元スレ超王道ジャンル「クリスマスの夢が覚める頃に」
新ジャンル覧 / PC版 /みんなの評価 : ○
201 = 154 :
いやぁ・・・支援
202 = 1 :
男「…嘘だ。そんなの…だって…だって!」
男「死んだのは…本当に死んだのは…」
―――本当はずっと『気づいていた』のかもしれない。
男「本当に死んだのは…!!」
―――遺影はなぜか、偽物に見えて仕方がなかった。
204 = 1 :
-同日昼頃 新聞社-
―――しんしんと雪が降る。
警備員「しつこいやつだなッ!誰だよてめえは!社員証もないやつは入れねえよ」 ドカッ
男「うぐっ…がはっ」
―――何も見えない。
男「はあ…はあ…」
―――どこまでが現実で、どこまでが夢なのか。
男「…ちっ」
―――お菓子を配るサンタも、発狂した上司も。
男「…っ」
―――暗殺された医者も、寄生虫に犯された同僚も。
206 :
まだだ
男が死ぬにはまだ早い
男ならきっとなんとかしてくれるはず…
210 = 1 :
-駅前-
駅前モニター「依然として『不況』が続く中で今年もクリスマスが―――」
―――謀略を企てる政府も。それを暴こうとした新聞記者も。
男「……ちくしょう」 ドカッ
―――かりそめの恋人さえも。
男「グスッ…寒い…」
―――全部、どこにもいない。
男「…女」
211 :
しえん
212 :
厨二妄想だったのか
213 = 160 :
紫煙
215 = 1 :
男「はあ…『幸せな嘘』より『辛い現実』か…」
―――『幸せな嘘』は…何よりも辛いから。
男「…生きていくことなんて…もう」
―――俺は、死んでしまう方がいい。
ザッ
男「…ッ!?」
―――気がつくと、目前には『あのサンタ』が立っていた。
218 = 188 :
支援するしかないだろJK…
219 = 1 :
サンタ「やあ、気分はどうかね?」
男「アンタ…政府の…」
サンタ「ふむ、真実を知る君の深層心理という意味ではあながち政府という表現は間違っていないかもな?」
男「何を…しにきた?」
サンタ「そんなに傷ついても…2年かけても…それでも君は『辛い現実』を選んだ」
男「…ああ、どうやらそうらしい」
220 = 185 :
もうすぐ辛い現実がやってくる・・・・・
223 = 1 :
サンタ「素晴らしいクリスマスだ。そう思わないかね?」
男「………」
サンタ「…なぜ、君は『寄生虫』に気づいたのだと思う?」
男「ずっと気づいていた…違うか?」
サンタ「冴えているね、素晴らしい解答だ」
230 = 154 :
ごくり・・・支援
232 = 1 :
サンタ「さあ、行こうか」
男「行こうって…どこへ…?」
サンタ「周りを見てみなさい」
男「周り…?」
―――気がつくと、周囲は一面の雪の世界。
男「ど、どういうことだ…?」
―――サンタ…は?
240 = 188 :
しえん
245 = 1 :
男「まあ、いいか…」
―――どこか遠くで音がする。
男「…行くか」
―――地鳴りのような衝撃と破裂音。運命の轟音が遠い過去で響く。
男「もう、いいんだ」
―――白い世界を歩き出す。
男「さようなら、女」
―――たぶん、これが。
男「また、いつかどこかで」
―――俺の望んだサンタからの贈り物。
―――――
―――
―
246 = 206 :
落ち着けよこのチンチン野郎
250 = 1 :
-エピローグ 12月23日-
医者「…ご臨終です」
女「そう、ですか…」
医者「…安らかなお顔ですね」
女「彼は…幸せな最期だったのでしょうか」
医者「おそらくは…」
女「ずっと…死にたがっていたように思うんです」
みんなの評価 : ○
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