元スレ向日葵「もう、終わりなんですの?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
101 = 8 :
櫻子「それなら、私には仕事も無いし、いいかなーって」アハハ
ちなつ「櫻子ちゃん……」
向日葵「さくら、こ……」
櫻子「ハイ!この話はおしまい!んじゃー私帰るね!」
櫻子「バイバーイ」
向日葵「…………」ボーゼン
102 = 8 :
あかり「ひ、向日葵ちゃん!やっぱり櫻子ちゃんおかしいよぉ!」
ちなつ「早くなんとかした方がいいよこれ!」
向日葵「わかっていますわ!」ダッシュ
向日葵(櫻子……ッ)
104 = 8 :
・かえりみち
向日葵「櫻子ー!」タタッ
櫻子「んー?」
向日葵「ちょっと、冗談が、過ぎるのでは、なくって?」ゼェハァ
櫻子「あぁ、さっきの話?全部ホントの話だよ」
向日葵「……!あなたどうして……!?」
105 = 8 :
櫻子「もー、さっきも言ったじゃん。やる気なくなっちゃったって」
向日葵「そ、そんな……それだけの理由ですの?」
向日葵「あなたまさか、逃げる気ですの?私に負けたから!」
向日葵(つい挑発してしまいましたわ)
向日葵(でも、また向日葵に火がついてくれるならこれはこれで……)
櫻子「うん、そーだよ」
向日葵「!?」
106 = 8 :
向日葵(ノって、こない……?)
櫻子「だってほら、勝てない勝負なんてしたってつまんないじゃん?」
向日葵「なっ……?」
櫻子「だからやる気ない、意味無いじゃん」
向日葵「そ、そんなことないですわ!意味がなくなんか」
櫻子「じゃあ、意味はあっても面白くない」
向日葵「!」
107 = 8 :
櫻子「……そーゆーこと。もういーじゃん。困らないでしょ向日葵」
櫻子「私が生徒会からいなくなって、晴れて次期副会長だよ」ヨカッタネー
向日葵(この……!)
向日葵「あなた、いつまで不貞腐れているつもりですの?」
向日葵「いい加減になさいな!」
108 :
>>105
櫻子に火が
だな
109 = 8 :
櫻子「…………」
向日葵「何か、何とか言ったらどう?」
櫻子「本気で……」
櫻子「本気で言ってんだよ!」
櫻子「大体向日葵にはカンケーないだろ!私より仕事できるから大丈夫だよ!」
向日葵「そ、そういう問題ではありませんわ!」
110 :
これ少し前に同じのあったな
111 = 8 :
櫻子「!ははーん……さては、櫻子サマが傍にいなって寂しいとかー?」
向日葵「!?」
櫻子「まぁ?向日葵は私みたいに友達多くないもんね。じゃあ、私が今度向日葵にいい友達を」
パシッ
櫻子「いっつー」
向日葵「…………」
櫻子「な、何すんだよ!」
112 = 8 :
向日葵「……もう、知りませんわ」
櫻子「ひ、ひまわr……」
向日葵「勝手に、もうどうとでもなさい」スタスタ
櫻子「…………」
向日葵(最低ですわ)
向日葵(櫻子も……私も)
113 = 8 :
―――――
櫻子と私の関係は、終わってしまったようなものでした。
あんなに、あんなにいつも競い合う関係だったのに。
実力に差はあったけど、櫻子との競争は非常に充実したものでした。
それが今……なくなってしまいました。
生徒会選挙では対立候補も無く、私は生徒会副会長に選ばれました。
選ばれたことは嬉しくもありましたが……どこか虚しいものでした。
114 = 8 :
私たちは2年生へと進級しました。
初めて……私と櫻子は別のクラスとなりました。
幼稚園から続いていた腐れ縁も、此処に来て断たれてしまいました。
そして……私は確信しました。
もう、櫻子とは以前のような関係には戻れないだろう、と。
―――――
115 = 8 :
―――――――――――――――
2学期中間テスト 成績上位者
1位:古谷向日葵 484点
・
・
・
12位:大室櫻子 443点
―――――――――――――――
116 = 8 :
向日葵(なんだ)
向日葵(バカにしていましたけど、やればできるんじゃありませんの)クスッ
向日葵(もう……私は、あなたの隣に立つことはできませんのね)
向日葵(本当に、心に穴が開いてしまったよう)
向日葵(……寂しい、ですわ)
118 = 8 :
―――――
3年生となり、私は順当に生徒会長となりました。
そして……今年は受験の年。
そう、進路を決めなければなりません。
