私的良スレ書庫
不明な単語は2ch用語を / 要望・削除依頼は掲示板へ。不適切な画像報告もこちらへどうぞ。 / 管理情報はtwitterでログインするとレス評価できます。 登録ユーザには一部の画像が表示されますので、問題のある画像や記述を含むレスに「禁」ボタンを押してください。
VIP以外のSS書庫はSS+をご利用ください。
元スレ新入り「悪の組織に入ったけど想像してたのとなんか違う」ボス「アットホームな職場です!」

みんなの評価 : ○
レスフィルター : (試験中)
ボス「ようこそ、悪の組織へ! えー、君が今日から新しく入る人?」
新入り「はいっ! よろしくお願いします!」
ボス「前科はあるのかな?」
新入り「実は……ないんです」
ボス「いいねえ! 我々は君のような人材を求めていたんだよ!」
新入り「ホントですか!?」
ボス「我が組織はアットホームなのがウリでねえ、今日から君も我々のファミリーだ!」
新入り(ファミリー……! いい響きだ……!)
新入り「はいっ! よろしくお願いします!」
ボス「前科はあるのかな?」
新入り「実は……ないんです」
ボス「いいねえ! 我々は君のような人材を求めていたんだよ!」
新入り「ホントですか!?」
ボス「我が組織はアットホームなのがウリでねえ、今日から君も我々のファミリーだ!」
新入り(ファミリー……! いい響きだ……!)
ボス「さっそく我が組織の≪四天王≫を紹介しよう」
売人「ヒヒヒ……よろしく」
包丁女「よろしくお願いします」
業者「ちわっす!」
大男「ガッハッハ、俺様は厳しいぜぇ?」
新入り「皆さん、よろしくお願いします!」
ボス「しばらくはこの四人に付き従ってもらって、仕事を覚えてもらうよ」
新入り「はいっ!」
新入り(うひゃ~、どの人も凶悪そうだ! こりゃ期待できる!)
売人「ヒヒヒ……よろしく」
包丁女「よろしくお願いします」
業者「ちわっす!」
大男「ガッハッハ、俺様は厳しいぜぇ?」
新入り「皆さん、よろしくお願いします!」
ボス「しばらくはこの四人に付き従ってもらって、仕事を覚えてもらうよ」
新入り「はいっ!」
新入り(うひゃ~、どの人も凶悪そうだ! こりゃ期待できる!)
売人「今日はボクについてきてもらおうか」
新入り「はいっ!」
新入り「ところで、売人さんはいったいなにを売るんですか?」
売人「ボクはヤクの売人だ……決まってるだろう?」ニタァ…
新入り「ヤ、ヤク……!」
売人「そう、お薬さ。君にはサポートをしてもらうよ」
新入り(まだ研修なのに、いきなりこんな大仕事に立ち会えるなんて……)
新入り「はいっ!」
新入り「ところで、売人さんはいったいなにを売るんですか?」
売人「ボクはヤクの売人だ……決まってるだろう?」ニタァ…
新入り「ヤ、ヤク……!」
売人「そう、お薬さ。君にはサポートをしてもらうよ」
新入り(まだ研修なのに、いきなりこんな大仕事に立ち会えるなんて……)
売人「おばあちゃん、具合はどうだい?」
老婆「神経痛がひどくなってねえ……」
売人「おおっ、そりゃいけないねえ」
売人「だったら……」ゴリゴリ
売人「はい、これ。これを食後に飲めば、だんだん痛みが消えていくよ」
老婆「ありがとうねえ。あんたのお薬飲むとすぐ楽になるんだよ。副作用もないし……」
売人「ヒヒヒ、お体を大事にね。おばあちゃん」
新入り「んん……?」
老婆「神経痛がひどくなってねえ……」
売人「おおっ、そりゃいけないねえ」
売人「だったら……」ゴリゴリ
売人「はい、これ。これを食後に飲めば、だんだん痛みが消えていくよ」
老婆「ありがとうねえ。あんたのお薬飲むとすぐ楽になるんだよ。副作用もないし……」
売人「ヒヒヒ、お体を大事にね。おばあちゃん」
新入り「んん……?」
中年「医者から血圧が高めだといわれて……」
売人「だったらこれだねえ。ただし、自分でも血圧を管理しないとダメだよ」
会社員「二日酔いになっちまって……」
売人「ヒヒヒ、飲みすぎちまったかい。これを飲みな。すぐ治まるから」
……
……
売人「ふぅ、今日はこんなところかな。君もお疲れ様」
新入り「いえ……」
売人「だったらこれだねえ。ただし、自分でも血圧を管理しないとダメだよ」
会社員「二日酔いになっちまって……」
売人「ヒヒヒ、飲みすぎちまったかい。これを飲みな。すぐ治まるから」
……
……
売人「ふぅ、今日はこんなところかな。君もお疲れ様」
新入り「いえ……」
新入り「あ、あのっ……!」
売人「なんだい?」
新入り「なんですかこれ? これじゃまるで、ただの薬局じゃないですか!」
売人「だからいったろう? ボクはヤクの売人なんだって」
新入り「はぁ……」
新入り(ヤクはヤクでも、本当に健全なお薬じゃないか……!)
