元スレ結衣「ペルソナ!」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
51 = 33 :
チーナ怖い
52 :
続きか 待ってたぞ
53 = 1 :
京子「恐い、恐いよ……」ガクガク
結衣「きょ、きょうこ……?」
京子「ちなつちゃんの笑い声が……声が……ちなつちゃんが……」ガクガク
チーナ『ほら、京子先輩、私の魅力でメロメロになっちゃってるでしょう……?』
チーナ『もう私の名前しか口にしてない……京子先輩は私の恋の奴隷……』
結衣「え、い、いや、恋の奴隷っていうか……」
結衣(さっきの私みたいに、恐慌して動けなくなってる……?)
54 = 1 :
チーナ『いっぱい、笑いかけてあげたら、ああなったんですよ、可愛いものですよね……』
京子「……」ガクガク
ちなつ「京子……しっかりして!」
チーナ『無駄ですよ、もう結衣先輩の声も届かない、快楽の向こうに居るんです……』
チーナ『ですから、結衣先輩、もう京子先輩の事は諦めて……』
結衣「……ちなつちゃん」
チーナ『何ですか、私の結衣先輩……』
結衣「京子を、解放してあげて」
55 = 1 :
チーナ『……嫌です』
結衣「ちなつちゃん、お願い……私、乱暴なことは、したくないよ」
チーナ『どうして、ですか、何時も』
チーナ『何時も何時も何時も何時も京子先輩ばっかり』
チーナ『ずるいですよ、幼馴染だからって』
チーナ『もっと、もっと私を見てください……』
チーナ『私だけを見てください!結衣先輩!』
ブブブブブッ
結衣「これは……校舎でも聞こえた虫の羽音?」
チーナ『……それとも、やっぱり、そうなんですか?』
結衣「ちなつちゃん?」
チーナ『結衣先輩は……本当は、本当は私のことを……!』
チーナ『私のことなんて……!』
56 = 1 :
チーナ『なら、いいです、結衣先輩も、京子先輩みたいに……』
チーナ『メロメロにして……何も考えられないようにしてあげますから……!』ブワッ
ブブブブブブブブブブブブブブブブブブフッ
結衣「こ、これは、蠅……!?部屋の四方から沢山の蠅が……」ゾクッ
結衣(何だ、また、さっきみたいに恐くなってきた……)
結衣(そ、そうか、ちなつちゃん、笑い声だけじゃなく、この蠅達を使って恐慌を付与するんだ……)
結衣(な、なら、蠅に纏わりつかれる前に……何とかしないと!)
結衣(お願い、力を貸して……!)
58 = 1 :
結衣「ペ………」
チーナ『……結衣先輩、好きです、愛してます……』
結衣「…ル……」
チーナ『これで、私を見てくれますよね……』
結衣「……ソ…」
チーナ『私だけを……』
結衣「………ナ」
チーナ『結衣先輩……?』
59 = 3 :
きたか
60 = 1 :
結衣「……キングフロスト!」
パリーン
63 = 1 :
マハブフーラッ
カキーン
チーナ『こ、これは、部屋が、全部凍りついた……!?』
結衣「蠅も、全部凍結させた」
結衣「ちなつちゃん……もう止めようよ、私はちなつちゃんの事を……」
チーナ『……まだですよ、結衣先輩』
チーナ『私の眷属は、校舎にも一杯いるんですから……それを呼べば』
サバトマッ
シーン
チーナ『ど、どうして?どうして私の招き寄せに眷属達が反応しないの……!?』
チーナ『……校舎で何かあったって言うの!?』
64 = 52 :
ふむ
65 = 1 :
~校舎~
ブブブッ
綾乃『歳納京子が何処にいるかは判らないけど……』
綾乃『蠅の耳障りな羽音のせいで、歳納京子が生徒会室に辿り着けないかもしれない……』
ブブッ
綾乃『これで、最後』ザシュッ
………
綾乃『さあ、これで静かになったわ』
綾乃『歳納京子……待ってるわよ』
綾乃『約束どおり、生徒会室で……』
67 = 1 :
~娯楽部~
チーナ「ど、どうして……」
結衣(ちなつちゃんが戸惑ってる……)
結衣(今なら、ちなつちゃんを倒すことが出来そうだけど……)
