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元スレ唯「変な線と点が見える」
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唯「うーいー…」
憂「どうしたの?お姉ちゃん」
唯「頭痛が痛いよ……」
憂「大丈夫?!お姉ちゃん!頭(の調子)がおかしいの!?」
唯「憂…姉妹だからってそれはないよ」
憂「色々略しちゃってごめんねお姉ちゃん、大丈夫なの?」
唯「ちょっと大丈夫じゃないと思う。目もおかしいし今日は休むよ」
憂「どうしたの?お姉ちゃん」
唯「頭痛が痛いよ……」
憂「大丈夫?!お姉ちゃん!頭(の調子)がおかしいの!?」
唯「憂…姉妹だからってそれはないよ」
憂「色々略しちゃってごめんねお姉ちゃん、大丈夫なの?」
唯「ちょっと大丈夫じゃないと思う。目もおかしいし今日は休むよ」
唯(今朝起きた時からずっと変な線と点が見える)
唯(その「線」と「点」が何なのかはよく分からないけど)
唯(なんだか触るのは怖い)
唯「おっとと……っ、手すりの「点」に手が…」
スッ
バラバラバラバラッ
唯「――――――!?」
唯(その「線」と「点」が何なのかはよく分からないけど)
唯(なんだか触るのは怖い)
唯「おっとと……っ、手すりの「点」に手が…」
スッ
バラバラバラバラッ
唯「――――――!?」
唯「て、手すりが……?」
何故だかは良く分からない。
ただ、触れただけでモノをバラバラにしてしまいそうな点が怖い
唯「――っ、う、憂!」
憂「どうしたのお姉ちゃ……!?手すりがバラバラ!何があったの!?」
唯「そ、それが…」
何故だかは良く分からない。
ただ、触れただけでモノをバラバラにしてしまいそうな点が怖い
唯「――っ、う、憂!」
憂「どうしたのお姉ちゃ……!?手すりがバラバラ!何があったの!?」
唯「そ、それが…」
憂「………それで、その「点」に触れたらその周辺の手すりが壊れたの?」
唯「そ、そうなんだよ憂。他にも「線」がモノに張り巡らされてて」
憂「お姉ちゃん…本当の話なの?」
唯「本当だよっ…それなら、なにか刃物と壊れても良さそうなものを持ってきて」
適当な大きさの石、それからカッターナイフを憂に持ってきてもらう。
まずは「線」から。
石に張り巡らされた線を、切断する。
石を、17個に分断する。
その間、少し頭が痛んだ。
憂「お、お姉ちゃん、これ……」
唯「…この通りなんだよ、憂。少し調子も悪いし、また何か壊しちゃいそうだから寝るね」
憂「う、うん…お大事にね、お姉ちゃん」
唯「そ、そうなんだよ憂。他にも「線」がモノに張り巡らされてて」
憂「お姉ちゃん…本当の話なの?」
唯「本当だよっ…それなら、なにか刃物と壊れても良さそうなものを持ってきて」
適当な大きさの石、それからカッターナイフを憂に持ってきてもらう。
まずは「線」から。
石に張り巡らされた線を、切断する。
石を、17個に分断する。
その間、少し頭が痛んだ。
憂「お、お姉ちゃん、これ……」
唯「…この通りなんだよ、憂。少し調子も悪いし、また何か壊しちゃいそうだから寝るね」
憂「う、うん…お大事にね、お姉ちゃん」
ベッドに潜り、眠気と戦いながら思案する。
ただ、この「線」と「点」を見ていると、ひどく気分が悪くなる。
枕元には昨日水を飲んでそのままにしてるプラスチックのコップ。
その「点」を刺す。
唯(やっぱり指が沈む。力なんて要らないのかな)
コップはあっけなく砕け散る。
唯(これはきっと継ぎはぎなんだ。手術をして縫った後の所みたいに、
脆くなっている所なのかもしれない)
知らなかった。
世界はこんなにもツギハギだらけで、
とても壊れやすいところだったんて。
ただ、この「線」と「点」を見ていると、ひどく気分が悪くなる。
枕元には昨日水を飲んでそのままにしてるプラスチックのコップ。
その「点」を刺す。
唯(やっぱり指が沈む。力なんて要らないのかな)
コップはあっけなく砕け散る。
