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    元スレ妹「クリスマスイブなんだけどね」

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    みんなの評価 : ★★★
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    1 :


    「もしもし」

    「おう」

    「おれおれ。おれだよ妹だよ」

    「わかった。今すぐ振り込むから待ってろ。で?」

    「ねえお兄ちゃん、今いいかな?」

    「いいよ」

    3 = 1 :


    「年末年始はこっち帰ってくるんでしょ?」

    「うん。正月だからな」

    「クリスマスは?」

    「クリスマス? なにそれ?」

    「え、相変わらず研究室が忙しいの?」

    「まあな。教授の奴隷みたいなもんだよ」

    4 = 1 :


    「年内はいつまで?」

    「あー。まだ決まってないけど、ギリギリまでかな」

    「それじゃ休んでるヒマないじゃない」

    「休みの日は休んでるよ」

    「休みっていつ?」

    「日曜とかかな」

    5 = 1 :


    「とかって……」

    「正月休みも、そっちから一回は学校出なきゃならなくて」

    「え、なんで?」

    「動物の面倒見なきゃいけないんだよ。ラットとか」

    「大変なんだね」

    「飼育係みたいなもんだな。言ってて虚しくなってきた」

    6 = 1 :


    「ねぇ、あの、ちょっとお願いがあるんだけど」

    「なに?」

    「クリスマスイブなんだけどね」

    「俺とデートしたいって?」

    「違うの。話聞いてよ」

    「俺とのデートは?」

    7 = 1 :


    「わかったから」

    「ごめん。冗談だよ。で、話って?」

    「アリバイ作りに協力してくれないかなぁ……」

    「と言いますと?」

    「イブはお兄ちゃんと遊んでることにして欲しいの」

    「あーはいはい。いいですねぇ。デートですか?」

    8 :

    出来れば姉が良かったが悪くは無い
    構わん続けろ

    9 = 1 :


    「まぁ、そうかな」

    「例の彼氏と?」

    「ふふ。内緒ね」

    「お兄ちゃんちょっと悲しいな」

    「それでね、イブの日は夜遅くなるから」

    「うん」

    10 = 1 :


    「お兄ちゃんのとこに泊めて欲しいかなって」

    「え、何時ごろ来る?」

    「わかんない。深夜かも」

    「時間わかんないのか。まぁいいけど」

    「うちに遅く帰ると怒られるから」

    「で、アリバイってどうすりゃいいんだ?」

    11 = 1 :


    「朝、うちに電話かけて欲しいの。私も出るから」

    「俺とひと晩一緒にいたことにするわけだ」

    「そう」

    「でもバレバレだろ、そんな見え透いた手」

    「いいの。親だって言い訳が欲しいだけだと思うから」

    「俺と一緒だったことにしてりゃ安心、ってことか」

    12 = 1 :


    「うん。そういうこと」

    「はいはい。わかりました。オッケーですよ」

    「大丈夫なのね? イブ」

    「ああ」

    「やった! ありがとう。ねえ……」

    「なに?」

    13 = 1 :


    「お兄ちゃんほんとにいないの? そういう人?」

    「そういう人って?」

    「だから、クリスマスを一緒に過ごすような人」

    「クリスマス? それっておいしいのか?」

    「なにして過ごすのかな? クリスマス」

    「特に予定はない。クリスマスというものはない。サンタはいない」

    14 = 1 :


    「昔はいたよね、サンタクロース」

    「ああ、なんかいたような気がするな。遠い昔の記憶だ」

    「今でも街にはいっぱいいるよね」

    「そういや、こないだサンタが新聞配ってた」

    「えっ?」

    「新聞配達の人がサンタの格好してるんだよ、12月から」

    15 = 1 :


    「ピザ屋だけじゃないのね」

    「どういう気持ちなのかなあ、あの格好で新聞配ってて」

    「結構楽しいんじゃない?」

    「そうか? なんとなく切なさを感じるんだけど」

    「切ないって……それはお兄ちゃんが切ないからじゃないの?」

    「ああ、切ないよ。切ない」

    16 = 1 :


    「じゃあデートしよっか」

    「えっ?」

    「だってさっきお兄ちゃんがデートしたいって」

    「そういうわけじゃないよ。冗談冗談」

    「お兄ちゃんがちょっと寂しそうだから」

    「え、デートしてくれるのか?」

    17 = 1 :


    「嬉しい?」

    「クリスマスに?」

    「あー、そうじゃなくって」

    「いつかそのうち、って話か」

    「あーん、それも違う」

    「え?」

    19 = 1 :


    「明日の土曜は? 行きたいとこがあるの」

    「ずいぶん急だな」

    「やっぱりやめようかなぁ……」

    「いや、待てよ」

    「忙しいの?」

    「夕方からなら時間取れるけど」

    21 :

    続けてくれたまえ

    22 = 1 :


    「それでいいけど、お兄ちゃんあんまり乗り気じゃないの?」

    「乗り気だよ。ノリノリ。で、どこ?」

    「クリスマスイルミネーションを見に行くの。公園の」

    「あー。あの公園?」

    「そう。花火も打ち上げるんだよ」

    「ああ、いいね」

    23 = 1 :


