元スレ岡部「ただいま」紅莉栖「おかえり」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
101 = 1 :
4℃「チッ、つまんねぇ奴らだ。おい、お前。大丈夫か?」
岡部「ああ……」
4℃「最近、この街にもああいう奴らが増えたから気をつけろよ」
岡部「あ、ありがとう」
4℃「あん、どうって事ねぇよ。俺はああいう群れてしか行動できない奴が嫌いなだけだ」
岡部「……」
4℃「立てるか?」
岡部「ああ」
安堵感から次第に傷みが増してくるが、それでも何とか立つ事は出来た。
4℃「また困った事があったら連絡してくれよ」
4℃は俺に連絡先を渡すと、その場を去ってしまった。
「あの4℃に助けられるか……は、は、ははは……」
103 :
さすが十位
105 = 91 :
俺たちの知ってるよんどしーじゃない!
106 = 1 :
~ラボ前~
紅莉栖「ちょっと倫太郎!どうしたのよ、その怪我!」
岡部「転んだ」
紅莉栖「転んだ?」
岡部「ああ……」
紅莉栖「うそ。誰にされたの?」
岡部「ほっといてくれ!!」
紅莉栖「倫太郎……」
岡部(くそがっ!何なんだよ、何がどうなっちまった?)
岡部(皆幸せじゃないか。俺さえジッとしていれば何の問題も起きない。でもなんだ?)
岡部(何に不満があるんだ?)
岡部(俺は飛び過ぎたのか?やり直しの利く人生に慣れてしまったのか?刺激のある世界に……)
一瞬、世界が真っ白になる、刹那全てが闇に包まれた。
遠くで助手の声がする。
「……ろう!…たろう!」
108 = 1 :
目覚めると俺はラボのソファーに横たわっていた。
聞けばブラウン店長がここまで運んでくれたようだ。
紅莉栖「倫太郎、大丈夫?」
岡部「……」
紅莉栖「もう何も聞かないから……聞かないから、無茶はしないで」
岡部「ああ。すまん」
紅莉栖「本当にビックリしたんだからね!服は血で汚れてるし、顔は腫れてるし……」
岡部「お前の言う事を聞けば良かった……」
紅莉栖「え?」
109 = 1 :
岡部「昨日の事、フェイリスに謝りに行ったら、ダルに逢った」
紅莉栖「で、やられたの?」
岡部「ああ……そうだ」
紅莉栖「そう」
岡部「お前が謝っておくって言ってくれてたのにな」
紅莉栖「うん」
岡部「ごめんな」
紅莉栖「うん。もういいよ。もういいから休んで。どこか他に痛い所は?」
岡部「大丈夫だ」
俺は助手と2,3の言葉を交わした後、また眠りに着いた。
110 = 1 :
気がつくと、外は暗かった。
それは夕方の暗さではなく、間もなく朝を迎える暗さだった。
仄暗いラボを見渡すと、助手が俺の枕元にへたり込んで寝ていた。
起こさない様にそっと立ち上る。
この世界線は本当に安心できるのか?
俺はこの世界に甘んじていいのか?
答えは見えない。
111 = 1 :
顔の痛みは引いていた。
きっと助手…いや、紅莉栖が寝ずの看病をしてくれたのだろう。
テーブルには氷枕とタオルと洗面器があった。
俺はへたり込む紅莉栖をそっと抱え上げ、ソファーに寝かす。
床に座り、ソファーにもたれ掛り、これからどうするべきか考える。
考えれば考えるほど、答えは交錯する。
誰かの死と戦うべきなのか?それとも戦わない世界を選ぶべきなのか?
後者を選ぶ場合、このまま俺がじっとしていればいい。
しかし……それは、ただの日常だ。
あの楽しいラボはもう戻ってこない。
俺は……やはり刺激を求めているのか?