唯(これはきっと継ぎはぎなんだ。手術をして縫った後の所みたいに、
脆くなっている所なのかもしれない)
知らなかった。
世界はこんなにもツギハギだらけで、
とても壊れやすいところだったんて。
憂「お姉ちゃん、大丈夫?」
唯「…っ」
憂を、直視できない。
憂まであっけなく、簡単に壊れてしまいそうで。
きっとあの「線」は人もたやすく壊してしまうんだろう。
唯「うん、大丈夫だよ……。眼はきっとすぐ治るよ。動くぶんには
大丈夫そうだから眼科に行ってみる……痛っ」
憂「やっぱり無理しちゃ駄目だよ。私が帰ってきたら一緒に行こう?」
唯「…うん。」
憂が行った後も、脆い継ぎはぎだらけの部屋の中で考える。
これからこの「眼」が治らなかったらどうしようか。
「線」を見ていると頭が痛む。
唯「…っ」
憂を、直視できない。
憂まであっけなく、簡単に壊れてしまいそうで。
きっとあの「線」は人もたやすく壊してしまうんだろう。
唯「うん、大丈夫だよ……。眼はきっとすぐ治るよ。動くぶんには
大丈夫そうだから眼科に行ってみる……痛っ」
憂「やっぱり無理しちゃ駄目だよ。私が帰ってきたら一緒に行こう?」
唯「…うん。」
憂が行った後も、脆い継ぎはぎだらけの部屋の中で考える。
これからこの「眼」が治らなかったらどうしようか。
「線」を見ていると頭が痛む。
>>14
そんな薄い本があったな
そんな薄い本があったな
唯(だめだ)
どうしても部屋の中にいると「線」と「点」が見えてしまう。
どうせならこの「線」を確実に見えなくするような真っ暗闇か、
いっそ「線」を消せるくらいの明るい所がいい。
唯(眼を休めながら外に出てみよう)
仮にも欠席している身。どこか見つからない場所がいい。
唯(どうだ、外れに小さい林があったっけ)
小さい頃よく憂と遊んだ場所。
あそこなら光も届くし心が落ち着く。
唯(そうと決まれば早く行こう)
眼を休めつつ、速足で向かう。
どうしても部屋の中にいると「線」と「点」が見えてしまう。
どうせならこの「線」を確実に見えなくするような真っ暗闇か、
いっそ「線」を消せるくらいの明るい所がいい。
唯(眼を休めながら外に出てみよう)
仮にも欠席している身。どこか見つからない場所がいい。
唯(どうだ、外れに小さい林があったっけ)
小さい頃よく憂と遊んだ場所。
あそこなら光も届くし心が落ち着く。
唯(そうと決まれば早く行こう)
眼を休めつつ、速足で向かう。
唯(やっぱりここは落ち着く)
木のにおい。
昔、ここで滅んだ一族がいるらしい。
自分が産まれる前。
ある一族とある一族が衝突して、片方はあっけなく滅ぼされたらしい。
唯(昔の話なんてどうでもいいけれど)
それは少し悲しい話な気がする。
「君、そんな所に寝転がってると危ないわよ」
唯「えっ?」
木のにおい。
昔、ここで滅んだ一族がいるらしい。
自分が産まれる前。
ある一族とある一族が衝突して、片方はあっけなく滅ぼされたらしい。
唯(昔の話なんてどうでもいいけれど)
それは少し悲しい話な気がする。
「君、そんな所に寝転がってると危ないわよ」
唯「えっ?」
唯「ど、どなたですか?」
自分がその「どなた」かも伝えてないのに、無礼なもの言いだと思う。
でも軽いパニックになっていたから、そのくらいしか言えることが無かった。
女性「私?私はね」
憂「晩御飯だよー」
俺「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
自分がその「どなた」かも伝えてないのに、無礼なもの言いだと思う。
でも軽いパニックになっていたから、そのくらいしか言えることが無かった。
女性「私?私はね」
憂「晩御飯だよー」
俺「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
女性「まあ、それは後々分かるとして」
唯「はあ…」
こちらが名乗っていないのだ。向こうが名乗らなくても納得するのが筋だろう。
女性「ま、ここで会ったのも何かの縁だし、少し話し相手になってくれない?
