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元スレハルヒ「誰かボクシングしましょ!」
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だがそれからというもの、ハルヒにイジメられる
古泉を、こいつ本当は喜んでるんじゃないかって目で
見てしまう。だって普通の人間はここまでイジメられて
平然としてられるわけじゃないしな……。
まあそれを言ったら、ここまで酷いイジメを行うハルヒも
充分に異常であるが……。ハルヒってここまで酷い奴だったか?
それからしばらくたった日、古泉がハルヒの湯のみを舐めようとしていた
光景がどうしても気になった俺は、団活終了後に階段の影に隠れて、
古泉が来るかどうか確かめる事にした。
待つこと10数分。さすがに毎日あんな変態行為を
してはいないか。と、コツコツと足音。
古泉「…………」
――来た!
顔を引っ込める。ガラっと扉を開ける音。部室に入ったようだ。
古泉、やっぱりお前はドMのド変態なのか……?
足音を立てないようにゆっくりと部室に近寄り、
ドアの隙間から中を覗く。
やっぱり……ハルヒの湯のみを取った……。
古泉「…………」
舐めるのか? なあ?
だが、古泉はポケットからフィルムケースのような
ものを取り出し、同じく取り出した綿棒のようなものを
その中に突っ込んだ。
そしてそれを湯のみの口が付くところに塗りたくる……
…………ええと、せ、精子か……?
ええい、変態行為を見過ごすわけにもいかん。
それに奴がマゾ野郎かどうかも確かめたいしな。
キョン「古泉、何やってんだ?」
古泉「あ…………」
キョン「お前今何をハルヒの湯のみに塗った?
もしかしてお前の体内から出たモノじゃないだろうな」
古泉「ち、ちがいますよ……」
キョン「おい、見せろ!」
古泉のポケットに手を突っ込んでそれを取り出す。
強く握りすぎて中身が飛び出して大惨事にならんよう慎重にな。
半透明の白いクリーム状のそれの匂いを嗅いでみる。
アレの匂いではない。
キョン「これは……アレじゃないな……薬品か?」
古泉「…………」
キョン「もしかして、ハルヒに毒を飲ませようとしてたのか?
まあ気持ちはわかるが、殺すとか、いくらなんでも……」
古泉「ちがいます、毒ではありません……」
キョン「じゃあ、なんなんだよこれは」
古泉「僕の口からは説明できません。
……いえ、説明できる状態ではないのです。
ですから、森さんに説明していだきます」
キョン「な……なんで森さんの名前が出てくる!」
古泉「それも僕からは言えません……森さんの口からお聞きください」
古泉は携帯を取り出し、どこかに連絡すると
ものの数分で森さんと新川さんが部室に入ってきた。
窓から入ってきたのはこのさい深く考えないでおく。
森「こんばんは。古泉がご無礼をいたしたそうで」
キョン「古泉は森さんに聞けって言いました。
あなたは古泉に何をさせようとしているのですか?」
森「……あなたは、イジメっ子とイジメられっ子、
どちらが不幸だとお思いです?」
キョン「……なんの話ですか? ハルヒと古泉の事ですか?
古泉の方が……いや、あんなものはどっちも不幸だ。
どっちも不幸になっちまう!」
解説しよう!
カルディアトキシンとは筋肉の緩和剤として用いられてた薬品である。
しかし日本では劇薬指定されている。
規定量を守らず大量に服用した際は体全体の筋肉が緩む事になり心停止で死亡してしまう。
ちなみに死亡に至るまでには血圧の低下により急激な眠気が襲いそのまま寝てしまうので苦痛を味わうことなく死ねるのである。
カルディアトキシンとは筋肉の緩和剤として用いられてた薬品である。
しかし日本では劇薬指定されている。
規定量を守らず大量に服用した際は体全体の筋肉が緩む事になり心停止で死亡してしまう。
ちなみに死亡に至るまでには血圧の低下により急激な眠気が襲いそのまま寝てしまうので苦痛を味わうことなく死ねるのである。
森「意地悪な答えですいませんが、どちらも幸福なのです。
イジメる快感。イジメられる快感。
あなたは感じたことがおありではないですか?」
キョン「そんなもの……ありませんよ」
森「そうでしょうか? 私はあなたを嗜虐性向のある方と
思っていましたが? 古泉がイジメを受けているのを
見て、興奮を覚えませんでしたか?」
キョン「バカな事を言わないでください!」
森「古泉は、とても興奮していたのですよ。
ねえ、古泉?」
古泉「…………」
うぜえぇぇぇぇぇぇぇぇぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
キョン「……言っている意味がよくわかりません」
森「古泉は、マゾヒストなのですよ。
いえ、正確に申しますと、被虐性を高める薬物を
投与しております。従順になる薬物も」
キョン「な……そんな……」
もしかしたらマゾ野郎なんじゃないかと思ってたが、
薬物だって? なんでそんなことするんだよ!
