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元スレ用心棒「派手にいくぜ」
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昨晩
スボッ スボッ スボッ…
スボッ スボッ スボッ…
覆面の男『ほう……なかなか立派な隠れ家をお持ちだな……』
用心棒『しばしここでお待ちいただきたい』
覆面の男『……』
用心棒『……?……』
スボッ スボッ…
ガラッ サッ ピシャリ
用心棒『相棒』ボソッ
相棒『!』ガシッ
少年『え?何がモガモガ』
相棒『来い』ヒソヒソ
ズルズル…
ピシャリ
ガラッ!
覆面の男『失礼する』ダッ!
用心棒『!?』
相棒『!』
覆面の男『……』キョロキョロ
覆面の男『……』
覆面の男『中の造りも……ご立派だな』
相棒(坊主は……見られなかっただろうな……)
用心棒『……嫌ですな、〈なにがし〉殿。お待ちいただきたい、と申し上げたはずですが……』
覆面の男『ふむ。私は待つとは一言も申していないが……や、申し訳ない』
覆面の男『裏の世界を生きている用心棒殿の暮らしがどのようなものか伺いたく……気持ちがはやってな』
用心棒(適当なこと言いやがって……クソッ)
用心棒(不気味なヤツだ。こういう何を考えているのかわからない奴が一番手に負えない)
用心棒(こいつに坊主の存在を察知されるのは危険だぜ……)
覆面の男『まあそう怖い顔をしないでいただきたいな……この手土産を差し上げよう。機嫌を取っていると受け取ってもらって構わない』スッ
用心棒『……』パシッ
用心棒『開けても?』
覆面の男『どうぞ』
用心棒『……』ゴソゴソ
用心棒『……!これは!』
覆面の男『コ式短銃の弾と玉薬……それに脇差やら匕首やらもかき集めて詰めてある』
覆面の男『……だが……』
覆面の男『……不必要だったかもしれないな?』
用心棒(……実のところ、この手土産は有難い……が……)
用心棒(……こいつは何を言っているんだ?)
用心棒(何か勘違いしているのか……それとも……)
用心棒(……俺でも見抜けていないことを見抜いているのか)
用心棒(とりあえず、無邪気に喜んでおいて損はないか……)
用心棒『いや、必要ですよ。すごく必要でした。全く有難い差し入れですな。有り難く頂きましょう』
用心棒『……ただし油商人暗殺を引き受けるかは別問題ですよ』
覆面の男『……ンフ。もちろんだ。フッフフフ……』
覆面の男『では私は失礼する。私が居座っていて都合の良いことはないしな……』
用心棒『……』
ドスドス ガサゴソ スタスタ ガラッ
覆面の男『ではまた』
用心棒『……今度はこちらから伺いますよ』
覆面の男『!……左様か。フフフフフ……』
覆面の男『楽しみにしている』
ピシャリ
<スボッ スボッ スボッ…
用心棒『……とは……言ったが』
用心棒『奴は一体……』
相棒『……用心棒』
用心棒『何だ?』
相棒『あいつ、どこかで……会ったことがない……?』
用心棒『……いや……俺は知らないと思うが。まさかとは思うが、お前の剣道場時代の先輩とかじゃあないのか?』
相棒『……気のせいかも……しれないけれど』
用心棒『……チッ……とことん得体の知れない奴だぜ……』
チュンチュン ピチチチチッ
バタタタタタ…
少年「ふわぁあ……」
少年「……」
少年(……押入れの中から聞いたその男の声はくぐもっていて聞き取りづらかった)
少年(後から聞いた話では、その男は頭巾のような覆面で顔を隠していたのだという……)
少年(……この騒動には、油商人と僕たちのほかに、あの覆面の男の思惑も絡んでいるのだろうか……)
ガラッ
相棒「坊主」
少年「わっ!?起きておられたんですか?」
相棒「ん……飯だ」
スタスタ ピシャリ
少年(いつの間にか三人分の朝餉の用意が出来ていて……すっかり身支度を済ませた用心棒さんと相棒さんが座った)
用心棒「朝が早いな坊主」
少年「あ、はい、体に染みついているもので……」
用心棒「実に健康的だ、実に……さあ、頂くとするか」
カチャカチャ パクパク ズルズル
少年(おいしい……)モグモグ
用心棒「……それと、坊主」
少年「ゴクン……何でしょう?」
用心棒「お前の剣はそこそこ形になっちゃいるが、いかんせん『剣道』だな。実戦じゃあ刀は振り抜かなきゃ斬れん」
少年「み、見ていたんですか……?」
用心棒「ああ……この後、もう一本棒を拾ってこい。どうせやることもなし、お前に本物の剣ってのを教えてやる」
少年「……!はい!お願いします!」