売人「なんだい?」
新入り「なんですかこれ? これじゃまるで、ただの薬局じゃないですか!」
売人「だからいったろう? ボクはヤクの売人なんだって」
新入り「はぁ……」
新入り(ヤクはヤクでも、本当に健全なお薬じゃないか……!)
新入り「うーん……」
先輩『俺は悪の組織に入るぜ……そこで裏社会のトップに立ってやるのさ』
新入り『マジかっけえっす!』
新入り(かっこいいワルだった先輩に憧れて、俺も先輩とは違う悪の組織に入ってみたけど……)
新入り(想像してたのと違う……)
新入り(いや、きっと今日は初日だから、危険のない仕事をやらせてもらったんだろう!)
新入り(裏の仕事は、もっと信用してもらわなきゃ任せてもらえないだろうし……)
新入り(うん、そうに違いない!)
先輩『俺は悪の組織に入るぜ……そこで裏社会のトップに立ってやるのさ』
新入り『マジかっけえっす!』
新入り(かっこいいワルだった先輩に憧れて、俺も先輩とは違う悪の組織に入ってみたけど……)
新入り(想像してたのと違う……)
新入り(いや、きっと今日は初日だから、危険のない仕事をやらせてもらったんだろう!)
新入り(裏の仕事は、もっと信用してもらわなきゃ任せてもらえないだろうし……)
新入り(うん、そうに違いない!)
業者「今日はオレの仕事を手伝ってもらうよ」
新入り「はいっ!」
新入り「ところで、業者さんはいったいなにを……?」
業者「輸入さ。いわゆるミツ輸ってやつ?」
新入り「み、密輸!?」
新入り(なにを密輸するんだろ? やっぱり武器や兵器か? それとも希少な保護動物とか?)
新入り(俺、ワクワクしてきたぞ!)
新入り「はいっ!」
新入り「ところで、業者さんはいったいなにを……?」
業者「輸入さ。いわゆるミツ輸ってやつ?」
新入り「み、密輸!?」
新入り(なにを密輸するんだろ? やっぱり武器や兵器か? それとも希少な保護動物とか?)
新入り(俺、ワクワクしてきたぞ!)
業者「お、積み荷が来た」
新入り「ずいぶん堂々と輸入するんですね。もっとコソコソやるのかと……」
業者「コソコソやってたら、作業がはかどらないからね」
新入り「あー、なるほど。堂々とやった方がかえってバレないといいますしね」
新入り「で、商品はなんです?」
業者「これを輸入したんだ」
新入り「なんですかこれ?」
業者「ハチミツだよ」
新入り「は?」
新入り「ずいぶん堂々と輸入するんですね。もっとコソコソやるのかと……」
業者「コソコソやってたら、作業がはかどらないからね」
新入り「あー、なるほど。堂々とやった方がかえってバレないといいますしね」
新入り「で、商品はなんです?」
業者「これを輸入したんだ」
新入り「なんですかこれ?」
業者「ハチミツだよ」
新入り「は?」
新入り「あの……密輸じゃないんですか?」
業者「だからミツ輸だよ。ハチミツを輸入したんだからミツ輸」
新入り「はぁ……」
業者「このハチミツは海外のごく一部の地域でしか採れないから、ものすごく貴重なんだ」
新入り(なんだこのしょうもないオチは……)
新入り(いや、もしかして、ヤバイ作用のハチミツだったり? 舐めると幻覚が見えるとか……)
業者「だからミツ輸だよ。ハチミツを輸入したんだからミツ輸」
新入り「はぁ……」
業者「このハチミツは海外のごく一部の地域でしか採れないから、ものすごく貴重なんだ」
新入り(なんだこのしょうもないオチは……)
新入り(いや、もしかして、ヤバイ作用のハチミツだったり? 舐めると幻覚が見えるとか……)
