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    元スレ結衣「あ、ラムレーズン切らしちゃった」

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    みんなの評価 : ★★
    タグ : - ゆるゆり + - 勇者 + - 結京 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    1 :


    ドーンドーンッ
    ピンポンピンポンッ

    がちゃっ

    結衣「朝からうるさい」ドコッ

    京子「痛い★」

    結衣「星つけるな」

    2 = 1 :

    ある晴れた土曜の朝。
    まったく、人がせっかくゆっくり寝ようと思っていたのに。

    結衣「で、何しにきたの」

    京子「遊びに来た」

    結衣「どう見てもただ遊びに来きたような格好じゃないんだけど」

    京子「残念、結衣ん家にお泊りでしたー!」

    結衣「うん、すごく残念」

    3 :

    結京でよろ

    4 = 1 :

    私が言うと、京子は拗ねたように唇を尖らせ、「もうちょっと優しく迎えろよー!」と
    変なポーズをとるのでもう一度鉄拳を頭にお見舞いしてやった。
    それから仕方なく京子を家へ招き入れる。

    これ以上外で騒がれたらご近所迷惑だしね。

    京子「いやあ、やっぱ結衣ん家は落ち着くわー」

    結衣「それはどうも。朝ごはんは?」

    京子「まだ」

    結衣「朝くらい食ってこいよ」

    京子「朝目覚めてすぐ結衣の顔が見たくなった」

    ……さらりと恥ずかしいことを。

    5 :

    続けて

    6 = 1 :

    思わず顔を逸らすと、京子が「結衣が照れた」と笑った。
    逆にあんなことを言われて照れない子なんていないんじゃないかと言いたくなる。

    結衣「うるさい。目玉焼きでいい?」

    京子「ソースと醤油ね」

    結衣「わかってる」

    京子「結衣は塩胡椒だっけ」

    結衣「それが普通かと」

    京子「えぇ!?ソース醤油が一番だって!」

    7 = 1 :

    あくまで一番だと言い張るところで、京子もソース醤油は普通じゃないということは
    わかってるんだろうな。
    じたばた主張する京子を放っておいて、私は台所に立った。

    結衣「えーっと、パンと目玉焼きと……」

    京子「味噌汁」

    結衣「中々豪勢な朝食だな」

    京子「当たり前だ、私が来てるんだから」

    結衣「お前は何様だ」ベシッ

    京子「……」ジッ

    結衣「な、なに?」

    京子「その突っ込み方、ちょっと古いよ……」ジトッ

    8 :

    発見

    9 = 1 :

    じゃあどう突っ込めと。

    結衣「ていうか突っ込みを強要するな」

    京子「あー!これ、このパン最近発売したばっかのやつじゃん!」

    ……もう違うものに興味移してるし。
    ほんと京子はころころ変わるよなあ。機嫌だったりいろいろ。

    京子「食べていい?」

    結衣「だめ」

    京子「結衣のケチ」

    結衣「今日の三時に食べようと思ってとってあったんだよ」

    京子「じゃあ半分こ」

    結衣「えぇー……」

    10 :

    あーここだここだ、どっこいしょっと。

    11 = 1 :

    京子「ね、結衣お願いだからさー!」

    結衣「自分で買えよ……」

    京子「そこをなんとか!」

    うっ。
    なんだかんだ言って京子の頼みは断りきれない私は、お湯を沸かしながらがばっと折れた。

    結衣「いいよ食べちゃって」

    京子「ほんと!?さすが私の結衣だ!」

    結衣「だれが京子の私だ」

    12 = 1 :

    京子「言い回し変えなくても」

    結衣「いや、誰が私の結衣だって、なんか自分で言うの恥ずかしいなって」

    京子「意味わからん」

    結衣「そうかな」

    ごぼぼぼぼ。
    お湯が沸いた。

    結衣「京子、味噌汁欲しいなら自分で作ってよ」

    京子「えー、やだ」

    結衣「作れ」

    京子「……どっこいしょ」

    京子「……」ピタッ

    結衣「なに」

    京子「いや、何か反応しないかなって」

    結衣「べつに」

    13 :

    つづけろください

    14 = 1 :

    京子「つまらん」

    結衣「はいはい」

    油をひいてベーコン敷いてその上に卵を落とす。
    それから一つは塩胡椒、もう一つには何もせずふたを置いて。

    京子「手際いいな」

    結衣「そう?」

    京子「結衣ってなんでもできるよな」

    結衣「それはどうも」

    京子「だから昨日出た数学の宿題も出来るはずだ」

    結衣「やらないよ」

    京子「まだ何も言って無い」

    15 :

    これは良いぞ
    超支援

    16 = 1 :

