私的良スレ書庫
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元スレモバP「そういえば……」
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>>98
ちひろの前では鬼や悪魔でさえ涙を流すと聞いたんだが……
ちひろの前では鬼や悪魔でさえ涙を流すと聞いたんだが……
P「もう決めたんです……」
ちひろ「……」キッ
P「行くって決めたんです!」グッ
ちひろ「このっ! わからずや!」バッ
P「どうしてそこまで止めるんですか!」
ちひろ「会社にとって不利益になるからです!! たとえ社長が言ったことでもです!」
P「社長の考えだってあります! 俺がいなくなった後のことは、考えてるはずです!」
ちひろ「貴方以外にCGプロのプロデューサーは務まらないんですよ!!」
ちひろ「貴方だって知っているでしょう!? 」
ちひろ「貴方の負担を減らそうと思って、何人も新しいプロデューサーを雇った!」
ちひろ「でもみんな仕事が辛いだとか、荷が重いとか言ってすぐに辞めていった!」
P「それは……」
ちひろ「そんなことが何回も続いたら、誰だって貴方のことが心配になります!不安に思います!」
ちひろ「でも貴方は辞めなかった! それどころか、どんどんスカウトして!いつでも笑顔で仕事していた!」
ちひろ「アイドル達は貴方のことを信頼しています! 依存していると言える子だっています!」
ちひろ「その子達が、貴方がいなくなったらどうなると思います?」
P「……」
ちひろ「仕事を放り投げて、ハリウッドに追いかけにいく子だっているかもしれません。塞ぎ混んで、活動を停止しちゃう子だっているでしょう」
ちひろ「そうなった時、もうこのプロダクションはどうにもできない! 最悪潰れてしまうかもしれない!」
ちひろ「貴方一人のせいで!!」
ちひろ「はあ……はあっ……」
P「ちひろさん……」
ちひろ「なんですかっ!」
P「もっとアイドルのこと信用してください」
P「アイドル達に、そんなことする子はいません」
ちひろ「貴方はなにもわかってない! なにもわかってないくせに!」
P「わかってないのはちひろさんだ! 俺の育てたアイドルにそんな弱い子はいない!!」
ちひろ「っ!」
P「ちひろさんは誰のこと言ってるんです! 俺が直接その子に伝えます!必ずわかってくれるはずです!」
ちひろ「……」
ちひろ「……今日智絵里ちゃんがオフで寮にいます」
P「智絵里? 智絵里に伝えれば良いんですか?」
ちひろ「ええ……そこまで言うのなら行ってみてください」
ちひろ「どうなっても知りませんよ!!」
P「ええ! 智絵里はすぐわかってくれます! それでちひろさんにも許可を頂けるんですね!」
ちひろ「引き留められますよ! 絶対に!」
P「だから信用しろっての!行ってきます!」ガチャ!
バタンッ!!