業者「ちょっと舐めてみるかい?」
新入り「え、いいんですか?」
業者「自分が扱う商品の味を知っておくのも仕事のうちさ」
新入り「……」ペロッ
新入り「あまぁーい! うんまぁ~~~~~い!」
業者「だろ?」
新入り「はいっ! 濃厚な甘さと程よい酸味、それでいて後味はスッキリしてて……」
新入り「これをパンに塗ったら最高の朝食になりますよ!」
新入り(ってなに食レポしてんだ俺は)
新入り「え、いいんですか?」
業者「自分が扱う商品の味を知っておくのも仕事のうちさ」
新入り「……」ペロッ
新入り「あまぁーい! うんまぁ~~~~~い!」
業者「だろ?」
新入り「はいっ! 濃厚な甘さと程よい酸味、それでいて後味はスッキリしてて……」
新入り「これをパンに塗ったら最高の朝食になりますよ!」
新入り(ってなに食レポしてんだ俺は)
包丁女「今日は私の仕事を手伝ってもらいます」
新入り「いったいどんな仕事ですか?」
包丁女「死体を切ったり売ったりするお仕事です」
新入り「えええっ!?」
新入り「そんなの俺にできるかなぁ……」
包丁女「練習すればすぐできるようになりますよ」
新入り「頑張ります!」
新入り「いったいどんな仕事ですか?」
包丁女「死体を切ったり売ったりするお仕事です」
新入り「えええっ!?」
新入り「そんなの俺にできるかなぁ……」
包丁女「練習すればすぐできるようになりますよ」
新入り「頑張ります!」
ザクッ! ザクッ! ザクッ!
包丁女「うん、引き締まったいい身ですね」
新入り「あの……これは?」
包丁女「ご覧の通り、マグロですけど」
新入り「たしかにすごい包丁さばきですけど……」
包丁女「さあ、お客が来ます。売りますよ。あなたも元気よく声を出して下さい」
新入り「は、はいっ」
包丁女「うん、引き締まったいい身ですね」
新入り「あの……これは?」
包丁女「ご覧の通り、マグロですけど」
新入り「たしかにすごい包丁さばきですけど……」
包丁女「さあ、お客が来ます。売りますよ。あなたも元気よく声を出して下さい」
新入り「は、はいっ」
新入り「いらっしゃい、いらっしゃーい!」
新入り「マグロおいしいよー! 今日のは特に身が引き締まってますよー!」
新入り「そこの奥さん、ちょっと食べてってー!」
包丁女「よく声が出ていますし、ずいぶん手慣れてますね」
新入り「実は魚屋でバイトしてたことがあって……」
包丁女「まぁっ、頼もしい。そのうち、あなたにも包丁を握ってもらうことになるでしょう」
新入り「……楽しみにしてます」
新入り「マグロおいしいよー! 今日のは特に身が引き締まってますよー!」
新入り「そこの奥さん、ちょっと食べてってー!」
包丁女「よく声が出ていますし、ずいぶん手慣れてますね」
新入り「実は魚屋でバイトしてたことがあって……」
包丁女「まぁっ、頼もしい。そのうち、あなたにも包丁を握ってもらうことになるでしょう」
新入り「……楽しみにしてます」
大男「今日は俺様についてこいやァ!」
新入り「はい……」
新入り「大男さんは何をやるんです? 引越しの手伝い? それとも畑仕事ですか?」
大男「バカいっちゃいけねえ! 土地をいただくのよォ!」
新入り(おおっ、地上げ!? ついにそれっぽいの来た!)
新入り「はい……」
新入り「大男さんは何をやるんです? 引越しの手伝い? それとも畑仕事ですか?」
大男「バカいっちゃいけねえ! 土地をいただくのよォ!」
新入り(おおっ、地上げ!? ついにそれっぽいの来た!)