    結衣「京子のことはお見通し」

    京子「なにそれ結衣のえっち」

    結衣「なぜそうなる」

    京子「具は何がいい?」

    唐突に話を切り替えるな。
    まあ馴れてるからいいんだけど。

    結衣「確かそこらへんに乾燥ワカメがあったはずだけど」

    京子「えっ、ワカメ!?」

    結衣「京子ワカメってだめだっけ?」

    17 :

    こういうの大好き

    18 = 1 :

    京子「ううん」ケロッ

    結衣「ややこしい反応するなよ」

    京子「じゃあワカメいれるよ」

    結衣「ん」

    ぱらぱら。
    ぱらぱら。

    結衣「……」

    京子「……」

    結衣「何してんだ」

    京子「ワカメ雨を降らせています」

    結衣「わけわからん」

    京子「思った」

    19 = 1 :

    思ったなら変なことしてないでさっさといれろ。
    溜息を吐くと、フライパンからいい香りがしてきた。
    京子「おっ」と覗き込んでくる。

    結衣「そんな覗き込んでたら危ないんじゃないの」

    京子「美味そうだ!」

    結衣「話聞いてる?」

    ぱかっ
    フライパンのふたを開ける。

    京子「いたっ!」

    ほら、言わんこっちゃない。
    まだぱちぱちと音を立てて焼けていたので油が京子に飛んだらしい。

    京子「結衣、なにをする!」

    結衣「私のせいじゃないし」

    20 :

    京子「じゃあ結衣のラムレーズンを頂くよ」
    結衣「乳首はらめぇ」

    こうですか><

    21 = 1 :

    そんなこんなしているうちに、朝ごはんの用意は整った。
    二人でテーブルに運んでいき、お皿を囲んだ。

    京子「あー、腹減った」

    結衣「私も」

    京子「結衣はのろまなんだからー」

    結衣「京子が色々邪魔してくるからだろ」

    京子「目玉焼きは半熟?」

    結衣「うん」

    京子「どれどれ……」スッ...

    結衣「あ」

    22 = 1 :

    京子「半熟じゃない……」

    結衣「半熟だった」

    京子「結衣、交換しろ!」

    結衣「え、でもこっち塩胡椒だよ?」

    京子「ソース醤油食え!」

    結衣「やだし」

    京子「半熟とソース醤油、どっちがいいの!?」

    結衣「いや、私別にちゃんと固まってるのも半熟のも好きだし」

    23 = 1 :

    けどまあ。
    たまには京子の食べてる味っていうのを体験してみても、いいかな……。

    結衣「仕方ないな、変えて……ってもう変えてある!?」

    京子「半熟うめー」

    結衣「はあ……」

    京子「塩胡椒も中々いけるな!」

    結衣「そだね」

    なんか京子の目玉焼き、いろいろお箸でほじくってあるんだけど。
    しかも黄色の部分だけ。

    京子「ん?ソース醤油はいや?」

    結衣「いや、そういうんじゃなくって……」

    『ゆ・い・へ』
    なぜ目玉焼きに字が書ける。

    24 :

    なかなかいい

    25 = 3 :

    いいぞ                                 いいぞ

    26 :

    内容がないよう

    27 :

    設営を始める

    28 = 27 :

    死守する

    29 :

    京子ちゃんちゅっちゅ

    30 = 1 :

    結衣「……」

    京子「」ビシッ

    いやいや。
    なんだよその敬礼。

    京子「結衣がソース醤油かけないんだったら私がかける!」

    結衣「え、ちょっと、いいよべつに」

    京子「まあまあそういわず」

    ペチャプチャッ

    結衣「……」

    音がすごいんですけど。

    31 = 1 :

    京子「ほい、食べてみ」

    結衣「う、ん……」

    正直あまり気が進まない。
    目玉焼きがほぼ黒くなっちゃってるんだけど。

    結衣「京子、いる?」

    京子「半熟じゃないからいや」

    結衣「……いただきます」

    観念して。
    一口、口の中にいれた。

    京子「どう?すごくwktkするんだけど」

    結衣「勝手にしとけ」ハムハム

    結衣「……意外にいけるな」

    京子「だろっ!?私が作ったレシピだからな!」

    結衣「レシピっていうか、ただ混ぜてみただけだけどな」

    32 :

    もしかしてさるってたのか支援

    34 = 1 :

    京子「それは言わないお約束」

    結衣「悪い」

    京子「あ、このパン」

    結衣「ん?」

    京子「ほんとにもらっていいんだよね?」

    結衣「……うん」

    京子「そんな恨めしそうな目で見られても」

    結衣「見てない。どうぞ気にしないで食べて」

    京子「結衣がこわい」

    結衣「そんなこと言いながらもう齧ってるし」

    京子「……結衣の食べ物の恨みは怖いからな」パカッ

    結衣「そんなつもりないけど」

    京子「はい」

    結衣「いいの?」

    京子「うん、食べかけだけど」

    35 = 1 :

