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    元スレ俺「レズから告白受けたった」

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    1 :

    どっかに載せたSSを投稿する。絶望的に観覧数が少なかった為。

    2 = 1 :

    俺は普通の高校生

    誰がなんと言おうが、俺は普通の高校生だ。

    決して同性愛者でも、変態でもない。

    ちょっと違うと言えば、成績だ。

    俺はすこぶる悪い。赤点は回避できるが。

    まぁ、そこの所はどうでも良い。俺が言いたいのは







    下駄箱に手紙が入っていたらどう思うだろうか?

    3 = 1 :

    俺は普通の高校生

    誰がなんと言おうが、俺は普通の高校生だ。

    決して同性愛者でも、変態でもない。

    ちょっと違うと言えば、成績だ。

    俺はすこぶる悪い。赤点は回避できるが。

    まぁ、そこの所はどうでも良い。俺が言いたいのは







    下駄箱に手紙が入っていたらどう思うだろうか?

    誰だって、告白されるとか考えるに決まってる。

    だが、友達が言うには、

    『お前の頭、結構エロイ事だな。』

    『贅沢は敵です』

    『リア充死ね!!』

    と言ってきた。

    俺はとりあえず校舎裏に行こうとすると

    『さよならだ。俺はもう俺達の仲間じゃない。』

    『がんばれ。そして爆死しろ。死ね』

    『何が嬉しくて三次元なんか……』

    と言ってきやがった。

    4 = 1 :

    ずっと友達だと思っていたが、こんなもんなのか

    だが、現実はもっと厳しいものだと。改めて実感された。

    テレビで見ている楽しんごとか、IKKOとか。

    ホモキャラがリアルに見えてくる。

    そこに居た女は、少し小柄で、ツインテールの永沢だった。

    いつも明るく、皆のムードメーカーとなっている。

    簡単に言えばアイドル的存在だ。

    その時、俺が初めて発した言葉は

    『手紙、間違ってたんじゃねえの?』

    だった。中二病じゃねえか。

    5 = 1 :

    『あんたで間違いないわよ』

    ものすごい偉そうな態度

    そうだ。こいつは明るいが、結構我がままな性格だった。

    あまり好きでないキャラだ。

    エロゲでも、俺はこんなキャラは選ばねぇ。

    なのに、何故か俺はドキドキしていた。

    落ち着けなかった。

    そわそわして、なんだか俺怪しい雰囲気。

    『あのさ………』

    永沢が、言葉を発した。

    その言葉一つに、なんだか一つ一つ頭が赤くなる。

    その時に聞いた言葉は。

    『上級生の真弓さんって知ってる?』

    6 = 1 :

    え?

    どうしてこのタイミングで上級生の名前を?

    『知ってるって……そいつ』

    俺の幼馴染じゃねえか。

    子供のときは、一緒に鬼ごっことかかくれんぼとか

    男子に混じって遊んでいたが、

    今は関係が過疎っちまって。ほとんど接触が無い。

    さらに真弓は陸上部に入って、力がついてきている。恐怖さえ感じている程だ。

    7 = 1 :

    『………なんでこんな時に真弓の話なんか…』

    『アンタには分からないわよ』

    俺は溜息を吐いた。なんだ告白じゃねえのか。

    やっと彼女持ちになれると思ってたのに。がっかりだ

    『知らん。んなもんお前が聞けよ。お前女子だろ』

    『はぁ?そんなもんわけ分かんないわよ!』

    『女子なら女子なりに話しかけやすいだろうが。俺に聞いてどうすんだ』

    『んなもん聞けるわけないでしょ!!私は陸上部でも無ければ真弓さんと同じクラスでもない』

    8 = 1 :

    こいつの言葉が今度は、面倒くさく感じた。

    『ああ!もう!!なんで真弓の事を調べる必要があるんだよ!?』

    そう言った時、顔がだんだん赤くなってくる。

    意味が分からない。どういう事だ?

