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元スレ美琴「…マヨナカテレビ?」
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あらためて、土御門の話に耳を傾ける。
「表には出てないが、すでに数人の死者が出ている。死因は色々あるが…共通するのは、全員がマヨナカテレビに映っていたという点らしい」
「ほォ…?そりゃあ…」
「あぁ、犯人がいる。マヨナカテレビの噂が流れているとはいえ、テレビの中へ入る事が出来ることはまだ知られていないからな」
「それにも関わらず立て続けに行方不明者が出るってェことは、他人を突き落としてる野郎ォがいるってわけだな」
「…既に何度か捜索隊を突入させたが、全員死体で転がっていたそうだ」
「それでオレたちの出番ってェわけか。つくづく対応が後手後手だな、クソが」
「俺たちじゃない、お前だけだ」
一方通行は土御門を見た。サングラスのせいで表情は読み取れない。
「今回上の連中は、お前一人だけを指名してきている」
「表には出てないが、すでに数人の死者が出ている。死因は色々あるが…共通するのは、全員がマヨナカテレビに映っていたという点らしい」
「ほォ…?そりゃあ…」
「あぁ、犯人がいる。マヨナカテレビの噂が流れているとはいえ、テレビの中へ入る事が出来ることはまだ知られていないからな」
「それにも関わらず立て続けに行方不明者が出るってェことは、他人を突き落としてる野郎ォがいるってわけだな」
「…既に何度か捜索隊を突入させたが、全員死体で転がっていたそうだ」
「それでオレたちの出番ってェわけか。つくづく対応が後手後手だな、クソが」
「俺たちじゃない、お前だけだ」
一方通行は土御門を見た。サングラスのせいで表情は読み取れない。
「今回上の連中は、お前一人だけを指名してきている」
土御門はなおも言葉を続ける。
「今回お前に与えられた任務は二つ。一つはマヨナカテレビ内へ入り現象の分析と原因の調査。もう一つは、もし内部に犯人がいた場合、その存在の無力化だ」
「相変わらずクソみてェな仕事だな。…中の行方不明者はどォすんだ?」
「…そちらは考慮しなくていいそうだ。上の連中としては、これ以上被害が拡大しなければそれでいいらしい」
「…ますますクソだな」
一方通行はいつも通りの上の対応に怒りを通り越して呆れ果てた。
どこまでいっても保身が大事か。
「俺じゃなくても、てめェが行けばいいだろォが。俺は俺で好きにヤらせてもらう」
「今回ばかりはそうもいかないぞ…どうやら、アレイスターが直々にお前を指名したらしい」
「…なに?」
「アレイスターが直接関わってくるほどだ。学園都市の重要な機密に関わっている可能性がある」
「今回お前に与えられた任務は二つ。一つはマヨナカテレビ内へ入り現象の分析と原因の調査。もう一つは、もし内部に犯人がいた場合、その存在の無力化だ」
「相変わらずクソみてェな仕事だな。…中の行方不明者はどォすんだ?」
「…そちらは考慮しなくていいそうだ。上の連中としては、これ以上被害が拡大しなければそれでいいらしい」
「…ますますクソだな」
一方通行はいつも通りの上の対応に怒りを通り越して呆れ果てた。
どこまでいっても保身が大事か。
「俺じゃなくても、てめェが行けばいいだろォが。俺は俺で好きにヤらせてもらう」
「今回ばかりはそうもいかないぞ…どうやら、アレイスターが直々にお前を指名したらしい」
「…なに?」
「アレイスターが直接関わってくるほどだ。学園都市の重要な機密に関わっている可能性がある」
確かに、それならばやる価値はある。
何としても、自由を手にするために。
「グループの他のメンバーにも今回の件は極秘だ。その為にわざわざこんな所までお前を呼び出した」
「こんな夜中になァ。しかも、都合よくテレビまである所を見ると、早速突入しろってことか」
「そういうことだ…そろそろ0時だ。頼んだぞ」
今回の仕事をか、自由になる為の情報なのか、行方不明者の事なのか、一方通行にはわからなかった。
