私的良スレ書庫
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元スレ咲「リンシャンロンパ」 洋榎「希望の雀卓と絶望の高校生雀士」
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>>805
グロ注意
グロ注意
>>811
ぐうかわ
ぐうかわ
>>811
絶対死なせたくないけど石丸ポジなんだよなぁ
絶対死なせたくないけど石丸ポジなんだよなぁ
帽子を受け継ぐシーンは大好きだし、生き残ってほしいけど、生き残って裁判で役に立つかというとな……
ガチャアイテムを売ってくれるのは原作にはいない有能要素だから(震え声)
もう月が変わってしまうやんけ……
ぼやーーーーっと決まってきたので、とりあえず(非)日常編進めていこうかな、と思います。
が、今日はちょっと眠たくて頭あまり回ってないので、予定を変更して番外編でお茶を濁します。
明日か明後日かとにかく近い内に本編は開始します。
予定より遅れてしまい申し訳ありません。
あと、死人の安価は、死体発見の際にでも出そうと思います。
人が集まる時間帯に死体を発見できれば範囲安価にしようかと思いますが、これは意見を募集します。
ぼやーーーーっと決まってきたので、とりあえず(非)日常編進めていこうかな、と思います。
が、今日はちょっと眠たくて頭あまり回ってないので、予定を変更して番外編でお茶を濁します。
明日か明後日かとにかく近い内に本編は開始します。
予定より遅れてしまい申し訳ありません。
あと、死人の安価は、死体発見の際にでも出そうと思います。
人が集まる時間帯に死体を発見できれば範囲安価にしようかと思いますが、これは意見を募集します。
【Side:アタゴヒロエ】
ふう、と軽く息を吐く。
柄にもなく緊張しているようだった。
(なーんか小っ恥ずかしいわ、これ)
呼び出したまではいい。
結果としてしばらく二人っきりなのも、多少の気まずさがないわけでもないが問題あるまい。
むしろ、人目を気にせず思いの丈をぶつけられそうという点では、二人っきりは都合がいい。
(やっぱり、もーちょいネタに走るべきやったかな)
それでもやはり気恥ずかしさを拭えないのは、ポケットに忍ばせた贈り物のせいだろう。
試験官に入った薔薇は、まるで恋人に渡すロマンチックなプレゼントのようだった。
実際そういうプレゼントであると、これを売った桧森誓子は言っている。
今思うと、それを聞いて何故なおも買ってしまったのか不思議でしょうがない。
あまりにも、自分のキャラじゃなさすぎる。
(あかんあかん、なんか変に意識してまうとアレやわ)
もう一度、深呼吸。
普通でいい。普通でいいのだ。
変に照れを入れてしまうと、変な空気になりかねない。
普通に、自然体でいることが、大切だ。
(よっしゃ、普通通り行こ。渡すんが、どんなもんであろうと関係ないわ)
そもそも本来の目的は、呼び出した鹿倉胡桃を元気付けることにある。
まずは相手を大切に想っていることを伝えて、贈り物をし、心を開いてもらわねばならない。
そのためにも、やはり普段の振る舞いをすることが大事だろう。
仮に殺す気がないと信じてもらえたとしても、『相手の心の弱みに付け込むレズ』と思われたら最悪だ。
>>824
エトペンが出てるってことはラストで
エトペンが出てるってことはラストで
(っと、あかんあかん、ちょい遅れてもーたな)
あれこれ考えていたからだろうか。
それとも胡桃が生真面目で早めに来ていただけか。
どうやら、武器庫にはすでに胡桃が到着しているようだった。
(……ちょっと驚かせたろか)
そうっと武器庫に入ったところ、どうやら胡桃はこちらに気付いていないようだった。
軽く驚かせて、どつき漫才の空気でも作ってやろうか。
