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男「あ、そうだ。文化祭近付いてきたよな。何やるか確定した?」
幼「うん」
幼「そろそろ準備とか始めないといけない。丁度、今日のLHRで話しあおうかと」
男「頑張れ、クラス代表さん」
幼「ふむっ」
女「えっ? 文化祭?」
男「うん、もうすぐ開かれるんだ。模擬店とか出すやつ」
女「…………ふーん、そうなんですか」
幼「女ちゃん、来たばっかりだけど、大丈夫かなぁ」
女「……私、頑張るよっ。仕事とか任せてっ!」
男「お、俺もっ」
幼「ふふっ、頼もしい。頼れる幼なじみさんたちに囲まれて嬉しいなー、あはは」
幼「うん」
幼「そろそろ準備とか始めないといけない。丁度、今日のLHRで話しあおうかと」
男「頑張れ、クラス代表さん」
幼「ふむっ」
女「えっ? 文化祭?」
男「うん、もうすぐ開かれるんだ。模擬店とか出すやつ」
女「…………ふーん、そうなんですか」
幼「女ちゃん、来たばっかりだけど、大丈夫かなぁ」
女「……私、頑張るよっ。仕事とか任せてっ!」
男「お、俺もっ」
幼「ふふっ、頼もしい。頼れる幼なじみさんたちに囲まれて嬉しいなー、あはは」
……
…………
幼「今回の模擬店は第一希望だった『喫茶店』に決定しました――」
男(喫茶店か……)
女「……」
幼「――それでは、メニュー班・衣装班・セット班・看板班に分かれます」
幼「それぞれ担当は――」チラッ
男「……?」
幼「ふふっ」ニコッ
…………
……
…………
幼「今回の模擬店は第一希望だった『喫茶店』に決定しました――」
男(喫茶店か……)
女「……」
幼「――それでは、メニュー班・衣装班・セット班・看板班に分かれます」
幼「それぞれ担当は――」チラッ
男「……?」
幼「ふふっ」ニコッ
…………
……
……
…………
幼「――というわけで、男っ、女ちゃんとちゃ~んと仲良くやるんだよ!」バシッ
男「っ、幼……はぁ。はいはい。転校してきたばっかりなんだしな」
男(とは言っても、まさかあの女さんと一緒って……はぁ……)
女「……」
男「……看板班、一緒になったね」
女「……」
男「……えっと、その……よろしく……」
女「……はぁ」
男(うわ……露骨なため息)
女「なぜか私たち二人だけの班になりましたが……もういいです。早く作業しに行きましょう」
男「あ、はい……」
…………
……
…………
幼「――というわけで、男っ、女ちゃんとちゃ~んと仲良くやるんだよ!」バシッ
男「っ、幼……はぁ。はいはい。転校してきたばっかりなんだしな」
男(とは言っても、まさかあの女さんと一緒って……はぁ……)
女「……」
男「……看板班、一緒になったね」
女「……」
男「……えっと、その……よろしく……」
女「……はぁ」
男(うわ……露骨なため息)
女「なぜか私たち二人だけの班になりましたが……もういいです。早く作業しに行きましょう」
男「あ、はい……」
…………
……
◆◇第二美術室◆◇
男「…………」ぺたぺたぺたぺた
女「……」ぺたぺた
男「……」ぺたぺたぺたぺた
女「……ふーん……」
男「ん? どうかした?」
女「……男性のくせに、割と上手なんですね」
男「あー、あはは……ごめん」
女「誰も悪いなんて言ってませんよ」
男(言ってるようなもんだったよ)
男「…………」ぺたぺたぺたぺた
女「……」ぺたぺた
男「……」ぺたぺたぺたぺた
女「……ふーん……」
男「ん? どうかした?」
女「……男性のくせに、割と上手なんですね」
男「あー、あはは……ごめん」
女「誰も悪いなんて言ってませんよ」
男(言ってるようなもんだったよ)
男「……あのさ……幼のこと好きなんだね」
女「当然です。私の親友なんですからっ」
男「そっか」
男「あんなに心を開く幼、見たことないよ。幼も女さんのこと好きみたいだね」
女「ふんっ、当然です」
男「あ、あははー……」
女「……でも、あなたもですよね?」
男「…………さあ、どうかな」ぺたぺた
女「…………チッ、なんですかそれ」
男「……」ぺたぺた
男(今の質問は『俺が幼のことを好き』と、『幼が俺のことを好き』のどっちなんだろう。いや、後者はありえないか)
男(……前者なら正解だ)
…………
……