江戸 油商人の館
ザワザワ ガヤガヤ
武士「火薬の積み込みを急げ!これで用心棒どもを焼き殺してやるんだからな!」
浪人甲「はっ!」
浪人乙「おーい!車をもっと持って来い!全然足りんぞ!」
浪人丙「すぐ持ってくる!おい、誰か馬を厩から出してきてくれ!」タタタ
大男「うう……ぶ、武士……」
武士「ああわかってるさ大男。俺が仕切るのはここまでだ……用心棒を仕留めるのはお前に譲るさ」
武士(奴は俺の相手になる人物かもしれんが……どっちにしろこの脳足りんに負けるようでは仕方がないしな)
武士「……むっ?あいつは……」
油商人「貴様が闇商人か……」
闇商人「はっ。隠れ家の情報と援軍、それにもう一つ情報を届けに参りました」
闇商人「こっちが腹心の忍、こっちの二人も私の部下にございます」
忍「よろしくお願い申し上げます」
闇部下甲「我々二人は鉄砲を帯びたままであることをお許しください」
闇部下乙「用心棒が刺客を送り込んでくるやも知れませんので……」
油商人「……フフ、構わんよ」
武士(あの二人……そこそこの手練れだな)
闇商人「早速ですが……これが隠れ家の情報にございます」スッ
油商人「ふむ……思ったより街道に近い位置にあるのだな……」パラ
闇商人「そして……忍を油商人様にお預けします。道案内もさせますので、迷うことはないでしょう」
忍「……」ペコリ
油商人「そうか……して、『とっておきの襲撃手段』とは?」
闇商人「おそらく一人も傷つくことなく用心棒を仕留められる手段にございます……」
闇商人「しかし、放置しておけば用心棒の起死回生の一手ともなりえます。差し向けた者たちが全滅することもあり得るかと」
油商人「ほう、物騒だな。どんな手段なんだね?」
闇商人「それについては忍に伝えておりますので、現地で忍にお聞きになってください。それまではお楽しみ、ということで……」
油商人「……フフッ、ハハハハハ。そうか……よろしい」
武士(……闇商人とかいう奴、切り捨てられないように二重に手を打ってやがる。若いがなかなかキレる奴だぜ……)
闇商人「あと、もう一つ情報を持って参りました。江戸に居る、用心棒の協力者です」スッ
油商人「!何だと……?」パシッ パラッ
油商人「……『鍛冶屋』?聞いたことがあるぞ、お天道様の下を歩けない者の刀を打っているのはこいつだとか」
闇商人「そいつは用心棒と長い付き合いのようで……その上、最近何か怪しい動きをしております」
闇商人「もしかすると……奴の逆襲のために何か武器を造っているやも」
油商人「……よく知らせてくれた。こちらで手を打とう」ゴソッ
武士「油商人様。用心棒討伐隊、準備完了致しました」
油商人「む、そうか……忍とやら、隊に加われ」
忍「はっ」ササッ
油商人「夜には向こうに着けるだろう。今度という今度は用心棒も最期だ……出発せよ!」
ザワザワ バタバタ ガラガラ ザワザワ……
闇商人(……ヘッ。用心棒……お前は俺が今まで出会った中で最も馬鹿だぜ)
闇商人「では我々はこれで失礼します」
油商人「ああ。良い知らせを待っているがよい」
スタスタ… スタスタ… スタスタ…
武士「……油商人殿。あやつ、どうするおつもりで?」
油商人「つい最近まで用心棒とズブズブだった奴を放置しておくのは危険だな」
油商人「まずお前はこれから鍛冶屋を始末しにいけ。用心棒討伐の知らせが届き次第、あいつも処分しろ」
油商人「まさかとは思うが、あの二人の護衛が邪魔だなどと言うまいな?」
武士「全く問題ございません……では早速鍛冶屋を始末して参ります」
油商人「ああ、適当に金目のものも盗ってこい。奉行所が騒ぐと耳障りだ、強盗の仕業に見せかけておけ」
武士「御意」
…スタ スタ スタ スタ
覆面(おや……もう夕方か)
覆面(朝、用心棒の隠れ家から出た後……近くの町に向かい、昼飯をとり、夕食の握り飯を調達して……)
覆面(すぐに隠れ家のほうへ引き返して、近くの山をここまで登る……思ったより時間がかかってしまったな)
覆面(このあたりに腰を据えよう。ちょうど座りやすそうな岩もあるな)スタスタ ドッカリ
覆面(思った通り、この山からは用心棒の隠れ家がよく見える)
覆面(ではここで……これからやってくるであろう油商人の兵と用心棒の戦いを見物するかな)
グッ パサッ
?「ふぅ……」
?(この覆面は息苦しくてかなわんが……誰かに顔を見られると私の計画が破綻するかもしれん。仕方がないな)
?(……鍛冶屋のやつはちゃんと用心棒の武器を作っているかな)