ノイズを映していたテレビ画面が変化し始める。
一方通行は画面を確認もせず、テレビの中へと入っていった。
一方通行がマヨナカテレビへと侵入して行った跡、土御門元春はテレビ画面を見つめていた。
そこに映し出されるのは、一人の少年。
土御門の級友でもある少年の姿を見ると、もう一度小さく呟いた。
「…頼んだぞ」
何としても、自由を手にするために。
「グループの他のメンバーにも今回の件は極秘だ。その為にわざわざこんな所までお前を呼び出した」
「こんな夜中になァ。しかも、都合よくテレビまである所を見ると、早速突入しろってことか」
「そういうことだ…そろそろ0時だ。頼んだぞ」
今回の仕事をか、自由になる為の情報なのか、行方不明者の事なのか、一方通行にはわからなかった。
ノイズを映していたテレビ画面が変化し始める。
一方通行は画面を確認もせず、テレビの中へと入っていった。
一方通行がマヨナカテレビへと侵入して行った跡、土御門元春はテレビ画面を見つめていた。
そこに映し出されるのは、一人の少年。
土御門の級友でもある少年の姿を見ると、もう一度小さく呟いた。
「…頼んだぞ」
「本当に見える…」
「だからそう言ってるクマ!クマはウソつかないクマよ!」
マヨナカテレビの中、霧の立ち込める花畑。
クマから渡された眼鏡をかけた御坂美琴は、途端に開けた視界に驚きの声を上げた。
クマの中身が無かったことに激しく驚いた美琴だったが、なんとか気を取り直してクマと話すうちに、いくつかの情報を手に入れる事が出来た。
ここは本当にテレビの中の世界だという事。
クマは気付いた時にはここに住んでいた事。
何人かが美琴より前にここへ来ている事。
先程見た少年の事を尋ねたが、クマは姿を見ていないようだった。
それとこの現象の原因についても尋ねてみたのだが、
「以前もこういう事があったクマ!でもその時のクマと今のクマは違うクマ!だからよく分からないクマ!」
という、何だかよく分からない回答をされてしまったのだった。
「だからそう言ってるクマ!クマはウソつかないクマよ!」
マヨナカテレビの中、霧の立ち込める花畑。
クマから渡された眼鏡をかけた御坂美琴は、途端に開けた視界に驚きの声を上げた。
クマの中身が無かったことに激しく驚いた美琴だったが、なんとか気を取り直してクマと話すうちに、いくつかの情報を手に入れる事が出来た。
ここは本当にテレビの中の世界だという事。
クマは気付いた時にはここに住んでいた事。
何人かが美琴より前にここへ来ている事。
先程見た少年の事を尋ねたが、クマは姿を見ていないようだった。
それとこの現象の原因についても尋ねてみたのだが、
「以前もこういう事があったクマ!でもその時のクマと今のクマは違うクマ!だからよく分からないクマ!」
という、何だかよく分からない回答をされてしまったのだった。
「さてと…マヨナカテレビに映ってたってことは、黒子もこっちにいるのよね?」
「そうクマ!きっと助けを待っているに違いないクマ!助けに行くクマ!」
美琴は静かに笑う。
その目は、怒りに燃えていた。
「…違うわよ。あんなモンをテレビに映した罰を与えにいくのよっ!」
そう叫ぶと同時にふと考える。
レベル4、大能力者である彼女が、果たしてピンチになっているのだろうか。
よっぽどの事態でない限り、黒子がピンチに陥るとは思えなかった。
「ミサカなにしてるクマ!置いて行くクマよ!」
「アンタいきなり呼び捨て!?『御坂さん』でしょーが!」
「ミサカだってクマのこと呼び捨てクマよ!」
二人はぎゃーぎゃー喚きながら花畑の奥へと進んで行った。
「そうクマ!きっと助けを待っているに違いないクマ!助けに行くクマ!」
美琴は静かに笑う。
その目は、怒りに燃えていた。
「…違うわよ。あんなモンをテレビに映した罰を与えにいくのよっ!」
そう叫ぶと同時にふと考える。
レベル4、大能力者である彼女が、果たしてピンチになっているのだろうか。
よっぽどの事態でない限り、黒子がピンチに陥るとは思えなかった。
「ミサカなにしてるクマ!置いて行くクマよ!」
