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元スレ絹旗「超不幸です……」
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>>103
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やりたい放題。
それがこの状況に対する最もいい回答だろう。
麦野沈利はコンビニで買ってきたシャケ弁当を堂々と食べている。
フレンダはサバカレーの缶詰を爆発物を使って開けて、食している。
滝壺理后はぐでーとテーブルに頭を押し付けて窓を眺め、偶然こちらを見た一般人を驚かせている。
絹旗最愛は椅子に足をつけて映画のパンフレットなどをみて――いなかった。
絹旗「……はぁ……」
はたから見ればパンフレットをみて、思いを馳せているようにも見える。
しかし、絹旗が見ているのはそのパンフレットと自分の間に挟んだ生徒手帳。
絹旗(……超どうやって返しましょう……)
昨日の楽しかった映画鑑賞会のことを思い出す。
だが、上条は自分のことを知らず、知っているのは一方的にこちらのみ。
二人を繋ぐ絆は、僅かにこの生徒手帳しかない。
絹旗(どうやって……超次につなげましょう)
生徒手帳を返して映画にさそう――駄目だ、その日だけで終わってしまう。
ならば、お茶をしないかと申し出る――駄目だ、これもきっとその日だけで終わってしまう。
絹旗「……はぁ……」
恋する乙女は大変らしい。
彼女の場合、自分が自覚していないからなおさら。
それがこの状況に対する最もいい回答だろう。
麦野沈利はコンビニで買ってきたシャケ弁当を堂々と食べている。
フレンダはサバカレーの缶詰を爆発物を使って開けて、食している。
滝壺理后はぐでーとテーブルに頭を押し付けて窓を眺め、偶然こちらを見た一般人を驚かせている。
絹旗最愛は椅子に足をつけて映画のパンフレットなどをみて――いなかった。
絹旗「……はぁ……」
はたから見ればパンフレットをみて、思いを馳せているようにも見える。
しかし、絹旗が見ているのはそのパンフレットと自分の間に挟んだ生徒手帳。
絹旗(……超どうやって返しましょう……)
昨日の楽しかった映画鑑賞会のことを思い出す。
だが、上条は自分のことを知らず、知っているのは一方的にこちらのみ。
二人を繋ぐ絆は、僅かにこの生徒手帳しかない。
絹旗(どうやって……超次につなげましょう)
生徒手帳を返して映画にさそう――駄目だ、その日だけで終わってしまう。
ならば、お茶をしないかと申し出る――駄目だ、これもきっとその日だけで終わってしまう。
絹旗「……はぁ……」
恋する乙女は大変らしい。
彼女の場合、自分が自覚していないからなおさら。
麦野「……絹旗、さっきから何ため息ついてるの?いい映画でもあった?」
麦野はいつの間にやらシャケ弁当を食べ終えて、身を乗り出して絹旗の手元を覗く。
絹旗は全くそれに気付かずに考えに没頭し……見られた。
麦野「なにこれ、生徒手帳?」
麦野は首をかしげ、ひょい、とその手元から生徒手帳を奪う。
そこでようやく絹旗も気づき、その取り上げられたものに手を伸ばす。
絹旗「あっ、ちょっ!麦野超返してください!」
麦野「いーじゃない、別に。減るものでも無いし」
自分にとっては何かが減るのだ、とは言えない。
麦野はその手帳の一ページ目を捲り、上条当麻の名前と顔写真を見て、目を丸くして言う。
麦野「あら、幻想殺しじゃない」
絹旗「……え?麦野、超上条当麻をしってるんですか?」
麦野に見られてからかわれるだけだと思っていた絹旗に対して、その反応は意外なものだった。
つい身を乗り出して、麦野に顔を近づける。
絹旗「何か、超知ってるんですか?」
麦野「知ってるも何も。彼、第一位を倒してレベル6シフトの実験を止めた人でしょう?」
麦野はいつの間にやらシャケ弁当を食べ終えて、身を乗り出して絹旗の手元を覗く。
絹旗は全くそれに気付かずに考えに没頭し……見られた。
麦野「なにこれ、生徒手帳?」
麦野は首をかしげ、ひょい、とその手元から生徒手帳を奪う。
そこでようやく絹旗も気づき、その取り上げられたものに手を伸ばす。
絹旗「あっ、ちょっ!麦野超返してください!」
麦野「いーじゃない、別に。減るものでも無いし」
自分にとっては何かが減るのだ、とは言えない。
麦野はその手帳の一ページ目を捲り、上条当麻の名前と顔写真を見て、目を丸くして言う。
麦野「あら、幻想殺しじゃない」
絹旗「……え?麦野、超上条当麻をしってるんですか?」
麦野に見られてからかわれるだけだと思っていた絹旗に対して、その反応は意外なものだった。
つい身を乗り出して、麦野に顔を近づける。
絹旗「何か、超知ってるんですか?」
麦野「知ってるも何も。彼、第一位を倒してレベル6シフトの実験を止めた人でしょう?」
え、と絹旗の思考が停止する。
学園都市第一位――それを倒した。麦野は確かにそういった。
一方通行。絹旗の『自分だけの現実』に、彼のそれを植え付けられたのは覚えている。
自動防御、反射。
ベクトル変換。
何人たりとも及ばない、学園都市で最強の超能力者。
そんな人を、あの上条当麻が倒した――?