私は蒼崎青子っていうんだけど、君は?」
まるでずっと知り合いだった友達のような気軽さで、女の人は手を差し伸べてきた。
断る理由もないので、自分も名を名乗る。
唯「唯、平沢唯です。」
そうして、アオザキと名乗る女性の冷たいてのひらを握り返した。
唯「はあ…」
こちらが名乗っていないのだ。向こうが名乗らなくても納得するのが筋だろう。
女性「ま、ここで会ったのも何かの縁だし、少し話し相手になってくれない?
私は蒼崎青子っていうんだけど、君は?」
まるでずっと知り合いだった友達のような気軽さで、女の人は手を差し伸べてきた。
断る理由もないので、自分も名を名乗る。
唯「唯、平沢唯です。」
そうして、アオザキと名乗る女性の冷たいてのひらを握り返した。
スレタイ違うけど似た内容の見た記憶が
でもあれはバトル無かったし気にすることない
支援する
でもあれはバトル無かったし気にすることない
支援する
その女性と話す時間は、とても楽しいものだった。
この人は歳の差など気にせずに、1人の友達として私の話を聞いてくれた。
色々な事を話した。
ここから少し離れたところに自分の家があること。
行儀作法がほとんどフリーダムで、お父さんとお母さんが常にラブ旅行中だということ。
憂という妹がいて、とてもおとなしくて、可愛くて、ナイスバディで、お利口で、可愛いくて、
―――熱にうかされたように、色々な事を話した。
青子「ああ、もうこんな時間。悪いわね唯。私、ちょっと用事があるからお話
はここまでにしましょう」
女の人は立ち去って行く。
さっきまで話していた人が居なくなるというのは、一人友達を失ったようで少し寂しかった。
青子「じゃあまた明日、ここで待ってるからね。君もちゃんと家に戻って、
妹さんと病院に行って、きちんと医者の言い付けを守るんだぞ」
「あ―――」
女の人は、それが当たり前だ、というように去って行った。
この人は歳の差など気にせずに、1人の友達として私の話を聞いてくれた。
色々な事を話した。
ここから少し離れたところに自分の家があること。
行儀作法がほとんどフリーダムで、お父さんとお母さんが常にラブ旅行中だということ。
憂という妹がいて、とてもおとなしくて、可愛くて、ナイスバディで、お利口で、可愛いくて、
―――熱にうかされたように、色々な事を話した。
青子「ああ、もうこんな時間。悪いわね唯。私、ちょっと用事があるからお話
はここまでにしましょう」
女の人は立ち去って行く。
さっきまで話していた人が居なくなるというのは、一人友達を失ったようで少し寂しかった。
青子「じゃあまた明日、ここで待ってるからね。君もちゃんと家に戻って、
妹さんと病院に行って、きちんと医者の言い付けを守るんだぞ」
「あ―――」
女の人は、それが当たり前だ、というように去って行った。
唯「また……、明日」
また明日、今日みたいな話ができる。
嬉しい。
この「眼」がおかしくなって、初めて、心の底から笑顔になっていた。
【自宅!】
唯「うーいー、待ち遠しかったよう」
憂「ごめんねお姉ちゃん、じゃ、眼科いこっか」
」
【眼科!】
医者「……親族の方、少し」
憂「?……はい」
看護婦「唯さん、こちらに」
唯「はーい」
憂「それで、私の姉の眼に何が?」
医者「それが……大変申しあげにくいのですが、お姉さんの「脳」の方に異常が見られるかと」
また明日、今日みたいな話ができる。
嬉しい。
この「眼」がおかしくなって、初めて、心の底から笑顔になっていた。
【自宅!】
唯「うーいー、待ち遠しかったよう」
憂「ごめんねお姉ちゃん、じゃ、眼科いこっか」