?(用心棒のやつはとぼけていたが、宿屋で密会していたのはわかっているのさ……そのときに武器の依頼をしたのは想像がつく)
?(すぐには届きそうになかったから私が差し入れをしておいてやったが、今回の戦いでまた武器を切らして鍛冶屋のもとへ向かうだろうな)
?(そこで先回りした私が事前に鍛冶屋を殺しておくと、用心棒は『油商人に突然恨まれ、刺客を送り込まれるようになった末に長い付き合いの仲間を殺された』と思い込み……)
?(鍛冶屋の作った武器を持って油商人の館へ殴り込むというわけだ)
?(はあ、やれやれ。用心棒が何もかも金で動く男だったらこんな面倒くさいことしなくて済むんだがなあ)
?(誰か鍛冶屋を殺しておいてくれると助かるんだが……)
?(おっと、そういえば……鍛冶屋を殺したあと、作った武器の中に『強すぎるもの』がないかどうか点検しておかなければ……)
?(用心棒が強くなりすぎないようにな……)
夜
<グゴゴゴゴ… グゴゴゴゴ…
<スー… スー…
少年(風呂で修行の汗を流してきたら……お二人はもう眠ってらっしゃる)
少年(休むときは思い切り休むというのも生き残る秘訣なんだろうか……)
用心棒「グゴゴゴゴ… グゴゴゴゴ…」
少年(……別にそういうわけでもないんだろうか)
少年(でも、お二人は僕の分の布団も敷いておいてくださっている……なんとありがたいことだろうか)ゴソゴソ
少年(……)
… …
少年(……ん?)
少年(……)
…ウ …ウウ
少年(布団に……横になったら)
少年(……何か聞こえるような……)
…ヒュウウ ヒュウウウウウウウ
少年(!?)
少年(な、何だこの音は?風の音みたいだ……)
少年(床下から……聞こえてくる……?)
…
少年(……止まった)
相棒「……」スック
少年「!」
相棒「……」シャキンッ
ドガッ! バキャッ! バキッ!
少年(あ、相棒さんが急に起き上がって、床をめったざしに……)
相棒「……」
相棒「気のせいか」モゾモゾ
相棒「……スー……スー……」
少年(……じゅ、熟睡していたのにあの微かな音を聞きつけたのか……すごい方だ)
少年(……でも床が穴だらけだ……)
少年(しかし、妙だな……ついさっきまで確かにしていた音が、今では少しもしないぞ……)
少年(……風、か……)
少年(……)
少年(……)
少年(……!)
少年(妙に寒かった室内……闇商人の床下からくり趣味……風の音……ま、まさか……)
少年(この隠れ家の床下には、外へ通じる抜け道が……!?)
…
少年(!!)
少年(きょ、鏡台の鏡ごしに見える……僕の背後で……)
少年(床板が『ずれて』……ぽっかりと穴が空いた!)
少年(……その中から……黒い……人くらいの大きさの……何かが……)
…
忍「……」
少年(あいつは……!?)
短いですが今日はここまで。
のろのろとひっそりとやっていきます
のろのろとひっそりとやっていきます
少年(敵……明らかに敵だ……!)
少年(それに、動くとき布擦れの音一つ立てない……明らかに手練れ……!)
忍「……」… …
少年(用心棒さんたちのほうへ近づいていく……!)
少年(用心棒さんたちは……!?)
用心棒「グゴゴゴッゴ……ゴグッ」
相棒「スー…スー…」
少年(駄目だ……すっかり眠り込んでいる!)
少年(どうしよう、どうしよう、どうしよう、このままじゃ何もかも……)
少年(でも下手に動いて気づかれれば、すぐさまお二人を殺して、返す刀で僕も殺され、すべてがパーに……)
少年(ーーハッ!座卓の上にーー脇差しが置きっぱなしになっている!)
少年(あれを取って、不意打ちを仕掛ければ……どうにかなるかもしれない!)
忍「……」…
少年(ば、抜刀した!もう一刻の猶予もない!)
少年(やるしかない、あの脇差しでーー)
少年(ーー本当にそれでいいのか?)
少年(本当に、そんな方法しかないのか?)
少年(用心棒さんは木の棒で敵を倒していたぞ……探せばなんだって武器になるはずだ)
少年(短刀で斬りかかるなんて無謀なこと以外にも、選択肢はあるはずだ!)
用心棒「グゴゴゴゴ…グゴゴゴゴ…」
相棒「スー…スー…」
忍(フフフ……起きる素振りもみせぬ。他愛もない……)
忍(恨みはないが、こちらも生活がかかっているのでな……せめて一撃で……)グッ
バ ッ !
忍「!」ビュンッ!
バサッ
忍「クッ!?」
忍(これは!?布団かッ!)バサッ
少年「……」
忍「き、貴様は……!?」
ザシュッ!
忍「がふっ!?」
相棒「……寝かせろ。呆けが」
忍(し、しまった……!布団を振り払うとき、音を……)
忍「うおおおお!」ビュビュンッ!
