私的良スレ書庫
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元スレキノ「ミニスカートを着用しないと入国できない国、ですか?」
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>>200
中性的な美人でいいよな!
中性的な美人でいいよな!
女生徒「はい! デザインも生地選びも縫製も、全部自分たちでやってます。
基本的なことは教わりましたが、あとはみんなそれぞれの趣味で」
男生徒「卒業したら、家業を継ぐ奴もいれば会社に雇われる奴も居るっす。俺は早く自分の店を持ちたいんスけど」
キノ「そうなんですか。でも、みなさん自分で作った服は着ないんですか?」
女生徒「え? なんでですか? 私達が着るぶんには、制服があるじゃないですか」
エルメス「だって、人に作ってあげるばっかりだと、つまらなくない?
それに、クラスメイトの服見て『この服着てみたい』って思ったりしないの?」
男生徒「ああ、それは――あ、先生」
校長「続きは私からお話ししましょう。さあ、皆さん授業に戻って」
生徒たち「はーい」
基本的なことは教わりましたが、あとはみんなそれぞれの趣味で」
男生徒「卒業したら、家業を継ぐ奴もいれば会社に雇われる奴も居るっす。俺は早く自分の店を持ちたいんスけど」
キノ「そうなんですか。でも、みなさん自分で作った服は着ないんですか?」
女生徒「え? なんでですか? 私達が着るぶんには、制服があるじゃないですか」
エルメス「だって、人に作ってあげるばっかりだと、つまらなくない?
それに、クラスメイトの服見て『この服着てみたい』って思ったりしないの?」
男生徒「ああ、それは――あ、先生」
校長「続きは私からお話ししましょう。さあ、皆さん授業に戻って」
生徒たち「はーい」
校長室
校長「さて、どこから説明しましょうか」
キノ「まず教えてください。どうしてこの国ではみんな、似たような立場ごとに同じ服を着ているのですか?」
エルメス「外向けにはあんなにいろんな服を作ってるのに。勿体無くない?」
校長「それは、我が国が『制服』を制定しているからです」
キノ「せいふく、ですか……?」
校長「かつては、我が国民も先ほど生徒たちがお見せしたような様々な服を着ていました。
しかし、多種多様な服が出まわることで、問題が起きるようになったのです」
エルメス「例えば?」
校長「すべて書物からの情報ですが……衣服の良し悪しで全てを計ろうとする風潮が生じたようですね。
質の悪い服を着ている人への差別の横行、ならびに身の丈に合わない高価な服を求める人達による借金問題
――今では『着倒れ』と呼ばれています――何より、『何を着るべきか』の決定のために多大な時間と労力が必要になった、と」
キノ「なるほど」
校長「当時の我が国のトップたちは、事態を重く見ました。長い長い協議の結果、彼らはひとつの決断を下します。それが――」
キノ「『制服』の制定、だったんですね」
校長「はい、みんな同じ服になってしまえば、諸々の問題が解決されると気づいたのですね。
一部では『選択の自由を奪う気か』と反対運動も起こったようですが、国民の大半はすんなり受け入れたそうです。
いい加減、着るもので悩む毎日にうんざりしていたんでしょうね」
校長「さて、どこから説明しましょうか」
キノ「まず教えてください。どうしてこの国ではみんな、似たような立場ごとに同じ服を着ているのですか?」
エルメス「外向けにはあんなにいろんな服を作ってるのに。勿体無くない?」
校長「それは、我が国が『制服』を制定しているからです」
キノ「せいふく、ですか……?」
校長「かつては、我が国民も先ほど生徒たちがお見せしたような様々な服を着ていました。
しかし、多種多様な服が出まわることで、問題が起きるようになったのです」
エルメス「例えば?」
校長「すべて書物からの情報ですが……衣服の良し悪しで全てを計ろうとする風潮が生じたようですね。
質の悪い服を着ている人への差別の横行、ならびに身の丈に合わない高価な服を求める人達による借金問題
――今では『着倒れ』と呼ばれています――何より、『何を着るべきか』の決定のために多大な時間と労力が必要になった、と」
キノ「なるほど」
校長「当時の我が国のトップたちは、事態を重く見ました。長い長い協議の結果、彼らはひとつの決断を下します。それが――」
キノ「『制服』の制定、だったんですね」
校長「はい、みんな同じ服になってしまえば、諸々の問題が解決されると気づいたのですね。
一部では『選択の自由を奪う気か』と反対運動も起こったようですが、国民の大半はすんなり受け入れたそうです。
いい加減、着るもので悩む毎日にうんざりしていたんでしょうね」
今結局どういう格好なんだ?