女「当然です。私の親友なんですからっ」
男「そっか」
男「あんなに心を開く幼、見たことないよ。幼も女さんのこと好きみたいだね」
女「ふんっ、当然です」
男「あ、あははー……」
女「……でも、あなたもですよね?」
男「…………さあ、どうかな」ぺたぺた
女「…………チッ、なんですかそれ」
男「……」ぺたぺた
男(今の質問は『俺が幼のことを好き』と、『幼が俺のことを好き』のどっちなんだろう。いや、後者はありえないか)
男(……前者なら正解だ)
…………
……
女「……」ぺたぺた
男「……お疲れ様、もうそろそろ帰らないといけない時間だよ、はいっ」
女「ミルクティー……これどうして……」
男「あ、や、たまたま幼が言ってたこと覚えていただけだから! 女さんがミルクティー好きだったって」
男「それに、たまたま一つ買ったら当たりが出て、タダでついてきただけだから! ほんと、たまたまだから!」
女「そっ……そうじゃなくて……えっと、と、トイレだとか言ってましたが、飲み物買ってて遅くなってたんですね!」
男「あー……えっと、急いだつもりだったんだけど、ごめん、あはは」
女「まあ、いいです……別に……」
男「……お疲れ様、もうそろそろ帰らないといけない時間だよ、はいっ」
女「ミルクティー……これどうして……」
男「あ、や、たまたま幼が言ってたこと覚えていただけだから! 女さんがミルクティー好きだったって」
男「それに、たまたま一つ買ったら当たりが出て、タダでついてきただけだから! ほんと、たまたまだから!」
女「そっ……そうじゃなくて……えっと、と、トイレだとか言ってましたが、飲み物買ってて遅くなってたんですね!」
男「あー……えっと、急いだつもりだったんだけど、ごめん、あはは」
女「まあ、いいです……別に……」
男「教室の皆はもうだいたい帰ってたみたいだったよ」
男「幼からは『先に帰ってて~』ってメール来た」
男「で……あのさ……一緒に帰る?」
男(女さんと仲良く……は無理でも、今の関係は変えたいし)
女「……」
男(でも、やっぱり嫌われてるみたいだし、断られるだろうな)
女「……いいですよ」
男「えっ」
女「ただし、私護身のためのスタンガン持っていますから」
男「あー、はい。わかります。使われないように心がければいいんですよね……」
…………
……
男「幼からは『先に帰ってて~』ってメール来た」
男「で……あのさ……一緒に帰る?」
男(女さんと仲良く……は無理でも、今の関係は変えたいし)
女「……」
男(でも、やっぱり嫌われてるみたいだし、断られるだろうな)
女「……いいですよ」
男「えっ」
女「ただし、私護身のためのスタンガン持っていますから」
男「あー、はい。わかります。使われないように心がければいいんですよね……」
…………
……
◆◇家◆◇
男「……はぁ、疲れた。主に精神面で…………っと、メールだ」
幼『おかえりなさい! 女ちゃんいい子だったでしょ?』
男「いい子? 『そうらしいですね』、っと」
男「…………まぁ、マジメだし、根本的には悪い子じゃないかな……」
男「……」
男「文化祭の班決めも……今日のメールもそう……もしかして、幼……」
男「……はぁ。『級友さんの次』ってことなのかな……」
…………
……
男「……はぁ、疲れた。主に精神面で…………っと、メールだ」
幼『おかえりなさい! 女ちゃんいい子だったでしょ?』
男「いい子? 『そうらしいですね』、っと」
男「…………まぁ、マジメだし、根本的には悪い子じゃないかな……」
男「……」
男「文化祭の班決めも……今日のメールもそう……もしかして、幼……」
男「……はぁ。『級友さんの次』ってことなのかな……」
…………
……
◆◇学校◆◇
男「おはよ」
幼「おはよっ」
女「……」ペコ
男(昨日でちょっとは前進したのかな)
男「今日も、その、よろしく」
女「まあ、はい」
幼「……ふふっ、ふむふむ、男、しっかりやれているみたいですなっ!」
男「ん?」
幼「二人とも頑張ってね! 立派な看板つくってね!!」
女「うんっ!」
……
…………
……
男「おはよ」
幼「おはよっ」
女「……」ペコ
男(昨日でちょっとは前進したのかな)
男「今日も、その、よろしく」
女「まあ、はい」