二人の話を聞いていたのか、フレンダと滝壷も顔を上げて二人を見る。
フレンダ「結局さ、なに?絹旗が持ってた生徒手帳の人がよっぽど有名だったってわけ?」
麦野「まぁそれなりにはね。第一位が倒されたっていうのは昔噂で流れた。その噂を確かめると、真実だったってことよ」
滝壷「……じゃあどうして、きぬはたはそのかみじょうの生徒手帳をもってたの?」
ばっ、と三人の目が絹旗に集中する。
不意の視線に絹旗は思わず下がり、椅子に深く腰を落とした。
それが間違いだった。
三人はそんな絹旗の様子をみて、確信したように頷く。
学園都市第一位――それを倒した。麦野は確かにそういった。
一方通行。絹旗の『自分だけの現実』に、彼のそれを植え付けられたのは覚えている。
自動防御、反射。
ベクトル変換。
何人たりとも及ばない、学園都市で最強の超能力者。
そんな人を、あの上条当麻が倒した――?
二人の話を聞いていたのか、フレンダと滝壷も顔を上げて二人を見る。
フレンダ「結局さ、なに?絹旗が持ってた生徒手帳の人がよっぽど有名だったってわけ?」
麦野「まぁそれなりにはね。第一位が倒されたっていうのは昔噂で流れた。その噂を確かめると、真実だったってことよ」
滝壷「……じゃあどうして、きぬはたはそのかみじょうの生徒手帳をもってたの?」
ばっ、と三人の目が絹旗に集中する。
不意の視線に絹旗は思わず下がり、椅子に深く腰を落とした。
それが間違いだった。
三人はそんな絹旗の様子をみて、確信したように頷く。
フレンダ「……結局さ、絹旗はその彼がきになってたってわけね」
麦野「そういうことみたいね」
絹旗「ち、ちちちちちち超違います!だだだだ、誰が超上条当麻のことなんかっ!!」
その動揺が既に恋愛では無いにしても何かしらの思いをいだいていると答えている。
麦野とフレンダは顔を見合わせて軽く笑い、絹旗は助けを求めて滝壷を見やる。
滝壷は絹旗の視線を受けて、一度縦に頷いた。
滝壷「大丈夫だよ、きぬはた」
絹旗「滝壷さん……」
やっぱり、『アイテム』で味方なのは彼女だけだ。
その幻想は、軽々しく打ち破られる。
滝壷「大丈夫、私はかみじょうが好きなきぬはたを応援してる」
絹旗(超大丈夫じゃないですよ、滝壷さんっ!!)
絹旗は心の中で滝壷に全力で突っ込み、テーブルに伏した。
麦野「そういうことみたいね」
絹旗「ち、ちちちちちち超違います!だだだだ、誰が超上条当麻のことなんかっ!!」
その動揺が既に恋愛では無いにしても何かしらの思いをいだいていると答えている。
麦野とフレンダは顔を見合わせて軽く笑い、絹旗は助けを求めて滝壷を見やる。
滝壷は絹旗の視線を受けて、一度縦に頷いた。
滝壷「大丈夫だよ、きぬはた」
絹旗「滝壷さん……」
やっぱり、『アイテム』で味方なのは彼女だけだ。
その幻想は、軽々しく打ち破られる。
滝壷「大丈夫、私はかみじょうが好きなきぬはたを応援してる」
絹旗(超大丈夫じゃないですよ、滝壷さんっ!!)