結衣(私の望みは、ちなつちゃんを倒すことじゃない)
結衣(京子が私にしてくれたみたいに……私もちなつちゃんを、助けてあげたいんだ)
結衣(本物のちなつちゃんが、シャドウを受け入れてあげれば、あのシャドウも大人しくなるはず)
結衣(けど、けど、本物のちなつちゃんは、いったい何処に……)
≪結衣≫
結衣「え、この声は、もう1人の私?」
≪この部屋に、温度が下がりきっていない存在が4つある≫
≪ひとつは貴女、ひとつは京子、ひとつはシャドウ≫
結衣「そ、そうか、だったら残るひとつは……もしかしたら……!」
68 :
ほっしゅ
69 = 3 :
熱い
70 = 1 :
結衣「ちなつちゃん」
ちなつ『……ゆ、結衣先輩、私は、私は諦めませんよ……』
結衣「……ありがとう、ちなつちゃん」
ちなつ『……え?』
結衣「何時も、私に好意を向けてくれて、ありがとう」
結衣「私に笑いかけてくれて、ありがとう」
結衣「私なんかを気にしてくれて、ありがとう」
チーナ『結衣、先輩?』
結衣「けどね、私……知ってるんだ」
チーナ『な、なにをです?』
結衣「ちなつちゃんが、ちょっと腹黒な所」
ガタンッ
71 = 1 :
結衣「自分の本音を抑え込んで、無理して私に合わせてた事も、知ってる」
結衣「私と親しくなる為に、色々と工作してたって言う事も、実は知ってる」
ガタンガタンッ
結衣「けど、けどね、私」
結衣「そういう、ちなつちゃんも、嫌いじゃないよ?」
結衣「私に対して、一生懸命努力してくれてる子を、嫌いになんてなれるわけないじゃないか」
チーナ『ゆ、ゆいせんぱい……』
72 = 57 :
イケメンすぎ……
73 = 1 :
結衣「本物のちなつちゃん、押し入れの中に、閉じ込められてるんだよね?」
チーナ『……ど、どうしてそれを……』
結衣「私のペルソナは対象の温度を下げる能力があるから……」
結衣「例え、壁越しにでもちなつちゃんの体温を察知する事ができる……」
結衣「だから、ちなつちゃんが何処にいるか、判るよ」
結衣「姿は見えなくても、声は届いてるよね、ちなつちゃん」
74 = 52 :
結衣イケメン
75 = 1 :
結衣「私は、ちなつちゃんが腹黒くても、平気だから」
結衣「だから、お願い、自分の影を、否定しないであげて」
結衣「私、もっと知りたいよ、ちなつちゃんの可愛いところ以外も」
結衣「嫌な所も、怒る所も、悲しむ所も……もっと、もっと……」
結衣「ちなつちゃん……お願い、心を開いて……」
結衣「ちなつちゃんがどんな子でも、私は大切に想うから………」
結衣「ちなつちゃん……」
76 = 3 :
結衣ちゃんイケメンすぎぱねえ
77 = 1 :
チーナ『……ゆいせんぱい』
結衣「ちなつちゃん?」
チーナ『ありがとう、ございました、私なんかを、大切に想ってくれて』
チーナ『私、やっと、やっと受け入れてもらえました……本物の私に……』
結衣「ちなつちゃん……」
チーナ『ゆいせんぱい……本物の私、泣いてるみたいです……』サラサラ
チーナ『今だけでいいですから、優しく、慰めてあげてください……』サラサラ
チーナ『けど、甘やかし過ぎちゃ、だめですよ、私って、すぐに調子に乗りますから……』サラサラサラ
結衣「うん、判った……」
チーナ『じゃあ、ゆいせんぱい、またね……』サラサラサラサラ
結衣「またね、ちなつちゃん……」
78 :
ちなつちょろすぎ
79 = 1 :
結衣「……」
ガラッ
結衣「ちなつちゃん、大丈夫?」
ちなつ「……はい」グスン
結衣「ちなつちゃん……」
ちなつ「わ、わたし、ずっと、ずっと怖かったんです……」ヒック
ちなつ「本当は、本当は結衣先輩に嫌われてるんじゃないかって」グスン
ちなつ「だって、だって、わたし、わたし、いけない事考えちゃう子だから……」ヒック
ちなつ「あかりちゃんや、京子先輩にも、いっぱい、いっぱい迷惑かけてますから……」