「アンタいきなり呼び捨て!?『御坂さん』でしょーが!」
「ミサカだってクマのこと呼び捨てクマよ!」
二人はぎゃーぎゃー喚きながら花畑の奥へと進んで行った。
色とりどりの花畑だったが、奇妙な点が一つあった。
花壇に植えられた花の全てが百合なのだ。
「なんで百合ばっかり…ハァ」
「クマには難しい事はさっぱりクマ」
そんな事を話しながら歩いていると、突如目の前に人が現れた。
白井黒子だ。どうやら無事だったらしい。
「オネーサマ!」
「黒子!あんたね…きゃっ!」
美琴の言葉は、突如黒子が抱き付いてきたために途中で遮られた。
そのまま、黒子に押し倒される美琴。
よく見ると、黒子は黒い下着以外何も身に着けていない。
「あ、あんた、何考えて…」
黒子は美琴の言葉に応えず、美琴のブラウスのボタンに手をかける。
いいかげんおふざけが過ぎている。カチンときた美琴は電撃を白井黒子へと放った。
しかし、電撃を食らっても黒子は全く止まらない。
一体どうして。
その時、花壇の影から出てきた何者かが美琴に馬乗りになる黒子を突き飛ばした。
「お姉さま!」
信じられないことにその人物は――――白井黒子。
どういう事だ…黒子が、二人?
花壇に植えられた花の全てが百合なのだ。
「なんで百合ばっかり…ハァ」
「クマには難しい事はさっぱりクマ」
そんな事を話しながら歩いていると、突如目の前に人が現れた。
白井黒子だ。どうやら無事だったらしい。
「オネーサマ!」
「黒子!あんたね…きゃっ!」
美琴の言葉は、突如黒子が抱き付いてきたために途中で遮られた。
そのまま、黒子に押し倒される美琴。
よく見ると、黒子は黒い下着以外何も身に着けていない。
「あ、あんた、何考えて…」
黒子は美琴の言葉に応えず、美琴のブラウスのボタンに手をかける。
いいかげんおふざけが過ぎている。カチンときた美琴は電撃を白井黒子へと放った。
しかし、電撃を食らっても黒子は全く止まらない。
一体どうして。
その時、花壇の影から出てきた何者かが美琴に馬乗りになる黒子を突き飛ばした。
「お姉さま!」
信じられないことにその人物は――――白井黒子。
どういう事だ…黒子が、二人?
>>62
アークライトの左腕になってる件
アークライトの左腕になってる件
「黒子、アンタ…え?え?」
「気を付けるクマ!あれはシャドウだクマ!」
花壇の隅でブルブル震えているクマが指差す方向に、突然の事態に困惑しながらも振り向く美琴。
そこには先程の下着姿の黒子が、ニヤニヤと笑いながら立っていた。
「お姉さま、お気を確かに!あれは黒子の偽者ですの!」
「おやおや、偽者とは心外ですわ」
険しい顔をして身構える黒子に、下着姿の黒子――――シャドウ黒子が反論する。
「お黙りなさい偽者!一体何が目的で…」
「偽者ではないと言っているでしょう?私は貴女。貴女は私。正真正銘、常盤台中学に通う白井黒子でしてよ」
「…くだらない。それに、私に断りなくお姉さまに手を出そうとした罪…万死に値しますのよ」
「怒るとこ、ソコじゃないでしょ…」
シャドウ黒子は、先程より下劣な笑顔を浮かべている。
「オネーサマオネーサマオネーサマ……ほんっとくだらない」
「気を付けるクマ!あれはシャドウだクマ!」
花壇の隅でブルブル震えているクマが指差す方向に、突然の事態に困惑しながらも振り向く美琴。
そこには先程の下着姿の黒子が、ニヤニヤと笑いながら立っていた。
「お姉さま、お気を確かに!あれは黒子の偽者ですの!」
「おやおや、偽者とは心外ですわ」
険しい顔をして身構える黒子に、下着姿の黒子――――シャドウ黒子が反論する。
「お黙りなさい偽者!一体何が目的で…」
「偽者ではないと言っているでしょう?私は貴女。貴女は私。正真正銘、常盤台中学に通う白井黒子でしてよ」
「…くだらない。それに、私に断りなくお姉さまに手を出そうとした罪…万死に値しますのよ」
「怒るとこ、ソコじゃないでしょ…」
シャドウ黒子は、先程より下劣な笑顔を浮かべている。
「オネーサマオネーサマオネーサマ……ほんっとくだらない」
「い、いきなり何を…」