    『…………だから』

    『は?』

    何を言っているのか分からなかった。

    『あんたの方が、真弓さんの事をいっぱい知っているでしょ?だからよ』

    『答えになってない。俺はもう帰る。めんどくさい。じゃ』

    俺はそう言って、後ろを向いて手を振った。

    9 = 1 :

    『私はねぇ!!真弓さんの事が好きなのよ!!!』

    その声が響いたとき、俺はその場で固まった。

    そして、ぎこちなくその場を振り返った

    『………は?』

    さっき言ったことが理解できなかった

    その時、永沢の顔がみるみる赤くなってくる

    『…………いい加減にしなさいよ……。二度は言わないわよ!!』

    『え?え?ちょっと待て。お前は、あの、女で、あの女と、え?ええ?』

    俺は、混乱が止まらなかった。

    10 = 1 :

    『えええええええええええええええええええええ!?』

    俺はついに、驚きその場で転んだ。

    逃げよう。こいつまじで変態だ。

    その時、後ろから泣き声が聞こえた

    『あああ!もう!!だから言いたくなかったのよ!!』

    そいつの泣き顔を見たとき、身体が動かなくなった。

    やばい、怖い。俺は意味の分からない恐怖に襲われた

    『そ……そうか。じゃぁこれは俺達だけの秘密な。じゃ!!』

    俺は急いで地面を蹴ってその場から逃げ出した。

    11 = 1 :

    『死ねぇ!!野々村ぁ!!』

    『ぎゃぁぁああああああああああああ!!!』

    先ほどの友達が、タックルをしてきた。

    『行け!松田!!』

    『オウケィ!!』

    そう言って松田は俺の上にジャンプして乗ってきた。

    『ぐふっ!!』

    『次々行けよぉおおおお!!!』

    12 = 1 :

    死ぬ。死んでまう。このままじゃマジで死んでまう。

    『おい野々村ぁ!!てめぇリア充おめでとう!!俺達からのハッピープレゼントだ!!!』

    『があああああ!!待て!!待て待て待て!!待てって!!』

    俺は、押しつぶされながらも、反論した

    『問答無用!!!』

    『門答しろよ!!俺はまだリア充じゃない!!』

    そう言ったとき、友達の顔が変わる

    『え?どゆこと?』

    『ある意味告白だったが、俺の事が好きだとかじゃなかった!めちゃくちゃどうでも良い話だった!!』

    13 = 1 :

    そう言った瞬間、友達は降りて、笑顔を俺達に見せた。

    『そうか!!野々村!!お帰り!!』

    『歓迎するぜ!振られた男!!いや勘違い男!!お帰り!!』

    『お帰り!!ひゃっふぅ――――!!』

    友達は、ものすごく楽しそうだった。

    その楽しそうな状態が、ものすごく腹が立った。勘違いしたのはお前らだろうが

    14 = 1 :

    その後、皆でマックに行ってポテトをむしゃぶりながら今期のアニメは面白いとか話していた。

    欝アニメは糞とか、それで松田が怒り、腹をぶつけ合って喧嘩をしていた。

    食い終わった後、俺達は家路についた。

    俺は残っていた牛乳を飲みながら歩いた。

    今日はなんだかものすごく疲れた。その時、携帯にメールが届く。

    そのメールは、誰からかは分からない。

    15 = 1 :

    『誰だ?』

    そう言って空けると、中身は永沢だった

    俺は思わず飲んでいた牛乳を噴出した。そしてむせた

    咳をしながら中身を見ると、

    《真弓さんからメールアドレス聞きました。変身してください。質問に答えなさい。》

    ふざけるな。

    俺は携帯を抹消すると、2秒後またメールが届いた

    《消しても無駄だよ》

    俺は真っ先に後ろに振り向いた。あの野郎がストーカーしてやがんのか!?