    「なんか私が無理に誘ってるみたいでやだなぁ」

    「いや、彼氏はいいのか? なんか悪いだろ?」

    「お兄ちゃんは可愛い妹とデートしたくないですか?」

    「したいです」

    「まだちょっと素直じゃないなぁ。私が言わせてるみたいで」

    「久しぶりにお前に会いたい」

    24 = 8 :

    いつも思う事なんだけど姉とか妹とかにデート誘われても基本即断るよな・・・






    支援アゲ

    25 = 1 :


    「あ、今のちょっと嬉しかった」

    「俺の心をもてあそばないでくれよ」

    「久しぶりにお兄ちゃんに会いたい」

    「やばい、すごい嬉しい」

    「でしょ」

    「切ない俺は、妹の情けにすがることにしよう」

    26 = 1 :


    「なにそれ」

    「いやさ、お前とデートして、あんまり親しくない知り合いとかに見られたりしてさ」

    「うん」

    「『あ、あいつあんな子連れてるんだ』とかって思われてさ」

    「はあ」

    「こっそり噂になんかなったりすると嬉しい」

    27 = 1 :


    「なんかそれ歪んでるよー。もっと自分に自信持ってよー」

    「でもそれがそのうち『あれ、妹だぜ』とかってバレると悲しい」

    「そんなこと、勝手に考えないでよ」

    「うーん。俺さ、最近出会いがないっていうか、好きになれる子がいないんだ」

    「好きになられることはないの?」

    「うーん。全然なくはなかったけど」

    28 = 1 :


    「じゃあ、もてるんじゃない」

    「自分が好きじゃない子に好かれても、ちょっと困るだろ」

    「そうね」

    「そうだな、俺は基準が高いのかもな」

    「どういうこと?」

    「お前より可愛い子がなかなかいない」

    29 = 1 :


    「きゃあ。光栄です」

    「彼氏は俺よりいい男なのか?」

    「さあ。お兄ちゃんの方がカッコいいかもよ」

    「お世辞、ありがとう」

    「なんかお兄ちゃん、ほんとにいじけっぽいみたいだね」

    「ごめんな。最近楽しいことがないんだ」

    30 = 1 :


    「だから明日、楽しくしようって」

    「わかった。明日の時間は?」

    「5時じゃ早い?」

    「ちょっと厳しいかな」

    「じゃあ6時ね。いい?」

    「オッケー。じゃあ明日な」

    31 = 1 :

    日付変わるまで休憩してると落ちそうだけど休憩します
    クリスマスイブまでたどりつけるといいのですが

    33 = 20 :

    だらだらSSよりずばばばばっと書いてすっきり終わらせて欲しい
    ので紫煙

    35 :

    紫煙

    36 :

    あげ

    37 :

    (19日土曜)

    「久しぶり~。待った?」

    「あ……いや」

    「どうしたの?」

    「いや……どうもしてないけど」

    「じゃ、行こっか」

    「あぁ……うん」

    38 = 37 :


    「元気ないんじゃない? 疲れてる?」

    「だいじょうぶ。いやぁお前と会うの久々だからさ、緊張してる」

    「なぁに緊張してんの~」

    「可愛いよ……」

    「え、今なんか言った?」

    「あ。はは」

    40 :

    早く書け

    41 = 37 :


    「聞こえたかも」

    「うん」

    「なんか言ってよ。……あ、こっち行こう」

    「クリスマスっぽいなあ。どこもかしこもライトアップされてて」

    「だってクリスマスだもん」

    「お前、本当に可愛いな」

    42 = 37 :


    「聞こえないふりしちゃおう」

    「綺麗だよなあ」

    「えっ?」

    「あのイルミネーション」

    「今、ドキドキさせようとしたでしょ」

    「ドキドキした?」

    43 :

    俺がドキドキさせられた

    44 = 37 :


    「腕、組んじゃう」

    「お」

    「ドキドキした? ねぇ、ドキドキした?」

    「案外慣れてきた」

    「つまんないの……」

    「これが妹じゃなかったらなあ」

    46 = 37 :


    「妹じゃだめ?」

    「なにその質問」

    「だって。今日、私、お兄ちゃんの彼女のつもりなんだもん」

    「ああ、お前の練習台なのか俺は」

    「私がお兄ちゃんの練習台かもよ?」

    「なんの練習?」

    48 = 37 :


    「なんだろう。あ、おっきぃクリスマスツリー!」

    「話ごまかす気だな」

    「ううん。ごまかしてないよ」

    「なんの練習かって話」

    「デートの練習」

    「そうか。デートか。デートだったな」

    49 = 37 :


    「なに今ごろになってにやけてるの~」

    「いや、クリスマスムードってのも結構いいもんだな」

    「ほら、ずっとあっちまで青いの。ここ降りてく?」

    「光のカーペットとかって書いてあるぞ」

    「まっすぐ行って、あの辺曲がると公園の入り口かな」

    「この辺もずいぶん変わったなあ」

    50 = 37 :


    「私は? 変わった?」

    「ちょっと見ない間に大人になったな」

    「親戚のおじさんみたい……」

    「正直言うには照れくさい」

    「言っていいのになぁ」

    「ヤバいだろこれ、こんなに美人になって」


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