幼「……ふふっ、ふむふむ、男、しっかりやれているみたいですなっ!」
男「ん?」
幼「二人とも頑張ってね! 立派な看板つくってね!!」
女「うんっ!」
……
…………
……
……
…………
男「スースー……」
幼「はぁ、ダメダメだ。この人、授業終わったのにまだ寝ちゃってるよ。昨日の作業がそんなに疲れたのかな」
ガラガラ
「あ、あのさっ、女さんちょっといいかな」
女「はい?」
ざわざわ
ざわざわざわざわ
友「あれは……××……何しにきやがった……っ」
幼「あー、男ピンチっ、ピンチですぞ」
男「……んー……ん?」
幼「ほら、あれ。男がグースカやってる間に、隣のクラスの超絶イケメンが女ちゃんにアプローチしてるよ!」
男「んー、あー、まぁ女さん、顔は良いもんなぁ」
幼「女ちゃんをあんまり気にしてないだとっ!?」
男「……おやすみ……スー」
幼「…………はぁ。やっぱダメダメだ、この人」
…………
男「スースー……」
幼「はぁ、ダメダメだ。この人、授業終わったのにまだ寝ちゃってるよ。昨日の作業がそんなに疲れたのかな」
ガラガラ
「あ、あのさっ、女さんちょっといいかな」
女「はい?」
ざわざわ
ざわざわざわざわ
友「あれは……××……何しにきやがった……っ」
幼「あー、男ピンチっ、ピンチですぞ」
男「……んー……ん?」
幼「ほら、あれ。男がグースカやってる間に、隣のクラスの超絶イケメンが女ちゃんにアプローチしてるよ!」
男「んー、あー、まぁ女さん、顔は良いもんなぁ」
幼「女ちゃんをあんまり気にしてないだとっ!?」
男「……おやすみ……スー」
幼「…………はぁ。やっぱダメダメだ、この人」
……
…………
◆◇第二美術室◆◇
男「女さん、看板の準備は僕がするから、絵の具とか用意しててくれる?」
女「………………あの、一人で大丈夫ですか?」
男「えっ……あー、うん。平気だよ。絵の具お願いね」
女「……はい」
男「…………っ」
…………
……
…………
◆◇第二美術室◆◇
男「女さん、看板の準備は僕がするから、絵の具とか用意しててくれる?」
女「………………あの、一人で大丈夫ですか?」
男「えっ……あー、うん。平気だよ。絵の具お願いね」
女「……はい」
男「…………っ」
…………
……
……
…………
男「…………」ぺたぺた
女「……」
男「……昼に隣のクラスの男子が訪ねてきてたよね。何かあったの?」ぺたぺた
女「たいしたことは無いですよ。…………前の学校でもよくありましたし」ぺたぺた
男「そっか」ぺたぺた
男(やっぱり告白されたんだろうな)
男(ていうか、転校してそんなに日が経ってないのに、しかも隣のクラスの男子からとは……モテる人って凄いよな)
男「……」チラッ
女「……」ぺたぺた
…………
男「…………」ぺたぺた
女「……」
男「……昼に隣のクラスの男子が訪ねてきてたよね。何かあったの?」ぺたぺた
女「たいしたことは無いですよ。…………前の学校でもよくありましたし」ぺたぺた
男「そっか」ぺたぺた
男(やっぱり告白されたんだろうな)
男(ていうか、転校してそんなに日が経ってないのに、しかも隣のクラスの男子からとは……モテる人って凄いよな)
男「……」チラッ
女「……」ぺたぺた
女「……男君って絵とかやってるんですか?」
男「え? う、うん。確か小学生くらいからかな。まあ下手の横好きだけどね」
男(当時転校してきたばっかりだった幼に、絵を褒められたことがきっかけ……)
男(……なんだけど、これは恥ずかしくて言えないよな)
女「よく続けられ――いえ、ごめんなさい、なんでもないです」
男「……本当に好きになったら、ちょっとしたことじゃあ変わらないもんだよ」
女「……そうですか、変なことを言って本当にごめんなさい」
男(本当に好きになったら……)
…………
……
男「え? う、うん。確か小学生くらいからかな。まあ下手の横好きだけどね」
男(当時転校してきたばっかりだった幼に、絵を褒められたことがきっかけ……)
男(……なんだけど、これは恥ずかしくて言えないよな)
女「よく続けられ――いえ、ごめんなさい、なんでもないです」
男「……本当に好きになったら、ちょっとしたことじゃあ変わらないもんだよ」
女「……そうですか、変なことを言って本当にごめんなさい」