相棒「……」サッ
用心棒「このッ!」ジャキッ
忍「!」
ドゴオンッ!
忍「」ドシャッ
用心棒「……入り込んできやがったのか」
相棒「……危なかった」
用心棒「……坊主、お前が……」
少年「……」
少年(……嬉しく……ない……)
少年(……こんな……)
用心棒「……」
用心棒「この穴は……抜け道か。そしてこの刺客は……」
用心棒「……おい!よく見たらこいつは闇商人の手の者だぜ」
相棒「……闇商人」
用心棒「裏切ったんだろうな……だからこの抜け道の存在も、俺たちに黙っていた……」
相棒「……」
相棒「殺す」
用心棒(……しかし、この隠れ家は既に取り囲まれているとみるべきだろうな)
用心棒(抜け道を通じて送り込んだ刺客が帰ってこないとなれば、力ずくでねじ伏せるべく包囲の輪を縮める……)
用心棒(……あるいは……)
ボンッ! ボンッ! ボンッ! ボンッ! ボンッ!
用心棒「!」
相棒「!」
少年「!この音は……?」
用心棒「火薬だ!隠れ家を取り囲むように爆ぜた!」
用心棒「畜生、奴ら火薬と油でこのあたり一帯ごと俺たちを焼き尽くすつもりだ!」
少年「そんな無茶苦茶な!」
用心棒「相手は宿屋に大筒ぶち込むような奴らだぞ……!」
少年「じゃあ抜け道から……!」
相棒「待ち伏せが怖い……」
少年「で、では……」
用心棒(クソッ……だが、こんなところでくたばる俺様じゃあないはずだぞ!)
用心棒(どうする……考えろ!ここにあるものだけでなんとかするんだ!)
用心棒(このまま坊主まで巻き添えにして死んでたまるか……!)
隠れ家の外
ゴオオオオオオオオオアアアアアアアアア
メラメラ… パチパチ…
浪人甲「お、おい……こんなに燃やして大丈夫なのか?」
浪人乙「相手は剣士さんと槍使いさんを倒すような奴らだろ。これくらいで十分だ」
浪人丙「ハハハハ、しかし炎に囲まれちまえばどんな剣豪も形無しだぜ」
大男「……」
ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
パチパチ… バチッ パチパチ…
大男「……」
大男「……」ピクッ
大男「……」キョロキョロ
山中
?(炎の光と陰に彩られた山々もまた、乙なもんだな……)
?(……おっ?大男のやつ、やけに辺りを見回していやがるな)
?(俺に気づいたのか?野生の勘かな……とんでもないやつだ)
?(だが、用心棒も……こんなことでくたばるような奴じゃあないぜ……)
ドゴオンッ!
浪人甲「ぎゃう!」ビシッ
浪人甲「」ドサッ
大男「……!」
浪人乙「おおっ!?」シャキンッ
浪人丙「な!?まさか……そんな、まさか!」ジャキッ
用心棒「そのまさかさ……!喰らえッ!」ドゴオンッ!
浪人丙「うあっ!俺の種子島が!」バギャンッ
相棒「……」シュザッ
浪人乙「おのれッ!」ビュンッ
相棒「……」カキインッ
相棒「刻む」ヒラッ
ザシュッ! ズバッ! ドウッ!
浪人乙「」ドシャッ
相棒「……」カチンッ
用心棒(まったく、天才的な思いつきだったぜ……)ザッザッ
用心棒(『風呂の残り湯でずぶ濡れにした布団をかぶり、炎の包囲網を突破』!)ザッザッ
用心棒(坊主は近くに隠してきたし……あとは心おきなく、こいつらを片付けるだけだな!)ザッザッ
浪人丙「あ、あ、あ……!」ガタガタ
用心棒「よくも焼き殺そうとしたな……」
用心棒「もう一発くれてやるぞ……怯えろ……!」
浪人丙「ひ、ひいいーーッ!」ダダダッ
ヒュンッ
浪人丙「」ズシャッ
用心棒「!?」
相棒「!?」
大男「……」ノシッ ノシッ
用心棒(今のは……あいつがやったのか?)
用心棒(しかし、あいつと浪人の間には距離があった……刀なんて届きそうにない距離が……)
用心棒(それなのに、浪人の骸にはーー『切り傷』しかないッ!)
用心棒(……こいつ、四天王か……!)
大男「……」
大男「おまえらを殺す」
こんなに素晴らしいスレを今まで見逃していたとは
乙、頑張って続けてくれ
乙、頑張って続けてくれ
用心棒「……チィッ!」ドゴオンッ!ドゴオンッ!
大男「!」シュバッ
用心棒(早い……!)
大男「うおあああッ!!」ビュンッ
用心棒「ッ!」サッ
ドカンッ!