」
【眼科!】
医者「……親族の方、少し」
憂「?……はい」
看護婦「唯さん、こちらに」
唯「はーい」
憂「それで、私の姉の眼に何が?」
医者「それが……大変申しあげにくいのですが、お姉さんの「脳」の方に異常が見られるかと」
憂「の、脳に…!?」
医者「はい。稀にそういったケースもあります。幸い私の知り合いに優秀な医者がいます。
連絡を入れておきましょう。」
憂「お、お願いします…」
唯「それで、どうだったのかな私の眼」
憂「こ、ここだと少し難しいって。優秀なお医者さんを紹介してくれるそうだよ」
唯「そうなんだ…………っ」
瞬間、
激しい頭痛。
激しい眼の痛み。
線が、
点が、
線が、
線、
黒い、黒い。
医者「はい。稀にそういったケースもあります。幸い私の知り合いに優秀な医者がいます。
連絡を入れておきましょう。」
憂「お、お願いします…」
唯「それで、どうだったのかな私の眼」
憂「こ、ここだと少し難しいって。優秀なお医者さんを紹介してくれるそうだよ」
唯「そうなんだ…………っ」
瞬間、
激しい頭痛。
激しい眼の痛み。
線が、
点が、
線が、
線、
黒い、黒い。
>>12
俺も白内障とかの初期症状かと思った
俺も白内障とかの初期症状かと思った
憂「お、お姉ちゃん!?」
唯「…っ、」
痛い、痛い、頭が痛い。
この痛みはイヤだ。
憂「お姉ちゃん、お姉ちゃん!」
唯「…っ!」
ようやく痛みが引いた。
唯「ご、ごめん憂…ちょっと頭痛がぶり返しちゃって」
憂「大丈夫?今夜は早く休もう」
唯「…っ、」
痛い、痛い、頭が痛い。
この痛みはイヤだ。
憂「お姉ちゃん、お姉ちゃん!」
唯「…っ!」
ようやく痛みが引いた。
唯「ご、ごめん憂…ちょっと頭痛がぶり返しちゃって」
憂「大丈夫?今夜は早く休もう」
【自宅!】
着替えて家のベッドに潜り込む。
顔も眼も覆ってしまえば「線」は見えない。これで安心。
憂「お姉ちゃん、大丈夫?」
唯「うん、なんとか落ち着いたよ。ありがとう憂。」
憂「うん、良かった。…それで、今日はマーボー豆腐が食べたいって言ってたけど
今大丈夫?お姉ちゃん」
唯「うん、大丈夫だよ。食欲あるし」
憂「そう、じゃあ今持ってくるね」
着替えて家のベッドに潜り込む。
顔も眼も覆ってしまえば「線」は見えない。これで安心。
憂「お姉ちゃん、大丈夫?」
唯「うん、なんとか落ち着いたよ。ありがとう憂。」
憂「うん、良かった。…それで、今日はマーボー豆腐が食べたいって言ってたけど
今大丈夫?お姉ちゃん」
唯「うん、大丈夫だよ。食欲あるし」
憂「そう、じゃあ今持ってくるね」
で、
唯「かっ辛い!!辛いよ憂!」
憂「あれ!?甘口を買ったつもりだけど…」
唯「憂、言峰食品社の「甘口」は常人の「激辛」だよぉ…
それにこの箱に「コレ外道マーボー今後トモヨロシク」って書いてるよ」
憂「ご、ごめん…このダンディな社長が「食うか?」って言ってるイラストが気に入って」
唯(その社長数年前になんかの戦争で亡くなってるけどね)
とりあえず水を飲ませてもらって一段落。
憂「じゃあお姉ちゃん、私寝るね」
唯「うん、おやすみね、憂」
憂「何かあったら言ってね、おやすみ」
唯「かっ辛い!!辛いよ憂!」
憂「あれ!?甘口を買ったつもりだけど…」
唯「憂、言峰食品社の「甘口」は常人の「激辛」だよぉ…
それにこの箱に「コレ外道マーボー今後トモヨロシク」って書いてるよ」
憂「ご、ごめん…このダンディな社長が「食うか?」って言ってるイラストが気に入って」
唯(その社長数年前になんかの戦争で亡くなってるけどね)