しかし、私が櫻子の進路を知ることの無いまま、冬が来てしまいました。
これまで離れたことのなかった私たちにも、別れが迫ってきているようです。
ボタンを、掛け違えたまま……。
このままで、本当にいいのでしょうか。
―――――
119 = 8 :
・ふゆのひ
後輩「会長、少しよろしいでしょうか?」
向日葵「ええ」
向日葵(生徒会長になってから、もうすぐ1年……)
向日葵(そろそろ、会長を退く時期もめぐってきますのね)
向日葵(もうすぐ卒業、か……)
後輩「……会長?」
向日葵「あ、ごめんなさい。少し考え事を……。
120 = 8 :
向日葵「それより、私はもうすぐ会長ではなくなるわよ?」クス
後輩「い、いいんです!私にとって会長は、会長なんです!」
向日葵「嬉しいこと言ってくれますわね。でも、次期の会長に少し悪いですわ」フフ
向日葵「……ところで、何か用事があったのではなくて?」
後輩「あ、そうでした。あのですね……」
121 = 8 :
あかり「向日葵ちゃん、すっかり会長さんが板についたよね」
向日葵「まあ、それももうすぐ終わりですけれどね」
あかり「そっか、もうすぐあかりたちも卒業なんだね……」
向日葵(こうして赤座さんとお話をするのも、これで最後なのかもしれないのですわね)
向日葵(やはり、寂しいものですわね)
122 = 8 :
あかり「……ねえ、向日葵ちゃん」
向日葵「どうしたんですの、なんだか改まって」
あかり「櫻子ちゃんと進路のお話とか、してないの?」
向日葵「櫻子の進路、ですか」
あかり「櫻子ちゃんも、向日葵ちゃんの進路も知らないみたいだったから」
124 = 8 :
向日葵(そういえば櫻子とも、1年生のあのことから話さなくなりましたわね)
向日葵(櫻子……)
125 = 8 :
あかり「……やっぱりダメだよ、仲直りしなくちゃ」
向日葵「え?」
あかり「1年生の冬から二人ともおかしいよ!あんなに一緒だったのに、避けるようになるだなんて!」
あかり「あかり、そんな二人を見て卒業するの……寂しいよ」ポロポロ
向日葵「赤座、さん……」
126 = 8 :
向日葵(私たちのために涙を流してくれる友達)
向日葵(こんなお友達は、他にいないでしょう)
向日葵(そうですわよね……櫻子)
向日葵「……赤座さん。これから少し、私に時間をくださいませんか」
あかり「どこかいくの?」
向日葵「皆受験勉強などで教室にいませんもの、私たちも大丈夫でしょう」
127 = 8 :
・ふたりだけの生徒会室
向日葵「ここは暖かいですわね」
あかり「エアコン付いてるね」
向日葵「ええ、特別な教室ですからね」フフ
あかり「秘密基地みたいだね」アハハ
向日葵「……これから私、少し独り言を言わせていただきたいのですが」
あかり「独り言?」
128 = 8 :
向日葵「ええ、独り言。ですから、これからお話することは忘れてくださって構いませんわ」
あかり「……うん、わかった。じゃ、あかりもこれからひとりごとー」
向日葵「ふふっ、お願いしますわね」
あかり「えへへ」
向日葵(赤座さんがいい子で……お友達でよかった)
130 = 8 :
向日葵「私、向日葵とはケンカ別れみたいなことになっていますの」
あかり「うん知ってるよ。1年生の最後くらいからだよね」
向日葵「やはり皆さん気づいていましたわよね」
あかり「当たり前だよ。二人ともあんなに仲が良かったのに、急に余所余所しくなってるんだもん」
向日葵「……そうですわね。あの日、櫻子が生徒会をやめたと聞いて……あの日からですわね」
131 = 8 :
向日葵「少し前に、テストの点数勝負をしよう、と二人で争っていた時期がありましたの」
あかり「そうだね、あかりも櫻子ちゃんと一緒に勉強したよ。櫻子ちゃんすごく頑張ってた」
向日葵「ええ、あの子は頑張った。私も、負けたくなくて頑張ったのですわ」
向日葵「大人気なかったのでしょう……あの子を本気で叩き伏せる、だなんて言って勉強して」
132 = 8 :
向日葵「結果、私は櫻子のプライドを傷つけてしまったようなのですわね」
あかり「そっか……それが原因だったんだ」
向日葵「バカバカしいとお思いかもしれませんけど、私たちにとって勝負は常に真剣勝負だったのですわ」
向日葵「でも……それが却って、頑張っても敵わないという風に思ってしまったようですわね」
133 = 8 :
あかり「櫻子ちゃん、元々はちょっと勉強できなかったもんね」