ちなつ「だ、だから、私、あの晩、結衣先輩に嫌われませんようにって、お願いを……」ヒックヒック
結衣「……そっか」ナデナデ
80 = 57 :
チーナ……
81 = 1 :
ちなつ「ごめんなさい、結衣先輩、京子先輩、迷惑かけてごめんなさい……」グスン
結衣「ん、いいよ、私達はね、ちなつちゃんに迷惑かけるのも、かけさせられるのも、嫌じゃないから」ニコ
結衣「そうだろう?京子」
京子「こ、こわい、こわいよ、蠅こええええ……」ガクガク
結衣「……」
結衣「キングフロスト」パリーン
結衣「いい加減、目を覚ませ」ホホピタ
京子「ひやっこい!」ビクーン
ちなつ「ふ、ふふふ…結衣先輩、京子先輩、おっかしい」クスクスクス
82 = 1 :
ちなつ「あ…あれ、タロットカードが……」
結衣「これは……悪魔のカード?」
ちなつ「悪魔……」
ちなつ「そっか、もう一人の私、このカードの中に……」
ちなつ「ふふふ……、私、悪魔でもいいです……」
ちなつ「結衣先輩に、嫌われないって判ったから、例え世界を敵に回す存在になったって、平気です」ニコ
結衣「ちなつちゃん……」
ちなつ「結衣先輩、ありがと……う、ござ……います」
ちなつ「あと、デートの約束……わすれな…いで…」カクン
結衣「おっと……」
結衣「……流石ちなつちゃん、あの状況でも、約束が聞こえてたんだ……」
結衣「……デートはまた今度ね……今は、ゆっくり休んで……」ナデナデ
83 :
後は綾乃と○×□か
84 = 1 :
≪ペルソナ補足≫
●京子のペルソナ
歳納さん(女教皇)
原型:スカアハ
スキル:アムリタ・他
特徴:氷結攻撃に強い
●結衣のペルソナ
キングフロスト(皇帝)
スキル:マハブフーラ・他
特徴:火炎攻撃に弱い
≪スキル補足≫
アムリタ:味方全体の状態異常を治療
マハブフーラ:敵全体に中威力氷結を放つ魔法攻撃
デスバウンド:敵全体に高威力斬撃を放つ物理攻撃
サバトマ:仲魔を召喚する魔法
85 = 1 :
~保健室~
結衣「はい、ちなつちゃん、私が使ってたベッドで申し訳ないけど」フサッ
ちなつ「ゆいせんぱい、むにゃむにゃ……」zzz
京子「良かったね、ちなつちゃんに笑顔が戻って……」
結衣「うん、色んなちなつちゃんを知りたいって言ったけど……」
結衣「やっぱり、笑っていてほしいからね、ちなつちゃんには」
京子「うー……それにしても、まだ頭ががんがんするよぉ」
結衣「もう一回、キングフロスト呼ぶ?」
京子「ひゃっこいのはもういいです!」
86 = 1 :
京子「結局、私が妙に怖がりになってたのは、蠅が飛びまわってたせいなんだよね」
結衣「うん、あの蠅達には恐慌を付与する効果があって、ちなつちゃんのシャドウがそれを操ってたみたい」
結衣「あとは、ちなつちやんの笑い声にも、同じような効果があったらしいよ」
結衣「ちなつちゃん自身は、恐慌じゃなくて魅了の効果だって思ってたみたいだけど……」
京子「ちなつちゃんらしいね」クスクス
87 = 3 :
なるほど
88 = 1 :
京子「……それじゃ、あの、廊下や娯楽部の扉にあった切断跡は、なんなんだろ」
京子「蠅では、あんな跡は残らないよね?」
結衣「もう一人、シャドウが居るんだと思う」
結衣「多分、それは……」
≪京子≫
京子「ん?歳納さん?」パリーン
フワッ
89 :
これが綾乃の殺人もみあげか…恐ろしい
90 = 1 :
歳納「……京子」ウルッ
京子「ど、どうしたの歳納さん?」
歳納「ごめんなさい、さっきは、助けられなくて、ごめんなさい……」ギュッ
京子「ちょ、歳納さん///」
歳納「わたし、わたし、京子が苦しんでるのに、何も出来なくて……悔しくて……」ヒック
京子「歳納さん……」ナデ
京子「仕方ないよ、歳納さんは、私が呼ばないと出て来れないんだし……」
京子「だから、泣かないで?私、歳納さんが泣いてたら、悲しいよ……」ナデナデ