とりあえず水を飲ませてもらって一段落。
憂「じゃあお姉ちゃん、私寝るね」
唯「うん、おやすみね、憂」
憂「何かあったら言ってね、おやすみ」
夢を見る。
誰かが歩いている。
ここは私のいる街だ。
誰かが歩いている。
青い着物に赤いジャンパーなんて、風変わりなかっこうをしている。
誰かが歩いている。
その男の子みたいな女の子は、私の家の前で止まる。
「―――同類」
仲間を見つけたのに、うんざりするような表情を女の子がうかべる。
闇に光る、あおいめ。
直死の魔眼が、そこに在る。
誰かが歩いている。
ここは私のいる街だ。
誰かが歩いている。
青い着物に赤いジャンパーなんて、風変わりなかっこうをしている。
誰かが歩いている。
その男の子みたいな女の子は、私の家の前で止まる。
「―――同類」
仲間を見つけたのに、うんざりするような表情を女の子がうかべる。
闇に光る、あおいめ。
直死の魔眼が、そこに在る。
【翌日!】
唯「うーいー」
憂「お姉ちゃん!よく眠れた?」
唯「うん…でもまだ少し調子が悪いんだ…ごめんね、憂、今日も休むよ」
憂「そう、分かった。お大事にねお姉ちゃん」
憂が去って行く。
約束の時間。
あの小さな林まで歩いていく。
あの女の人と会えるから。
唯「うーいー」
憂「お姉ちゃん!よく眠れた?」
唯「うん…でもまだ少し調子が悪いんだ…ごめんね、憂、今日も休むよ」
憂「そう、分かった。お大事にねお姉ちゃん」
憂が去って行く。
約束の時間。
あの小さな林まで歩いていく。
あの女の人と会えるから。
その女の人は、青子って呼ぶと怒る。
自分の名前が嫌いなんだそうだ。
考えた挙句、偉い感じがするし呼びやすいから「先生」と呼ぶことにした。
先生はなんでも真面目に聞いてくれて、私の悩みを一言で片づけてくれる。
大した悩みなんてないけれど、それは本当に嬉しい事だ。
……この「眼」のせいで少し暗くなっていた私は、先生のおかげでもとの自分に
戻っていけた。
あんなに怖くて邪魔だった継ぎはぎのコトも、先生と話しているとあまり恐くは感じなくなっていた。
だから、どこの誰だか知らないけど、もしかしたら先生は本当に学校の先生なのかもしれない。
でも、そんなコトはどうでもいいことだと思う。
先生と居ると楽しい。
大事なのは、きっとそんな単純なことなんだ。
自分の名前が嫌いなんだそうだ。
考えた挙句、偉い感じがするし呼びやすいから「先生」と呼ぶことにした。
先生はなんでも真面目に聞いてくれて、私の悩みを一言で片づけてくれる。
大した悩みなんてないけれど、それは本当に嬉しい事だ。
……この「眼」のせいで少し暗くなっていた私は、先生のおかげでもとの自分に
戻っていけた。
あんなに怖くて邪魔だった継ぎはぎのコトも、先生と話しているとあまり恐くは感じなくなっていた。
だから、どこの誰だか知らないけど、もしかしたら先生は本当に学校の先生なのかもしれない。
でも、そんなコトはどうでもいいことだと思う。
先生と居ると楽しい。
大事なのは、きっとそんな単純なことなんだ。
そしてある日、私は意を決して先生にこの「眼」のことを話すことにした。
唯「先生、私の眼がおかしいんです」
青子「……眼が?」
唯「はい。この眼のせいで、こんな事が出来ます」
近くに落ちていた太めの樹の枝。
少し重くて、カッターナイフで切ることは無理だとおもう。
その枝にある「線」を見る。
あたまが、すこし、いたむ。
力なんて要らない。
その線をなぞり、枝を数個に分断する―――
唯「先生、私の眼がおかしいんです」
青子「……眼が?」
唯「はい。この眼のせいで、こんな事が出来ます」
