法使い「いくらいくら?ねっねっねっ?」
僧侶「……」
グーッ
勇者「お前ら……」
盗賊「いいから見せろよ。ん?なんだこれ?」
魔法使い「申請書?」
勇者「各町でそれ出すと支援してもらえるらしい」
盗賊「はぁ?なんだよそれ」
魔法使い「で、でも飢えることはなくなるんでしょ」
僧侶「……」
コクコク
勇者「だったら……いいなぁ……」
グーッ
―――町役場
勇者「あのー……」
役人A「あー、順番守って。横からはいっちゃ駄目だよ」
勇者「え?」
役人A「ほらっみんな並んでるでしょ」
勇者「わ、わかった……」
勇者「……」
勇者「あのー……」
役人A「あー、順番守って。横からはいっちゃ駄目だよ」
勇者「え?」
役人A「ほらっみんな並んでるでしょ」
勇者「わ、わかった……」
勇者「……」
勇者「……長いな」
勇者「……そろそろか」
勇者「来た!」
勇者「あのー……」
役人A「番号札は?」
勇者「は?」
役人A「番号札の順番に呼んでますから、番号札とって待っててね」
勇者「くっ……」
イラッ
勇者「……そろそろか」
勇者「来た!」
勇者「あのー……」
役人A「番号札は?」
勇者「は?」
役人A「番号札の順番に呼んでますから、番号札とって待っててね」
勇者「くっ……」
イラッ
勇者「最初から言えよ!」
役人A「144番の方ー」
勇者「無視かよ!」
勇者「番号札……これか」
勇者「421番……どれだけ待つんだよ……」
勇者「……」
勇者「……」
イライラ
役人「420番の方ー」
勇者「次か」
勇者「……」
役人A「422番の方ー」
勇者「飛ばされた!?」
役人A「144番の方ー」
勇者「無視かよ!」
勇者「番号札……これか」
勇者「421番……どれだけ待つんだよ……」
勇者「……」
勇者「……」
イライラ
役人「420番の方ー」
勇者「次か」
勇者「……」
役人A「422番の方ー」
勇者「飛ばされた!?」
勇者「おい!次は俺だろ!」
ズイッ
役人A「あー、もう大声出さないでください」
勇者「次421番だろ。ほらっ!これこれ」
役人A「え?もう次の方も来てますからもう一度お願いします」
勇者「はぁ!?」
役人A「423番の方ー」
勇者「な、なんだここは……」
ズイッ
役人A「あー、もう大声出さないでください」
勇者「次421番だろ。ほらっ!これこれ」
役人A「え?もう次の方も来てますからもう一度お願いします」
勇者「はぁ!?」
役人A「423番の方ー」
勇者「な、なんだここは……」
勇者「……」
イライラ
役人A「620番の方ー」
勇者「来た!」
バッ
勇者「俺俺!俺620番!」
役人A「あーはいはい。あなたね。で、何の用?」
勇者「これ!支援要請お願いします!」
スッ
役人A「んー?あんたが勇者?証明するものは?」
勇者「え……」
役人A「ないの?なかったら渡せないよ?」
勇者「いや、だって俺勇者だし……」
イライラ
役人A「620番の方ー」
勇者「来た!」
バッ
勇者「俺俺!俺620番!」
役人A「あーはいはい。あなたね。で、何の用?」
勇者「これ!支援要請お願いします!」
スッ
役人A「んー?あんたが勇者?証明するものは?」
勇者「え……」
役人A「ないの?なかったら渡せないよ?」
勇者「いや、だって俺勇者だし……」
役人A「口で言われてもねー。最近不正受給も多いんでね」
勇者「そ、そんな……」
役人A「じゃあ次の方……」
勇者「ま、待て。戸籍!戸籍があれば俺が勇者と分かるだろう!役場なら見てくれ!」
役人A「戸籍は別の窓口になります。そちらにお並びください」
勇者「……」
勇者「そ、そんな……」
役人A「じゃあ次の方……」
勇者「ま、待て。戸籍!戸籍があれば俺が勇者と分かるだろう!役場なら見てくれ!」
役人A「戸籍は別の窓口になります。そちらにお並びください」
勇者「……」
>>40 書かれてたか
―――町
勇者「……」
ボー
盗賊「おーい、勇者しっかりしろー」
魔法使い「町役場の中でいったい何が……」
僧侶「茫然自失……」
勇者「戸籍複写に500G……申請は1か月待ち……毎月報告義務……」
サラサラサラ……
盗賊「逝くな!勇者!勇者ああああああああ!」
魔法使い「なんということでしょう……」
僧侶「お役所仕事……」
勇者「……」
ボー
盗賊「おーい、勇者しっかりしろー」