ジャージ・ミニスカ・運動着・靴下?長すぎって言ってるからニーハイとか?
ジャージ・ミニスカ・運動着・靴下?長すぎって言ってるからニーハイとか?
キノの旅いいよね
中1から今までずっと読み続けてるよ
またアニメやらないかな…?
中1から今までずっと読み続けてるよ
またアニメやらないかな…?
エルメス「へー、そんな事で悩む人達もいるんだね」
校長「国内で選りすぐりのデザイナーたちが集められ、制服制定委員会が組織されました。
話しあうべき事柄は山ほどありました。
どんな体型の人にも似合い飽きのこない服とはどんなものか、年齢に応じて着る者をより良く見せる服とは何か、
着用する場面ごとに服に求められるものは何か――」
キノ「大変だったでしょうね」
校長「だと思います。ですが、私などは、その時代に生きて、あの協議に参加できたらどんなによかったかとも思います
――服飾に携わる者にとって、あれほどやりがいのある仕事はなかったでしょうから」
エルメス「まー、国の人全員が自分たちの考えた服を着てくれるわけだもんねー」
校長「最終的には国民投票が行われ、幾つかの候補の中から、性別・世代・役割ごとの『制服』が選ばれました。
それ以来、我が国の人間は皆『制服』を着用するようになったのです」
キノ「そうだったんですか……ずいぶん歴史があるんですね」
校長「勿論、昔の姿そのままの『制服』もありますが、多くは少しずつ改良が加えられています。
時代の変化に伴う人々の体型の変化、働き方の変化……『制服』も、それについていかなければなりませんから。
今は、男女で分かれている『制服』を統一しよう、という活動が盛んですね。
今のところ実現可能性は低いですが、ここで学んでいる生徒たちが一人前になる頃には或いは、といったところでしょうか」
校長「国内で選りすぐりのデザイナーたちが集められ、制服制定委員会が組織されました。
話しあうべき事柄は山ほどありました。
どんな体型の人にも似合い飽きのこない服とはどんなものか、年齢に応じて着る者をより良く見せる服とは何か、
着用する場面ごとに服に求められるものは何か――」
キノ「大変だったでしょうね」
校長「だと思います。ですが、私などは、その時代に生きて、あの協議に参加できたらどんなによかったかとも思います
――服飾に携わる者にとって、あれほどやりがいのある仕事はなかったでしょうから」
エルメス「まー、国の人全員が自分たちの考えた服を着てくれるわけだもんねー」
校長「最終的には国民投票が行われ、幾つかの候補の中から、性別・世代・役割ごとの『制服』が選ばれました。
それ以来、我が国の人間は皆『制服』を着用するようになったのです」
キノ「そうだったんですか……ずいぶん歴史があるんですね」
校長「勿論、昔の姿そのままの『制服』もありますが、多くは少しずつ改良が加えられています。
時代の変化に伴う人々の体型の変化、働き方の変化……『制服』も、それについていかなければなりませんから。
今は、男女で分かれている『制服』を統一しよう、という活動が盛んですね。
今のところ実現可能性は低いですが、ここで学んでいる生徒たちが一人前になる頃には或いは、といったところでしょうか」
キノ「なるほど。『制服』ができたからといって、服飾への関心が薄れたわけではないんですね」
エルメス「思うに、なおさら燃えてるんじゃない? さっきの学生さんたちだって、みんな色々工夫してたじゃん」
校長「そうですね。国民の大半は『制服』に誇りと愛着を持っていますが、
同時に『自分がいちばんこの服の良さを引き出せるんだ!』というような自負心も持ち合わせていますから……
国民性、というものでしょうか」
キノ「ああ、みなさんそんな感じですよね。校長先生が今着てらっしゃる『制服』にも、そのような――」
校長「よくぞ聞いてくれました!!」
キノ「え?」
エルメス「(うわ、眼の色かわった)」
校長「私の着ております『50代女性・教育C』はですね、長年デザインが変わらなかったんですが、
私も参加した3年前の改良会議で、襟の形が変更になったんですよ!