ちひろ「ハア……ハア……」ヘタッ
ちひろ「私だって……私だって寂しいんですよっ……行ってほしくないんですよ?……」グッ
ちひろ「……っ……っ!……ぐすっ」
Pがいなくなると会社が存続しないって
考えてみると恐ろしい状況だよな
考えてみると恐ろしい状況だよな
ワンマン経営なのにそのワンマンが一社員ってのはブラックを通り越して歪としか言いようがない
よく考えなくても大概というかほとんどの人は重圧と忙しさで死ぬだろ
P「勢いで外にまで出てきてしまった……」
P「ちひろさん、泣かなかったなぁ~」
P「それどころか鬼みたいに怒ってたな……会社命! みたいな」
P「まぁチャンスはまだあるし、とりあえず智絵里のとこに行くかな」
P「はぁ~」トボトボ
P「智絵里か……」
P「智絵里に言うの嫌だなあ……」
P「すごい良心が痛みそうだし」
P「他の子で痛まない訳じゃないけど、智絵里は特になぁ」
――女子寮――
P「なんて考えてるうちに着いちまった……」
P「とりあえず管理人さんに挨拶に行って、来客用のゲート開けてもらおう」
P「おはようございます。Pですがー」ピー
「おはようP。なにか用かな」
P「少し智絵里と話すことがありまして
。オフだと思うんですが、居ますか?」
「ああおそらくいるだろう。寮を出た記録もないしな」
ガチャ ウィーン
「開けたぞ。入りなさい」
P「ありがとうございます」スッ
P「なんか様になってますね。ベテトレさん」
ベテトレ「あぁ。まさか寮の管理人を任せられるとは思わなかったが」スッ
ベテトレ「君にアイドルをさせられるよりは、充実しているよ」
P「ベテトレさんなら、充分アイドルとしてもやっていけると思うですけどね」
P「それより、わざわざ出てきて下さって、ありがとうございます」
ベテトレ「あぁ別に気にしなくていいよ」
ベテトレ「今日はレッスン担当じゃないし
、部屋に籠りっぱなしも疲れるからな」コキコキ
P「大変ですね」クスッ
P「というか」
ベテトレ「ん?」
P「普段着でもその柄なんですね。グレーで緑のラインが入ったやつ」
ベテトレ「い、いいだろう別に……キミが来るとは思わなかったし……」
P「そうですね。急にお邪魔して申し訳ないです」
ベテトレ「んん! 次に来るときはしっかりと連絡するように!」
P「はい」クスッ
P「それよりベテトレさん。ちょっと伝えたいことがありまして……」
如何にブラック気味だろうとPがクズなので同情する気は全く起きない
ベテトレ「緒方にじゃなくて、私にか?」
P「はい。ちょうどいいというか、ベテトレさんにも言っておきたかったことなので」
ベテトレ「ああいいよ。なんだ?」
P「実は俺、ハリウッドに研修に行くことになりました」
ベテトレ「ほう」
P「え?」ポカーン
ベテトレ「期間は?」
P「え、えーと一年間くらいですかね……」
ベテトレ「一年間か! まあまあ鍛えられるんじゃないか? いい機会だ」ウンウン
ベテトレ「楽しんでこいよ」ポンッ
P「なっえっ? それだけですか?」アセ
ベテトレ「ああ。君にとって素晴らしい経験になるだろうから、是非行ってくるといい」
P「は、はい……」
ベテトレ「フフ……行かないでと泣いて引き留めたほうがよかったか?」
P「そ、そういう訳じゃないですけど」
ベテトレ「生憎、そういうのは苦手でな。私だって勿論寂しいさ」
ベテトレ「でも、君の為になることを、私が止めるわけにもいかないだろう?」
ベテトレ「人生には、避けては通れないことがあるものだよ。それに……」
ベテトレ「君には今よりもっと素晴らしいプロデューサーになってほしいからな」
P「ベテトレさん……」ジーン
ベテトレ「CGプロのことは私達に任せて、心置きなく行ってきなさい」
ベテトレ「さあ、もう行った。そのこと緒方にも伝えるんだろう?」
ベテトレ「彼女は君に少し依存しているところがあるが、まあ必ずわかってくれるさ」
P「はいっ! なんか俺、自信が湧いてきました! ありがとうございました!」
P「それじゃあまた!」スッ
ベテトレ「ああまたな」スッ
タッタッタ……
ベテトレ「……ふぅ」
ベテトレ「……っ私もまだまだ若いな……っ…別れなんて、何回も経験してるはずなのに」ポロ
ベテトレ「頑張れよ、P」ズズッ
P「ベテトレさんには激励の言葉を頂いてしまった……」
P「今さら嘘でした。なんて言えないような……」
P「ハリウッド研修……か」
P「……よしっ待ってろ智絵里! 」タッタッタ
――――
P「ピンポーン!」ピンポーン
「はーい」パタパタ
智絵里「どちらさまですか?」ガチャ
P「よう」ヌッ
智絵里「わっ! Pさん! どうしたんですか? 今日はわたし、オフですよね?もしかして、なにか予定がありましたか?」
P「どうどう落ち着け智絵里」ポン
智絵里「は、はいっ……」
P「ちょっと話があってきたんだ。重要な話。悪いけど、家にあげてもらえるか?」
智絵里「はい……お部屋片付けるんで、ちょっと待っててもらってもいいですか……?」
P「ああ。急で悪いな」
智絵里「いえ……だいじょうぶです」
ほんとにハリウッドに研修行きそうだが、これってドッキリてか嘘よな?