用心棒(奴の剣で地面が割れた……!?凄まじい威力ッ!)ドゴオンッ!
大男「しいっ!」サッ
大男「あうっ!ええーーっ!」ビュウンッ!ブオンッ!
用心棒(!まずっ……)
相棒「ふっ……!」シュザッ
カキインッ!キインッ!
大男「ああ……?おしぇっ!」ゴオッ!ブンッ!
相棒「……我が草薙流は柔の極……」キュインッ!カキインッ!
用心棒「……ひゅう。さっすが」
相棒「味わえ」ビュンッ
大男「ううん!」ガギインッ!
相棒「……」ヒュオッ
大男「……あ?」
用心棒(うまい!敵の払いの力を利用して、一瞬で後ろに回り込んだ!)
相棒「はっ!」ビシュッ!
大男「む」ガギイン
相棒「ーー!」
用心棒(完全に入ったのに、弾かれた!?)
大男「ほっしゃーーッ!」ブンッ!
用心棒「おっと!」ドゴオンッ!
大男「んんんー……」ガキイン
相棒「……」サッ
大男「……んんん……」ユラユラ
用心棒(銃弾までも……これは……)
相棒「鎖帷子……」
用心棒「ああ。それも特別頑丈な」
用心棒(常人ならそんなものを着ていたとしても、銃弾を受ければ吹っ飛ぶんだが……)
用心棒(あいつの体格なら、踏ん張れば済むってわけだ)
用心棒(そのうえ手足も、金属の籠手と脛当てでがっちり防御していやがる)
大男「めええーーんッ!」ビュン!
相棒「……」カキインッ
用心棒(だが、頭はむき出しだ!)チャキッ
用心棒「受けてみろ!」ドゴオンッ!
大男「おおう!」シュザッ! ガキインッ!
相棒「逃さん……」シュビッ!
大男「いやあーー」スパッ ブオンッ!
相棒(!顔を切られたのに……!)ゴロッ
大男「みゃーー……」チャキッ
相棒「……」
用心棒「おっと。そんなに近くていいのか?」スッ
大男「!?」
用心棒(相棒の体の陰からの奇襲……!)
用心棒「喰らいな!」チャキッ
大男「!ーー」
大男「『飛閃』」ブンッ!
シュバアーーッ
用心棒「うおおっ!?」サッ
用心棒(何だこれはーー風の刃!?駄目だ、よけきれん!)
用心棒「ぐふうっ!」ズバッ
相棒「……!」ビュンッ!ブンッ!
大男「……」ガキン ガギン
大男「『飛閃』!」シュバアーッ
相棒「!」ダッ ゴロゴロッ
相棒「……怪我……」
用心棒「……だ、大丈夫だ、この程度……問題ない」
用心棒(再装填……)ゴソゴソ
用心棒(……奴は、刀で空を切り裂きーー風の刃を作り出しているのか……?)
用心棒(これが……さっきの浪人を斬った技か!)
大男「はひゃひゃひゃひゃーーっ!」ダダダ
用心棒「チッ、化け物め!」ドゴオンッ!
大男「お?」ガキイン
相棒「……!」シュザッ ビュンッ!
大男「きえーーっ!」ブウーーンッ
相棒「!」サッ
相棒「短剣ッ……!」ヒュッ!
大男「しいっ!」バキーンッ
用心棒「このッ!」ドゴオンッ!
大男「むむむー……」サッ
大男「『飛閃』!」シュバアーッ
用心棒「くっ!」サッ
相棒「……」シュザッ
大男「うああんっ!」ビュンッ!
相棒「!」
パキインッ!
カランッ
相棒「……!」
用心棒(あ、相棒の仕込み杖が……折れた……!)
大男「……」ニイッ
大男「『飛ーー』」グッ
相棒「五月蠅い」ヒョイッ ドスッ
大男「がばっ!?」ブシュウッ
用心棒(やったッ!さっき防がれた短刀を、拾い上げて奴の首に押し込んだッ!)
大男「が、ぎ、ご……」ブシュウウウウ
相棒「……」サッ
用心棒「とどめだッ!」ドゴオンッ!
大男「ぐごばああああああああああッ!」ガキインッ!
用心棒「うっ!?」
用心棒(あいつ、まだ動けるのか!?)
用心棒「地獄に落ちろッ!」ドゴオンッ!
大男「『飛閃』ッ!」シュバアーッ
ガギインッ!
付近の山中
?「……終わったな」
?(さて、もうこの景色にも飽きた……次の場所に向かうとするか)スック
?(馬も近くに隠してある。ぬかりはない)スタスタ
?(江戸……鍛冶屋のところへ……)スタスタ
大男「……」
用心棒「……」
大男「……無念……」ズズウンッ…
用心棒「!」カランッ
用心棒(奴の死に際の飛閃で……俺のコ式短銃が、真っ二つに!)