それまでの襟には装飾品がいまいち似合わなかったんですが、
『教育者といえども場合によっては盛装の必要もある』という私の主張がついに受け入れられまして――」
キノ「は、はあ……」
エルメス「こりゃしばらく止まりそうにないや……終わったら起こして」
エルメス「思うに、なおさら燃えてるんじゃない? さっきの学生さんたちだって、みんな色々工夫してたじゃん」
校長「そうですね。国民の大半は『制服』に誇りと愛着を持っていますが、
同時に『自分がいちばんこの服の良さを引き出せるんだ!』というような自負心も持ち合わせていますから……
国民性、というものでしょうか」
キノ「ああ、みなさんそんな感じですよね。校長先生が今着てらっしゃる『制服』にも、そのような――」
校長「よくぞ聞いてくれました!!」
キノ「え?」
エルメス「(うわ、眼の色かわった)」
校長「私の着ております『50代女性・教育C』はですね、長年デザインが変わらなかったんですが、
私も参加した3年前の改良会議で、襟の形が変更になったんですよ!
それまでの襟には装飾品がいまいち似合わなかったんですが、
『教育者といえども場合によっては盛装の必要もある』という私の主張がついに受け入れられまして――」
キノ「は、はあ……」
エルメス「こりゃしばらく止まりそうにないや……終わったら起こして」
ホテル前
案内人「いや、お疲れ様でした。あの校長先生のお話の長さは、私もスピーチなんかで身にしみてますよ」
エルメス「どこの国でも長話のおばちゃんっているよねー」
キノ「エルメスは寝てたろ――ですが、非常に興味深い話を聞けました」
案内人「それは何よりです。ところでキノさん、『私服祭』のお話はお聞きになりましたか?」
エルメス「師父臭い?」
キノ「いえ、うかがってませんが。何かのお祭りですか?」
案内人「ああ、また喋るだけ喋って肝心なことを言い忘れたんでしょうかあの先生は……
あのですね、明日から三日間、半年に一度のお祭りがあるんです。
お祭りの期間中はみんな『私服』、すなわち『制服』以外の格好で過ごすんですよ」
エルメス「へー、そんなのあるんだ。よかったじゃんキノ、お祭り見てから出国できそうだよ」
案内人「国の人間は『制服』を気に入っていますが、この時ばかりは自分の好みとセンスを光らせて、『私服』を選びます。
この国で働く人の半分以上が、国外向けの『私服』産業に関わっていますからね、眼が肥えてる人が多いんですよ。
私も明日からは『私服』です。ああ、今から待ち遠しい」
キノ「面白そうなお祭りですね。ボクも楽しみにしてます。それでは、また明日」
案内人「いや、お疲れ様でした。あの校長先生のお話の長さは、私もスピーチなんかで身にしみてますよ」
エルメス「どこの国でも長話のおばちゃんっているよねー」
キノ「エルメスは寝てたろ――ですが、非常に興味深い話を聞けました」
案内人「それは何よりです。ところでキノさん、『私服祭』のお話はお聞きになりましたか?」
エルメス「師父臭い?」
キノ「いえ、うかがってませんが。何かのお祭りですか?」
案内人「ああ、また喋るだけ喋って肝心なことを言い忘れたんでしょうかあの先生は……
あのですね、明日から三日間、半年に一度のお祭りがあるんです。
お祭りの期間中はみんな『私服』、すなわち『制服』以外の格好で過ごすんですよ」