絹旗は心の中で滝壷に全力で突っ込み、テーブルに伏した。
土御門「カミやーん、とっとと帰ろうにゃー」
上条は学校を終えて帰る支度をしていたところを土御門に話しかけられた。
上条は返事二つで返そうとしたが、あることを思い出しいいとどまる。
上条「すまん、子萌先生のところにインデックスを預けてあるから、迎にいくんだ」
土御門「残念だにゃー、久々にお馬鹿デルタフォースで馬鹿話ができると思ってたのに」
青髪「っていうか、子萌せんせーのとこいくん?いいなぁ、カミやん。ボクなんか一度も行ったことあらへんで」
普通先生の家にいく生徒はいないだろ、と突っ込む。
そこでようやく準備が完了し、席を立つ。
上条「おし、じゃあ玄関まで行こうぜ」
土御門「そうだにゃー」
姫神「あ。上条くん。待っ……」
姫神が上条を呼び止めようと声を上げたが、上条は気付かずそのまま土御門、青髪ピアスと共に教室を出て行った。
まだクラス内に残る喧騒をBGMに、姫神は一人ごちる。
姫神「……どうせ私は。影の薄い脇役。ふふふふふふ……」
上条は学校を終えて帰る支度をしていたところを土御門に話しかけられた。
上条は返事二つで返そうとしたが、あることを思い出しいいとどまる。
上条「すまん、子萌先生のところにインデックスを預けてあるから、迎にいくんだ」
土御門「残念だにゃー、久々にお馬鹿デルタフォースで馬鹿話ができると思ってたのに」
青髪「っていうか、子萌せんせーのとこいくん?いいなぁ、カミやん。ボクなんか一度も行ったことあらへんで」
普通先生の家にいく生徒はいないだろ、と突っ込む。
そこでようやく準備が完了し、席を立つ。
上条「おし、じゃあ玄関まで行こうぜ」
土御門「そうだにゃー」
姫神「あ。上条くん。待っ……」
姫神が上条を呼び止めようと声を上げたが、上条は気付かずそのまま土御門、青髪ピアスと共に教室を出て行った。
まだクラス内に残る喧騒をBGMに、姫神は一人ごちる。
姫神「……どうせ私は。影の薄い脇役。ふふふふふふ……」
玄関を出て、校門まで見送ろうと足を向けた上条達はそこになにやら人が集まっているのに気づく。
青髪「なんやろ、あれ。有名人でもいるんかいな」
土御門「どうせ俺らにはかんけーないことだにゃー、とっとと帰ろうぜい」
そういい、彼らは隣を過ぎ、上条も一応ついていこうとして、
そちらの人がいる方向から声が上がった。
「あっ!超上条当麻っ!」
その声を聞いて、青髪からはまたカミやんか、と声が漏れる。
上条には聞き覚えのある声。土御門には資料上知っている相手。
その姿が、人の波を割って現れる。
『アイテム』の絹旗最愛。
上条は昨日行われた映画鑑賞会のことを瞬時に思い出し、なにかあったかな、と思考を巡らせる。
そうこうしているうちに、絹旗は上条の前までたどり着き、腰に手をあてて仁王立ちする。
青髪「なんやろ、あれ。有名人でもいるんかいな」
土御門「どうせ俺らにはかんけーないことだにゃー、とっとと帰ろうぜい」
そういい、彼らは隣を過ぎ、上条も一応ついていこうとして、
そちらの人がいる方向から声が上がった。
「あっ!超上条当麻っ!」
その声を聞いて、青髪からはまたカミやんか、と声が漏れる。
上条には聞き覚えのある声。土御門には資料上知っている相手。
その姿が、人の波を割って現れる。
『アイテム』の絹旗最愛。
上条は昨日行われた映画鑑賞会のことを瞬時に思い出し、なにかあったかな、と思考を巡らせる。
そうこうしているうちに、絹旗は上条の前までたどり着き、腰に手をあてて仁王立ちする。
青髪「うっは、ちっさ!小学生?」