    だが、後ろに人は居ないし、人の気配も無い。

    16 = 1 :

    部屋に戻ると、メールが来てから電源を切っていた携帯の電源を入れた。

    メール着信を見てみると

    永沢のメールが34件

    『うわぁ気持ち悪い』

    俺はそう言いながら、

    《ごめん携帯切ってた》

    というメールを送った。

    というか、メアドを真弓から聞いたなら、真弓のメアドを取れ。糞が

    その時。10秒後にメールが返信してきた

    《今度からはちゃんとメールを確認することね。それじゃあまず、単刀直入に言うわ。》

    偉そうに。

    17 = 1 :

    下にスクロールすると、そこに文があった

    《真弓さんの好みのタイプって、どんな人なの?》

    知るわけねぇだろうがぁああああああああああああああ!!!!

    んなもん知ったとして、俺はどうすれば良いんだ!?あん!?

    だが、大体予想はつく

    前に最後に真弓の部屋に行ったとき、そこには何があった?

    《部屋には、ジョイナーのポスターが貼られていた》

    とりあえず、その言葉を永沢に送った。

    18 = 1 :

    その時、また返信が来た

    《誰?》

    《ググれ》

    そのやり取り、たった3秒

    《私、あんなに筋肉ついてない!》

    馬鹿みたいな言葉が返ってきた

    当たり前だろうが!!女が筋肉ついて女がそれに惹かれると思うか!?

    《だったら、別の方法を使ったらどうだ?》

    正直、俺は同性愛者の仲間じゃない。

    むしろ気持ち悪い。芸人とかなら面白いが、

    19 = 1 :

    BLとかなら、なんとか理解はできる。アッー!とかギャグとして使える


    だが、GLはどうだ。百合展開とか、俺には需要は無い。松田は興奮していたが

    その根源が、今話をしているのだが。俺はもう駄目かもしれない。

    《別の方法って、何よ》

    《知らぬ》

    その間、たった2秒

    20 = 1 :

    それに、俺は今の真弓の事さえ分からない。

    陸上部でどれ程ゴリラになったのかも分からない。

    というか、もう5年は話をしていない。

    しかも、最後に話したのは

    『あ、ベンチの上にでけぇウンコ』

    だった。死にたい

    メールの返信が帰ってきた

    《役立たず!もっと頭を捻って!!》

    俺は携帯の電源を切った。

    そして、充電をした。眠りにつこうとした。

    21 = 1 :

    学校に行くと、また下駄箱に永沢から手紙が入っていた。

    『モテモテだな。野々む…あ、なんだ永沢か』

    『こんのリア充野ろ…あ、なんだ永沢か』

    『覚悟しろよ、今日こそギタギタに…あ、なんだ永沢か』

    友達が、俺にその手紙について話してくる。

    どうやら、永沢からの手紙だと、またどうでも良い事言われるんだろうという認識があるようだ。

    友達は全員、同情と不適の笑みの混じった顔をしていた。無駄に渋い顔をしている。ムカツク

    22 = 1 :

    また再び校舎裏に連れて行かれ、永沢に絡まれる

    『ちょっと?何で途中で電源を切ったわけ?』

    『だってさ……お前自分で考えてねぇだろ?』

    すると、永沢はイライラしたように答える

    『当たり前!私じゃどうしたら良いか分かんないからアンタに聞いてんのよ!』

    『俺だってそれ程知ってる訳じゃねえよ。』

    『でも、真弓さんの事なら分かるでしょ!?ずっと幼馴染で過ごしたのなら、もっと情報をくれたって良いじゃない!』

    俺は溜息を吐いて、永沢に言葉を送った

    『そうか。一つだけ、真弓も俺もお前もハッピーエンドの結末が来る方法はあるぞ』

    そう言うと、永沢は期待の顔で俺を見る。

    23 = 1 :

    『へぇ、どんなの?教えて!』

    あ、こいつ馬鹿だ。

    恐らく、俺より馬鹿なんじゃないだろうか。

    とりあえず、現実を言っとこう。

    『あきらめろ。お前は異常だが、真弓は正常だ。同性愛の事なんか分かんないだろうし。お前と結ばれたいなんて思ってない。お前が諦めれば、真弓とも友達でいれるんじゃねえか』

    そう言うと、永沢は固まる

    これで、分かってくれただろうか。そう思って溜息を吐くと。永沢は大人しく声を出す

    『………私だって分かってたわよ。そんな事。』

    そう言って、永沢も溜息を吐く

    24 = 1 :