エルメス「へー、そんなのあるんだ。よかったじゃんキノ、お祭り見てから出国できそうだよ」
案内人「国の人間は『制服』を気に入っていますが、この時ばかりは自分の好みとセンスを光らせて、『私服』を選びます。
この国で働く人の半分以上が、国外向けの『私服』産業に関わっていますからね、眼が肥えてる人が多いんですよ。
私も明日からは『私服』です。ああ、今から待ち遠しい」
キノ「面白そうなお祭りですね。ボクも楽しみにしてます。それでは、また明日」
「ようこそ旅人さん、『パンツじゃないから恥ずかしくない国』へ!」
ホテル内
エルメス「みんなどんな服着るんだろうねー」
キノ「昼間会った生徒さんたちは、やっぱり自分の作った服を着るのかな」
エルメス「だろうねー。どの服も気合入ってたし。みんながあんなだったら、
かなり見応えのあるお祭りになりそうだね」
キノ「明日見てのお楽しみ、だね。じゃ、おやすみエルメス」
エルメス「おやすみキノ」
エルメス「みんなどんな服着るんだろうねー」
キノ「昼間会った生徒さんたちは、やっぱり自分の作った服を着るのかな」
エルメス「だろうねー。どの服も気合入ってたし。みんながあんなだったら、
かなり見応えのあるお祭りになりそうだね」
キノ「明日見てのお楽しみ、だね。じゃ、おやすみエルメス」
エルメス「おやすみキノ」
【三日目】
ホテル
キノ「エルメス! いつまで寝てるんだい、出発するよ!」
エルメス「痛いなー。もう少し優しく起こして――ありゃ、『制服』じゃない」
キノ「今日から『私服祭』だからね。それに、出国してから着替えるのも面倒だし」
エルメス「勿体無いなー……色々と」
キノ「何が? ちゃんと全部、もらえるものはもらってるよ?」
エルメス「なんでもない。じゃ、行こっか。早く案内人のおっちゃんの『私服』見てみたいし」
国中心部
案内人「おはようございます、キノさんエルメスさん! 本日はどうされますか?」
キノ「そうですね。このあたりで必要なものを買い揃えたあと西ゲートに向かって、そこから出国しようかと」
案内人「かしこまりました! ゲートまでお見送りさせて頂きますね!
途中、昨日ご覧になった服飾学校の生徒たちがパレードを行なってますので、時間があったらのぞいてあげてください」
エルメス「りょーかい。丁度見てみたいって思ってたし」
案内人「あ、ところでですねー。キノさん、エルメスさん、その、私の『私服』、どうでしょうか?
輸出売上高1位のメーカーの品、奮発して買ったんですが……」
キノ「ああ、なんというか……すごく新鮮です」
エルメス「『制服』じゃないとだいぶイメージ変わるね」
案内人「そうですか! 私としても冒険したつもりだったんですが、そう言っていただけると嬉しいです!
さあ、お店はあちらです! 衣料関連、色々と充実してますよ!」
案内人「おはようございます、キノさんエルメスさん! 本日はどうされますか?」
キノ「そうですね。このあたりで必要なものを買い揃えたあと西ゲートに向かって、そこから出国しようかと」
案内人「かしこまりました! ゲートまでお見送りさせて頂きますね!
途中、昨日ご覧になった服飾学校の生徒たちがパレードを行なってますので、時間があったらのぞいてあげてください」
エルメス「りょーかい。丁度見てみたいって思ってたし」
案内人「あ、ところでですねー。キノさん、エルメスさん、その、私の『私服』、どうでしょうか?
