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    元スレ女「私、好きな人いるから」

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    みんなの評価 : ★★
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    1 :

    「マジで!?」

    「マジです」

    「良かった。…それじゃ、子どもは何人にしようか?」

    「違うから。私の好きなのは、あんたじゃないから。あと話飛ばしすぎ」

    「え、マジで!?……ええと、交換日記から? 清く正しいお付き合い!?」

    「マジ。交換日記とかそういう話じゃなくて」

    「いや、でも一緒に帰ったりして友達にウワサされるの恥ずかしいし」

    「はぁっ……私の好きな人は他にいるから。あんたじゃないから。ついでに、一緒に帰ったりもしないから」

    「……まじ?」

    「まじ、って、さっきから言ってるし…」

    3 = 1 :

    「あんたも懲りないね。何回目? 3回目?」

    「これで今年2回目! 通算5回目!!」

    「……いい加減にしたら?」

    「いやだって、おかしいだろ…昨日、サッカー部の田中と別れたはず」

    「なんで知ってる」

    「お前のことで知らないことなんて陰毛の……って、昨日別れたばっかなのに
     既に好きな人がいるとか、もしかしてサッカー部の田中と付き合ってた時から…二股!?」

    「…今、なんか不穏なこと言わなかった?」

    「ビッチ!! 二股とか淫乱!! 結婚して!!」

    「しないから。あとビッチとか淫乱でもないから」

    「愛してる!」

    「あぁ、そう」

    「冷たい! ソゥクール! でも、そんなところも大好きだ!」

    「………そ」

    4 :

    続きをお願いします

    5 :

    いつだったか、こんなメールのやり取りのスレを見た覚えがある

    6 :

    「で、なんでサッカー部の田中と別れたの?」

    「…さて、問題です。この直線に垂直なベクトルNをベクトルAとBで表しなさい」

    「ごまかすし」

    「ごまかしてないし。次の中間、赤とってもいいの?」

    「それは困る。夏休み明けテストもそこそこマズかった」

    「…20点台を“そこそこ”って」

    「え、ええと、こっ…ここは三平方の定理を使って」

    「使わない。三平方の定理はここでは使わない…っていうか、中学じゃないんだから」

    「だ、だって、さんかっけーじゃん?」

    「さっき教えたでしょ。例題のとおりに、とりあえず解け」

    「ごめん。お前の顔に見とれてて聞いてなかった。だって、大好きな顔だから」

    「………人の話は聞け」

    7 :

    俺の知り合いにいる。こういう奴

    8 :

    おい、女は非処女なんだろうな?

    9 = 6 :

    「勝手に手は握ってくるし…あと……まぁ、まとめると付き合ってるのが嫌になったから別れた」

    「うん、まぁ、水族館からの帰り道に無理矢理キスを迫るのは良くなかったな。サッカー部の田中ドンマイ」

    「………なんで知ってる」

    「いや、でもさぁ…付き合って3か月もしたらキスくらいしたくなるよねぇ。男の子なんだしさぁ」

    「だから、なんでそこまで知って……やっぱ、男ってそういうもの?」

    「もちろん! 男子たるもの飢えた狼の如く女体を貪りたいと常日頃思ってるはず!」

    「…あんたも?」

    「もっちろん! ほぼ毎日のようにお前の……あーウソです。ウソ。ひかないで。冗談ですから
     あ、ええと、こっこのベクトルKが三平方の定理で求められるんだっけ?」

    「………だから、三平方の定理は使わないって言ってる」

    11 = 6 :

    「…ということは、お前が好きなのは、やっぱり俺ということか!」

    「違う。まずはベクトルCを中心とする半径Rの円との接点を求める」

    「あ、そうなんだ………じゃなくて」

    「だから、違うから」

    「いや、だってほら、幼稚園のとき『けっこんしてくれるなら、なんでもする』って約束」

    「あんたが、ね」

    「なんでもするよ!」

    「とりあえず、この問題解いて。そしたら考える」

    「く、くそぅ…考えると言いつつ全く考える気ナッシング! でも、それでも…
     それでも、騙されてるってわかってても解いちゃうっ! くそぉ…これが惚れた弱みってやつかぁっ!」