近くに落ちていた太めの樹の枝。
少し重くて、カッターナイフで切ることは無理だとおもう。
その枝にある「線」を見る。
あたまが、すこし、いたむ。
力なんて要らない。
その線をなぞり、枝を数個に分断する―――
青子「………」
先生は黙っているけれど、とても悲しそうな顔をして、驚いた顔をしていた。
しばらくの沈黙のあと。
ふわりとした感触。
先生は私を抱きしめていた。
唯「先………生?」
青子「何かある前に出会えて良かった。私と君が出会ったのは、本当に一つの縁だったみたい」
先生はそうして、私の眼に見えている継ぎはぎについて聞いてきた。
この眼に見えている黒い線について話すと、先生はいっそう強く、
抱きしめる腕に力をこめた。
先生は黙っているけれど、とても悲しそうな顔をして、驚いた顔をしていた。
しばらくの沈黙のあと。
ふわりとした感触。
先生は私を抱きしめていた。
唯「先………生?」
青子「何かある前に出会えて良かった。私と君が出会ったのは、本当に一つの縁だったみたい」
先生はそうして、私の眼に見えている継ぎはぎについて聞いてきた。
この眼に見えている黒い線について話すと、先生はいっそう強く、
抱きしめる腕に力をこめた。
青子「……唯、君が見ているのは本来視えてはいけないものよ。
「モノ」にはね、壊れやすい個所というものがあるの。いつか壊れる私達は、
壊れるが故に完全じゃない。
君の眼は、そういった「モノ」の末路……言いかえれば、未来を見てしまって
いるんでしょう」
唯「……未来、ですか」
青子「そうよ。死が視えてしまっている。
―――それ以上の事は知らなくていい。
もし君がそういう流れに沿ってしまう時がくるなら、必然としてそれなりの
理屈を知る事になるでしょうから」
「モノ」にはね、壊れやすい個所というものがあるの。いつか壊れる私達は、
壊れるが故に完全じゃない。
君の眼は、そういった「モノ」の末路……言いかえれば、未来を見てしまって
いるんでしょう」
唯「……未来、ですか」
青子「そうよ。死が視えてしまっている。
―――それ以上の事は知らなくていい。
もし君がそういう流れに沿ってしまう時がくるなら、必然としてそれなりの
理屈を知る事になるでしょうから」
唯「……先生、何の事だか、私にはよく分からないよ」
青子「ええ、分かっちゃ駄目よ。
ただ一つだけ知っておいてほしいのは、決してその線をいたずらに切ってはいけないということ。
―――君の眼は、「モノ」の命を軽くしすぎてしまうから」
唯「―――うん、先生が言うならしない。それにこの「線」を切ると
あたまが痛むの。…だから先生、私、もうあんなことしないよ。」
青子「……良かった。唯、今の気持ちを絶対に忘れないで。そうすれば、
君は必ず幸せになれるんだから」
そうして、先生は私から離れた。
青子「ええ、分かっちゃ駄目よ。
ただ一つだけ知っておいてほしいのは、決してその線をいたずらに切ってはいけないということ。
―――君の眼は、「モノ」の命を軽くしすぎてしまうから」
唯「―――うん、先生が言うならしない。それにこの「線」を切ると
あたまが痛むの。…だから先生、私、もうあんなことしないよ。」
青子「……良かった。唯、今の気持ちを絶対に忘れないで。そうすれば、
君は必ず幸せになれるんだから」
そうして、先生は私から離れた。
俺「憂ちゃん眼が疲れたよ憂ちゃん指がつかれたよ」
憂「うるせえ働け」
憂「うるせえ働け」
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