土御門「カミやんの守備範囲も広くなったぜい……小学生の次は幼女かにゃー子萌せんせーじゃなくて」
などと言う野次馬は放っておき、上条は恐る恐る絹旗に話しかける。
上条「あ、あのー……姫、今日は一体何を……?」
昨日、上条は絹旗の胸をもみ、果てに下着も見た。
そして許しを請い願った結果、『今日は許してあげなくもない』という返事が来たのだ。
もし、その言葉通りに受け取るなら……今日も、また何かをしなければならない、ということになる。
不幸だ……と内心がっかりしつつも、差し出された一つのものに思わず身を引く。
上条「うぉ!?……って、生徒手帳……?」
パンパン、と制服のポケットの位置を叩いてみるが感触がない。どこを探しても見つからない。
それを受け取り中身を見て、上条は絹旗の顔を見た。
上条「あ……もしかして、昨日落としたのか?それなら、届けてくれてさんきゅ……」
絹旗「超違います。拾ったのは、昨日じゃありません」
絹旗はやっぱり、とでもいいたげに少しだけ唇を尖らせた。
その子供じみた行動に、思わず上条はドキッ、としてしまう。
土御門「カミやんの守備範囲も広くなったぜい……小学生の次は幼女かにゃー子萌せんせーじゃなくて」
などと言う野次馬は放っておき、上条は恐る恐る絹旗に話しかける。
上条「あ、あのー……姫、今日は一体何を……?」
昨日、上条は絹旗の胸をもみ、果てに下着も見た。
そして許しを請い願った結果、『今日は許してあげなくもない』という返事が来たのだ。
もし、その言葉通りに受け取るなら……今日も、また何かをしなければならない、ということになる。
不幸だ……と内心がっかりしつつも、差し出された一つのものに思わず身を引く。
上条「うぉ!?……って、生徒手帳……?」
パンパン、と制服のポケットの位置を叩いてみるが感触がない。どこを探しても見つからない。
それを受け取り中身を見て、上条は絹旗の顔を見た。
上条「あ……もしかして、昨日落としたのか?それなら、届けてくれてさんきゅ……」
絹旗「超違います。拾ったのは、昨日じゃありません」
絹旗はやっぱり、とでもいいたげに少しだけ唇を尖らせた。
その子供じみた行動に、思わず上条はドキッ、としてしまう。
上条「じゃあ、どこでだ?」
いろんなところを歩いているから、どこに落ちていてもおかしくはないが……一応気にはなる。
絹旗「超路地裏です」
上条「……はい?」
路地裏?
確かに路地裏には入ったが……と、その時のことを振り返りつつ、
絹旗「超上条が超熱い言葉を(小物に)ぶつけて、その超すごいもの(幻想殺し)を奮って(小物の)悲鳴を上げさせた、あの路地裏で――」
上条「うぉおおおおおおっ!?ま、まてっ!!その言葉はすごく誤解を招くぞっ!!」
絹旗がえ?と首を小さくかしげ、上条は土御門や青髪ピアス、そして絹旗に絡んでいた野次馬を見る。
すると、あたりからヒソヒソと、『えっ、上条くんあんな小さい子を路地裏に連れ込んで……』だとか、『しかも熱い言葉をぶつけたって……言葉責めかよ……』だとか、『くそう、どうしてカミやんばっかりーっ!こうなったら闇討ちして……』などという物騒な声も聞こえた。
上条の身体の穴という穴から、変な汗が吹き溢れる。
様子がおかしい上条を絹旗は怪訝な目で見ながら呼ぶ。
絹旗「……超上条当麻?」
上条「ふ……」
絹旗「ふ?」
次の瞬間、上条は絹旗の腕をガシッ、と掴み、走り出していた。
上条「不幸だぁあああああああああああああああああああああああああああああっっっっ!!!」
いろんなところを歩いているから、どこに落ちていてもおかしくはないが……一応気にはなる。
絹旗「超路地裏です」
上条「……はい?」
路地裏?