そんなことを思いながら、忍び足で背後に近寄ると、肩をポンと叩いてやった。
「わっ!」
ちょっとした冗談のつもりだった。
引き攣った顔をされたら笑い飛ばし、なんとか対話を始めようくらいにしか考えていなかった。
自分の考えの甘さと、疲弊による判断力の低下を、振り向いた胡桃の表情を見て思い知らされた。
「ひっ……!」
「ちょ、わっ、おま、何持っとんねんッ」
蒼白で、恐怖に染まった胡桃の表情。
そして、胡桃が向けたナイフを見て。
先程まで、棚の方を向き胡桃が何をしていたかを悟る。
「う、あ……わ、私……」
今朝のナイフ盗難騒動。
それで、胡桃の心は摩耗し切ってしまったのだろう。
だから、、武器庫に一人で、思わずナイフを取ってしまったのだ。
これをこっそり持っていければ、身を守れるのでは――と。
「お、落ち着き! その、驚かせたことは、悪かったって思うとるし……!」
ナイフを構えただけで、胡桃に攻撃してくる様子はない。
きっと驚かせたせいで動転して、つい構えてしまっただけだ。
そして、どうしたらいいのか分からず、ただ怯えてしまっている。
全部、自分のせいだ。
「不安なのは分かるで。うん。ウチだって不安や」
口が回る方だと思っていたのだが、どうやら過大評価だったらしい。
いざとなると、何と言葉にすればいいのかまるで分からない。
意外と考えるタイプなのが災いしているのだろうか。
いっそ清澄の竹井久みたいに直感だけで喋れたらよかったのに。
「せやけど、胡桃を傷つけるつもりなんてない」
結局、上手い言葉なんて浮かばなかった。
思ったままを口にする。
久と違って、ソレで上手くいく保証なんてないんだけど。
「それに――死なせたくもないとも、思っとる」
だから、この言葉は紛れも無い本心。
そして、不安だと言ったのも、紛れも無い本心だった。
「せやから、そんなもん下ろし?」
不安なだけじゃない。
ナイフに対する恐怖心が、確かにあった。
胡桃なら大丈夫だろうという気持ちもあるはずなのに、それでも向けられていることに恐怖を禁じ得ない。
「すぐに信じろっちゅーのは難しいかもしれへんけど、でも、ウチを信じてくれ」
それでも――恐怖を押し殺して、胡桃の目を真剣に見つめた。
本当は、目を切りたくないナイフからも目を切って。
ありったけの想いを込めて、胡桃を見つめた。
「お前のこと、守ったるから」
「う、うう……!」
ぺたり、と胡桃が座り込む。
多分、想いが、届いたのだろう。
少し、ホッとした。
そして、その安堵が、油断を生む。
そして、油断は、軽率な行動を生んだ。
>>828
お前はダンガン見たことないんだろうなあ
お前はダンガン見たことないんだろうなあ
ナイフを取り上げようと、手を伸ばす。
深く考えての行動ではない。
ただ、もう説得は終わったし、危ないものを取り上げて戻しておこうくらいの感覚だった。
「ひっ!」
確かに、想いは届いていたのだろう。
ただ、それでも、恐怖を完全に消せたわけではなかったのだ。
自分自身、どこかで怯え、それゆえに早々にナイフを取り上げようとしてしまったように。
「あっ……」
その恐怖心を、不用意に刺激してしまった。
ナイフに手を伸ばしたことで、警戒心を再度呼び覚ましてしまった。
それだけなら、まだよかった。
胡桃も、再度ナイフは掲げども、やはり刺し殺すつもりまではなかった。
だから、怯えさせてしまっただけなら、まだ取り返しが効くはずだったのに。
なのに、何故か、鋭い痛みが襲ってきた。
「…………あ?」
ごぷっと込み上げてきたものが、呟きと共に吐き出される。
真っ赤なそれを追いかけるように視線を下ろすと、体に刃が生えていた。
「な、ん……」
呆然と、突き刺さった刃を見下ろす。
それから、少し顔をあげると、刃のないナイフを握る胡桃が見えた。
その表情は、恐らく自分と同様に呆然としている。
(ク、ソ……っ!)