相棒「……」フー
用心棒「……全く、面倒な奴だったな。お前の仕込み杖も俺の短銃も真っ二つだ」
相棒「……それに……」コクリ
用心棒「ああ、俺の怪我か……忘れてたぜ。新しい短刀を貸してくれ」
相棒「……」スッ
用心棒(羽織を適当に切り裂いて、っと……)ビーッ
用心棒「こいつを俺の傷口に巻いておいてくれないか」
相棒「承知……」グイグイ
用心棒「後で闇医者にでもかかればよかろう……」
用心棒「……残った得物はお前の短刀くらいか?それに、俺もお前も傷だらけときてる……絶体絶命だな、ええ?」
相棒「……」グイグイ
相棒「終わり」パシンッ
用心棒「いってッ!」ズキーンッ
相棒「……縁起でもない……」ブツブツ
用心棒「そういうなよ……もちろん死ぬ気なんてさらさら無いって」
用心棒「この後坊主をタンスに入れて馬車に乗せて、一っ走り鍛冶屋のところまで……」
ゴオオアアアアアアアアアアアアアアア
メラメラ… パチパチ…
用心棒「……あ。タンスも馬車も、馬ごと焼けちまってるなこりゃ。覆面野郎の持ってきた脇差しも使い物になるまい」
相棒「……」
用心棒「……よ、よし。そこらへんの浪人の死体を二つほど、滅茶苦茶に切り刻んでから火の中に放り込んでおこう。短銃と仕込み杖も落としていけば完璧さ」
用心棒「そのうえで俺たちが姿を消してしばらく静かにしていれば、油商人は俺たちが大男と相討ちになったと勘違いするに違いない……」
用心棒「俺たちはゆっくりと江戸に戻るとしよう」
江戸
路地裏の小さな鍛冶屋
鍛冶屋「隣のうちの千兵衛が~煎餅喰って屁をこいて~♪」カーン カーン
<ガラッ
鍛冶屋「ん?悪いなあ、今日はもう店仕舞いやねん……」クルッ
武士「いや、問題無い。俺は商談じゃなく、あんたに用があってきたんだからな」
鍛冶屋「……え?」
ドキューンッ…
数日後
江戸
ピヨピヨ チュンチュンチュン チピピピ…
<バサササ
ガラッ
大工「ふああ……」ノソノソ
大工「……ううーん!」ノビー
大工(いやあ、今日は暖かい……小春日和だな!)
大工(……)
大工(これで腹一杯朝飯を食えれば幸せなんだがな……)ハア
番頭「よう、お早う」
大工「ひゃあ!?番頭さん!?」ビクーンッ
番頭「なんだよ幽霊でも見たような顔して……」
大工「い、いやあ、何でも……」オドオド
番頭「そんなにビクビクしなくったっていいんだよ。金はきっちり返してもらったから」
大工「ははは……でもこっちはケツの毛までむしられて、朝飯だって……」
番頭「博打辞めてから言いな」
大工「ハイ……」
番頭「そういえば、聞いたかい?」
大工「?……何をです?」
番頭「相模のほうで大きな山火事があったらしいんだよ。江戸からの旅行者の夫婦が犠牲になったらしいね」
大工「ひええ、おおこわ、なんばんだぶなんばんだぶ!」
大工「どうせ焼け死ぬなら江戸で華になりたいもんだ……」
用心棒「……フン」コソッ
相棒「……」コソッ
少年「……」コソッ
ガヤガヤ ワイワイ ザワザワ
<ヤスイヨーアジガヤスイヨ!
<エチゴノタンモノイカガッスカ!
<カワラバンデゴーザーイ!オッダンナ、マイドアリ!
用心棒「……」バサッ
用心棒「……瓦版も同じか。まったく恐ろしいもんだ、油商人のやつあんな派手な人殺しを山火事ってことにしちまいやがった」
少年「とすると……奉行所は……」
用心棒「はん、奉行所なんてハナからあてにしてないさ……」グシャ…
相棒「読む」
用心棒「ん?ああそうか」スッ
相棒「……」バサッ
少年「このあと鍛冶屋さんのところへ行くんですよね?」
用心棒「ああ。クソッタレの油商人に一泡吹かせるには武器が必要だ」
用心棒「鍛冶屋に頼んだ武器はとっくに完成しているはずだ……しかし……」
少年「……しかし?」
用心棒「……奴らの勘が、ちょっぴり冴えていたとしたら……」
相棒「……」
相棒「……」パラリ
相棒「……!用心棒ッ!」
用心棒「!?何だ!?」
少年「!」
相棒「この記事……!」
『鍛冶屋の店舗兼住宅に盗人か?店主負傷』
用心棒「……これは……!?」
少年「た、大変です!急いで行かなくては……!」
用心棒「……」
用心棒(これは……罠か?)
