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元スレ兄「妹と付き合いたい」 妹「!?」
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妹「それって……いつ? もしや今………?」
兄「まさか。家に帰ってからさ」
妹「そ、そうなんだ。分かった」
兄「一世一代の大勝負なんだ。面と向かって直接言いたい」
妹「………うん」
妹「……」
妹(う、うわあああああなにこれなにこれ!!?)
妹(やっぱ告白っていうのは本当だったんだ……ええええやばいんだけど、めちゃくちゃドキドキするんだけど!!)
妹(心臓がぎゅんぎゅんする……大丈夫かな、背中越しにバレてないかな?)
妹(家に着いたら、お兄ちゃんと、こ、恋人に…? どうしようどうしよう、また混乱してきた!)
妹「ふうー、ふうー…」
兄「お、おいなんか息荒いぞ? 酔ったか?」
妹「だだだ、大丈夫だ、問題ない」
兄(装備が甘かったか? 暖かいからって油断した、早めに歩こう)
妹(お兄ちゃんの背中、お兄ちゃんのうなじ、お兄ちゃんの匂い……)
妹(はあああやばい、意識し出したら止まらない…)
妹(やっぱ………好きだ。お兄ちゃん、好きだよ……)
ジャーー…
妹(どうも、妹です)
妹(兄はリビングに、一方私はお風呂にいます)
妹(別にえっちなことをする前準備とかじゃありません。単に雨で濡れたのでシャワーで温まってるだけです)
妹(兄のほうはなにやら坐禅を組んで精神統一してるみたいです。何のためといえばお分かりかと思いますが)
妹(そう、告白するためです………………実の妹に)
妹「……」
妹(お風呂から出たら……)
妹(お兄ちゃん………)
キィ…
兄「…………」
妹「……」
妹「…あ、上がったよ?」
兄「ん」
妹「うん」
兄「…………」
妹「……あの」
兄「うん?」
妹「その、精神統一? いつまで続けるの?」
兄「もちろんその時が来るまでだ」
妹「あ、そう…」
兄「…………」
妹「ちなみにその時って、いつ来るの?」
兄「もうすぐだと思うけど」
妹「思うって……そろそろお母さんたち帰ってくるよ?」
兄「だからそれを待ってるんだろ」
妹「ええっ!? み、皆がいるところでするつもりだったの!?」
兄「まあな。それくらいの覚悟がなきゃ本気じゃない」
妹「え、えーー……」
兄「嫌なら別に部屋にいていいぞ」
妹「う、ううん………いい……ここで待つ」
兄「そうか。了解」
兄「…………」
妹(お兄ちゃん、すごい集中してる……)
兄「…………」
妹「そろそろ…かな?」
兄「そうだな。てかお前、メイクしてる?」
妹「えっ? してるけど」
兄「風呂入ったのになんでまた」
妹「そりゃあ………だ、だって、大事な時だし」
兄「そっか。ありがとうな、わざわざ」
妹「ん……」
ガチャッ バタン
母「ただいま~」
妹(幼)「たっだいまぁー!!」
兄・妹「!!!」
妹「か、帰ってきた」
兄「……ああ、いよいよだ」
母「ごめんねー少し遅くなっちゃって。今お夕飯の支度するから」
妹(幼)「きょうはカレー! カレーなの!」
母「まず手洗いするのよー。どっちか洗面所に連れてってくれる?」
妹「あ、うん……」チラ
兄「行ってくれ」
妹「ん」
兄「……」
母「お昼頃雨降ったせいか道路混んでてねー……ってどうしたの? ピシッと正座なんかして」
兄「母さん、ちょっとだけ時間をくれないか」
母「え?」
母「なに改まって。ご飯のときじゃダメなの?」
兄「今がいいんだ。先延ばしにしてしまったら言えなくなるかもしれないから」
母「はあ。まあ少しだけなら」
兄「長くはかからない。そこに座っててくれ」
妹「あっこら、走らないの!」
妹(幼)「きゃははっ、てーぴっかぴかー!」
妹「もー、転んだらまた手汚れるでしょっ……って重っ! こんなに重かったっけ!?」ヒョイ
母「伸び盛りだもの。幼稚園の組でもかなり大きいほうよ」
兄「お前も、そこに座ってくれ」
妹「っ……う、うん」スッ
妹(幼)「ねえねのひざのうえー」
母「それで、話ってなにかしら?」
兄「ああ、それなんだけど」
兄(さすがに緊張するな……父さんがいないだけまだマシか)
妹「……」ドキドキ
兄「最初に言っておこう。今からするのは恋の話だ」
母「コイ? え、コイって魚の?」
兄「いや、恋愛のほうのコイだ」
妹(幼)「こい?」キョトン
母「えーー!? どうしたのよ突然! そんな話今まで家族でしてこなかったのに」
兄「そりゃあ今までは無かったからな。けど今回は本気で付き合いたいと思う人ができたんだ」
妹「っ……!!」
母「へぇーー?」
母「……で、で!? 誰なの? 同級生の子!?」
妹(お母さんめっちゃ興味津々だ!?)