どういうことかは理解できないが、とにかくナイフが刃先の飛び出すものだったことは理解が出来た。
そして、胡桃がそれを無自覚に作動させたのであろうことも。
「あ、ああ……私……私――っ!」
胡桃の表情が、次第に驚愕と絶望の色に変わっていく。
よろよろと立ち上がり、縋るように近寄ってきた。
きっと、どうしたらいいのか分からず、困惑しているのだろう。
そんなことを考えられるくらいには、脳みそは冷静であり、どこか他人事であった。
まったく、空気が読めて冷静な思考が出来る自分の優秀さが恐ろしい。
何せ、このふざけた合宿のルールを思い出し、冷静に行動しているのだから。
「ひ、洋榎!?」
力を振り絞り、胡桃の体を半ば引きずるようにして武器庫から放り出す。
その過程で、ナイフの柄もひったくった。
動転し、今にも泣き出しそうな胡桃は、さして大きな抵抗はしなかった。
ただ、何をしているか理解が出来ず、困惑の声をあげるだけだった。
>>1は2回戦中堅卓好きすぎるだろ。久以外3人とも居るじゃねーかw
でも気持ちはわかります
でも気持ちはわかります
「洋榎!? 洋榎!!」
扉越しに、胡桃の声が聞こえてくる。
反応するように口を開き――そして、再度真っ赤な液体をぶちまけた。
どうやら、もう言葉を発することも難しいらしい。
足の力が抜けていく。
扉に全体重を預け、そのままズルズルと倒れこむ。
立派な血だまりが、どんどん出来上がってきていた。
(ああ、クソ、これで終わりとか、洒落にならへん)
走馬灯の上映が始まる。
思い浮かぶは、最愛の妹と過ごした日々。
そして、両親や、姫松高校の仲間たちと過ごした日々。
それと、胡桃や佐々野いちごといった他校の面々と過ごした日々。
どれもこれも、自分には勿体無いくらい上等な思い出だった。
かといって、死を受け入れられるかと聞かれると、お断りだとしか言えないが。
(誰か来てくれて、助かるようなら、ウチかて助かりたいねんけどな……)
死にたくなどない。
胡桃を外に出すために密室を作ったはいいが、死の覚悟など微塵もない。
まだ、生きていたい。
生きて、皆と、もっと笑って共に歩みたい。
けれどそれは叶わぬことは、霞む視界と失血量が雄弁に物語っていた。
(ああ……せめて……ウチの最期、絹達に伝えてもらわんとな……)
最愛の家族は、せめて笑ってくれるだろうか。
最愛の友人たちは、この死を泣いてくれるだろうか。
せめて、自分の分まで笑顔で幸せにいてほしい。
けれども、自分の死に、少しでも嘆き悲しんでほしい気持ちもあった。
(悪いな……ウチ、先、逝くわ……)
結局のところ、アタゴヒロエという人間は、寂しがり屋なのだろう。
あまり口には出さないが、人との繋がりが、とても愛おしかったのだ。
(しあ、わ……せ、に…………)
大好きだから、忘れてなんかほしくない。
だけど、大好きだから、引きずってもほしくない。
我儘なのは分かっている。
けれども、最期くらい、自分勝手に我儘を言っても許されるだろう?