    『私はね。こんなに人を好きになったのは初めてなの。だから、自分でも何やってるか分かんないのに。私は、それでも……』

    はぁ。と俺は溜息を吐く。

    多分、こいつは何言っても無駄。

    そう言って、俺は永沢の小さい頭に手を置く

    『だったら、もう俺に構うな。一人でなんとかしろ。俺が言えることは、何も無いんだからよ』

    と、そう言った。

    正しく言えば、責任転換だ。そしてこの状況を思いっきり捨てたい。

    25 = 1 :

    こいつとの関係も捨てたいと思ったからだ。

    だっておかしいだろ?同性愛者だぜ?

    俺はまとも。エロ本で興奮するし、女の胸見て揉みたいとも思う。

    こんな同じ性の奴と恋愛したいと思う奴の思うことなんか分からない。

    俺は永沢の頭に置いた手をどけて、その場から離れた。

    その後、クラスで永沢に会っても、永沢は俺の目を見なかった。

    俺も、それを確認すれば安心できた

    26 = 1 :

    だが、家に帰ると、永沢からメールが来た

    《恋愛の事は、諦めるつもりだけど。だったら、もう少しだけでも真弓の話をしてください。》

    諦めてねえじゃねえかよ!!

    イライラした俺は、全く別の話をしてやろうと別の話をしてやった

    《公園で、草をむさぼり食ってた老人が居た》

    そう送ると、返信が来た。

    《どういう事?草食系老人って事?といよりも、真弓さんの話は?》

    また、語尾に真弓

    27 = 1 :

    イライラした俺は、またふざけた事を書いて送った

    《草食系老人って事は、しわしわになった山羊のミイラって言いたいのか?》

    そう送ると、永沢からまた返信

    《何?ふざけてる?ねぇふざけてるの?ねぇ?》

    俺は笑った。ここまで反応が良いとは、

    もうこいつには真弓の話をしないと決めた。

    そうすれば良い気味にもなるし。しばらくすればもう送ってこないだろう。

    だが、今日は動画サイトに行きたいため、

    《眠ります》

    と書いて、電源を切った

    28 = 1 :

    翌日、学校では永沢と話せず、

    また家に帰るとメールが来た。ふざけて返した


    永沢《真弓さんのスリーサイズは?》

    俺《俺の家のドラム缶のスリーサイズなら分かる。上から320、320、320》

    29 = 1 :

    また翌日、学校で永沢は話はしない。

    家に帰ると、メールが来る


    永沢《真弓さんの好きなお菓子って何なの?》

    俺《プロテイン》

    30 = 1 :

    また翌日、学校で永沢に呼ばれる

    『いい加減、まともになりなさい!』

    と言ってた。後、

    『あの後、高志は秘密組織に捕らえられて、鳥人間になった後どうなったのよ!』

    と、昨日のメールの話を持ってきた。

    学校でその話をされると、ものすごく恥ずかしい。

    頼むから止めてくれ。と思い、俺はその場からダッシュで逃げた。

    後ろで永沢が呼び止めたが、俺は聞こえないふりをした

    31 = 1 :

    そのまた翌日、永沢から

    『高志はキングスライムに食べられて、溶けてしまったじゃない!!あの後どうなるのよ!!』

    と、教室で堂々と言われた。

    俺は窓を開けて、身を乗り出し、

    全力疾走で無断早退した。

    32 = 1 :

    家で泣きながらベッドで寝ていると、もう午後0時になっていた。

    そして、永沢からメールが届いた。

    もう、こいつとメールしたくない。

    俺は携帯の電源を消そうと、携帯を開けると、タイトルからしてメールの内容が気になった。

    {緊急事態!}

    メールを開けると、本当に緊急事態な内容が書かれていた

    《真弓さんから、図書館で二人きりになるようにと言われた。どうすれば良いんだろう。》

    そう書かれていた。

    何かおかしい。近いうちに学校行事があるわけでもない。

    33 = 1 :