    結衣「齧ってないほう渡せよ」

    京子「私は大きい方がいい」

    結衣「一応私のだったんだけど、このパン」

    京子「気にするな」

    結衣「気にするわ」

    とは言いつつ、ぱくりと京子の食べかけパンを口に入れる。
    うん、なかなか。

    結衣「……美味しくないな」

    京子「うげー、マーマレード入ってる……」

    結衣「あー、京子苦手だったな」

    京子「結衣ー、食べてよー」

    結衣「それは京子のだから謹んで遠慮する」

    37 = 1 :

    京子「遠慮しなくていいのに……」

    結衣「味噌汁で流し込んだら」

    京子「あ、そっか」

    ぽんっと手を叩き、京子はぐびりぐびりと味噌汁を口の中へ流し込んでいく。
    全て飲み終わり、あーまずかったと脱力。

    結衣「今の京子の姿かなり失礼だろうな」

    京子「だれに?」

    結衣「作った人」

    京子「まずいんだから仕方無い」

    結衣「うん、仕方無いな」

    よいしょ、と立ち上がると食べ終わった皿を流しへ持っていく。
    京子がちょいちょいと自分の皿を差し出してくるのは無視。

    38 :

    結京!結京!

    39 = 1 :

    京子「ちぇっ」

    結衣「自分で持って来るのが普通だろ」

    京子「結衣の普通は普通じゃない」キリッ

    結衣「まるで私が変人みたいだな」

    京子「そんなことはないよ」

    結衣「じゃあなに」

    京子「結衣は私の恋人!」

    結衣「……」

    京子「……」

    結衣「……洗うからお皿貸して」

    京子「ごめん調子乗った」

    結衣「うん」

    40 = 15 :

    間違ってないな

    41 = 1 :

    一瞬だけどきっとしたことは京子には言わないでおこう。
    恥ずかしいし。

    京子「私も手伝おうか?」

    結衣「珍しいな」

    京子「なんとなく」

    結衣「いいよ、べつに。座ってゆっくりしといたら」

    京子「急に優しくなったな」

    結衣「そんなことないよ」

    京子「結衣はいつでも私に優しいってか!」

    結衣「私はいつでも京子に厳しいよ。はい、これでテーブル拭いて」

    42 = 3 :

    全力支援

    43 :

    字面だと変人が既に恋人に見えたけど、違和感が無かった

    44 = 1 :

    京子「ていうか結衣今さっき座ってゆっくりしといたらって言ったよね」

    結衣「うん、言った」

    京子「言ってることと違う気がするんだけど」

    結衣「座ってゆっくりしながらでもテーブルは拭けるでしょ」

    布巾を手渡すと、京子は渋々それを受取る。
    「うぅ」と言いながらテーブルをごしごし拭く京子を見ながら、
    二人分の皿とコップを洗い終わると、ようやく落ち着いた。

    居間に戻った私を、京子が待っていたかのように飛びついてきた。

    46 = 1 :

    京子「どーんっ!」

    結衣「うわ、なんだよ!?」

    京子「宿題」

    結衣「それはやらんと言っただろ」

    京子「間違えた」

    結衣「どういう間違いだよ」

    京子「ねえ、ゆいゆい」

    結衣「なに?」

    仕方なく京子を受け止めると、京子がごろごろ喉をならす猫のように私を
    見上げてきた。

    47 = 1 :

    もしこの場面が私と京子じゃなくって綾乃と京子なんだったら、絶対に千歳は
    鼻血だしまくっちゃってるんだろうなあなんて考える。

    何が言いたいかっていうと。
    さすがの私もこの京子には心臓の音が早くなるのを止められないわけで。

    京子「呼んでみただけ」

    結衣「……わけわからん」

    京子「たまにはこうやって結衣に抱きついてみてもいいかなあって」

    48 = 15 :

    たまらんわあ
    ダバァー

    49 :

    結京はええなぁ…

    50 = 1 :

    なにそれ。
    こてんと座り込むと、京子も一緒に私の隣に引っ付いてくる。

    京子「寂しがり屋の結衣だから、もうそろそろ人肌恋しくなってくるだろうと思ったわけ」

    結衣「お節介」

    京子「またまたー。ほんとは嬉しいくせに」

    結衣「うっさい」

    京子「結衣は照れたらすぐそう言う癖がある」

    結衣「知るか」

    京子「じゃあ帰ろうか」

    結衣「……ごめん、嬉しい」


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