大男「んじゃ、爺さん、ここにハンコ押してくんな」
老人「こんな土地をこれほどの高値で買い取ってくれるなんて、ありがとう」ポンッ
大男「いいってことよ!」
新入り「……」
大男「どした?」
新入り「なんていうか、えらく平和的ですね」
大男「あぁん? どんなの想像してたんだよ」
新入り「たとえば、嫌がらせして立ち退かせるとか……」
大男「んなやり方、まどろっこしすぎるぜえ! とっとと金払った方がよっぽどラクだ!」
新入り「そんなもんですかね」
老人「こんな土地をこれほどの高値で買い取ってくれるなんて、ありがとう」ポンッ
大男「いいってことよ!」
新入り「……」
大男「どした?」
新入り「なんていうか、えらく平和的ですね」
大男「あぁん? どんなの想像してたんだよ」
新入り「たとえば、嫌がらせして立ち退かせるとか……」
大男「んなやり方、まどろっこしすぎるぜえ! とっとと金払った方がよっぽどラクだ!」
新入り「そんなもんですかね」
大男「それに、ここは立地条件がとてもいいんだ! この土地を買えば大儲けできる!」
新入り「おおっ、いったいなにを建てるんです?」
新入り「カジノ? それともキャバ? 闇の格闘技場なんてのも面白いかも……」
大男「決まってんだろ? ……スポーツジムよ」ニヤッ
新入り「超健全~!」
新入り「おおっ、いったいなにを建てるんです?」
新入り「カジノ? それともキャバ? 闇の格闘技場なんてのも面白いかも……」
大男「決まってんだろ? ……スポーツジムよ」ニヤッ
新入り「超健全~!」
アハハハハ… ワイワイ… ワイワイ…
ボス「じゃあ今日は、新入り君を歓迎して乾杯っ!」
売人「ヒヒヒ、乾杯……」
包丁女「乾杯」
業者「カンパーイ!」
大男「うおっしゃあ!」
新入り「えーと、乾杯!」
ボス「じゃあ今日は、新入り君を歓迎して乾杯っ!」
売人「ヒヒヒ、乾杯……」
包丁女「乾杯」
業者「カンパーイ!」
大男「うおっしゃあ!」
新入り「えーと、乾杯!」
ボス「仕事には慣れてきたかね?」
新入り「ええ、まあ」
売人「キミには才能がある。ボクの仕事をどんどん覚えてくれるよ」
業者「うん、将来有望! いい新人が入ってくれたよねえ」
包丁女「手先が器用なのか、包丁さばきもだいぶ手慣れてきました」
大男「そのうち、ジムの経営も任せてやるからな!」
ボス「こりゃ、数年も経てば、四天王が五人になっているかもしれんな」
新入り「アハハ……」
新入り「ええ、まあ」
売人「キミには才能がある。ボクの仕事をどんどん覚えてくれるよ」
業者「うん、将来有望! いい新人が入ってくれたよねえ」
包丁女「手先が器用なのか、包丁さばきもだいぶ手慣れてきました」
大男「そのうち、ジムの経営も任せてやるからな!」
ボス「こりゃ、数年も経てば、四天王が五人になっているかもしれんな」
新入り「アハハ……」
新入り「ハァ……」
新入り(たしかに今の仕事は面白い。みんないい人だし、やりがいもある)
新入り(悪の組織どころか、悪い点が見当たらないくらいホワイトな職場だ)
新入り(だけど……)
新入り(先輩みたいなカッコイイ悪になるという夢も未だに忘れられない……)
新入り(俺みたいな奴が、本当にあんないい人達と仕事をしてていいんだろうか?)
新入り(こんな中途半端な気持ちじゃ、きっとそのうち迷惑をかけてしまう!)
新入り「……決めた!」
新入り(たしかに今の仕事は面白い。みんないい人だし、やりがいもある)
新入り(悪の組織どころか、悪い点が見当たらないくらいホワイトな職場だ)
新入り(だけど……)
新入り(先輩みたいなカッコイイ悪になるという夢も未だに忘れられない……)
新入り(俺みたいな奴が、本当にあんないい人達と仕事をしてていいんだろうか?)
新入り(こんな中途半端な気持ちじゃ、きっとそのうち迷惑をかけてしまう!)
新入り「……決めた!」
新入り「……ボス。折り入って話があります」
ボス「なんだね?」
新入り「これを受け取って下さい」スッ
ボス「これは……退職届!?」
新入り「はい……」
ボス「な、なぜ……!? 給料安かった!? それとも人間関係!? 仕事がつまらない!?」
新入り「いえ、どれも違うんです」
ボス「じゃあなぜ!?」
新入り「それは……いえません」
新入り「短い間でしたが、お世話になりました。どうもありがとうございました」
ボス「ああっ……!」
ボス「なんだね?」
新入り「これを受け取って下さい」スッ
ボス「これは……退職届!?」
新入り「はい……」
ボス「な、なぜ……!? 給料安かった!? それとも人間関係!? 仕事がつまらない!?」
新入り「いえ、どれも違うんです」
ボス「じゃあなぜ!?」
新入り「それは……いえません」
新入り「短い間でしたが、お世話になりました。どうもありがとうございました」
ボス「ああっ……!」
新入り(これでよかったんだ……)
新入り(俺はこれから初心に帰って……先輩のような悪を目指す!)
新入り(さっそく先輩に連絡を取って――)
「おーい!」
新入り「!」
新入り(この声は――)
新入り(俺はこれから初心に帰って……先輩のような悪を目指す!)
