私的良スレ書庫
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元スレ暦「妹の日記勝手に読むのはやっぱりまずいよな~」
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場所は家を指定した。
元々携帯電話をあまり得意としない人だから返信しないこともある。
けれど、緊急の用だとわかるように書けば必ず応えてくれるだろう。
たぶん今もクルマに乗っているだろうから、遠出していてもそんなに時間はかからないはず。
私は走って家まで向かった。
そういえば去年もおまじないの事件のときお兄ちゃんにこうして助けを求めたりしたっけ。
あの時は久しぶりに怒鳴られたなあ。ん、そうでもないか?
不謹慎な言い方だけど、お兄ちゃんが私達のためにあくせくしてくれるのを見て。
怒られたけれど。
ちょっとわくわくしていた。
正義の味方。
ファイヤーシスターズのお兄ちゃん。
彼はみんなのスターで。
私のヒーローなのだから。
元々携帯電話をあまり得意としない人だから返信しないこともある。
けれど、緊急の用だとわかるように書けば必ず応えてくれるだろう。
たぶん今もクルマに乗っているだろうから、遠出していてもそんなに時間はかからないはず。
私は走って家まで向かった。
そういえば去年もおまじないの事件のときお兄ちゃんにこうして助けを求めたりしたっけ。
あの時は久しぶりに怒鳴られたなあ。ん、そうでもないか?
不謹慎な言い方だけど、お兄ちゃんが私達のためにあくせくしてくれるのを見て。
怒られたけれど。
ちょっとわくわくしていた。
正義の味方。
ファイヤーシスターズのお兄ちゃん。
彼はみんなのスターで。
私のヒーローなのだから。
暦「お前はホトトギスが運んできたもうひとりの月火ちゃんなんだ」
家の駐車場からニュービートルがちらと見えた。
よかった、もう帰ってきてる。
はやく、家に入って私の話を――
「…………」
門扉の前で誰かが立っている。
『彼女』は玄関の方を見つめていた。
そして、私に気づいて振り向いた。
「…………」
栂の木二中の制服。
肩までの長さのワンレン。
お兄ちゃんがよく指摘するたれ目。
彼女は眠いのか、こちらに関心がないのかぼおとした表情だった。
それは。
――私だ。
よかった、もう帰ってきてる。
はやく、家に入って私の話を――
「…………」
門扉の前で誰かが立っている。
『彼女』は玄関の方を見つめていた。
そして、私に気づいて振り向いた。
「…………」
栂の木二中の制服。
肩までの長さのワンレン。
お兄ちゃんがよく指摘するたれ目。
彼女は眠いのか、こちらに関心がないのかぼおとした表情だった。
それは。
――私だ。
「あ……、あ、あ……」
鏡に写る自分を見ているときに不安になる人もいるだろう。
けれど、それでも日常生活で使用するのは、おそらくそれが鏡以上の役割を果たさないだろうと思っているからだ。
自分を正反対に写し、動きを確認させ、光を反射する。
今目の前の『私』は。
まるで初めて見るかのように、両手に目を遣り、何か考え込むように頭を揺らしている。
この私は腰を抜かしてしまい、言葉にならない音だけを発している。
そして。
「あなた、つきひ」
と、『私』が言葉を――名前を口にした。
「わたしも、つきひ」
気持ち悪い。
気持ち悪い。気持ち悪い。
気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。
気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。
鏡に写る自分を見ているときに不安になる人もいるだろう。
けれど、それでも日常生活で使用するのは、おそらくそれが鏡以上の役割を果たさないだろうと思っているからだ。
自分を正反対に写し、動きを確認させ、光を反射する。
今目の前の『私』は。
まるで初めて見るかのように、両手に目を遣り、何か考え込むように頭を揺らしている。
この私は腰を抜かしてしまい、言葉にならない音だけを発している。
そして。
「あなた、つきひ」
と、『私』が言葉を――名前を口にした。
「わたしも、つきひ」
気持ち悪い。
気持ち悪い。気持ち悪い。
気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。
気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。
『私』が笑う。
「お兄ちゃんに会いにきたんでしょう?」
どうしてわかる。
「だって私のことだもの。当たり前よ」
何だお前は。誰なんだお前。
「私は阿良々木月火。正真正銘、偽物でも擬物でもない。本物の――」
――お兄ちゃんの妹。
私がそう言う。
私が……。
「あなたはそこでがたがたと震えていてね。情けなくおしっこも漏らしたら、もっといいかも」
私が踵を返し、玄関のほうに向かう。
「これからお兄ちゃんに大切な相談があるの」
