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    元スレ超王道ジャンル「クリスマスの夢が覚める頃に」

    新ジャンル覧 / PC版 /
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    251 = 154 :

    そうか・・・支援

    252 :

    全て男の妄想だったとでも・・・!!

    253 = 1 :

    医者「そうかもしれませんね。所詮『寄生虫』による延命など…ただのまやかしでしかない」

    「いえ、それは違います。『寄生虫』延命措置がなければ…たぶんこの安らかなな顔は得られなかったはずですから」

    医者「ふむ、どうやら幻覚作用は真実のようですしね…でも、彼はその安らかな夢を本能的に拒否してしまった」

    「…気づいたんだと思います。夢だ、と…」

    254 = 1 :

    医者「植物状態である彼が、ですか?」

    「なぜなのかは分かりません。でも…そんな気がします」

    医者「一昨日から突然脳波が乱れ始めた。2年間完璧に機能していた『寄生虫』だったのだが…」

    「私のプレゼントかな…?」

    医者「…え?」

    「彼、チョコレート好きだったから」

    医者「ああ、一昨日持ってこられた…そういえばあの瞬間からでしたね、容態が変わったのは」

    256 = 1 :

    「彼の目、元に戻りましたねですね…」

    医者「副作用の白内障だけは抑えられないと思っていましたが…一体なぜ死の間際に…?」

    「たぶん彼は真実を見たんだと思います…」

    医者「は、はあ…」

    257 = 185 :

    おもしれー支援

    258 = 1 :

    医者「ではそろそろ…」

    「バイバイ、男クン…グスッ」

    医者「………」

    「ごめんね…ヒグッ…ごめんね男クン…私のせいでトラックに…!」

    医者「…さあ」

    「―――――ッ!!」


    ―――――
    ―――

    260 = 1 :

    医者「…ふう」

    政府関係者「で、どうでした?被験者の様子は」

    医者「聞いていたんだろう?あの『寄生虫』は完璧だ」

    政府関係者「やはり…快楽物質の関連で?」

    医者「植物状態の患者の脳波からしかデータは取れていないが…間違いなく機能する」

    政府関係者「ふふっ…そうですか」

    263 :

    くるくるくるくる・・・って感じだな

    264 = 1 :

    医者「本当に…やるのか?」

    政府関係者「もちろんです。総理の了解も得ていますから」

    医者「えげつない行為だ」

    政府関係者「止むを得ませんね…日本の財政基盤を立て直すためですから」

    医者「お前らのことだ、どうせ今日死んだ2年前のトラック事故の患者だって…」

    政府関係者「彼は知りすぎたんです…消すほかありません。
             しかしまさか自分が暴き出した謀略の第一の犠牲者になるとは皮肉なものです」

    265 = 154 :

    なんだと・・・支援

    266 = 1 :

    医者「…間もなく始まる。寄生虫による支配が…」

    政府関係者「明日から主要各都市でばら撒く予定です」

    医者「とんでもないクリスマスプレゼントだな」

    政府関係者「わが国の新たな歴史の始まり、とも言うべきでしょうか」

    医者「寄生虫による奴隷の歴史だ、勘違いするな」

    政府関係者「ふん、何とでも言ってください。
            所詮は勝った者が勝ちです、綺麗事など必要はない」

    267 = 206 :

    まだだ
    女がまだいる
    女ならきっとなんとかしてくれるはず…

    268 = 1 :

    医者「…なあ、幸せとは何だろうね?」

    政府関係者「何の話です?」

    医者「寄生虫だろうがなんだろうが、私には幸せというものがよく分からない」

    政府関係者「意図が見えないのですがね…」

    医者「アンタにとっては国、さっきの女性にとっては死んだ新聞記者…それぞれの幸せの形だ…しかし」

    政府関係者「…しかし?」

    医者「どれも儚いものばかりだ。いもしないサンタクロースに願いをこめるように」

    政府関係者「………」

    医者「所詮幸せなどそんなものだ…不幸と表裏一体の砂上の楼閣…違うか?」

    政府関係者「…寄生虫を正当化するとそうなる、と?」

    医者「ふん、そうは言っていない。ただ…サンタがいると信じる幸せとサンタがいないと思い知らされる幸せは同じではない、ということだ」

    269 = 1 :

    政府関係者「貴方のおっしゃりたいことは分かりません…失礼します」 パタン

    医者「分からんでいいさ…」

    医者「…ふう」

    医者「なあ、新聞記者さんよ…アンタはどんな思いで生きながらえることを止めたんだ?」

    医者「アンタは寄生虫の支配に勝ったんだ…それが不幸だと分かっていても」

    医者「その矛盾を乗り越えたアンタは…たぶん『幸せ』だよ」





    医者「…メリークリスマス」




    fin

    270 :

    一瞬で引き込まれたぜ

    273 = 154 :

    乙!!

    今まで超王道シリーズの中でもかなり面白かった
    しかし、もう一発逆転があると思ったんだけどな

    274 = 1 :

    ここまで長々と糞スレに付き合ってくれてありがとう。

    今回は展開重視のSF物を狙ってみた。しかもあの「世にも奇妙な物語」を強く意識して作った。
    正直ストーリーが荒唐無稽すぎてどーなのかという感じではあるが、まあ…ありっちゃありかー的に温かく捉えてくれると幸いである。

    発想の原点は「サンタが何を持ってくると面白いか」というところ。
    で、ある日「サンタが寄生虫をばら撒いたらこええな」と思ってそのままパラサイト・イヴ的な展開を練ってみた。
    しかしそれじゃあなんか面白くないということで、ドンデン返しを仕込んでみたり、幸せを哲学してみたりとごちゃ混ぜでやってみたけど…。
    ちょっと過積載で破綻しかけなので反省点は多い。期待してくれた方々、申し訳ない。

    とはいえ後書き含めて16000字108レスは個人的にとても楽しかった。
    今までで1番の尺となった。記念すべき10作目にはちょうど良かった気がする。

    なお、物語中には説明不足ゆえの謎がたくさん残されている。一応答えは考えているけど(なんで夢の中では女が死んでいたのか、そもそも夢は何だったのかなど)、
    読者の皆さんのご想像にお任せということで…ごめんなさい。

    また何か書いたら読んでやってくれ。じゃあな、おやすみ(´・ω・`)ノシ

    275 :

    おつかれー

    277 = 160 :



    会話文だけでここまでやれたら大したもんだ

    279 :

    いつもながら乙

    282 :

    やっと読み終わりました!乙です!

    283 :

    こういう展開になるとは思わなかった

    285 = 172 :

    よかった

    287 :


    面白かった


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