輸出売上高1位のメーカーの品、奮発して買ったんですが……」
キノ「ああ、なんというか……すごく新鮮です」
エルメス「『制服』じゃないとだいぶイメージ変わるね」
案内人「そうですか! 私としても冒険したつもりだったんですが、そう言っていただけると嬉しいです!
さあ、お店はあちらです! 衣料関連、色々と充実してますよ!」
路上・パレード
女生徒「あ、キノさーん! エルメスさーん!」
キノ「こんにちは……皆さん、その服は」
女生徒「はい、この日のために作ったんです!」
エルメス「みんな、昨日見せてくれたのとは違うやつなんだね」
男生徒「あれは課題用っすから、また別なんス。
やっぱり、せっかくのお祭りっすから、自分らが今一番着てみたい服を、別に用意してたんス」
女生徒「こういうのが今季の最先端なんですって。やっぱり可愛いですよねー」
キノ「……そうですね。では、ボクはこれで。皆さん、これからも素敵な服を作ってくださいね」
エルメス「これから行く国で、いつかみんなの作った服が見れるかもね」
生徒たち「はい! 頑張ります! キノさんたちも、よい旅を!!」
女生徒「あ、キノさーん! エルメスさーん!」
キノ「こんにちは……皆さん、その服は」
女生徒「はい、この日のために作ったんです!」
エルメス「みんな、昨日見せてくれたのとは違うやつなんだね」
男生徒「あれは課題用っすから、また別なんス。
やっぱり、せっかくのお祭りっすから、自分らが今一番着てみたい服を、別に用意してたんス」
女生徒「こういうのが今季の最先端なんですって。やっぱり可愛いですよねー」
キノ「……そうですね。では、ボクはこれで。皆さん、これからも素敵な服を作ってくださいね」
エルメス「これから行く国で、いつかみんなの作った服が見れるかもね」
生徒たち「はい! 頑張ります! キノさんたちも、よい旅を!!」
西ゲート外・湖のほとり
エルメス「色々と面白い国だったね」
キノ「そうだね。『制服』2セットも貰えたし。国内限定品みたいだから、近隣国では相当いい値がつくだろうね」
エルメス「やっぱり売るんだ。なかなか似合ってたのに」
キノ「そうかな? まあ、運動着の方は結構使えそうだけど、どうしてもかさばるしね。
それに、やっぱり着慣れた服が一番だよ」
エルメス「ふーん。まあ、キノがいいならいいけど……そういえばさ、さっき見たみんなの『私服』だけど」
キノ「ああ、エルメスも気づいた?」
エルメス「あれだけいればね――なんていうかさ」
キノ「うん。みんなおんなじ感じの服だったよね」
エルメス「流行りらしいけど、せっかくの『私服祭』なのに梃子も蛇口も似た色、似た形、似た雰囲気でさ」
キノ「……『猫も杓子も』?」
エルメス「そうそれ。まあ、それでもみんな結構似合ってたのは、さすがって感じだったけどねー」
キノ「みんな楽しそうだったしね。お店の人が『祭で気分がいいから』ってあんなに値引きしてくれたのには驚いたよ」
エルメス「色々と面白い国だったね」
キノ「そうだね。『制服』2セットも貰えたし。国内限定品みたいだから、近隣国では相当いい値がつくだろうね」
エルメス「やっぱり売るんだ。なかなか似合ってたのに」
キノ「そうかな? まあ、運動着の方は結構使えそうだけど、どうしてもかさばるしね。
それに、やっぱり着慣れた服が一番だよ」
エルメス「ふーん。まあ、キノがいいならいいけど……そういえばさ、さっき見たみんなの『私服』だけど」
キノ「ああ、エルメスも気づいた?」
エルメス「あれだけいればね――なんていうかさ」
キノ「うん。みんなおんなじ感じの服だったよね」
エルメス「流行りらしいけど、せっかくの『私服祭』なのに梃子も蛇口も似た色、似た形、似た雰囲気でさ」
キノ「……『猫も杓子も』?」
エルメス「そうそれ。まあ、それでもみんな結構似合ってたのは、さすがって感じだったけどねー」
キノ「みんな楽しそうだったしね。お店の人が『祭で気分がいいから』ってあんなに値引きしてくれたのには驚いたよ」
>>234
もしかして、あとがき?