112 = 1 :
ふっと俺の頬を撫でる感触で我に返る。
細く白い指が俺の輪郭を伝い、首から肩へと落ち胸の前へと廻る。
紅莉栖「ねぇ倫太郎」
岡部「ん?どうした紅莉栖、起こしてしまったか?」
紅莉栖「倫太郎はどこから来たの?」
岡部「ん?」
紅莉栖「私分かったの。今の倫太郎は私の知っている倫太郎じゃないって」
岡部「紅莉栖……」
紅莉栖「うん、そう。やっぱり倫太郎じゃない。だって紅莉栖なんて言わないもん」
岡部「あ、いや、今のはクリスティーナと言おうとしてだな」
紅莉栖「今の倫太郎は嘘も下手だし」
岡部「ばれてしまったか」
紅莉栖「ねぇ……今の倫太郎が居た元の世界はどんな世界だったの?」
岡部「知りたいか?」
紅莉栖「うん。私、倫太郎の事は全部知りたい」
114 :
慣れとは恐ろしいな…
115 = 1 :
岡部「悲しい事もあるぞ?」
紅莉栖「うん。もし、それを聞いたらこの世界は変わる?」
岡部「いや、多分変わらないだろう」
紅莉栖「なら話して」
紅莉栖は身を起こし、ソファーに座り直す。
俺もその横に腰を掛け、今まで有った事、違う世界線の事を話し始めた。
ラボやラボメンの事、SERNやラウンダー、そして電話レンジとタイムリープ。
それだけじゃない、まゆりや紅莉栖本人の死にも触れた。
他にも紅莉栖を騙した事や敵に廻った事……知る限りの全てを。
116 = 1 :
話すうちに、俺は感極まり涙を流していた。
紅莉栖はそれを自分の親指で拭ってくれた。
俺の涙を拭う紅莉栖の瞳にも、溢れんばかりの涙が光る。
俺はその涙を必死に受け止める。
しかし、紅莉栖の涙は俺の指を伝い、自由落下を始める。
そして―――静寂に涙の落ちる音が響く。
「倫太郎」
「紅莉栖」
120 :
俺たちは抱擁し、キスした。
「好きよ、倫太郎」
「好きだ、紅莉栖」
「ねぇ倫太郎、私は彼女になれるかな?」
「俺の方こそ、紅莉栖の彼氏になれるかな?」
「なれるよ、きっと」
「そうか、なら俺もなれる」
そして、俺は悟った。
実家を出た時のリーディングシュタイナー発動は、きっと紅莉栖がDメールを送ったのだろうと。
しかし、今となってはそんな事はどうでも良い。
今の紅莉栖に聞いたところで、思い出すとは限らない。
それどころか、紅莉栖を悲しませる原因にもなりかねない。
そう、紅莉栖が望んだ世界、紅莉栖が意思を持って改変した世界、そしてどこよりも居心地のいい世界。
俺はこの世界に甘んじる事を決意した。
どんな世界線よりも寂しいが、どんな世界線よりも幸せな運命石の扉の選択。
121 = 91 :
地の文があるSSは支援したくなるのです
122 :
>>119
可愛い
123 = 120 :
~数日後~
紅莉栖「腫れも引いて良かったね」
岡部「ああ。紅莉栖、お前の看病が良かったのだ」
紅莉栖「えへ?は、褒めても何も出ないからね!」
岡部「そうか?その割に、今日の昼食にはデザートが付いているじゃないか」
紅莉栖「それ標準ですから」
岡部「そ、そうか……」
岡部「なぁ、紅莉栖。俺たちの関係って元はどうだったんだ?」
紅莉栖「え?知りたい?」
岡部「是非とも」
紅莉栖ん~どうしよっかな?」
岡部「紅莉栖!」
紅莉栖「な!何?」
岡部「ぬるぽ」
紅莉栖「ガッ!」><
125 = 9 :
紅莉栖はVIPPERなのかな
126 = 120 :
岡部「で、どういう関係だった?」
紅莉栖「いわな~い」
岡部「言えよ!言わないとお前のコテハンで痛いスレ立てるぞ!」
紅莉栖「ちょ!それ勘弁」
岡部「そうだな……『18歳JKです。>>999とサシオフ』とかどうだ?」
紅莉栖「えっ……ええええーーーーーーー!」
岡部「ど、どうした……」
紅莉栖「それ、出会いなんだけど」
岡部「へ……何!」
紅莉栖「まぁそれからラボに入り浸ってただけ」
岡部「という事は……」
紅莉栖「最初は友達というか……ここも倫太郎も気に入ったから居候みたいな?」
岡部「そうだったのか……」
ねらーな紅莉栖との出会い、まさか@ちゃんねるだったとはな……
ちなみに俺のコテハンは『鳳凰院凶真』ではなく、『秋葉電左衛門』だったらしい……
127 = 120 :
それから幸せな日々が続く。
幸せの確認をこんな言葉で済ませるのは些か気が引けるが、俺たちの『愛言葉』なのだ。
やっと辿りつけたこの世界を真剣に生き抜いてみようと決心した俺はいつも言う。
ラボの扉を開け―――『ただいま』と。
紅莉栖は必ずこう返す。
『おかえり』と。
おわり?
129 :
未来からメールが来たことはないかと聞…いや何でもない
131 = 120 :
バン!
天王寺「おい岡部!バイト!大変だ!」
岡部「どうしました?ミスターブラウン?」
天王寺「どうもこうもあるか!テレビつけてみろ!」
岡部「ああ、実は壊れてしましまして」
天王寺「何!?」
岡部「どこぞの安物ブラウン管ですから」
ガツン
岡部「本気で殴らないでください!ちゃんと動いてますから」
天王寺「いいからつけろって!」
紅莉栖「ポチっと」
132 = 103 :
あれ?