「貴女、本当にオネーサマが振り向いてくれると思って?」
「っ…!」
「本当はわかっているのでしょう?オネーサマ…その女には、貴女よりももっと好きな殿方がいるんですのよ?」
「いっ!いきなり何言って…」
「うるさいうるさいうるさい!」
美琴は口を開きかけたが、いつもと違い余裕の感じられない黒子の叫びに遮られる。
「それなのにいつまで経ってもオネーサマの後を追っかけて。貴女、恥ずかしくないんですの?」
「……」
黒子は、青ざめた顔で立ち尽くしている。
そこへ、さらなるシャドウ黒子の言葉が、黒子を襲う。
「大体…貴女、本当にオネーサマの事が好きなんですの?」
その瞬間、空間転移した黒子はシャドウ黒子へ殴りかかっていた。
「貴女、本当にオネーサマが振り向いてくれると思って?」
「っ…!」
「本当はわかっているのでしょう?オネーサマ…その女には、貴女よりももっと好きな殿方がいるんですのよ?」
「いっ!いきなり何言って…」
「うるさいうるさいうるさい!」
美琴は口を開きかけたが、いつもと違い余裕の感じられない黒子の叫びに遮られる。
「それなのにいつまで経ってもオネーサマの後を追っかけて。貴女、恥ずかしくないんですの?」
「……」
黒子は、青ざめた顔で立ち尽くしている。
そこへ、さらなるシャドウ黒子の言葉が、黒子を襲う。
「大体…貴女、本当にオネーサマの事が好きなんですの?」
その瞬間、空間転移した黒子はシャドウ黒子へ殴りかかっていた。
しかし、拳は空を切るだけだった。
黒子と同じく空間移動したシャドウ黒子は、既にその場所から3m程移動した地点に立っていた。
かわされたことでバランスを崩し、地面に這いつくばる黒子。
そこへ更にシャドウ黒子が言葉を浴びせる。
「私は貴女、ですのよ。当たるワケがありませんの」
「くっ…!」
「オネーサマ…レベル5と並び立つのは、かなりの優越感を感じますものねぇ?」
「……」
「『他のヤツとは違う!超電磁砲に付き従う私チョー素敵!』って感じ?」
「……」
「もういい加減認めてしまったらいかが?『貴女は私です』って。貴女の事は何でも知ってますのよ」
黒子はへたりこんだまま俯いていて、表情を窺うことはできない。
美琴は黒子に何と言葉をかけていいかわからなかった。
「く、黒子…」
「…がう」
「だ、ダメだクマー!」
黒子の異変を感じ、クマが飛び出してくる。
しかし、なおも黒子の言葉は止まらない。
「貴女は私ではありませんの!さっさと消えて下さいまし!」
「…ありがとう」
シャドウ黒子は、これ以上無い程劣悪な笑みを浮かべた。
黒子と同じく空間移動したシャドウ黒子は、既にその場所から3m程移動した地点に立っていた。
かわされたことでバランスを崩し、地面に這いつくばる黒子。
そこへ更にシャドウ黒子が言葉を浴びせる。
「私は貴女、ですのよ。当たるワケがありませんの」
「くっ…!」
「オネーサマ…レベル5と並び立つのは、かなりの優越感を感じますものねぇ?」
「……」
「『他のヤツとは違う!超電磁砲に付き従う私チョー素敵!』って感じ?」
「……」
「もういい加減認めてしまったらいかが?『貴女は私です』って。貴女の事は何でも知ってますのよ」
黒子はへたりこんだまま俯いていて、表情を窺うことはできない。
美琴は黒子に何と言葉をかけていいかわからなかった。
「く、黒子…」
「…がう」
「だ、ダメだクマー!」
黒子の異変を感じ、クマが飛び出してくる。
しかし、なおも黒子の言葉は止まらない。
「貴女は私ではありませんの!さっさと消えて下さいまし!」
「…ありがとう」
シャドウ黒子は、これ以上無い程劣悪な笑みを浮かべた。
次の瞬間、シャドウ黒子の周囲に霧が集まって行く。
「遅かったクマ…」
「ちょっとクマ、どういう事なの!?」
「シャドウは己を否定されると、周囲のシャドウを取り込んで暴走するクマよ!そして…否定した本人を殺してしまうクマ」
「アンタこんなのいるって先に説明しなさいよね!?」
美琴は床に臥せった黒子に駈け寄る。どうやら気絶しているらしい。