「お兄ちゃんに会いにきたんでしょう?」
どうしてわかる。
「だって私のことだもの。当たり前よ」
何だお前は。誰なんだお前。
「私は阿良々木月火。正真正銘、偽物でも擬物でもない。本物の――」
――お兄ちゃんの妹。
私がそう言う。
私が……。
「あなたはそこでがたがたと震えていてね。情けなくおしっこも漏らしたら、もっといいかも」
私が踵を返し、玄関のほうに向かう。
「これからお兄ちゃんに大切な相談があるの」
私は体を起こし――腰を抜かしていたのも忘れ――『私』に飛びついた。
「わあっ!」
『私』はちょっとどつかれたみたいな叫び声を上げた。
そのまま押し倒し、馬乗りになろうと『私』に纏わりついた。
首でも絞めてやろうと思って――
「…………っ!」
頭に衝撃。
鈍い痛みが走る。
『私』が私の通学鞄を振り、私の頭を殴ったのだ。
よりによって角をぶつけられたらしい。
「あ……、あ……」
私はよろめき倒れこむ。
『私』はもぞもぞと抜け出し、立ち上がる。
「わあっ!」
『私』はちょっとどつかれたみたいな叫び声を上げた。
そのまま押し倒し、馬乗りになろうと『私』に纏わりついた。
首でも絞めてやろうと思って――
「…………っ!」
頭に衝撃。
鈍い痛みが走る。
『私』が私の通学鞄を振り、私の頭を殴ったのだ。
よりによって角をぶつけられたらしい。
「あ……、あ……」
私はよろめき倒れこむ。
『私』はもぞもぞと抜け出し、立ち上がる。
「! げほっ!」
ローファーのつま先で鳩尾のあたりを蹴られた。
続けざまに学生鞄で再び頭を殴られる。
息ができない。
横で『私』は鞄を漁り、中から何かを取り出した。
足で私を仰向けにさせ、傍にしゃがみ込み。
逆手に持ったそれを私の胸に突き刺した。
「あああっ! ああ、ああ……っ!」
異物が私の皮膚を突き破った感覚がわかる。
目を遣ると、胸に細長いハサミが突き刺さっていた。
文房具として持っていたものだ。
私の胸の真ん中、正中線が走っているあたりにそれは刺さっている。
刺し口からは血が吹き出し、制服がどす黒くなっていた。
ローファーのつま先で鳩尾のあたりを蹴られた。
続けざまに学生鞄で再び頭を殴られる。
息ができない。
横で『私』は鞄を漁り、中から何かを取り出した。
足で私を仰向けにさせ、傍にしゃがみ込み。
逆手に持ったそれを私の胸に突き刺した。
「あああっ! ああ、ああ……っ!」
異物が私の皮膚を突き破った感覚がわかる。
目を遣ると、胸に細長いハサミが突き刺さっていた。
文房具として持っていたものだ。
私の胸の真ん中、正中線が走っているあたりにそれは刺さっている。
刺し口からは血が吹き出し、制服がどす黒くなっていた。
「大丈夫、死なないから。だから」
ピンセットが。
私の左目に突き刺さった。
「ぎゃああああっ! ああああっ! あああぁぁあああっ!」
「こんな怖いことしてもね、大丈夫、死なないから」
視界が薄まる。
ぼやけた輪郭の『私』はもう玄関を過ぎていた。
最後に。
「これからお兄ちゃんに大切な相談があるの」
そう言い残した。
ピンセットが。
私の左目に突き刺さった。
「ぎゃああああっ! ああああっ! あああぁぁあああっ!」
「こんな怖いことしてもね、大丈夫、死なないから」
視界が薄まる。
ぼやけた輪郭の『私』はもう玄関を過ぎていた。
最後に。
「これからお兄ちゃんに大切な相談があるの」
そう言い残した。
今まで死ぬ思いをしたことは何回かある。
一番初めに思い出せるのは小学生の頃、校舎から転落した火憐ちゃんを助けようと飛び降りたとき。
地面に落下しないように、自分をぶつけてトラックの幌に突っ込んだ。
助けようとした火憐ちゃんは怪我はあったが命に別状はなかった。
一方の私は胸に幌のフレームが突き刺さり、肺に達していた。
幸い峠は越えたものの、意識を回復するまでに危ない場面があった。
そして、私は死ななかった。
「…………」
目が覚めた。
一時的に意識を失っていたらしい。
胸に刺さったハサミを見る。
刃の部分は全部肉に沈んでいた。
両手で持ち手を掴み、力をこめる。
「あぁ……、はっ、あ、ああ」
少しずつ刃が抜けていき、肉の絡みが弱くなるのを感じたので、そこから一気に引き抜いた。
一番初めに思い出せるのは小学生の頃、校舎から転落した火憐ちゃんを助けようと飛び降りたとき。
地面に落下しないように、自分をぶつけてトラックの幌に突っ込んだ。
助けようとした火憐ちゃんは怪我はあったが命に別状はなかった。
一方の私は胸に幌のフレームが突き刺さり、肺に達していた。
幸い峠は越えたものの、意識を回復するまでに危ない場面があった。
そして、私は死ななかった。
「…………」
目が覚めた。
一時的に意識を失っていたらしい。
胸に刺さったハサミを見る。
刃の部分は全部肉に沈んでいた。
両手で持ち手を掴み、力をこめる。
「あぁ……、はっ、あ、ああ」
少しずつ刃が抜けていき、肉の絡みが弱くなるのを感じたので、そこから一気に引き抜いた。
「はあ……、はあ……」
血に塗れたハサミを放った。