確かに路地裏には入ったが……と、その時のことを振り返りつつ、
絹旗「超上条が超熱い言葉を(小物に)ぶつけて、その超すごいもの(幻想殺し)を奮って(小物の)悲鳴を上げさせた、あの路地裏で――」
上条「うぉおおおおおおっ!?ま、まてっ!!その言葉はすごく誤解を招くぞっ!!」
絹旗がえ?と首を小さくかしげ、上条は土御門や青髪ピアス、そして絹旗に絡んでいた野次馬を見る。
すると、あたりからヒソヒソと、『えっ、上条くんあんな小さい子を路地裏に連れ込んで……』だとか、『しかも熱い言葉をぶつけたって……言葉責めかよ……』だとか、『くそう、どうしてカミやんばっかりーっ!こうなったら闇討ちして……』などという物騒な声も聞こえた。
上条の身体の穴という穴から、変な汗が吹き溢れる。
様子がおかしい上条を絹旗は怪訝な目で見ながら呼ぶ。
絹旗「……超上条当麻?」
上条「ふ……」
絹旗「ふ?」
次の瞬間、上条は絹旗の腕をガシッ、と掴み、走り出していた。
上条「不幸だぁあああああああああああああああああああああああああああああっっっっ!!!」
上条「不幸だ……不幸だ……不幸だぁ…………」
上条は街のビルの壁に頭を押し付けて、不幸不幸と呟く。
絹旗は自分がその不幸の自覚があるのか、少し気まずそうな顔をする。
かと思うと、何か閃いたのかパッ、と顔が明るくなった。
絹旗「超上条当麻!こ、こんな美少女と一緒にいるんですから、不幸なんていうのは超場違いですよ!」
自分で自分のことを美少女というのはどうかと思うが。
しかし、絹旗は少なくとも美少女とは言えるレベルではあるだろう。だからこそあそこまで人が集まっていたのだし。
上条は頭を壁につけたまま角度をずらし、絹旗を見る。
上条「……で、姫。暇はこの上条めにどんな御用なのでせうか……」
絹旗「超聞いてませんね……まぁ、いいです……っていうより、超上条当麻。いつまで私を姫とか超呼ぶつもりですか?」
上条「あー……すまん、えっと……えっと…………」
そこで同時に気づく。
絹旗が知っていたから気がつかなかったが、彼らは二人とも自己紹介等していない。
今更なことに少しばかり恥ずかしくなったのか、絹旗は顔を赤くした。
上条は街のビルの壁に頭を押し付けて、不幸不幸と呟く。
絹旗は自分がその不幸の自覚があるのか、少し気まずそうな顔をする。
かと思うと、何か閃いたのかパッ、と顔が明るくなった。
絹旗「超上条当麻!こ、こんな美少女と一緒にいるんですから、不幸なんていうのは超場違いですよ!」
自分で自分のことを美少女というのはどうかと思うが。
しかし、絹旗は少なくとも美少女とは言えるレベルではあるだろう。だからこそあそこまで人が集まっていたのだし。
上条は頭を壁につけたまま角度をずらし、絹旗を見る。
上条「……で、姫。暇はこの上条めにどんな御用なのでせうか……」
絹旗「超聞いてませんね……まぁ、いいです……っていうより、超上条当麻。いつまで私を姫とか超呼ぶつもりですか?」
上条「あー……すまん、えっと……えっと…………」
そこで同時に気づく。
絹旗が知っていたから気がつかなかったが、彼らは二人とも自己紹介等していない。
今更なことに少しばかり恥ずかしくなったのか、絹旗は顔を赤くした。
絹旗「ちっ……超上条当麻っ!」
上条「はっ、はい!なんでしょうか!」
絹旗「わっ、私は絹旗最愛です!最も愛するで、最愛!」
上条「お、おう!じゃあ、俺も改めて……上条当麻だ。当たるに植物の麻で、当麻。……それと、俺の方もフルネームで呼ばないでもらえると、嬉しい」
絹旗「じゃ、じゃあ…………」
絹旗は一瞬考えて、決める。
というより、再び決心する。
今日ろくに後先が決まっていないのに生徒手帳を届けに来たのは、そういう提案があったからだ。
……面白がって色々言ってきた、『アイテム』のリーダー以下二名が。
絹旗「超、当麻で……当麻、と呼ばせて頂きます」
だから――とづつける前に。
上条は頭を書きつつ、呼ぶ。
上条「ああよろしく、絹旗」
絹旗「っ――――」
上条「はっ、はい!なんでしょうか!」
絹旗「わっ、私は絹旗最愛です!最も愛するで、最愛!」
