元スレほむら「最近物忘れがひどいの」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
101 = 1 :
杏子「……」ゴホゴホッ
ほむら「……もういい、傷の手当てをして帰りましょう」
杏子「どう…し……て」
ほむら「何?」
杏子(雑魚一匹に苦戦するあたしに、どうして優しくするんだよ)ボソッ
ほむら「聞き取れない声でつぶやかれても分からないわ」
杏子「分からないんだ」
ほむら「言いたいことがあるならはっきり言いなさい」
杏子「……」
ほむら「だんまり?」
杏子「そっちこそ」
杏子「ちゃんと口に出して言ってくれないと――」
杏子「あたし、馬鹿だからわからないよ」ポロポロ
102 = 55 :
あんあん……
104 :
うんうん…
ええおっぱい。
105 = 94 :
うんうん…
106 = 1 :
―――― ほむらの部屋 ――――
ほむら「……キューブ、ここにある分は全て使っていいから」
杏子「いいよ、このままで」
ほむら「そんなこといったって、片手だけじゃ――」
杏子「いいからっ!」
ほむら「……」ビクッ
杏子「いいんだよ、このままで…… 疲れたし、もう寝るよ」
ほむら「……うん」
杏子「……」
ほむら「おやすみ、杏子」
107 = 94 :
来年までROMるわ
108 = 1 :
――――
ほむら「……」スースー
杏子(うん、よく寝てる)
杏子(ばいばい、ほむら)
豆電球一つの暗闇の中、杏子はゆっくりと立ち上がって歩き出そうとしたが、
足が縺れてバランスを崩してしまい勢い良く床に転んでしまった
杏子(痛ッ―― 起こしてないよな……)
ほむら「……猫って死ぬときは飼い主の前からいなくなるの、知ってた?」
杏子「その話は眉唾物だけどな」
杏子(もしかして最初から起きてのかな……)
ほむら「貴女もペットみたいなものだから、どこかに行っちゃうのかと思った」
109 = 55 :
ほむ
110 = 1 :
杏子「また人を犬かなにかみたいに言ってくれてさ」
ほむら「私が拾った犬みたいなものでしょ それで、その犬はどこに行くつもりなのかしら」
杏子「ここじゃないどこか」
ほむら「貴女の家はここでしょ」
杏子「違うよ」
杏子「もう…… あたしの居てもいい場所じゃなくなったんだ」
ほむら「どうして」
杏子「分からないわけないだろ?
111 = 1 :
杏子「魔力が上手く練られない」
杏子「まともに変身も出来なかった」
杏子「ほむらが居なければ死んでいた」
杏子「もうあたしがここにいられる理由がなくなっちまったんだよ」
ほむら「……」
杏子「共闘関係は破綻したんだ もうお終いだ」ポロポロ
杏子「さよなら 今までありがとう 楽しかったよ」グスッ
杏子は瞳に涙を湛えたまま、必死に笑顔を作って私に微笑みかけた
112 = 55 :
あんあん……
114 :
私怨
115 = 1 :
ほむら「待って――」
杏子「馴れ合うつもりはないし、友達も必要ないんだろ?」
ほむら「……」
ほむら「ごめん……」
杏子「……」
ほむら「行かないで!」
杏子「どうして――」
ほむら「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」ポロポロ
私だって仲良く出来たらって思ってたけど
それじゃあ私だけ幸せになったらまどかに対して申し訳なくって
杏子が優しくしてくれるからつい甘えたくなって……
でもその行為に甘えてしまったら、私はもう一人でやっていけなくなる――
あの日、杏子に酷いことしてしまって 何度も何度も何度も後悔したの……
私は一人で魔獣だけを狩っていればよかったのに――
117 = 1 :
ほむら「私のことなんて放っておいてくれればよかったのに」
ほむら「ワルプルギスの夜と戦ったときだって、貴女はまどかを庇って倒れるし、
悪ぶった風を装って、人一倍仲間想いだし……」
杏子「おい、いきなりそんなに捲し立てられても……
それにワルプルギスってなんだよ――」
ほむら「一人ぼっちは寂しいの」ガバッ
杏子の上に覆いかぶさるように跨る
ほむら「今更遅すぎるよね…… 私が悪かったのに……
ごめんね、杏子の気持ちに甘えてた……それなのに冷たく当たって」ポロポロ
感情が昂ぶり、自分でも何を言えばいいのか分からなくなってしまう
伝えなきゃいけないこと、謝らないとダメなことはたくさんあるはずなのに――
ほむら「うぅ……ひっく……ごめんね 私、酷い子だよね」グスッ
ダメだ、これじゃ杏子に嫌われても当然だ……
涙がとめどなく溢れてくる 涙は私の頬を伝い、杏子の額に零れ落ちた
119 = 1 :
杏子「……」
ほむら「謝って赦されるなんて思ってない…… でも、でも……
ごめんなさい、ごめんなさい…… 私が私が――」ポロポロ
杏子「泣きすぎだよ、ほむら」
杏子の手が頬に触れる 見慣れた微笑みを浮かべながら――
ほむら「だって……」
杏子「辛かったんだよな……ごめんな、力になってやれなくて」
ほむら「どうして杏子が謝るのよ 悪いの全部私なのに」グスッ
杏子「……うん、遅いよ」
杏子「もっと早く話しくれたら――
って、それができたらこんなに思い詰めたりはしないか」
杏子が私の頭を柔らかく撫でる
ほむら「う゛うっ…ひっ……ぐすっ あ゛あああぁああ」
杏子「……」ナデナデ
120 = 99 :
あんあんあんあん!