もしかして、あとがき?
>>236
貴様、小説を読んでいないな!?
貴様、小説を読んでいないな!?
>>238
5年くらい読んでない
5年くらい読んでない
>>236
キノを2巻以上読んでおいで
キノを2巻以上読んでおいで
エルメス「そういえばキノ、食料と燃料以外にもなにか買ってたね」
キノ「ん? ああ、ボタンを買ったんだよ」
エルメス「ボタン?」
キノ「シャツのボタン。この前予備の分使いきっちゃったからね。ボタン専門店なんて初めて行ったよ」
エルメス「わざわざそんなとこまで行ったの?」
キノ「すごいんだよ、色々種類あって――ほら、これ」
エルメス「どれどれ? あ、星形だ。こっちは色つきで、これは模様入りか……ちょっとした工芸品レベルだね」
キノ「店主さんがまけてくれて、いいものが買えたんだよ」
エルメス「ねえキノ、これも結構高く売れると思うけど」
キノ「いや、折角だからこれは自分で使うよ」
エルメス「珍しいね。どういう風の吹き回し?」
キノ「別に。ただ……」
エルメス「ただ?」
キノ「旅人の服にも、すこしばかりのお洒落心があってもいいかなって」
キノ「ん? ああ、ボタンを買ったんだよ」
エルメス「ボタン?」
キノ「シャツのボタン。この前予備の分使いきっちゃったからね。ボタン専門店なんて初めて行ったよ」
エルメス「わざわざそんなとこまで行ったの?」
キノ「すごいんだよ、色々種類あって――ほら、これ」
エルメス「どれどれ? あ、星形だ。こっちは色つきで、これは模様入りか……ちょっとした工芸品レベルだね」
キノ「店主さんがまけてくれて、いいものが買えたんだよ」
エルメス「ねえキノ、これも結構高く売れると思うけど」
キノ「いや、折角だからこれは自分で使うよ」
エルメス「珍しいね。どういう風の吹き回し?」
キノ「別に。ただ……」
エルメス「ただ?」
キノ「旅人の服にも、すこしばかりのお洒落心があってもいいかなって」
お前らに言われて久しぶりに引っ張り出したわ
「おとがそ」とかあったんだな
「おとがそ」とかあったんだな
エルメス「……」
キノ「エルメス? どうかした?」
エルメス「キノ、どこかに頭ぶつけたの? あ、お祭りの熱気でのぼせちゃったとか?」
キノ「……実はエルメスにもおみやげがあるんだ」
エルメス「え、何?――ちょ、まさかそれは」
キノ「おまけでもらったレースのリボンだよ。可愛いよね。折角だからエルメスにつけてあげよう」
エルメス「ちょ、やだよそんなフリフリ! ゴメンってばキノ、謝るからリボンなんてそんな――
え、待ってやめてフレームはダメだって、キノぉ!!……」
「制服の国」おわり
キノ「エルメス? どうかした?」
エルメス「キノ、どこかに頭ぶつけたの? あ、お祭りの熱気でのぼせちゃったとか?」
キノ「……実はエルメスにもおみやげがあるんだ」
エルメス「え、何?――ちょ、まさかそれは」
キノ「おまけでもらったレースのリボンだよ。可愛いよね。折角だからエルメスにつけてあげよう」
エルメス「ちょ、やだよそんなフリフリ! ゴメンってばキノ、謝るからリボンなんてそんな――
え、待ってやめてフレームはダメだって、キノぉ!!……」
「制服の国」おわり
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