上条「お、おう!じゃあ、俺も改めて……上条当麻だ。当たるに植物の麻で、当麻。……それと、俺の方もフルネームで呼ばないでもらえると、嬉しい」
絹旗「じゃ、じゃあ…………」
絹旗は一瞬考えて、決める。
というより、再び決心する。
今日ろくに後先が決まっていないのに生徒手帳を届けに来たのは、そういう提案があったからだ。
……面白がって色々言ってきた、『アイテム』のリーダー以下二名が。
絹旗「超、当麻で……当麻、と呼ばせて頂きます」
だから――とづつける前に。
上条は頭を書きつつ、呼ぶ。
上条「ああよろしく、絹旗」
絹旗「っ――――」
くらっ、ときた。
なぜこちらが名前で呼ぶと言っているのに、苗字の方なのか。
呆れを越して、フツフツと怒りが沸き起こってくる。
絹旗「当麻……超、当麻ぁあああああああああああああああっ!!」
上条「なっ、なんで怒って――ってうぉおおおおっ!?」
上条が宙に浮く。
絹旗最愛の能力、『窒素装甲』。
盾として機能するのが一般だが、その窒素の力を使って車ぐらいなら軽々と持ち上げることができる。
しかし、窒素の膜は薄いため、彼女自身が持ち上げているようにも見えるが。
上条「ちょっ、ごめ、すいませんでしたぁあああああああっ!!」
絹旗「当麻超殺す!」
上条「ちょっと待ってくれ、よくよく考えてみると、俺は別に何もしてなくて、絹旗に怒られるいわれもなくて、軽いお茶ぐらいならおごるからそれで今日のところも矛をおさめてくれってそんなことできませんよねごめんなさいっ!!」
自己完結し、上条は。
絹旗の力で地面に超激突した。
なぜこちらが名前で呼ぶと言っているのに、苗字の方なのか。
呆れを越して、フツフツと怒りが沸き起こってくる。
絹旗「当麻……超、当麻ぁあああああああああああああああっ!!」
上条「なっ、なんで怒って――ってうぉおおおおっ!?」
上条が宙に浮く。
絹旗最愛の能力、『窒素装甲』。
盾として機能するのが一般だが、その窒素の力を使って車ぐらいなら軽々と持ち上げることができる。
しかし、窒素の膜は薄いため、彼女自身が持ち上げているようにも見えるが。
上条「ちょっ、ごめ、すいませんでしたぁあああああああっ!!」
絹旗「当麻超殺す!」
上条「ちょっと待ってくれ、よくよく考えてみると、俺は別に何もしてなくて、絹旗に怒られるいわれもなくて、軽いお茶ぐらいならおごるからそれで今日のところも矛をおさめてくれってそんなことできませんよねごめんなさいっ!!」
自己完結し、上条は。
絹旗の力で地面に超激突した。
フレンダ「……結局、絹旗って結構馬鹿なわけね」
麦野「それでも、口実ができたじゃない。『怪我させたから』って」
絹旗「そ、そうですよね!超口実ですよね!」
麦野「調子乗らない」
絹旗は上条に対して謝り倒した後、メールアドレスと電話番号を交換して、再びファミレスに戻ってきていた。
それよりも、この四人……開店時からずっと店の一角を支配している。
それでも誰も文句をいわないのは、彼女らが『邪魔をしたら殺す』というオーラを全身から放っているからだという。
そんな殺気を放つ少女の一人、滝壺理后は絹旗を眠そうな眼で見つつ、言う。
滝壷「それにしても、かみじょうって人……AIM拡散力場が見当たらないの」
絹旗「え?ってことは、場所が超わからないんですか?」
絹旗の問いに滝壷は頷く。
麦野「それでも、口実ができたじゃない。『怪我させたから』って」
絹旗「そ、そうですよね!超口実ですよね!」
麦野「調子乗らない」
絹旗は上条に対して謝り倒した後、メールアドレスと電話番号を交換して、再びファミレスに戻ってきていた。
それよりも、この四人……開店時からずっと店の一角を支配している。
それでも誰も文句をいわないのは、彼女らが『邪魔をしたら殺す』というオーラを全身から放っているからだという。
そんな殺気を放つ少女の一人、滝壺理后は絹旗を眠そうな眼で見つつ、言う。
滝壷「それにしても、かみじょうって人……AIM拡散力場が見当たらないの」
絹旗「え?ってことは、場所が超わからないんですか?」
絹旗の問いに滝壷は頷く。
>>139
は?
は?