用心棒(いや、道中俺を探すような動きは見られなかった)
用心棒(これが罠だとすると、俺を生存を想定していることになる。やってることが丸っきりチグハグだ)
少年「……用心棒さん?」
用心棒「……」
用心棒「……行くぞ。ただしそこらへんで武器を調達してから、だ……」
少年「はあ……あっ!では僕の短銃を!相棒さんから預かったんですが、僕が持っていても仕方ありませんし……」
用心棒「いや、それはお前に預けておく」
少年「え……?しかし……」
用心棒「……」
用心棒「いいから持っておけ」
鍛冶屋前
用心棒「……」コソッ
相棒「……」コソッ
用心棒(調達できた武器は……俺の持っている旅人の護身用の脇差と、相棒の持つ包丁だけだが)
用心棒(金も尽きてきた今じゃあ、それが精一杯だ……いや、弘法筆を選ばず、という……)
用心棒(そもそも、これは念のための用心だし構わんだろう)
用心棒(ここで奴らが待ち伏せしているという確率は低いのだ)
用心棒(坊主を隠してきたのも、あくまで念のためだ……)
用心棒「……」チョイチョイ
相棒「……」コクリ
用心棒「ッ!」ガラッ シュタッ!
相棒「ッ!」シュタッ!
用心棒「……!?」
浪人甲「!来たなッ!」スック
浪人乙「用心棒に相棒……!間違いない!」スック
鎧武者「クカカカカカカカカ……予想通り予想通り予想通り予想通り……」スック
用心棒「チッ……何たることだ……!」シャキンッ
相棒「……」シャキッ
鎧武者「我が名は油商人近衛四天王が一角『武士』……」ジャコン
用心棒「!よけろッ!」バッ
相棒「!」バッ
鎧武者「 こ れ よ り 貴 様 ら を 抹 殺 す る ! 」ドゴオンッ!
バキイッ!グシャンッガラガラ……
カキインッ! キインッ! ドゴオンッ キューンッ ガシャーンッ
浪人甲「せえいっ!」ビュンッ
相棒「……」ガキンッ
浪人乙「はあっ!たあっ!」ブンッ ブオンッ
相棒「ッ!」サッ
相棒「そこッ!」ヒュンッ
浪人乙「おっと!」カキンッ
浪人甲「このアマ!」ブンッ
相棒「くっ……!」サッ
相棒(こちらは手負いな上数で不利……そのうえ得物がこれでは……!)
鎧武者「かあっ!」ブオンッ!
用心棒「くっ!」サッ
鎧武者「ええい!ちょこまかと!」ブオン!ブオンッ!
用心棒「おっとッ!」ガキインッ!
用心棒(し、痺れる……)ジーンッ
用心棒(この野郎、ばかでかい種子島を棍棒みたいに……)
用心棒(四天王と名乗ってはいたが、こいつ……戦法も技量も明らかに今までの三人より劣る)
用心棒(クソッ、短銃さえあればこんな奴……!)
鎧武者「ハエが……」ガチャガチャ
用心棒「ッ!」
鎧武者「堕ちろ!」ドゴオンッ!
用心棒「うおおおっ!!」サッ
キュイーンッ ガシャーン…
用心棒(な、なんとかかわし……)
鎧武者「うおっしゃああああッ!」ブオンッ!
用心棒「がふうっ!?」ドカッ ズダアン
用心棒「……クッ……」
用心棒(ま、拙い……今の一撃は……少し、拙い……立ち上がれん!)
鎧武者「……クク、ク」
鎧武者「クカカカカカカカカカカカカカカカカカ」
鎧武者「まともな武器がないとはいえ……こんなものか、用心棒よ」ガチャガチャ
鎧武者「引導を渡してやろう」ジャキッ
用心棒(いよいよ拙い……!くっ、武器は……どこかに、武器は……!)
用心棒(ーー!)
鎧武者「死ねッ!」ドゴオンッ!
用心棒「うおおっ……!!」ググーッ
キュイーンッ バキャッ!
用心棒「ハア、ハア、ハア……」
鎧武者「這って避けたか……」
鎧武者「だがまだ立ち上がれまいて。刀で首を掻き切るまでよ……!」シャキンッ
用心棒「……へ、へへへ」
用心棒「じゃあ俺はその前にお前を撃つだけさ」ジャキッ
鎧武者「!?貴様ーー」
バアンッ!
鎧武者「……な、なぜ、短銃、を」
用心棒「……鍛冶屋も闇社会に生きてきた人間だ、殺されるかもしれないのは弁えている」
用心棒「俺は……鍛冶屋が、自分が殺されても商品まで奪われぬよう、箪笥の中に商品を隠した可能性に賭けた」
用心棒「そして箪笥を壊せるよう、お前の銃弾を誘導したんだ……!」
用心棒「あいつの趣味……仕込み箪笥にな……!」
鎧武者「……ク、カカカカカカカカカ……」
鎧武者「その、胆、力……見事……!」
鎧武者「」ドシャッ
用心棒「……刀、借りるぜ」ヒョイッ
用心棒「相棒ッ!」ビュンッ
相棒「!」パシッ
浪人甲「はっ!鎧武者がやられたのか!?」
浪人乙「何っ!?」
相棒「私から……」シャキンッ
浪人甲「あっ、きさーー」
浪人乙「こいつーー」
シュパッ! ザシュッ!