魔法使い「町役場の中でいったい何が……」
僧侶「茫然自失……」
勇者「戸籍複写に500G……申請は1か月待ち……毎月報告義務……」
サラサラサラ……
盗賊「逝くな!勇者!勇者ああああああああ!」
魔法使い「なんということでしょう……」
僧侶「お役所仕事……」
―――山林の村
勇者「木の実がうまい……」
モグモグ
盗賊「ぜんっぜん腹膨れねーけどな」
僧侶「山しか進めない……」
魔法使い「お金ないんだからしかたないでしょ」
グーッ
勇者「でもまぁ死ななくて良かった……本当によかった……」
魔法使い「あたしたち何と戦ってるんだっけ……」
盗賊「それはそうと村に着いたな。金目のものがあれば……」
魔法使い「駄目だっていってるでしょ!」
盗賊「じゃあどうすんだよ」
魔法使い「あたしに考えがあるわ」
勇者「木の実がうまい……」
モグモグ
盗賊「ぜんっぜん腹膨れねーけどな」
僧侶「山しか進めない……」
魔法使い「お金ないんだからしかたないでしょ」
グーッ
勇者「でもまぁ死ななくて良かった……本当によかった……」
魔法使い「あたしたち何と戦ってるんだっけ……」
盗賊「それはそうと村に着いたな。金目のものがあれば……」
魔法使い「駄目だっていってるでしょ!」
盗賊「じゃあどうすんだよ」
魔法使い「あたしに考えがあるわ」
勇者「考え?」
魔法使い「お手伝いで報酬作戦」
盗賊「それ前失敗したじゃねーか」
魔法使い「それは前もって報酬の話しなかったからでしょ!」
盗賊「あ?俺のせいだってのか!?」
勇者「まぁまぁ」
魔法使い「今回はちゃんと前もって報酬について話してから行こう」
勇者「な、なんかだんだん傭兵みたいになってきたな……」
盗賊「ちっ……盗んだ方がはえーのによ」
魔法使い「お手伝いで報酬作戦」
盗賊「それ前失敗したじゃねーか」
魔法使い「それは前もって報酬の話しなかったからでしょ!」
盗賊「あ?俺のせいだってのか!?」
勇者「まぁまぁ」
魔法使い「今回はちゃんと前もって報酬について話してから行こう」
勇者「な、なんかだんだん傭兵みたいになってきたな……」
盗賊「ちっ……盗んだ方がはえーのによ」
村長「勇者様!お待ちしておりましたぞ!!」
勇者「へ?」
盗賊「は?」
魔法使い「え?」
僧侶「……」
村長「勇者様!お願いがございます!」
勇者「ちょ、ちょちょちょ。展開が速すぎてついていけないんだけど……」
村長「す、すみません。うれしくてつい。お茶も出さずに。少女、お茶をお出しして」
少女「はい、おじいちゃん」
勇者「へ?」
盗賊「は?」
魔法使い「え?」
僧侶「……」
村長「勇者様!お願いがございます!」
勇者「ちょ、ちょちょちょ。展開が速すぎてついていけないんだけど……」
村長「す、すみません。うれしくてつい。お茶も出さずに。少女、お茶をお出しして」
少女「はい、おじいちゃん」
勇者「え、えーっとそれでなんでしたっけ?」
村長「実はこの村は魔物に襲われておりまして……」
勇者「でも普通そうですけど……」
村長「ええ、今はまだ……しかしこの季節に生贄を出さないと……」
村長「今年はわしの孫のあの子の番で……うううっ……」
盗賊「おう、ねーちゃん、かわいいじゃねーか」
少女「や、やめてぇー」
勇者「……」
村長「実はこの村は魔物に襲われておりまして……」
勇者「でも普通そうですけど……」
村長「ええ、今はまだ……しかしこの季節に生贄を出さないと……」
村長「今年はわしの孫のあの子の番で……うううっ……」
盗賊「おう、ねーちゃん、かわいいじゃねーか」
少女「や、やめてぇー」
勇者「……」
実際助けてもらう側の奴らがクズばっかだから盗賊の言うとおりにした方がいいよな
盗賊「へへへ、いい体してんなー」
モミモミ
少女「あああ」
村長「ちょっ!」
勇者「ちょっ!」
盗賊「村長さん、いいぜ。その魔物、俺達が倒してきてやるよ。その代わり報酬は前払いでいただくぜ」
村長「ま、孫を離してください」
モミモミ
少女「あああ」
村長「ちょっ!」
勇者「ちょっ!」
盗賊「村長さん、いいぜ。その魔物、俺達が倒してきてやるよ。その代わり報酬は前払いでいただくぜ」
村長「ま、孫を離してください」
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