続いて絹旗は麦野に視線を向けて、
絹旗「麦野は、何か超当麻の能力についてしらないんですか?」
麦野「……『幻想殺し』って呼ばれていることぐらいしか知らないわ。ただの無能力者に第一位が倒せるわけないし……何かしら能力があるのは確かでしょ?」
滝壷「でも、拡散力場がない……つまり、能力はない」
ふむ?と三人は顔を見合わせる。
はぁ、とフレンダがサバ缶(朝開けていたものを含め、すでに五つ目)を食べながら流れを変える。
フレンダ「はむっ……結局、上条当麻の能力は分からないってことでいいじゃん。それよりさ、絹旗が上条にどうアプローチするかって事の方が重要なわけよ」
絹旗「そ……そうですよね」
こほん、と一つ咳払い。
絹旗「……最近の高校生が超いきたいところって、どこなんでしょうか?」
麦野・滝壷・フレンダ「知らない」
絹旗「……ですよね」
絹旗は予想通りの反応に、つい目頭を抑える。
絹旗「麦野は、何か超当麻の能力についてしらないんですか?」
麦野「……『幻想殺し』って呼ばれていることぐらいしか知らないわ。ただの無能力者に第一位が倒せるわけないし……何かしら能力があるのは確かでしょ?」
滝壷「でも、拡散力場がない……つまり、能力はない」
ふむ?と三人は顔を見合わせる。
はぁ、とフレンダがサバ缶(朝開けていたものを含め、すでに五つ目)を食べながら流れを変える。
フレンダ「はむっ……結局、上条当麻の能力は分からないってことでいいじゃん。それよりさ、絹旗が上条にどうアプローチするかって事の方が重要なわけよ」
絹旗「そ……そうですよね」
こほん、と一つ咳払い。
絹旗「……最近の高校生が超いきたいところって、どこなんでしょうか?」
麦野・滝壷・フレンダ「知らない」
絹旗「……ですよね」
絹旗は予想通りの反応に、つい目頭を抑える。
>>139
浜面に決まってるだろjk
浜面に決まってるだろjk
そうか、幻想殺しは超能力でも魔術でもないからAIM拡散力場出てないのか
>>142
……まぁ、そんな世界があっても超いいじゃないですか。
麦野「っていうか……こればかりは絹旗が一人で決めるべきじゃない?」
と、麦野はいう。
曰く、そういうのは一人で考えてこそ初々しさがでるものだと。
曰く、一人で頑張った結果うまくいったら、とても嬉しいと。
フレンダ「……結局、麦野も付き合ったことないたたたたたっ!?」
麦野「私は、付き合った事ないんじゃなくて、付きあわないの」
フレンダ「麦野、わかった、わかったからっ!」
絹旗はそんな向かいの席の二人を眺め、そして滝壷へと視線を移す。
視線がぶつかり、二人とも以心伝心する……わけではなく、単純に見つめ合っただけだった。
絹旗「……はぁ、超わかりました。これは私一人で考えることにします」
そしてため息をつきながら立ち上がり、自分の荷物を持つ。
お金だけを置いて立ち去ろうとすると不意に背後から声がかかった。
麦野沈利――今までのお茶らけた声とは違い、『アイテム』のリーダーとしての、声で。
麦野「あまり、火遊びはしすぎないようにね」
絹旗「……超、わかってます」
絹旗はそれに振り向かずに答え、ファミレスを出た。
……まぁ、そんな世界があっても超いいじゃないですか。
麦野「っていうか……こればかりは絹旗が一人で決めるべきじゃない?」
と、麦野はいう。
曰く、そういうのは一人で考えてこそ初々しさがでるものだと。
曰く、一人で頑張った結果うまくいったら、とても嬉しいと。
フレンダ「……結局、麦野も付き合ったことないたたたたたっ!?」
麦野「私は、付き合った事ないんじゃなくて、付きあわないの」
フレンダ「麦野、わかった、わかったからっ!」
絹旗はそんな向かいの席の二人を眺め、そして滝壷へと視線を移す。
視線がぶつかり、二人とも以心伝心する……わけではなく、単純に見つめ合っただけだった。
絹旗「……はぁ、超わかりました。これは私一人で考えることにします」
そしてため息をつきながら立ち上がり、自分の荷物を持つ。
お金だけを置いて立ち去ろうとすると不意に背後から声がかかった。
麦野沈利――今までのお茶らけた声とは違い、『アイテム』のリーダーとしての、声で。
麦野「あまり、火遊びはしすぎないようにね」
絹旗「……超、わかってます」
絹旗はそれに振り向かずに答え、ファミレスを出た。
>>145ちげーよwww滝壺は浜面の嫁だよ
とあるラスボスの青髪ピアス「かみやん、お前はもう用無しや、死ね」
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