122 = 1 :
杏子「落ち着いたか?」
ほむら「うん」グスッ
杏子「そろそろ退いてほしいんだけど」
ほむら「嫌」
杏子「いやってお前――」
ほむら「ここを退いたら出て行くつもりでしょ」
杏子「あたしは役に立てないよ」
ほむら「ううん、傍にいてくれるだけでいい」
杏子「……」
ほむら「ダメ?」
123 :
ダメ女とそのヒモのような関係だ
124 = 1 :
杏子「ダメ…じゃないよ……」
ほむら「いいの?」グスッ
杏子「いいって言ってるのに、また泣く……」
ほむら「嬉しいから」
杏子「そっか」
ほむら「……」
杏子「やっとだ」
ほむら「……何?」
杏子「やっと、ほむらと友達になれた」
ほむら「友……達?」
杏子「違う?」
ほむら「私…友達とか良く分からないから」
杏子「あたしだってそうさ よく知らないよ でもさ――」
125 = 1 :
杏子「あたしは、ほむらのこと好きだよ」
ほむら「な…な……このタイミングで直球ね」カァァ
杏子「初恋なんてしたことないから分からないけど、
父さんや母さん、妹と同じ位ほむらのことが大切に想ってる」
ほむら「聞いてるこっちが恥ずかしくなってきた……」
杏子「ほむらはどうなんだよ」
ほむら「そんなこと……聞かなくても分かるはずだわ」
杏子「直接ほむらの口から聞きたいんだよ」
ほむら「あ……うぅ……す…す…きらいじゃないわ」
杏子「はっきりしないなぁ」
ほむら「す……好きです……」
杏子「ありがとう、あたしも大好きだよ」ニコッ
ほむら「す…少しは……照れたりしたらどうなの?」
杏子「ここで動揺しないのがあたしなんだ」
ほむら「ずるいわ……」
126 = 55 :
あんあんほむほむ
127 = 1 :
杏子「ところでさ、いつまでマウントポジションなわけ?」
ほむら「ご、ごめんなさい」
慌てて杏子から飛び退こうとしたときだった
杏子「その前に――」
私の頭を撫でていた手に力が入り、杏子の方へと引き寄せられる
杏子「……」チュッ
洋画などでよく見かけるようなキス―― 柔らかな唇が頬に触れた
完全に不意打ちだ……頭の中が真っ白になる……
杏子「仲のいい友達ってのは、キスしたりするもんなんだぜ?」ニヤッ
杏子(昔読んだ本に書いてあった知識だけどな……)
ほむら「な……な……」プシュー
杏子「それに、もっと凄いことをあたしにしたくせに……
コレくらいで焦ってるなんて ほむら、かわいい」
ほむら「う……あ……あのときは本当に――」
杏子「もう赦したよ」
128 = 1 :
ほむら「……な…」
杏子「ほむらは自分のことを簡単に赦せるような性格じゃないし
あたしはが赦してやらないとな…… 精神的に辛かったんだろ?」
ほむら「その……えと……」
杏子「でも、流石に口付けされながら他人の名前を呼ばれるのは嫌だけどさ」
杏子「声出てたし…… まどかってさ」
ほむら「あう……あ……」
杏子「全部聞かせてよ ほむらが何を見てきたのか――」
ほむら「……うん」
ほむら「全部……話す」
二人して一つの布団に潜り込み、互いの過去について語り合った
辛かったことも、苦しかったことも、全部を曝け出して……
今まで一人で背負い込んできたもの全てを話すことによって、
体が軽くなったような…… 気持ちが晴れたような気がした
その日、私たちはようやく友達になれたのだ
129 = 55 :
ほむほむ
130 :
破滅へのプレリュード…
131 = 77 :
赦すってのが厨二くさい
許すでええやん
132 = 1 :
―― 数日後 ――
杏子「ほむら遅いなぁ」
ほむらは魔獣狩りに出かけている
あたしは今日も一人で留守番だ 休んでいるのに体調が一向に良くなる気配は無い
杏子「左腕もほむらの魔力で元通りになったし、
ソウルジェムも酷く穢れを溜めているって感じはないのに……」
QB「やぁ、杏子」
杏子「キュゥべえか…… 話し相手には丁度いいや」
QB「そうだね、ボクもちょっと聞きたいことがあったし」
杏子「なんだよ聞きたいことって」
QB「どうして君はまだ生きていられるんだい?」
杏子「……?」
QB「寿命は当に過ぎているはずだ
普通の魔法少女なら、これほど魔力が衰える前に理へと還るはずなのに」
杏子「言っている意味が――」
133 = 1 :