次は左目に刺さったピンセットを抜かなければならない。
そっと掴み、徐々に力を入れていき、引き抜いていく。
痛い。
死んだほうがマシなんじゃないかと思うほど。
でもやらなきゃ。
少しずつ、少しずつ。
やっとの思いで抜くと、それも放り投げた。
血に塗れたハサミを放った。
次は左目に刺さったピンセットを抜かなければならない。
そっと掴み、徐々に力を入れていき、引き抜いていく。
痛い。
死んだほうがマシなんじゃないかと思うほど。
でもやらなきゃ。
少しずつ、少しずつ。
やっとの思いで抜くと、それも放り投げた。
制服も血塗れだが、左目の周りも血が付いている。
もう乾いているが、手のひらでなぞると付いた。
私は――どうなった?
確か、お兄ちゃんに相談があるとかって。
「お兄ちゃん……」
私がされたことを考えれば、あいつは危険だ。
まさかお兄ちゃんのことも同じように?
体を起こし、家に向かう。
頭の中では最悪の場面――居間で倒れているお兄ちゃんの姿が浮かんでいた。
私はどれくらい意識を失っていたんだろう。
その間、何か起こっていたらどうしよう。
ああ、お兄ちゃん、お兄ちゃん。
「お兄ちゃん、お兄ちゃん、お兄ちゃん」
ドアを開ける。
もう乾いているが、手のひらでなぞると付いた。
私は――どうなった?
確か、お兄ちゃんに相談があるとかって。
「お兄ちゃん……」
私がされたことを考えれば、あいつは危険だ。
まさかお兄ちゃんのことも同じように?
体を起こし、家に向かう。
頭の中では最悪の場面――居間で倒れているお兄ちゃんの姿が浮かんでいた。
私はどれくらい意識を失っていたんだろう。
その間、何か起こっていたらどうしよう。
ああ、お兄ちゃん、お兄ちゃん。
「お兄ちゃん、お兄ちゃん、お兄ちゃん」
ドアを開ける。
靴はある。
いるようだ。
居間の方から話し声が聞こえる。
中を窺うとお兄ちゃんの後ろ姿が見えた。
ソファーに座っていたから見えているのは後頭部ともいえる。
そして、その横に私がいる。こちらを向いている。
その私はお兄ちゃんに抱かれながら話をしていた。
どんな内容なのかはよく聞き取れない。
こちらに気づき、私はお兄ちゃんの肩に腕を回した。
私はお兄ちゃんの長い髪をたくし上げ、首筋を露出させた。
首筋には赤い斑点のようなものが見える。
私はその斑点を人差し指でなぞり、愛撫した。
「お兄ちゃんの妹で、よかった」
そう言って私は赤い斑点に口づけをした。
いるようだ。
居間の方から話し声が聞こえる。
中を窺うとお兄ちゃんの後ろ姿が見えた。
ソファーに座っていたから見えているのは後頭部ともいえる。
そして、その横に私がいる。こちらを向いている。
その私はお兄ちゃんに抱かれながら話をしていた。
どんな内容なのかはよく聞き取れない。
こちらに気づき、私はお兄ちゃんの肩に腕を回した。
私はお兄ちゃんの長い髪をたくし上げ、首筋を露出させた。
首筋には赤い斑点のようなものが見える。
私はその斑点を人差し指でなぞり、愛撫した。
「お兄ちゃんの妹で、よかった」
そう言って私は赤い斑点に口づけをした。
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殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
ぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやる
ぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやる
ぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやる
ぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやる
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殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
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殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
ぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやる
ぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやる
ぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやる
ぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやるぶっ殺してやる
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