男(本当に好きになったら……)
…………
……
男「……」ぺたぺたぺたぺた
女「……う」ちょこ
男「……あー、そこ塗りにくいよね。ちょっと筆を貸してくれる?」
女「あ、は、はい」
男「ここはこうやって……筆先でこういうふうに――っと、できた。よしっ」ニコッ
女「……ど、どうも」
男「さっきやったようにやれば、上手くいくから、はい」
女「あ、ありがとうございます。………………なるほど、腕前をひけらかしたわけですか」
男「いや、そういうわけじゃなかったんだけど……はは」
女「幼ちゃんは渡さないんだからっ」ボソッ
男「あはは……やっぱり女さんは幼のことが好きなんだね」
女「……ふんっ」
女「……う」ちょこ
男「……あー、そこ塗りにくいよね。ちょっと筆を貸してくれる?」
女「あ、は、はい」
男「ここはこうやって……筆先でこういうふうに――っと、できた。よしっ」ニコッ
女「……ど、どうも」
男「さっきやったようにやれば、上手くいくから、はい」
女「あ、ありがとうございます。………………なるほど、腕前をひけらかしたわけですか」
男「いや、そういうわけじゃなかったんだけど……はは」
女「幼ちゃんは渡さないんだからっ」ボソッ
男「あはは……やっぱり女さんは幼のことが好きなんだね」
女「……ふんっ」
……
…………
男「よしっ、今日のところはこれで終わりっと。お疲れ様」
女「おつかれさまです」
男(あー……外が真っ暗だ。今日もまた夜遅くなっちゃったな……)
男「遅くなっちゃったし、今日も一緒に帰ろうか?」
女「…………はぁ。まあ、仕方なくですが」
男「あ、はい……」
…………
……
…………
男「よしっ、今日のところはこれで終わりっと。お疲れ様」
女「おつかれさまです」
男(あー……外が真っ暗だ。今日もまた夜遅くなっちゃったな……)
男「遅くなっちゃったし、今日も一緒に帰ろうか?」
女「…………はぁ。まあ、仕方なくですが」
男「あ、はい……」
…………
……
◆◇学校◆◇
男「おはよう」
友「うっす!」
幼「はよ! ……昨日はどうだった?」
男(昨日のは細かい作業ばっかりだったからな……)
男「んー……ま、ぼちぼちですわ」
男「あ、女さん。おはよう」
女「……おはようございます」
幼「ふふっ……ほんとに『ぼちぼち』なのかなっ?」
…………
……
男「おはよう」
友「うっす!」
幼「はよ! ……昨日はどうだった?」
男(昨日のは細かい作業ばっかりだったからな……)
男「んー……ま、ぼちぼちですわ」
男「あ、女さん。おはよう」
女「……おはようございます」
幼「ふふっ……ほんとに『ぼちぼち』なのかなっ?」
…………
……
◆◇第二美術室◆◇
男「……じゃあ、今日はプレートを仕上げようか」
女「そうですね」
男「うん、じゃあ取ってくるから、また他の準備とかお願い」
女「……はい、わかりました」
女「えっと、その……一人で――」
男「ううん。今日のも小さいし、大丈夫だよ」
スタスタ
男「……じゃあ、今日はプレートを仕上げようか」
女「そうですね」
男「うん、じゃあ取ってくるから、また他の準備とかお願い」
女「……はい、わかりました」
女「えっと、その……一人で――」
男「ううん。今日のも小さいし、大丈夫だよ」
スタスタ
スタスタ
「あの、ちょっと女さん?」
「悪いんだけど、来てくんない?」
女「えっ? 私ですか?」
「あんた以外に誰がいんだよ」
「いいからさっさ来いって」
ギュッ
女「……っ、えっ? ちょっと、やめてくださいっ! はなしてくださいっ!!」
ばたっ
「うっざ、いいから来いって言ってんだよっ!!」
…………
……
「あの、ちょっと女さん?」
「悪いんだけど、来てくんない?」
女「えっ? 私ですか?」
「あんた以外に誰がいんだよ」
「いいからさっさ来いって」
ギュッ
女「……っ、えっ? ちょっと、やめてくださいっ! はなしてくださいっ!!」
ばたっ
「うっざ、いいから来いって言ってんだよっ!!」
…………
……
スタスタ
男「……っし、女さん、プレートを――」
男「って、あれ? いないのかな」
男(他のクラスの人達も、まだいないみたいだな)
キョロキョロ
男「……あれ?」
男(用具が散乱してる)
男(それに、布……いや、ハンカチ……これは女さんのかな?)