    真弓は3年生だが、まだ受験があるとは聞いていない。

    それに、受験対策を下級生に聞く事はしないはずだ。

    『まぁ、どうでも良いや。』

    仮にそれが愛の告白だったとしても、ただ二人は幸せになるだけだ。

    俺にはそんな事、別にどうって事は無かった。

    34 = 1 :

    《てめぇ!!永沢とどんな仲になりやがった!!》

    《男で永沢と話できているのお前だけらしいじゃねえか!!どういう事だ?ああん!?》

    《リア充、今から殺しに行きます。午後10時から》

    というメールが、頻繁に来る。

    もう嫌だ。死にたい。死んでしまいたい。

    35 = 1 :

    放課後

    永沢は、真弓の言われたとおりに図書館で一人でそこに来た。

    その場所では、たった一人、真弓さんが一人でたたずんでいた。

    真弓の姿を見るたび、永沢は戸惑ってしまう。

    『あ、良く来たね。』

    真弓は、そう言って永沢を迎えた。

    永沢は、まるでいつもと違う雰囲気に戸惑っていた。

    いつもは明るい永沢が、この日はいつもより大人しくなっていた。

    『あ……あの、お話って……』

    永沢は、緊張した様子で、真弓の方に近寄る

    36 = 1 :

    『…………』

    真弓は、沈黙した。

    顔も、どこか悲しそうだ。

    その様子に、永沢は少しだけ戸惑う。

    どういう事だろうか。

    自分には、何も理解が出来ない。怖い

    その時、真弓は

    『あのね……違っていたら、違うってそう言って欲しい。馬鹿みたいだとか言って欲しい。』

    そう言ったとき、永沢は少し落ち着いたようになった。

    37 = 1 :

    だが、心の中では、何かが葛藤していた。

    違う?

    馬鹿みたい?

    『あのさ………』

    次の言葉で永沢は沈黙した。

    何も、言い返せない。そんな質問が来た。

    『……私ってさ、野々村の事が好きなんだ……。』

    38 = 1 :

    バン!

    『野々村ぁああああああああああああ!!!』

    『ぎゃぁぁぁああああああああああああああああああああああ!!!』

    窓から、友達が入ってこようとしていた。

    ここは二階だ。どうやって来た

    『てめぇコラァ!!いい度胸してやがんなああああん?』

    『ち……違うって!俺は永沢とは付き合ってない!!断固付き合っていない!!』

    『んな事ぁ!分かってんだよ!!お前は分かってないからムカツクんだボケ!!』

    友達が、イライラしたような顔で言っていた。その顔は、いつもより真剣だ。

    何だ?どういう……

    39 = 1 :

    『お前さ、自分がどれ程リア充か知ってるか?』

    松田が、真剣の顔で俺の顔を見る

    『お前さ、真弓先輩の事知ってるよな?』

    友達からまたそんな言葉が出てきた。

    『なんだ。人気だな真弓』

    『お前、ずっと幼馴染だったってな。』

    そう言われ、俺は沈黙した

    そして、溜息を吐く

    『だから、なんだ?それ以上でもそれ以下でもないはずだが』

    『俺達がそれを知ったのは、高校入ってお前に会ってから、3日後くらいだ』

    だからなんなんだ

    40 = 1 :

    俺はいい加減イライラしてきた。それより窓閉めろ。寒い

    『今、永沢が真弓先輩の所に行っている事を知っているか?』

    『何でお前らが知ってるんだ?』

    すると、友達もイライラしたような顔をした

    『バーカ!!お前本当に知らないんだな!?』

    『あ?』

    『真弓先輩が幼馴染だと知った日に、もう一つ知ったんだよ』

    何が?