シャドウ黒子の周囲に集まった霧は、徐々に形を変えていく。
長く棘々しい四肢。針金のような胴体。爛々と輝く赤い眼。
その姿は、まさしく異形の怪物だった。
「何よコレ…ちょっとクマ!アンタどうにかし…」
「無理クマー!怖いクマー!」
泣き叫び逃げ惑うクマの姿に、ガックリと肩を落とす美琴。
「やっぱり、私がやるしかないか…!」
美琴はそう呟くと、ポケットからゲームセンターのコインを取り出した。
「遅かったクマ…」
「ちょっとクマ、どういう事なの!?」
「シャドウは己を否定されると、周囲のシャドウを取り込んで暴走するクマよ!そして…否定した本人を殺してしまうクマ」
「アンタこんなのいるって先に説明しなさいよね!?」
美琴は床に臥せった黒子に駈け寄る。どうやら気絶しているらしい。
シャドウ黒子の周囲に集まった霧は、徐々に形を変えていく。
長く棘々しい四肢。針金のような胴体。爛々と輝く赤い眼。
その姿は、まさしく異形の怪物だった。
「何よコレ…ちょっとクマ!アンタどうにかし…」
「無理クマー!怖いクマー!」
泣き叫び逃げ惑うクマの姿に、ガックリと肩を落とす美琴。
「やっぱり、私がやるしかないか…!」
美琴はそう呟くと、ポケットからゲームセンターのコインを取り出した。
ゆっくりと近付いて来るシャドウ黒子へ向けて、右手を構えた。
美琴の全身からバチバチと電気が放出される。
次の瞬間、音素を超えるスピードでコインが射出された。
レールガン。
学園都市最高のレベル5、その第三位である御坂美琴の異名であり必殺の攻撃。
不可避の弾丸がシャドウ黒子へと激突し、見事打ち倒した…ように見えた。
「嘘…でしょ…?」
シャドウ黒子には、傷の一つたりともついていなかった。
何事も無かったかのように向かってくるシャドウ黒子。
ついに美琴の眼前へと到達すると…右腕を振り上げた。
左から迫り来るシャドウの攻撃。
美琴は薙ぎ払われた腕に吹き飛ばされる。
「がっ…!がはっ!」
美琴の全身からバチバチと電気が放出される。
次の瞬間、音素を超えるスピードでコインが射出された。
レールガン。
学園都市最高のレベル5、その第三位である御坂美琴の異名であり必殺の攻撃。
不可避の弾丸がシャドウ黒子へと激突し、見事打ち倒した…ように見えた。
「嘘…でしょ…?」
シャドウ黒子には、傷の一つたりともついていなかった。
何事も無かったかのように向かってくるシャドウ黒子。
ついに美琴の眼前へと到達すると…右腕を振り上げた。
左から迫り来るシャドウの攻撃。
美琴は薙ぎ払われた腕に吹き飛ばされる。
「がっ…!がはっ!」
吹き飛ばされ、地面へと叩きつけられる美琴。
その攻撃は、一撃で美琴の意識を朦朧とさせる。
(や…ば…く、黒子…)
必死に起き上がろうとするが、身体が動かない。
シャドウ黒子は、気絶した黒子へと狙いを定めている。
振り上げられたシャドウ黒子の右腕。
その右腕が黒子の命を奪う一撃を放とうとした時、御坂美琴は意識を失った。
…何だろう、とても暗い。
自分は死んでしまったのだろうか。
情けない、後輩1人守れないとは。
こんな時に使えないとは、一体何の為の能力か。
「おやおや、久しぶりの御客人ですな」
美琴は目を開いた。
その攻撃は、一撃で美琴の意識を朦朧とさせる。
(や…ば…く、黒子…)
必死に起き上がろうとするが、身体が動かない。
シャドウ黒子は、気絶した黒子へと狙いを定めている。
振り上げられたシャドウ黒子の右腕。
その右腕が黒子の命を奪う一撃を放とうとした時、御坂美琴は意識を失った。
…何だろう、とても暗い。
自分は死んでしまったのだろうか。
情けない、後輩1人守れないとは。
こんな時に使えないとは、一体何の為の能力か。
「おやおや、久しぶりの御客人ですな」
美琴は目を開いた。
>>88
ライジュウ
ライジュウ
「しかも、女性の御客人とは。これは本当に珍しい…」
「…目を覚まされたようですね」
目の前には、鼻の長い老人が座っていた。
同時に自分が、車の中にいる事に気づく。
青い内装で統一された車内は、やけに静謐な空気で満たされていた。
ここは一体…どこ?