    「うるさい。早く解け」

    「…ねぇ、これって三平方の」

    「使わない」

    14 = 6 :

    「でさぁ、誰なの? その、俺のお前をたぶらかしてる男っていうのは。教えて」

    「あんたのじゃない。そして、あんたに教えるのは数Bだけ」

    「俺じゃないとすれば……え、数B以外にも、あの、物理も正直理解不能なんだけど」

    「なんで選択したの…だいたい数学と理科が苦手なくせになんで理系に」

    「そりゃ、お前が理系で物理選択するって言うから」

    「………ストーカー?」

    「はっはっはっは」

    「否定しないし…」

    15 = 13 :

    書き溜めてから立てろよ

    19 = 6 :

    「…まぁ、誰でもいいんだけどね」

    「………誰でもいいんだ」

    「まぁね。そいつと別れたら、次こそは俺の番でしょう」

    「…それで全部フラれてるわけだけど? 学習したら?」

    「してるしてる。ほら、もしも3カ月後や半年後にそいつと別れた時、
     俺がお前の好みにビタっとはまってたら、ゴールインだろ?」

    「……別れなかったら?」

    「そんときはそんときで、他の誰かとお前が幸せになってるなら…それもいいかなぁ、なんて」

    「………」

    「結婚を前提に毎日お前の味噌汁を作らせてくれ」

    「イヤです」

    「…え? この健気な男気に惚れない? 胸の奥がキュンってしなかった?」

    「全っ然」

    「マジかぁ…もうちょいだったんだけどなぁ、おしいところまでいったんだけどなぁ」

    「え? どこが?」

    「まさかの見込みゼロ!?」

    20 = 6 :

    「だいたい、あんた料理とかできるの?」

    「できるとも! こう見えても英検3級持ってるし!」

    「………ああ、そう」

    「いや、そこは『英検が料理にどんな関係があんねん!』みたいな感じでツッコミを」

    「なんでやねん」

    「なんでだろう…」

    「………」

    「………」

    22 = 6 :

    「覚えてろよ! お前が次のヤツと別れて、今度告白するときはマジいいオトコになってるからな!」

    「…それって手術代が結構かかるんじゃない?」

    「整形前提!?」

    「冗談。不細工ってほどでもないし。そのままでいいよ」

    「つまりは、今このままの俺が好きということか! この照れ屋さんめ! チューしてもいい?」

    「ダメ。ありえない」

    「マジかぁ…顔が問題じゃないとしたら………はっ! 金か! マネーか!?」

    「…は?」

    「まかせて! 結婚してお前がパチンコに行くようになったら、涙を飲みながらパートで稼いだ
     ナケナシの生活費をタンスから奪われるくらいの覚悟はできてる!」

    「いや、それって普通立場逆だし…そもそも未来暗すぎじゃ」

    「俺がお前にそんなひどいことができるわけないだろ」

    「私だってしないし」

    「安心した。これでなんの不安もなく結婚できるな」

    「しないから」

    25 = 6 :

    「ひとが別れたら結婚だのなんだの…正直ウザい」

    「だって、付き合ってるやつがいるのに、そういうこと言っても迷惑だろ」

    「……現状もそこそこ迷惑」

    「でも、誰とも付き合ってないなら、俺にもチャンスがーとか」

    「ない。むしろ、あんたがウザいから、そこらの適当な誰かと付き合う」

    「ダメだろ…好きなやつ、いるんだったら。まず、そいつに告るなりして、フラれて俺の元に来るとかさぁ」

    「…都合よく考えすぎ」

    「なぁ…正直さ、俺、お前が本当に好きなやつと結ばれるのが一番いいって思ってる」

    「………」

    「だから、俺と付き合」

    「わないから」

    27 = 6 :