向日葵「そう、あの子は馬鹿でしたの」
向日葵「今も。そして……私も、ですわよね」
向日葵「意地を張り合って、お互いを無視しあって……まるで、子どもの喧嘩ですわ」
134 = 8 :
あかり「ううん、まだ子どもだよ、私たち」
向日葵「……そう、ですわね。子供、だったんですわ」
あかり「違うよ、あかりはそんなことが言いたいんじゃないよ」
向日葵「え……」
あかり「子供ってね、ケンカしてもすぐに仲直りして、また一緒に遊んだりするんだよ」
136 = 8 :
あかり「うーん……そうだなあ、これは秘密だったんだけど」
あかり「向日葵ちゃんは、結衣ちゃんのこと覚えてる?」
向日葵「船見先輩のことですわね。でもどうして……」
あかり「……実はね、昔結衣ちゃんとちなつちゃん、すっごく仲が悪かったんだ」
向日葵「ええ!?そんな嘘、だってあんなに吉川さんは船見先輩のことを」
137 = 8 :
あかり「うん、大好きみたい。取っ組み合いのケンカまでしてたのにね」
向日葵「に、にわかには信じがたい話ですわ」
あかり「うん。でも、ホントの話。そんなもんなんだよ」
向日葵「え……」
あかり「向日葵ちゃんと櫻子ちゃんもまた仲良くなれるって、あかり思うな」
向日葵「……」
あかり「だって、あんなに楽しそうだったじゃない」
138 = 8 :
向日葵「楽しそう、でしたか」
あかり「うん。あかりも、ちょっとだけ羨ましかったかな」
向日葵「赤座さん……私、今度櫻子とお話をしてみますわ」
あかり「うん、それがいいよ。……頑張って、向日葵ちゃん」
向日葵「……ええ」
139 :
このSSもう完結したやつだろ
140 = 8 :
あかり「……さて、あかりの独り言おーわり!」
向日葵「あら?赤座さん、いつからそこに?私独り言を喋ってたみたいで」
あかり「あれ、向日葵ちゃん。あかりは今生徒会室に来たばっかりだよー」アッカリーン
向日葵「…………」
あかり「…………」
向日葵・あかり「ぷっ」
あははははは
141 = 96 :
支援なんだよ
142 = 8 :
向日葵(赤座さん、ありがとう)
向日葵(少しだけ……頑張ってみますわ)
あかり(結衣ちゃんちなつちゃん、ちょっとだけお話脚色しちゃった)
あかり(ごめんね、でも……許してね?)エヘヘ
143 = 8 :
・そして、卒業式の日
向日葵(結局、テストに受験に生徒会の引継ぎに答辞で、何も櫻子と話せていませんわ)
向日葵(あの子……もう帰っちゃったかしら)ハァ
櫻子「お」バッタリ
向日葵「……あら」バッタリ
144 = 8 :
櫻子「……お疲れさん!私の下僕の分際で、答辞よく頑張ったな!」ケラケラ
向日葵「いつあなたの下僕になったか知りませんけど、やるだけのことはやりましたわ」
櫻子「そっか。そりゃあ、よかった」
向日葵「……ええ、よかったですわ」
櫻子「……」
向日葵「……」
145 :
私怨
146 = 8 :
櫻子「もう、ここに一緒に通う事も無くなっちゃうね」
向日葵「一緒に登校なんて、最近は全然だったじゃないの」
櫻子「……そだね。私先に行ってたしね」
向日葵「そうよ、私を置いていくんですもの。ひどい、ですわ……」
櫻子「向日葵……」
向日葵「…………」グス
147 = 8 :
櫻子「!?」
櫻子「な、何だよ急に!?」
向日葵「な、なんでもねーですわ!」ゴシゴシ
櫻子「……今日くらい一緒に帰るか?」
向日葵「……そう、ですわね」
148 = 96 :
支援なんだよ
149 = 8 :
櫻子「この道も今日で最後かー」
向日葵「…………」
櫻子「なんか、短かったよなー」
向日葵「…………」
櫻子「ねえ、何か言ってよ。バカみたいじゃん私」
向日葵「……私」
櫻子「ん?」
向日葵「……やっぱり、なんでもないですわ」
櫻子「なんだよ……」
150 = 8 :
向日葵(いえ……やはり伝えるのは今しかありませんわ)
向日葵(この日を逃しては……ダメですもの)
向日葵「あの時ぶってしまって、本当にごめんなさい……」
櫻子「……いいよ、前も言ったけど私は気にしてねーし」
櫻子「私だって、何も言わずに勝手色々決めちゃったし、その……ごめん」
向日葵「……今日この日に謝れてよかったですわ」
みんなの評価 : ☆
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