    『真弓先輩、お前に片思いLOVEらしいな。』

    41 = 1 :

    図書室の窓から流れる隙間風が、私を攻撃してくる。

    『……………』

    正直、そんな気はしていた。

    いや、知っていた。知りたくは無かったが。

    『あのさ、それで……最近、私も噂を聞いてさ。本当か、確かめたかったんだ。』

    これで、確信はした。

    真弓さんは、あの野郎の事が

    『……永沢さんと、野々村が付き合ってるって、そんな噂がさ……』

    『………根も葉も無い。噂ですよ』

    42 = 1 :

    そう返すと。真弓さんは謝罪した

    『そ……そうなんだ。ごめんね。変な事聞いて』

    そう言われ、真弓さんは席を立った。

    真弓さんが、その場から去ろうとしている。

    その前に、言いたいことあった。

    『真弓さん』

    『ん?』

    去ろうとしている真弓さんに、言った

    『私は………真弓さんの方が好きなんですけどね………』

    43 = 1 :

    『うわぁあぁああああああああああああ!!やめろぉおおおおおおおお!!下ろせぇぇぇええええええええええ!!』

    友達が、俺を縄とびの縄で縛りつけ、祭りのようにはやし立てた

    『あ!そぉれ!わっしょい!!わっしょい!!』

    友達は、目立つように叫びながら、縄で結ばれ動けない俺を祭りの担ぎのように移動した。

    向かっている先は

    『どいたどいたぁ!!野々村様のお通りだぁ!!』

    『学校までお通りだぜぇ!?舐めんなよぉおおお!!!』

    警察の人、早く来てください

    こいつら捕まえて牢屋にぶっこんでください。

    44 = 1 :

    やばい。すっごい恥ずかしい

    『おい野々村ぁ!!』

    松田が、大声で俺を呼ぶ

    『お前、本当に永沢とは何とも無いんだよなぁ!!?』

    『無い!!!無いから!!下ろせ!!』

    『やっだーん!!下ろさない!!』

    そう言って、またわっしょいコールが始まる。

    通行人が俺達に向けて写メ撮ってる。

    45 = 1 :

    『あ!それわっそいわっそい!!!』

    友達の掛け声は、さらに大きくなる。

    どこからこんなテンションが出てくるんだ。いい加減にしてくれ!!!!

    それに、上下運動されてから、なんだか気持ち悪くなってきた……

    46 = 1 :

    『え………?』

    真弓さんの顔は、それは可愛い後輩を見る顔から、ドン引きの顔に変わった

    そして、今にもその場から逃げようとしていた

    『ちょっと……ねぇ?それ……嘘でしょ?』

    真弓さんの眼に移っている私は、多分人間の姿をしていないだろう。

    『冗談はやめてよ……ねぇ永沢さん!』

    その顔は、恐怖でゆがんでいた。

    私は、化け物のように見えるのか。

    そう思うと、なんだか悲しかった

    47 = 1 :

    『私は、…私はこれからどうやって永沢さんに接すれば良いのよ!!ねぇ!!』

    これで、友達の絆も後輩先輩の仲も失ってしまった。

    悲しい、そして死んでしまいたい。

    今なら、屋上から思いっきり飛び降りれるかもしれない。

    それから………

    『何か言ってよ……永沢さん……。ねぇ………』

    私は、もう何も言わない。

    48 = 1 :

    でも、私はたった今言った。

    言いたい事を言った。

    これで十分だ。十分のはずなのに

    ただ、まだ………

    ―――わっしょい!!わっしょい!!

    廊下から、男子の声が響いた

    49 = 1 :

    さらに、その中に聞き覚えのある声が響く

    ―――やめろー!!離せ!もう学校だろうがぁあああ!!

    ―――まだまだぁ!!わっしょいわっしょい!!

    『………野々村?』

    真弓さんが、扉の方に目を向ける。

    すると、その声がこちらに近づいてくる。

    その声が近づいてきた瞬間、私の中の緊張が無くなった。

    なんだか、バカバカしくなった。

    『………なんちゃって』

    50 = 1 :

    『え?』

    私は、笑顔を作り真弓さんに微笑みかけた

    『私が女の人を好きになれるはず無いじゃないですか。冗談ですよ。』

    そう言って、私は扉の方に向かった。

    『永沢さん……?』

    『これは演出ですよ。真弓さん、恋を実らせたいんでしょ?』

    そう言って、私は扉を開けた。


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