(――――――…………)
器用に不器用を演じながら、不器用にも器用になりきれなかった少女は、静かにその生を終えた。
最期に想い、心に浮かべた人物は、果たして誰であったのか。
そして、その相手に最期に想ったことは何なのか。
それはもう、誰にも知る由はない。
想われていた、本人にさえも。
【Side:アタゴヒロエ END】
あんまり引っ張ってもアレなので、スローペースにですが2章始めます
【Day6】
キーン、コーン……カーン、コーン
モノペン『オマエラ、おはようございます!』
モノペン『朝です、7時になりました! 起床時間ですよ~!』
モノペン『さぁて、今日も張り切っていきましょう~!』
咲(気がついたら、泥のように眠っていた……)
咲(不愉快極まりない声で叩き起こされる)
咲(洋榎先輩と、胡桃先輩のことを思い出すと、視界がぼやけた)
咲(とてもつらい)
咲(あまり、起き上がる気にならなかった)
ピンポーーーーーン
咲「……」
咲「ん……」
咲「…………」
咲「あっ」
咲(ふと時計へと目をやると、8時を回っているようだった)
咲(……あのまま、二度寝をしちゃったんだ……)
咲「……さすがに、起きなくちゃ……」
咲「みんなも、心配するだろうし……」
咲「……」
咲(インターホンも鳴らされた気がするけど……)
咲(とりあえず、顔を洗って服を着替えなきゃ)
ピンポーーーーーン
咲「……あ、また鳴った」
咲「はーーい」
ガチャ
誠子「あ、よかった」
咲「……?」
やえ「まったく、心配したんだぞ」
やえ「もう朝食会の時間は過ぎている」
咲「あ、そっか……」
咲「……すみません」
誠子「ああ、無事ならいーって」
誠子「……それに、泣きつかれて寝坊したの、1人や2人じゃないし」
やえ「結局、2人1組を維持したまま、起こして回ることにしたんだ」
誠子「万が一、があったら困るしね」
誠子「……大丈夫?」
誠子「ちゃんと眠れた?」
咲「……はい」
咲「……」
咲「やっぱり、まだ、辛いですけど……」
やえ「……」
やえ「気持ちは分かる」
やえ「だが我々は、立ち止まるわけにもいかないんだ……」
やえ「まだ、我々を取り巻く問題は解決していないんだから……」
咲「……はい」
やえ「……」
やえ「少々、ホッとしたよ」
咲「え?」
やえ「そんな顔でとは言え、頷いてもらえて」
誠子「……正直、ショックの余り、冷静な考えが一切できない、とかでもおかしくないとは思ってたもんね」
咲「……大丈夫です」
咲「だって――2人の分まで、私は、生きなきゃいけないから……」
誠子「……」
誠子「出来れば、その気持ちを、分けてくれると有り難いんだけどね」
咲「え?」
やえ「……」
やえ「この部屋の主、分かるだろう?」
やえ「彼女も、遅刻しているんだ」
咲「ささのん先輩……」
やえ「……」
やえ「恐らく……」
やえ「彼女のダメージが、一番大きいだろうからな……」
ピンポーーーーーン
咲「……」
やえ「……」
誠子「……」
やえ「これで起きてくれればいいんだが……」
誠子「……起きていて出てきてない、って可能性も」
やえ「あるが、どうすることもできまい」
やえ「防音である以上、地道にインターホンを押して出てきてもらう他ないんだ」
咲「……」
咲(小走先輩達は、しばらく時間をおいてから、再度インターホンを押した)
咲(出る準備をしている可能性もあったし、迷惑だから時間を置いたんだと思う)
咲(多分、常識的に考えるとソレが正しいことなんだろうけど)
咲(……鬱陶しいほどインターホンを連打して呼びにくる人を、私もささのん先輩も知っているから)
咲(礼儀正しいインターホンは、ちょっぴり違和感があった)
咲(……そしてその違和感は、もう洋榎先輩たちが連打しながら迎えにくることがないということを思い知らせてくるようだった)
咲(何度かのインターホンを経て……)
咲(ようやく、重たいドアが開かれた)
ちゃちゃのん「……」
誠子「……おはよう」
やえ「……朝食会の時間はとっくに過ぎているぞ」
ちゃちゃのん「……」
咲(ささのん先輩は、応えない……)
咲(ただ、黙って、濁った目をしているだけ……)
やえ「ほら、宮永咲も心配しているぞ」
咲「!?」
咲(多分、私が洋榎先輩や胡桃先輩と一緒に絡んでたことを踏まえて話を振ったんだとは思う)
咲(でも――でも、正直、今一番ささのん先輩に恨まれていて気まずいのは私なんじゃないかと思うんだけど……)
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