男「どうしたんだろ…………よし、女さん探しに行くか」
…………
……
男「……っし、女さん、プレートを――」
男「って、あれ? いないのかな」
男(他のクラスの人達も、まだいないみたいだな)
キョロキョロ
男「……あれ?」
男(用具が散乱してる)
男(それに、布……いや、ハンカチ……これは女さんのかな?)
男「どうしたんだろ…………よし、女さん探しに行くか」
…………
……
……
…………
ドンッ
女「った……」
「あんたさぁ、××くんに気のあるフリして近づいてさぁ」
「そんでもって色目使っといて、フったんだろ?」
女「なんのことですか? そもそも……××って……?」
「……は? 知らないって言うの!?」
「……っ、調子乗るのも大概にしてよねっ!?」
女「……」
「とりあえずさ、あやまんなよ」
「××くんに謝れって言ってんの」
グイッ
女「いや、だから――……っ!」
…………
ドンッ
女「った……」
「あんたさぁ、××くんに気のあるフリして近づいてさぁ」
「そんでもって色目使っといて、フったんだろ?」
女「なんのことですか? そもそも……××って……?」
「……は? 知らないって言うの!?」
「……っ、調子乗るのも大概にしてよねっ!?」
女「……」
「とりあえずさ、あやまんなよ」
「××くんに謝れって言ってんの」
グイッ
女「いや、だから――……っ!」
タッタッ
男「……っと、いたいた、女さん」
女「あっ、男くん……」
「……ッチ、他の男かよ……」
「ビッチが……てめぇ、覚えとけよ」
すたすた
女「……」
男「……? あの人たち……どうかしたの?」
女「よくわかりませんが、××君って方を陥れたと因縁をつけられただけです」
男(ああ、隣のクラスの噂のイケメン君か。……モテる人は苦労するんだな)
男「……なんか災難だったね」
女「いえ。前の学校でもありましたし」
男「そうなのか……」
女「…………駆けつけてくれて、ありがとうございます」ボソッ
男「あ、はは、どういたしまして」
…………
……
男「……っと、いたいた、女さん」
女「あっ、男くん……」
「……ッチ、他の男かよ……」
「ビッチが……てめぇ、覚えとけよ」
すたすた
女「……」
男「……? あの人たち……どうかしたの?」
女「よくわかりませんが、××君って方を陥れたと因縁をつけられただけです」
男(ああ、隣のクラスの噂のイケメン君か。……モテる人は苦労するんだな)
男「……なんか災難だったね」
女「いえ。前の学校でもありましたし」
男「そうなのか……」
女「…………駆けつけてくれて、ありがとうございます」ボソッ
男「あ、はは、どういたしまして」
…………
……
>>87
こてはんのお前の方が数千倍うざいよ^^
こてはんのお前の方が数千倍うざいよ^^
◆◇家路◆◇
女「――ってあの子たちに絡まれてしまって」
男「うわ……女子の嫉妬って怖いんだな」
女「そうですね。本当に困ります」
男「やっぱりな……」
女「男性はみんな嫌いですが、女性のこういう所も嫌いですっ」
男「あはは、苦労が絶えないなぁ」
女「私が可愛いからいけないんですよね」
男「……そういうのを人前で言うからダメなんだろうな……」ボソッ
女「――ってあの子たちに絡まれてしまって」
男「うわ……女子の嫉妬って怖いんだな」
女「そうですね。本当に困ります」
男「やっぱりな……」
女「男性はみんな嫌いですが、女性のこういう所も嫌いですっ」
男「あはは、苦労が絶えないなぁ」
女「私が可愛いからいけないんですよね」
男「……そういうのを人前で言うからダメなんだろうな……」ボソッ
クルッ
女「思ってても、こんなのを人前では言ったことありませんよ!」
男(俺の前で言ったじゃん……)
女「でも幼ちゃんの可愛さには負けちゃいます」
女「久しぶりに会ってびっくりしましたが、やっぱり幼ちゃんは可愛いですね」
男「女さんも負けてないと思うけど……まあ、確かに……幼は可愛い」
女「ですよね、ですよねっ!! ――って、あ……そうだ、この人……敵なんだった……」ボソッ
男(一緒に幼の話をするくらいだから、女さんとそれなりに仲良くなれたのかな)
女「あの……今日のことは幼ちゃんには内緒にしててもらえますか?」
男「えっ、でもどうして――」
女「どうしても、です!」