QB「暁美ほむらの存在が君に影響を与えているとしか思えない」
杏子「……キュゥべえ、さっきから何の話を」
「ただいま」と玄関からほむらの声が聞こえた
ほむら「あら、キュゥべえ、何か用なの?」
QB「ちょっと杏子と話をしていただけだよ」
ほむら「何の話をしていたの」
QB「言っても無駄さ、君たちには把握できない」
ほむら「杏子、キュゥべえと何を話したの?」
杏子「ああ…… えっと、なん……だっけかな……」
QB「ほらね」
ほむら「寿命の話ね…… キュゥべえが記憶できないといっていた――」
QB「……!?」
QB「暁美ほむら…… 君は憶えているのかい?」
ほむら「当然よ」
134 = 55 :
ほむほむ
135 = 1 :
QB「イレギュラー…… 興味深いよ」
ほむら「……」
QB「もしかして君は本当にこの世界が
終わりを迎えるまで戦い続けることができるのかい?」
ほむら「そのつもりよ」
QB「……面白い…面白いよ、暁美ほむら」
ほむら「……」
QB「君には期待してるよ」スッ
杏子「あいつ……何しに来たんだよ」
ほむら「……」
杏子「って、ほむら……いつの間に帰ってきたんだ?」
ほむら「ついさっきね」
ほむら(さっきの会話……やっぱり記憶に残らないみたいね……)
136 = 130 :
とらわれた天使の歌声…ゼノギアス…
137 = 1 :
ほむら「今日は収穫が多かったわ」
杏子「へぇ……結構な数のキューブだな」
ほむら「この街には今、私たちだけしか魔法少女がいないから
必然的に一人で狩る得物の数も増えるわ」
杏子「無理すんなよ」
ほむら「ええ、分かってる」
ほむら「帰りを待っている人がいるからね」
杏子「うん……」
杏子「言って少し恥ずかしくない?」
ほむら「凄く……ね」
138 = 121 :
この淫獣、感情バリバリだな
139 = 1 :
杏子「でも、あたしも早く復帰しないとなぁ」
杏子「ずっとこの街を二人だけで守ってきたんだし」
ほむら「二人だけ……?」
杏子「この街には昔からあたしたち二人だけだろ?」
ほむら(ここのところ記憶の混濁は収まっていたのに)」
杏子「一日中家にいると退屈で仕方がないよ
あーあ、どっか二人で遊びにいきたいなぁ」
ほむら「そうね……」
杏子「じゃ、そろそろ家に帰らないと」
ほむら「貴女の家は――」
杏子「きっと父さんが心配してるしさ」
140 :
しえん
141 = 1 :
ほむら「杏子……?」
杏子「……? えっと何話してたっけ」
ほむら「今度二人で遊びに行こうって話しよ」
杏子「そうだっけ……」
ほむら「……」
杏子「ところであなたはだれ?」
ほむら「――!?」
杏子「モモ……どこいるの?」
杏子「お姉ちゃんを置いていかないで!」
ほむら「杏子……しっかりして!」ユサユサ
杏子「……ん」
ほむら「大丈夫?」
杏子「うーん……あ…… おはよう……ございます?」
143 :
oh…fuck……
144 = 121 :
うわああああああああああああああああああああああ
145 = 1 :
――――
ほむら「夕飯できたわよ」
杏子「いい匂い―― いただきます」ポロリ
杏子「……?」
ほむら「杏子?」
杏子の箸を持つ手がぎこちない
杏子「あれ…なんでだろ……上手くつかめないや」ポロッ
ほむら「……食べさせてあげる」
杏子「ごめん、頼むよ……」
杏子(どうしちゃったんだ……あたし……)
146 = 130 :
まどか…頼む…!
147 = 77 :
早く導いてやれよまどか
148 = 1 :
――――
ほむら「今日も敷くのは一つだけいいかしら」
杏子「うん、同衾させていただきます」
ほむら「同衾って……添い寝でしょう?」
杏子「食べるから同衾でいいんだよ」
ほむら「杏子……?」
杏子「前にも言ったろ? ほむらの味好きだって」
向かい合った形で杏子が私の首筋に顔埋める
杏子「いただきます」ガブッ
ほむら「痛ッ」
鋭い歯が皮膚を突き破る感触――
痛みから察するに、甘噛みといった強さではないようだ
ほむら「な、なにするの」
血が滴り落ちて、シーツに真っ赤な染みを作る
杏子「ん、美味しい」
150 = 121 :
ヴぁんぱいあんこ
みんなの評価 : ★
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