森「別にそのままでもよかったのですが、
素の状態で酷いイジメを受ける古泉が可哀想でしょう?
なので、イジメられて気持ちよくなるように……ね?」
古泉「…………」
キョン「何故ですか、何の意味があるんですか?」
森「まだお分かりになりませんか?
涼宮さんにイジメられるように計画したのですよ、我々が」
何を言ってるんだ……? この人は……。
森「そうそう、古泉の持っていた薬物の事でしたね。
前振りが長くてすいません。あれは嗜虐性を高めるお薬です」
キョン「それは……サディストになるって事ですか……」
森「そういう解釈で結構ですよ。涼宮さんの嗜虐性向を
増大させ、それを古泉に向けさせる。そのために古泉を
涼宮さんにけしかけたのですよ」
キョン「な……! じゃあ、あの時古泉がハルヒを殴ったのは……」
森「そう、予定通りでした。上手くしたので古泉を褒めてあげましたよ」
キョン「……古泉、てめえ!!」
古泉の胸倉を掴む。そのまま殴って……いや、こいつは傀儡だ。
本当の悪党は……
森「そんな怖い顔で睨まないでください。
我々は地球の平和を守る、正義のヒーローなのですよ?」
キョン「ふ、ふざけんな! 何が正義だ! あんたらのした事は……」
森「閉鎖空間。ご存知ですよね? 発生するとどうなるかわかります?
放っておいたら世界が飲み込まれてしまいますよね?」
キョン「そ、それは聞いたさ……でも、それがどうしたんだ!」
森「涼宮さんがイジメを開始してから、最初にあなたに叱られた
時を除いて、一度も閉鎖空間は発生していません。
……なぜだかおわかりですよね?」
キョン「そんなの……しるかよ……機嫌がよかったんだろ」
森「そう、涼宮さんは機嫌が良かったのですよ。
古泉をイジメることにより、脳内の快楽物質が分泌され、
彼女はサディズムに溺れていたのです。イジメをする
涼宮さん、実に楽しそうだってでしょう?」
キョン「ハルヒが……あんなの楽しんでるわけ……」
楽しそうに見えたさ、けど、けどな!
森「人間は、ほんのわずかな快楽物質にコントロール
されてしまうのですよ。それに逆らう事はできません。
我々はそれを利用して閉鎖空間の発生を抑えた。合理的でしょう?」
キョン「……あんたらは、最低だ」
森「お褒め頂いて恐縮です。……初めは、あなたと
涼宮さんがお付き合いすれば、彼女の精神は安定すると思っていましたが……
あなたは色んな女性に目移りされる方ですからね。
それに、恋愛などというものは、実に不安定です。
我侭、嫉妬、疑心暗鬼、何かあるたびに不機嫌を感じる。
なのでその方法はやめて、こっちにしたんですよ。大成功でした」
キョン「それはあんたらにとって成功かもしれんが、
ハルヒにとってはだな……」
森「涼宮さんは、古泉という最高の『恋人』を手に入れて、
とてもお幸せそうですよ。あなたのように、他の女性にばかり
興味を持つ方と違ってね。……もう少し薬物の投与を続ければ、
涼宮さんはお薬なしでも大丈夫になりますよ。まあ、頭の方は
ちょっと壊れてしまうかもしれませんが……世界の命運には
変えられません、そうでしょう?」
キョン「今すぐそんなことはやめろ! やめないと……!」
森「やめないと……どういうおつもりですか?