男「……わ、わかった。そのかわり、何かあったらクラスメートでも……その……例えば俺でも……た、頼りなよ」
女「…………わ、わかりました」
…………
……
女「思ってても、こんなのを人前では言ったことありませんよ!」
男(俺の前で言ったじゃん……)
女「でも幼ちゃんの可愛さには負けちゃいます」
女「久しぶりに会ってびっくりしましたが、やっぱり幼ちゃんは可愛いですね」
男「女さんも負けてないと思うけど……まあ、確かに……幼は可愛い」
女「ですよね、ですよねっ!! ――って、あ……そうだ、この人……敵なんだった……」ボソッ
男(一緒に幼の話をするくらいだから、女さんとそれなりに仲良くなれたのかな)
女「あの……今日のことは幼ちゃんには内緒にしててもらえますか?」
男「えっ、でもどうして――」
女「どうしても、です!」
男「……わ、わかった。そのかわり、何かあったらクラスメートでも……その……例えば俺でも……た、頼りなよ」
女「…………わ、わかりました」
…………
……
◆◇家◆◇
男「今日も疲れたなあ、はぁ」
ばたっ
男(女さん大丈夫かな……今日のアレって逆恨みだよな。前にもあったって言ってたけど……)
幼「男ー!」
ガチャ
男「うおっ! ビックリしたー。いつも来るときはメールとか電話とかしてって言ってるだろ」
幼「ん~? ふふっ、いきなり入られたら困るようなことしちゃうんだ~?」ニヤ
男「そ、そうじゃない」
幼「ならいいよね」ニコッ
男「今日も疲れたなあ、はぁ」
ばたっ
男(女さん大丈夫かな……今日のアレって逆恨みだよな。前にもあったって言ってたけど……)
幼「男ー!」
ガチャ
男「うおっ! ビックリしたー。いつも来るときはメールとか電話とかしてって言ってるだろ」
幼「ん~? ふふっ、いきなり入られたら困るようなことしちゃうんだ~?」ニヤ
男「そ、そうじゃない」
幼「ならいいよね」ニコッ
男「……はぁ。まぁいい。今日はどうした?」
幼「久しぶりに描いて欲しいなって」
男「えっ……」
男「……いいのか?」
幼「ううん、お願いしているのはこっちだよっ」ニコッ
男「……わかった」
男「ちょっと待ってて。今すぐ用意するから」
…………
……
幼「久しぶりに描いて欲しいなって」
男「えっ……」
男「……いいのか?」
幼「ううん、お願いしているのはこっちだよっ」ニコッ
男「……わかった」
男「ちょっと待ってて。今すぐ用意するから」
…………
……
男「……」
サーサーッ
幼「……」
男「急にどうしたんだ?」
幼「…………うん、頼めるうちに頼まないと、後悔しちゃうかなって……」
男「……?」
幼「それにっ! おとく――男の画力も上がったかなぁ~ってね、ふふっ」
男「……そりゃそうだよ。あれから何年経ったか」
男「きっと幼に満足させることができるさ」
幼「あららー、あはは、たいした自信だね」
サーサーッ
幼「……」
男「急にどうしたんだ?」
幼「…………うん、頼めるうちに頼まないと、後悔しちゃうかなって……」
男「……?」
幼「それにっ! おとく――男の画力も上がったかなぁ~ってね、ふふっ」
男「……そりゃそうだよ。あれから何年経ったか」
男「きっと幼に満足させることができるさ」
幼「あららー、あはは、たいした自信だね」
男「なんたって『十六年分』使い込んだ俺の左手だから」
幼「……そっか……」
男「……だから、俺と――」
幼「あっ、そうそう!」
幼「女ちゃん! 女ちゃんさ、どんな感じ? 最近なんだか仲が良いみたいだよね」ニヤニヤ
男「…………」
男「……はは、そうだな。ここ何日かでようやく女さんが分かってきたような気がする。幼のことが好きみたいだ」
幼「ふふっ、それは嬉しいことだ。女ちゃん可愛いよねっ」
男「んー……ああ、そうかもな……」
幼「……そっか……」
男「……だから、俺と――」
幼「あっ、そうそう!」
幼「女ちゃん! 女ちゃんさ、どんな感じ? 最近なんだか仲が良いみたいだよね」ニヤニヤ
男「…………」
男「……はは、そうだな。ここ何日かでようやく女さんが分かってきたような気がする。幼のことが好きみたいだ」
幼「ふふっ、それは嬉しいことだ。女ちゃん可愛いよねっ」
男「んー……ああ、そうかもな……」
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