133 = 120 :
TV『本日昼ごろ、秋葉原のラジオ会館屋上に謎の飛行物体が不時着しました』
岡部「なんだと!」
天王寺「すげーだろ?これ多分、人工衛星だぞ」
紅莉栖「これは酷い」
天王寺「この形からして気象衛星か偵察衛星だろう」
紅莉栖「これ、ここに落ちなくて良かったよね」
天王寺「ああ、ここだったら……今頃完全倒壊だったな」
紅莉栖「ガクブルだよ」
天王寺「ああ……俺、ちょっと見てくるわ」
134 = 9 :
えっ
135 = 91 :
なんだと
136 = 120 :
店長たちの騒ぎ声は俺の耳に入らない。
ここから何が始まるのか、俺には何となく分かる。
きっと奴が来る。
そう、この世界はいつまでも平和とは限らない。
だが俺は目の前にいる女を幸せにすると決めたんだ。
だから……頼む、現れないでくれ!
しかし、運命石の扉の選択はそれを許してくれなかった。
ガチャ
「ちぃーっす!岡部倫太郎!」
To Be Continued
137 = 73 :
最後岡部の間違い?
138 = 129 :
2036年にタイムマシンの父と呼ばれる岡部を殺しに来たか
140 = 98 :
面白かった!
141 = 120 :
岡部「阿万音鈴羽……」
鈴羽「やぁ!」
岡部「お前……」
鈴羽「覚えてるんだ?」
岡部「何をしに……」
鈴羽「まぁ、お願い事かな?」
紅莉栖「ねぇ、倫太郎この人……」
岡部「ああ、以前話した事が有るだろ」
紅莉栖「もしかしてラボメンだった人?」
岡部「ああ」
鈴羽「そんな事より、ちょっと手を貸してよ」
岡部「手を貸すにもここには電話レンジもなければ、お前の父親も居ないぞ」
鈴羽「父さんは……もう死んだよ。2020年の秋葉抗争で負けて」
岡部「な、何?」
鈴羽「ま、私は父さんの事は全然知らないんだけどね」
142 = 120 :
岡部「母親は元気なのか?」
鈴羽「まぁ生きる個体って感じ。何の感情も持たないただの生命体みたいな」
岡部「何?どういう事だ?阿万音由季さんに何か有ったのか?」
鈴羽「私自身が、望まれて生まれた子じゃないからね」
岡部「ど、どういう事だ?」
鈴羽「私は……母さんが橋田至にレイプされて生まれた子供なんだよ」
岡部「何!」
鈴羽「で、悪いんだけど未来を変える為に、父さんを何とかしてほしいの」
岡部「……」
鈴羽「無理かな?」
紅莉栖「ちょっと!倫太郎に何をさせるつもりなの!?」
鈴羽「あ、もしかして牧瀬紅莉栖?」
紅莉栖「そうよ」
143 = 120 :
鈴羽「ママ、久しぶり!」
紅莉栖「え?どういう事?」
岡部「お、お前の母親は阿万音由季さんだろ!」
鈴羽「産みの親はね。育ての母はこの人、牧瀬紅莉栖」
岡部「ええ!」
紅莉栖「そ、そうなの!ち、ちなみに……育ての父は?」
鈴羽「ん~知りたい?」
紅莉栖「言いなさい!」
鈴羽「は、はい……ママはこの時代でも怖いなぁ」
紅莉栖「えぇ……」
鈴羽「勿論、パパはそこにいる岡部倫太郎だよ」
岡部「何!という事は……」
鈴羽「まぁ二人は結婚するんだけどね」
岡部「は、ははは……ええ!」
紅莉栖「そ、そうなんだ……///」
144 :
>>127で終わったと思ったらなんと言う超展開
145 = 72 :
ダルがクズ過ぎるwww
146 = 9 :
ダルおい
147 = 120 :
鈴羽「ここって未来ガジェット研究所でしょ?」
岡部「そうだが」
鈴羽「25年後の世界じゃ、世界一の企業になってるんだよ」
岡部「何!」
鈴羽「ママのパパ、中鉢の爺ちゃんの発明品を製造し販売する会社」
岡部「そ、そうなの……」
鈴羽「うん。岡部倫太郎はCEOで、ママは筆頭株主」
岡部「考えられん。というか、俺はパパとは呼ばれないのか?」
鈴羽「だって、殆ど家に帰ってこないし。オカリンおじさんとか岡部倫太郎って呼んでた」
岡部「そ、そうか……すまん」
鈴羽「仕方がないよ。それでも私は幸せだった。母さんの事を除けば」
紅莉栖「ちなみに、何故私が貴方のママに?」
鈴羽「母さんがアルバイトしていたお店でママと仲良くなったんだよ」
紅莉栖「それって……」
鈴羽「メイド喫茶って言うところ。どんなところか知らないんだけどね」
148 = 129 :
タイムマシン誰が作ったのか期待
149 = 98 :
おわってなかったwww
みんなの評価 : ★★
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