「ここは夢と現実、意識と無意識の狭間…とでも申しましょうか。」
何なのよソレ、と口を開こうとしたが言葉が出ない。
「御心配なされるな。言葉にしなくても、私たちにはわかります。ところで、貴女様はいま重大な危機に直面してらっしゃるようだ」
!その通りだ…!早く、黒子を助けなくては!
「御安心下され。ここでは時間など関係ありませぬ。…それより、私達は貴女様の御手伝いをさせて頂くためにここにいるのです」
手伝い?それはどういう…?
「貴女様の中にある、無数の可能性…それを扱う御手伝い、で御座います。」
「…目を覚まされたようですね」
目の前には、鼻の長い老人が座っていた。
同時に自分が、車の中にいる事に気づく。
青い内装で統一された車内は、やけに静謐な空気で満たされていた。
ここは一体…どこ?
「ここは夢と現実、意識と無意識の狭間…とでも申しましょうか。」
何なのよソレ、と口を開こうとしたが言葉が出ない。
「御心配なされるな。言葉にしなくても、私たちにはわかります。ところで、貴女様はいま重大な危機に直面してらっしゃるようだ」
!その通りだ…!早く、黒子を助けなくては!
「御安心下され。ここでは時間など関係ありませぬ。…それより、私達は貴女様の御手伝いをさせて頂くためにここにいるのです」
手伝い?それはどういう…?
「貴女様の中にある、無数の可能性…それを扱う御手伝い、で御座います。」
「…『ペルソナ』とでも申しましょうか。その力を貴女様に…おや?」
「まぁ…」
「あら…」
次は何だ?左右に座っていた女達も驚いた顔をしている。
「これは…何とも面白い…。失礼、貴女は既に自分の中の一つの可能性を手にしていらっしゃる」
可能性…。もしかして、『自分だけの現実』のこと?
「もしかしたら…貴女もまた、『ワイルド』となり得るやもしれません」
ワイルド?
「いや、今は止しましょう。それより早くお戻りになった方がいい。この力でご友人をお救い下され」
わかった。
ところで、貴方達の名前って…
「私めはイゴール。こちらの二人は、私の助手といったところですかな」
「マーガレットで御座います。以後お見知りおきを」
「…エリザベスで御座います。御健闘をお祈り致します」
美琴は目を開き、立ち上がる。
そこには先程と同じ光景。
不思議と、やり方は理解していた。
静かな、しかし力強い声で呟く。
ペルソナ。
「まぁ…」
「あら…」
次は何だ?左右に座っていた女達も驚いた顔をしている。
「これは…何とも面白い…。失礼、貴女は既に自分の中の一つの可能性を手にしていらっしゃる」
可能性…。もしかして、『自分だけの現実』のこと?
「もしかしたら…貴女もまた、『ワイルド』となり得るやもしれません」
ワイルド?
「いや、今は止しましょう。それより早くお戻りになった方がいい。この力でご友人をお救い下され」
わかった。
ところで、貴方達の名前って…
「私めはイゴール。こちらの二人は、私の助手といったところですかな」
「マーガレットで御座います。以後お見知りおきを」
「…エリザベスで御座います。御健闘をお祈り致します」
美琴は目を開き、立ち上がる。
そこには先程と同じ光景。
不思議と、やり方は理解していた。
静かな、しかし力強い声で呟く。
ペルソナ。
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