兄「いや違う。もっと身近にいる」
母「同級生よりも身近って……じゃあ、お隣の?」
兄「……それよりも近しい」
母「えっ?」
妹「……」
母「それって……えっ?」
兄「……」
兄「分かってるんだ、これがアブノーマルだってことくらい」
兄「普通ならそういう感情は芽生えない、芽生えちゃいけないってのは分かってるんだ」
兄「頭では分かってる。理解してるんだ。だからこそ真剣に考えた」
兄「クラスの友人にも相談したよ。否定もされた。けど、背中を押してくれるやつもいた」
妹「……」
兄「これはただの勢いなのかも、気の迷いなのかもしれない。明日になったら、何考えてんだって布団にくるまって絶叫するのかもしれない」
兄「でも少なくとも、今この瞬間に俺が抱いてる想いは本物だ。本気で本気なんだ!」
兄「だから俺は決めた。俺は言う」
兄「今日、いま、する。この場所で………告白を……!!」
母「!!」
母「この場でって………まさか……!?」
兄「そうだよ、俺が本気で好きになったのは…」
妹「っ……!!」ドキドキドキドキ
母「お母さん!!?」
兄「たわけ!!」
妹「」ズルッ
母「なーんだ……違うの?」
妹(め、めっちゃ水挿してきおったこの母ーーっ!!!)
兄「違います」
妹(違うよね! よかった! ああもうびっくりした…)
母「不覚にもドキッとしちゃったわ。でもこの場でってことはやっぱり家族なのかしら?」
兄「ああ」
妹(実の息子にドキッとするなし……って人のこと言えないけど)
兄「この気持ちがいつからかなのかは分からない。ただ最近のようで、ずっと昔からだったのかもしれない」
兄「思えば生まれてからずっとだったような気さえさる」
兄「こいつは俺が守ろうって、まだガキのくせしてそんな使命めいたものを感じてたんだと思う」
兄「人の気持ちってのはどうにも、いろんな形に変化する」
兄「守る対象だと思ってずっとそばにいたら、いつの間にか自分のほうがそいつに近づきたいと思うようになってるし」
兄「近づきたいって思って近づいてたら、今度はもっと知りたい、もっと触れたいって思うようになってたんだ」
妹(お兄ちゃん…)
兄「好きなものは独り占めしたくなるもんでさ」
兄「自分のものに、自分の好きにできるっていう名分が欲しかったんだ」
兄「家族ってだけじゃ満足できなくなったんだ。それ以上の特別が欲しくなってしまったんだ」
兄「だからってできることは大して変わらないのかもしれない。関係の肩書きが変わるだけで、それ以外はこれまでと一緒かもしれない」
兄「詰まるところ、これはただの自己満足なんだ」
兄「俺のわがままを相手に押し付けてるだけ。たぶん、そう言ったほうが自然に聞こえる関係になるだけなんだよ」
兄「でも……それでもいいと思った」
母「……」
兄「形がどうであれ、周囲にどう思われるのであれ、俺の本気に嘘はない。それで相手に拒絶されても後悔なんてしない」
兄「それで、もしもお互いが認め合えたんなら……後生にも及ぶ覚悟を持って俺は向き合うつもりだ」
兄「だからこの瞬間に、俺は全霊を賭して言う」
妹「っ………!!」
兄「……」
母「……」
妹「……」ドキドキドキドキ
妹(か、顔から火が出そう……まともにお兄ちゃんの顔見れない……!!)ギュッ
兄「こほん」
兄「お前の……………全部が好きだ」
妹「っーーー!!!!」ドクン!
兄「あどけない顔も、サラサラの髪も、伸び盛りの体も」
兄「無邪気に笑うところも、泣きたい時に泣ける素直さも」
兄「言いたいことをはっきり言う性格も、時々甘えてくる愛らしさも」
兄「全部まるごと俺のものにしたい。自分のものとして、純粋に愛でていきたい」
妹(あうあうあうあう)
兄「だから、俺と………」
妹「……」
妹(バカだと思った……ありえないと思った…)
妹(実の妹と付き合いたいだなんて、そんなお兄ちゃんなんて、キモいだけだって)
妹(知らなかったなぁ……)
妹(誰かに求められるのが、好きだって言われるのが……こんなに胸がときめくことなんだってこと……)
兄「俺と………付き合ってくださいっ!!!」
妹(たとえそれが、血の繋がったお兄ちゃんだとしても…)
妹(やばっ……なんか…涙出てきた)
兄「…………」
妹「へへ、えへへ…」グス
妹(もう泣いててもいいや)
妹(返事くらい、ちゃんと目を見てしなきゃだよね)
妹「はい………こちらこそよろしくーーー」
母「…………」
兄「…………」
妹(幼)「うぇ??」
妹「…………………………うぇ?」
妹「………え?………え?」
兄「お願いします!!」ギュッ
妹(幼)「にいにのておっきぃー」ギュッ
兄(届け、俺の想い…………っ!!!)ギュッ
妹(幼)「?」キョトン
母「????」
妹「????????」
妹「…………ああ」ポン
妹「って『妹』ってそっちかよ!!!!!!!????」
おわり
ほんそれ
妹(幼)って出てきたからそうかなとは思ったけどほんとにそうだとは
妹(幼)って出てきたからそうかなとは思ったけどほんとにそうだとは
母が迎えに行ってるって所でもしかして……って思ったらそのままだった
妹からしたら妹(幼)を好きになると思うはずないから自分だと思うわな
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