    「あ…」

    「ん? こんな時間か…」

    「そろそろ帰らないと、おにっ…兄貴帰ってくるし」

    「義兄さん元気?」

    「…あんたと血縁関係はないはずだけど?」

    「うん、だから義兄さん」

    「…帰る」

    「あ、送って行くから、ちょい待って」

    「いい。そこだし。となりだし」

    「いやいや、ほら、男子が外に出ると八百万人くらい敵がいるらしいからね」

    「私、女子だから。その話だと、あんたがいた方が敵に囲まれる」

    「もう! 少しでも一緒にいたいという男心がわからないの!」

    「なんでオカマ口調…」

    29 = 6 :

    「ほら、すぐ着いた」

    「知ってる? こういうのを味噌スープが冷めない距離って言うんだ」

    「味噌いらないし。上がってお茶でもとか言わないから」

    「うん。今日は助かった。ありがと」

    「え?」

    「や、だから、数B。なんとなくわかったような気がする」

    「…ああ、そっち」

    「……さすがにフラれてお礼は言わない」

    「だって、あんたMでしょ?」

    「そうそう、ムチで叩かれるたびに『ありがとうございましゅぅ!』…って言わないから!
     …って、なに言ってんの!? ご近所の人からウワサされちゃうでしょ!」

    「…ホント、うるさいヤツ」

    31 = 6 :

    「今から飯作んの?」

    「まぁ、朝かるく用意してるから。あっためたりとか…そっちは?」

    「ん? こっちは、今日は母さん夜勤だから、とりあえずカップ麺にお湯を注ぐ感じかなぁ」

    「………それじゃ、さ」

    「いただきます!」

    「…まだ何も言ってない」

    「むしろ、俺はお前をいただきたい」

    「は? まぁ、いいけど。タッパーに詰めるから、ちょっと待ってて。あ、いいや。あとから持ってく」

    「毎朝、俺の味噌汁を作ってくれ!」

    「めんどい」

    「四文字以内!?」

    33 :

    マサルさんネタかwwww

    こういう女って、男みたいなのが居なくなって初めて大切だって気付くよね
    というわけで手遅れな感じで頼む

    34 = 6 :

    「じゃっじゃじゃじゃーん!」

    「…古典的」

    「さあ、昼休みだな! 昼ごはんだな! 場面が変わってるぞ!」

    「…説明的。意味わかんないし」

    「それで、昨日のお礼というか、まぁお礼なんだけど、お前に弁当を作ってきた」

    「自分の持ってきてるから、いらない」

    「そうか、喜んでくれて俺も嬉しい。まぁ、婚約か、まずは恋人から始めるかは食ってから決めてくれ」

    「食べないから」

    「…つまり、食べなくても答えは決まっている、と」

    「うん」

    「わかった。ええと、昆布とスルメとかつお節と…なんだっけ?」

    「いただきます」

    「……ちょ、待ちなよ! 待ちなって、お嬢さん! おいしいよ? こっちの水も甘いよ?」

    「…蛍じゃない」

    36 :

    しえーん

    37 = 6 :

    「さ、そんないつも食べてるような弁当はほっといて。今日、朝3時起きで作った
     俺の特製弁当をご賞味ください!!」

    「……ね、ねぇ、なんだか、中に…カタカタ言ってるんだけど?」

    「………そういうこともあるさ」

    「…ちなみに何作ったの?」

    「とりあえず卵焼きを作ろうとした、その健気な努力、そしてお前への愛だけは認めてほしい」

    「……ぴよぴよ言ってる」

    「………うん、まぁ、そういうことだ」

    「どういうこと…」

    「…そういうわけで、卵焼きから唐揚げにメニューチェンジしたんだけど…かわいそうで、できなかった」

    「それで?」

    「…大丈夫。もし、お前が踊り食いをするようなことがあっても、俺、お前のこと大好きだから」

    「食べないから。あと踊り食いするような女が好きとか若干ひく」

    「だよねぇ。帰りに飼育委員会に預けてくる」

    「……そんな委員会あったんだ」

    39 = 6 :