あなたを始末する予定はなかったのですが、やむを得ません。
世界の命運と一人の命、どちらが重いかお分かりですよね?」
ハルヒにとってはだな……」
森「涼宮さんは、古泉という最高の『恋人』を手に入れて、
とてもお幸せそうですよ。あなたのように、他の女性にばかり
興味を持つ方と違ってね。……もう少し薬物の投与を続ければ、
涼宮さんはお薬なしでも大丈夫になりますよ。まあ、頭の方は
ちょっと壊れてしまうかもしれませんが……世界の命運には
変えられません、そうでしょう?」
キョン「今すぐそんなことはやめろ! やめないと……!」
森「やめないと……どういうおつもりですか?
あなたを始末する予定はなかったのですが、やむを得ません。
世界の命運と一人の命、どちらが重いかお分かりですよね?」
――空気が変わった。寒気がするぐらいに冷徹な目。
俺を殺す気か……
古泉「森さん……やめてあげてください! 彼は……」
森「お黙りなさい。余計な事を言うとお薬をあげませんよ?
禁断症状で発狂するか、イジメに耐えかねて自殺するか。
それでもいいのですか?」
古泉「し、しかし……」
森「新川」
新川「はい」
新川さんが懐から刃物を取り出す。
ああ、もうだめだ……俺には抗う術はない。
古泉「新川さん! 待ってください! 彼を殺すのは……」
森「すぐ済みますよ。ちょっと痛いだけです」
死ぬ、死ぬ、死ぬ――!
喜緑「校内で暴力沙汰はおやめくださいますか?」
へ……?
新川「――!」
どこから現れたのか、いきなり俺と新川さんの間に
立つ喜緑さん。……なんで喜緑さん?
喜緑「生徒会として見過ごすわけにはいきませんので」
森「これは喜緑さん。穏健派のあなたがわざわざ
出しゃばってくるとは、どういった風の吹き回しでしょうか」
喜緑「この間古泉くんにぶたれた事、まだ根に持ってるんですよ? 私」
森「その度は大変失礼いたしました。ですがこれとそれとは
関係ございません。そこをお退きくださいませ」
喜緑「ですから、生徒会として暴力沙汰は見過ごせないと
申しました。おわかりですね?」
森「…………わかりました、今日の所は失礼させていただきます」
喜緑さんが、俺を助けてくれた……?
喜緑「そのようになさるのがよろしいかと。あ、それと
涼宮さんに変なお薬を飲ませるはおやめいただけますか?」
森「……主流派の方々は傍観されておりますが」
喜緑「それ、無しになりましたのでご了承ください。
あなた方にお怒りの方もいらっしゃいますで、
今後の方針についてご再考ください」
森「…………わかりました。新川」
新川「はい」
帰っていく森さんと新川さん。何かわからんが助かった……。
キョン「あの、喜緑さん、助けてくれてありがとう
ございました……」
喜緑「私はまた古泉くんにぶたれるのが嫌だっただけですよ。
古泉くん、もうああいうことはやめてくださいね?
あなたの悪い評判は情報操作しておきますから、今回はそれでいいです」
古泉「……すいません……すいません……」
泣き崩れる古泉。そんなに喜緑さんが怖いのか? ってのは冗談だが
古泉も森さんたちによる犠牲者だったんだな。
キョン「あの……長門は森さんたちの企みを知っていたんですか?」
喜緑「長門さん私も、上には逆らえません。
我々もいろいろとややこしい事があるんですよ。
……では、私はこれにて」
キョン「あ、ありがとうございました」
ハルヒのイジメ、古泉の態度、長門が傍観する理由、
それらの疑問が解け、そしてこれで終わるはずだ。
……終わってくれないと困るぜ。
長門「あなたに謝罪しないといけない」
翌日長門は開口一番そう言った。
長門「我々主流派のスタンスは傍観で決定していた。
涼宮ハルヒの精神の安定を図る方向が望ましいと」
キョン「安定つっても、俺の心はグラグラだったぜ」
長門「……私も、あまり気持ちのいいものではなかった」
だからお前、ハルヒの事悪くないって言ったり、ずっと本読んで
イジメを見ないようにしてたんだろうな……。
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