浪人甲「」ドシャッ
浪人乙「」ドサッ
相棒「目を反らすな」チャキンッ
用心棒「……はああ……し、死にかけたぜ……あやうく」
相棒「……こいつらは……」
用心棒「おそらくは……闇商人から鍛冶屋のことを聞きつけた油商人が差し向けたんだろう」
用心棒「鍛冶屋を殺し……あわよくば、訪ねてくるかもしれない俺たちも殺そうとしていたわけだ」
ガラッ
用心棒「!」
相棒「!」
少年「はあ、はあ、よかった!ご無事ですか!」
用心棒「……なんだ、坊主か……どうしたんだ、薪なんか持って」
少年「ああ、いえ……銃声が聞こえたので、何か武器を持って行こうと思ってそのあたりの家から……」
用心棒「……」
用心棒「はっ、遅えんだよ」
相棒「……二人共。引き揚げを……」
用心棒「んっ?ああ……ドタバタ騒ぎを聞きつけた野次馬が集まってくるかもしれんしな」
少年「あ……そういえば、向かいの家が騒がしかったような」
相棒「大変だ。急ごう」
少年(淡々としてて全然大変そうじゃないなあ)
用心棒「心配しなくていい。こういう後ろめたい奴の家には、決まって……」ウロウロ ガチャガチャ
バチッ バクンッ!
少年「あっ!」
少年(壁がばね仕掛けで開いた!奥には暗い通路が続いている……!)
相棒「よし。早速」
用心棒「待て、持って行けるものは持って行こう。風呂敷は……あった」ゴソゴソ
用心棒「まず仕込み箪笥の中にあった武器弾薬……」ガチャガチャ
相棒「提灯……それに火……」カチャカチャ
少年「えーと、えーと……あっ、櫃にご飯が残ってます」カパッ
用心棒「おお良いな、適当に握って、何かに包んでおいてくれ」ガチャガチャ
相棒「浪人どもの武器は」
用心棒「重いからやめておこう。一応使えないように壊しておいてくれ」
用心棒「多分鍛冶仕事用の鎚がそのあたりにあるはずだから、それで強かに打てばいい」
相棒「……」コクリ
スタスタ ガチャガチャ
ガキーンッ! バキャッ! ガキンッ!
用心棒(四天王が全滅したとはいえ、いつ追手が襲ってくるかわからん。欲張って大量の武器を抱えて疲れるのは悪手……)
用心棒(……四天王が、全滅……か)
用心棒「よし、武器はこれでよし」ギュッ
相棒「終わった。準備万端」
少年「こっちも終わりました!」
用心棒「俺も今……ん?」パラッ
用心棒(これは……手紙?)
……
ザワザワ ガヤガヤ
魚屋(んっ?なんだ、もう日も落ちたっていうのにこんな裏通りに人込みが……)
魚屋「あっチョウさん!反物屋のチョウさんじゃないか!」
反物屋「おお、あんた魚屋の」
魚屋「何ですこの人込みは、一体何があったっていうんです?」
反物屋「うんにゃ、私もよくわからんが、どうも斬り合いがあったようだよ」
魚屋「斬り合い!」
反物屋「なんでも鉄砲も使われたとか」
魚屋「鉄砲!」
反物屋「それに、騒ぎを起こした奴らがまだ中にいるようでね」
魚屋「ヒエーッ!」
反物屋「おっと、しかしもう安心だ。見なよ、奉行所の連中が来た」
町奉行「全員整列ッ!」
侍甲「はっ!」
侍乙「はっ!」
侍丙「はっ!」
侍丁「……はっ」
町奉行「よしッ!これより状況を説明する!」
町奉行「この鍛冶屋で斬り合いがあったとの情報が入ったッ!鉄砲も使われたらしい!」
町奉行「更に!下手人どもはまだ中にいるらしい……これに収集をつけるのは楽ではない」
町奉行「しかし商人の胡散臭い私兵や尊王攘夷の馬鹿どもに我々の力を示すには絶好の機会だッ!」
町奉行「これより突入する!さすまたァ!」
侍甲「準備よし!」ガチャッ
町奉行「十手ェ!」
侍乙「準備よし!」カチャッ
町奉行「提灯ッ!」
侍丙「準備よし!」スチャッ
町奉行「特別装備!竹束ァ!」
侍丁「……準備よーし」ガサッ
町奉行「行くぞァ!……スウーッ」
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