ほんとにハリウッドに研修行きそうだが、これってドッキリてか嘘よな?
嘘だってバレて村上組の皆さんの手で
コンクリート&ドラム缶装着した状態で東京湾海底に研修先が変更になるって可能性もあるじゃないか
コンクリート&ドラム缶装着した状態で東京湾海底に研修先が変更になるって可能性もあるじゃないか
智絵里「おまたせしました……」
P「お邪魔します」スッ
智絵里「はいっ」
P「おいしょっ」スワル
智絵里「いま、お飲み物もってきますね」タッ
P「なにからなにまで申し訳ないな」
智絵里「いえっわたしもPさんが来てくれて、うれしいですから……」
智絵里「どうぞ……お茶でよかったですか?」
P「うん。ありがとう」ゴク
P「うまいっ 」テレー
智絵里「ふふっ……」
智絵里「Pさんが来てくれるの、いつぶりですかね?」
P「うーん……去年の夏にライブイベントの打合せで来たきりかなぁ……」
P「でも前と変わらず、可愛い部屋だな」
智絵里「そっそんな……ありがとうございます……」テレ
P「で、だ。話ってのは……」
智絵里「あのっ」
P「ん?」
智絵里「前に京都で撮影があったとき、一緒に散策しましたよねっ」
P「あーあのときな! 智絵里が目を輝かせて観光してるから、俺もすごく楽しかったよ」
智絵里「は、はずかしいです……」
智絵里「でも、とっても楽しかったので、また行きたいですね……」
P「そうだな。機会があったらまた行こうな」
P「そう、伝えなきゃいけないことが」
智絵里「そういえばわたしっ」
P「」
P「ん?どうした?」
智絵里「また四葉のクローバー見つけたんです。栞にしたので、Pさんにあげますね」スッ
P「おーありがとうな。でも前にもらったやつも大事にとってあるぞ?」
智絵里「うれしいんですけど、どうせなら使ってほしいなって……Pさん本を読むときに別のやつ使ってるから……」
P「なんかもったいなくてなーそういうことなら是非使わせてもらうよ」
智絵里「はいっ……えへへ」
P「さて「あのっ」」
P「智絵里……さっきから様子が変だぞ?」
智絵里「す、すみません……」
P「いや、いいんだが……なんかあったのか? 」
智絵里「いえ……なんとなく、Pさん用件だけ話したら、すぐに帰ってしまう気がして……」
P「そりゃあ……」
智絵里「最近、Pさんにあまり会ってなかったのでいっぱい話しておきたくて……」
智絵里「お忙しいとはわかっているんですけど……」
P (可愛い」
智絵里「ふぇっ?うぅ…… 」カァ
P (いけね)
智絵里→自傷できる引き留める
響子→笑顔で付いてく
ゆかり→胡蝶の夢に陥る
まゆ→知ってる
響子→笑顔で付いてく
ゆかり→胡蝶の夢に陥る
まゆ→知ってる
智絵里「でも、もうだいじょうぶです。用件は……?」
P「ああ、えっとだな……」
P「ハリウッドってわかるか?」
智絵里「は、はい……あの映画とかで有名なところですよね……?」
P「ああ」
P「そこに研修に行くことになったんだ。期間は一年間で、一ヶ月後に出発する予定だ」
智絵里「えっ……研修……ですか?」
P「ああ」
智絵里「……」
P「智絵里?」
智絵里「いやですっ……」フルフル
P「智絵里……」
智絵里「い……やです……っ……」グス
>>149
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