    「…で、あんたの昼ご飯は?」

    「今日は朝から料理してたから昼飯代もらえなかった…」

    「……おばさんって、看護師なのに息子の食生活には適当」

    「今、看護婦って単語を聞いて思いついたんだけど」

    「看護師って言った」

    「看護婦さんの服…つまりナース服をお前が着てくれたら、俺は…っ」

    「着ないから」

    「えー」

    43 = 6 :

    「しょうがないから、半分あげる」

    「おお! お弁当のフタに! ありがとう! ありがとう! お礼に俺をあげる!」

    「いらない」

    「ああっ! でも、こんなに仲睦まじくしていたら、クラスのみんなに付き合ってるんじゃないかと
    ある意味誤解されてしまうんじゃ…もしかして、もう婚約とかしてる仲だということがバレてしまうのでは!?」

    「…まぁ、ある意味バレバレ。どこかの誰かがうるさいから、みんな正確に状況を把握してる」

    「マジか! ど、どうしよう? むしろここで既成事実的なものをでっち上げて」

    「ピーマン食べれる?」

    「え? う、うーん…お、お前の作ったピーマンなら」

    「そう、それじゃ」

    「ちょ、ちょっ、そんなに?」

    「…私の作ったもの、食べられないんだ?」

    「食べる! 食べます! 皿まで食べます!」

    「…ひとの料理を毒みたいに言うな。あとで、フタは洗って返せ」

    44 = 6 :


    「そ、そうだ! お箸がワンセットしかないから、これは『はい、あ~ん』的なイベントが」

    「手で食べたら?」

    「インド式!?」

    46 = 6 :

    「お待たせ」

    「…待ってない」

    「今来たところってやつかぁ…そんなことより、今日もかわいいな。愛してる」

    「帰り道に勝手に追い付いてきて待ち合わせみたいなこと言われてもウザい」

    「奇遇だな。俺もこっちの方向なんだよ」

    「…家がとなりなんだから、当たり前」

    「今日は物理を教えてほしい。そもそも斜方投射ってなんなの?
     いいじゃん、ボールがどこまで飛んで行こうとさ。風が吹いてたら、そりゃホームランだよ!」

    「…はぁっ……まぁ、いいけど」

    48 = 6 :

    「今日も助かった。ありがとう! 課題プリントも終わったし、あとは寝るだけ!」

    「…明日、古典の小テストあるけど?」

    「あ……ま、まぁ、古典はなんとか、なる。うん。なんとかなるし」

    「……しょうがないなぁ。どうせ今日も夕ご飯ないんでしょ?」

    「ないよ! めっきりぜんっぜんナッシングモア!! ありがとう! さすが俺の女神は優しさがエーゲ海!!」

    「はいはい、わかったから……それじゃ、ちょっと上がって――」

    「あれ? もしかして…あ、やっぱりそうだ。ひさしぶり、覚えてる?」

    「え?あ……お、お義兄さんっ!?」

    50 = 6 :

    「ホントに久しぶりだなぁ。隣に住んでるのに。ご無沙汰してます」

    「こ、こちらこそっ…その、ご無沙汰でございますっ」

    「あははは、変わらないなぁ。あ…夕食まだだろ? ウチで食べてく? いいだろ?」

    「え?」

    「ん?」

    「あ…あー……もしかして、お邪魔だったかな。悪いね、今日は早く切り上げて帰ってきちゃったから」

    「そんな邪魔だなんてぜんぜん」

    「そう、そんなことないから! ちょっと世間話してただけで、そんなんじゃないから! 今、帰るとこだったから!」

    「…え?」

    「そ、そうなんだ? じゃあ、またね、近いうち」

    「あ、いや…あの」

    「………」

    「…それじゃ、また、今度…近いうちに」


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