私的良スレ書庫
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元スレ和「そうなんだ。じゃあ私、仕事やめてくるね」
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唯「……」
お姉ちゃんは、今日もお家でぼーっとしています
憂「……お姉ちゃん、私仕事行ってくるね」
唯「うん、いってらっしゃい」
頑なに病院にかかるのを拒むけれど、……正直素人の私でもわかる
典型的な、うつ
積極的に話しかけたりすればよいのか、静かに見守るのがよいのか。
私にはわかりません
軽音部のみなさんとは連絡を取り合ってはいるみたい。
遊びに誘われると毎回喜んで出かけていくけれど、帰ってくる時にはひどく疲れた顔をしています。
周りがちゃんと働いているのに自分は……という思いがあるのかもしれません。
律さんたちもお姉ちゃんの状態には気付いてはいるようで
私と同じように、積極的に行くか、見守るかなどなど散々議論はしたようで
何も気付いていないフリをして、いつも通り誘おうという結論に達したようです
正しいかどうかは分からないけれど、正直、ありがたい。
ある日、和ちゃんが家に来ました
大学卒業後、大手の弁護士法人に就職。
スーツもぴしっと着こなして、立派な、立派過ぎる社会人
和「久しぶり。唯いるかしら」
憂「あ、え、えぇと……うん……」
和「?」
会わせていいのか、迷いました
和ちゃんは何にも悪くない
けど、今一番、会いたくない相手かもしれません
うつの人に行ってきますなんて言ったら「私を置いてどこ行くのよおおおおお!!ああああああああ!!」ってなるんじゃないの?
和ちゃんは、お姉ちゃんの現状をおそらく知りません
律さん達も、あまり言いふらして良いような話じゃないからと、軽音部の中だけに留めてくれています。
憂「…・あ、あの」
和「ごめん、一回実家に戻って着替えてくるわね」
憂「は、はい」
戻ってきた和ちゃんはスーツ姿ではなく、
Tシャツ一枚にデニムのスカートというラフな格好でした。
和「私スーツ好きじゃないのよね、動きづらいし。
上がっていい?」
憂「は、はい」
和「唯、久しぶり」
唯「あ……の、和ちゃん……」
やっぱり、お姉ちゃんは少し気まずそう
和「……。唯、明日暇?」
唯「え?え、えと……」
明日は木曜
普通の社会人なら仕事があって当然の平日
唯「の、和ちゃんは……その……」
お姉ちゃんが、自分から仕事の話を切り出すことはありません
聞いて、自分に帰ってきたら困るから
だから、軽音部のみなさんの仕事についてもたぶん知らない
和「私?休み。明日はさぼる事にしたから」
唯「え……?」 憂「……え?」
驚きました。
あの和ちゃんが、中高皆勤賞の和ちゃんが
仕事をさぼると言い出すなんて
唯「さ、さぼっちゃうの?大丈夫なの……?」
和「さあ?」
唯「さ、さあって……」
和「ダルければさぼるわよ。
別に仕事ズル休みしたところで、死ぬわけじゃないもの」
唯「っ!!」
泣きそうになりました。
お姉ちゃんは、泣いていました。
周りのみんなはまじめに働いていて、
なんとかしたくて、でもどうすることもできなくて
唯「わ、わたし……っ」
和「なに?」
唯「大学出てっ……就職して……」
和「うん」
唯「ぜんぜんっ……しごと、できなくて……」
和「うん」
唯「周りのみんなもっ、冷たくなって……かいしゃ行くのっ、嫌になって……」
和「うん」
唯「ズル休みする、……勇気もなくてっ……」
和「そう」
唯「うぅ……ひっく………・」
和「ちなみに、何の仕事していたの?」
唯「ひっく……じ、じむ……ふつうの……」
和「事務?全く……、事務仕事なんて一番唯に向かない職業じゃない」
唯「うぇ……し、しどい……」
和「ふふ。で、どうするの、明日は。
旅行でも行きたいっていうなら金曜も土曜も付き合ってあげるけど」
唯「……うぅん。いい」
和「そう?」
唯「さぼっちゃダメだよ。ダルいなんて嘘なんでしょ?」
和「いえ、仕事はダルいわ。私、怠け者だもの」
唯「へへ……私と一緒だね」
和「そうね」
唯「……しごと、」
和「?」
唯「……私、何ならできるのかなぁ」
俺「もう仕事やりたくない・・・」
和「そうなんだ、じゃあ死んで」
和「そうなんだ、じゃあ死んで」
翌日、和ちゃんは仕事をさぼりました。
お姉ちゃんは「悪いから」と断っていたけれど、やっぱり心配だったのかもしれません。
和ちゃんに連れられてお姉ちゃんが向かった先は、大きい本屋。
和「すみません、このリストにある作家の本、全て1冊ずつ」
店員「……は、これ、全部ですか」
唯「……へ?」
和「全部です。量が量なんで郵送で」
――
唯「の、和ちゃん……さっきの何?」
和「唯、あなたまともに活字読んだことなんてないでしょ」
唯「え?うーん、年1、2冊……かな」
和「本当に?」
唯「し、生涯1、2冊でした……」
和「さっきの大体100冊あるの。全部読み終わったら就職先世話してあげる」
唯「え……100冊!?」
和「歴史小説とかそういう小難しいのはないから安心して。
ミステリーとファンタジー物がほとんどよ」
唯「で、でも100冊なんて無理だよ……」
和「読み始めたら案外すぐよ。毎日何をどこまで読んだか報告しなさい」
唯「は、はい……」
――
元々好きな事には時間を忘れるタイプだからか、
それとも和ちゃんの選び方が良かったのか、
お姉ちゃんが全てを読み終えるまで、2ヶ月かかりませんでした。
和「歴史小説とかそういう小難しいのはないから安心して。
ミステリーとファンタジー物がほとんどよ」
唯「で、でも100冊なんて無理だよ……」
和「読み始めたら案外すぐよ。毎日何をどこまで読んだか報告しなさい」
唯「は、はい……」
――
元々好きな事には時間を忘れるタイプだからか、
それとも和ちゃんの選び方が良かったのか、
お姉ちゃんが全てを読み終えるまで、2ヶ月かかりませんでした。
引きこもりじゃないみたいだし時間はいっぱいあるんだから100冊なんてすぐだろ
和「ほら、案外すぐだったでしょ」
唯「えへへ……何せ毎日暇ですから」
和「はいこれ。明日10時にこの会社行きなさい。一応形だけ面接するみたいだから」
唯「面接?何の?」
和「何って……読み終わったら就職先世話してあげるって言ったでしょ」
唯「あ、そうだった!どどどうしよう和ちゃん!」
和「……だから、面接に行きなさい」
今の俺はこの唯と同じ状況
違うところを上げるならわちゃんが居ない大学行ってない就職もした事無いって事ぐらいかな
違うところを上げるならわちゃんが居ない大学行ってない就職もした事無いって事ぐらいかな
>>33
かわいそうだね(^^
かわいそうだね(^^
>>33
ニートしか合ってないwwwwwwwww
ニートしか合ってないwwwwwwwww
>>19の殺傷能力が凄まじいな。就職しといて良かった。倒産したけど。
>>44
胸があt…痛くなるな
胸があt…痛くなるな
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