歳納「ごめんなさい、そうよね……京子の涙を拭く存在である私が泣いてるのは、おかしいものね」ゴシゴシ
京子「うーん、そりゃ、私が泣いてる時に慰めてくれるのはありがたいけど……」
京子「それよりも、私は歳納さんの事が好きだから泣いてほしくないのっ」
歳納「きょ、京子///」ギューッ
京子「と、歳納さん、そんなに強く抱き知られると、あの///」
結衣「おい」
91 = 57 :
オイコラ
92 = 1 :
京子「あ、ご、ごめん結衣///」
歳納「結衣、邪魔しないで」
結衣「と、歳納さんこそ、今大切な話してるんだから邪魔しないでよ!」
歳納「……もう1人の、シャドウの事でしょう?」
結衣「……う、うん」
歳納「私にも、心当たりがあるわ……生徒会室に……」
歳納「ああ、もう戻らないと京子に負担が……結衣」
歳納「あとは頼んだわよ……」スッ
京子「ああん、歳納さん、私の中に戻っちゃった……」
結衣「……京子、取り合えず生徒会室へ行こう」
京子「え、あ、うん、綾乃達も心配だからね」
結衣「……」
京子「結衣?」
93 = 1 :
~廊下~
結衣「……京子、朝に綾乃と会った?」
京子「う、うん、会ったけど……そういえば、あの時、綾乃に……」
京子「……」
京子「///」
結衣「……え、なんで赤面してるの京子」
京子「い、いや、なんでもないよ///」
結衣「きょうこ?あやのとなにかあったの?」
京子「ちょ、結衣、顔が近いって……」
95 = 1 :
結衣「……あとで、詳細聞くからな」
京子「う、うう、結衣にゃんが恐い……」
結衣「実は私もさっき綾乃と会ったんだ」
京子「え?」
結衣「その時、京子に伝えてくれって言われてた事がある」
結衣「約束だから、ずっと生徒会室で待ってる……だって」
京子「約束……」
『……放課後、生徒会室に行きましょう』
『約束よ』
京子「そっか、綾乃、あの約束を……」
京子「あんな些細な約束を、大切に思ってくれてたんだ……」
96 = 1 :
結衣「京子」
京子「ん?」
結衣「多分、京子が会った綾乃も、私が会った綾乃も、シャドウなんだと思う」
京子「……うん、今から考えると、綾乃と朝会った時、瞳が赤かったからね……」
結衣「……京子は、綾乃も助けたいんだよね?」
京子「うん」
結衣「それは、あの、綾乃が好きだから?」
京子「うん、好きだよ」ニコ
京子「それが恋愛感情かどうかは判んないけどね」
結衣「……」
結衣「はぁ……」
京子「え、なんでため息?」
結衣「いや、京子はお子様だなぁって……」
京子「……」
97 = 1 :
京子「……私ね」
結衣「?」
京子「合わせ鏡に、願ったんだ」
京子「娯楽部の皆や、生徒会の皆が、ずっと幸せで居られますようにって」
結衣「……うん、京子なら、本当にそう願うと思ってた」
京子「けど、これって、多分、幸せになった皆から代償を貰いたいって事でもあるんだと思う」
京子「実際、結衣にはさっき守ってもらっちゃったしね」
結衣「あれは、当然の事だろ……」
京子「どうして?」
結衣「だって、私は京子の事が、その、好きだし///」
結衣「そ、それに、京子には命懸けで助けてもらったから……あ」
99 = 1 :
京子「助けてあげた代償に、助けてもらいたい」
京子「それが私の願い」
京子「それが本当の私」
京子「勿論、それだけじゃないんだけどね」
京子「結衣の事を助けたのだって、好きだからって理由が一番強いんだし」
結衣「京子……」
京子「けどね、私は否定したくないんだ」
京子「馬鹿みたいに子供っぽい、我侭な結論で申し訳ないけど……」
京子「私は、皆を助けたい」
京子「だから、皆には私を支えて欲しい、優しくしてほしい」
京子「そういう願いを、子供っぽい私を、否定したくない」
100 = 94 :
いい……
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