新入り(さっそく先輩に連絡を取って――)
「おーい!」
新入り「!」
新入り(この声は――)
新入り「せ、先輩!?」
先輩「ちょうどいいところにいた……。まさに運命の再会ってやつだな」
新入り「先輩こそ、ちょうどいいところに……」
先輩「あのさ、お前……たしか俺みたいな悪になりたいっていってたよな?」
新入り「ええ、いいました! 今でもなりたいです!」
先輩「だったらさ、これから俺の仕事手伝ってくれねえか?」
新入り「それってもしかして、先輩が所属してる……?」
先輩「ああ、俺が所属してる悪の組織の仕事だ」
新入り「やります! やらせて下さい!」
先輩「マジ助かるぜ……ついてきてくれ!」
先輩「ちょうどいいところにいた……。まさに運命の再会ってやつだな」
新入り「先輩こそ、ちょうどいいところに……」
先輩「あのさ、お前……たしか俺みたいな悪になりたいっていってたよな?」
新入り「ええ、いいました! 今でもなりたいです!」
先輩「だったらさ、これから俺の仕事手伝ってくれねえか?」
新入り「それってもしかして、先輩が所属してる……?」
先輩「ああ、俺が所属してる悪の組織の仕事だ」
新入り「やります! やらせて下さい!」
先輩「マジ助かるぜ……ついてきてくれ!」
先輩「着いたぞ」
新入り「ここは……どこかの倉庫ですか?」
先輩「ああ、そうだ。あれが見えるか?」
新入り「……?」
新入り「うわっ!?」
新入り「ここは……どこかの倉庫ですか?」
先輩「ああ、そうだ。あれが見えるか?」
新入り「……?」
新入り「うわっ!?」
新入り(人がいっぱい寝てる……いや、死んでるのか? まさか……)
新入り「この人たちは……?」
先輩「商品だよ」
新入り「商品……!」
先輩「臓器を抜き取って売るために、冷凍状態にして保存してあるんだ」
新入り「え……ッ! そんなことできるんですか……?」
先輩「ああ……闇の最新科学ってやつだ」
新入り(俺はなにビビってんだ。こういうのを求めてたんじゃないのか!)
新入り「それで……俺に手伝って欲しいことって?」
先輩「いや……お前の仕事はもう終わってるんだ」
新入り「へ?」
新入り「この人たちは……?」
先輩「商品だよ」
新入り「商品……!」
先輩「臓器を抜き取って売るために、冷凍状態にして保存してあるんだ」
新入り「え……ッ! そんなことできるんですか……?」
先輩「ああ……闇の最新科学ってやつだ」
新入り(俺はなにビビってんだ。こういうのを求めてたんじゃないのか!)
新入り「それで……俺に手伝って欲しいことって?」
先輩「いや……お前の仕事はもう終わってるんだ」
新入り「へ?」
首領「その通り」ザッ
先輩「首領!」
首領「君の役割は、この倉庫まで来てくれることだったのだよ」
新入り(こいつが先輩の組織のボスか……!)
新入り「どういうことです?」
首領「つまり、健康な若者の肉体を一つ確保できたということさ」
新入り「は!? せ、先輩っ! これは……!」
先輩「すまねえ……。俺、組織でヘマしちゃってさ……」
先輩「損失埋めるためには死んで臓器売るしかねえぞっていわれて、それで……」
新入り「俺を身代わりにしようとしたのか!」
先輩「首領!」
首領「君の役割は、この倉庫まで来てくれることだったのだよ」
新入り(こいつが先輩の組織のボスか……!)
新入り「どういうことです?」
首領「つまり、健康な若者の肉体を一つ確保できたということさ」
新入り「は!? せ、先輩っ! これは……!」
先輩「すまねえ……。俺、組織でヘマしちゃってさ……」
先輩「損失埋めるためには死んで臓器売るしかねえぞっていわれて、それで……」
新入り「俺を身代わりにしようとしたのか!」
新入り「冗談じゃない! 誰が臓器なんか渡すか!」
首領「残念ながら、君はもう逃げられんよ」パチンッ
ズラッ…
新入り「うっ……!」
首領「この通り、私の手下が大勢いるからね。ネズミ一匹逃げ出せはしないさ」
先輩「ごめんな……恨まないでくれよ」
新入り「先輩っ……!」
首領「これで、健康な若者の肉体を“二体”確保できたというわけだ」
先輩「え……?」
首領「残念ながら、君はもう逃げられんよ」パチンッ
ズラッ…
新入り「うっ……!」
首領「この通り、私の手下が大勢いるからね。ネズミ一匹逃げ出せはしないさ」
先輩「ごめんな……恨まないでくれよ」
新入り「先輩っ……!」
首領「これで、健康な若者の肉体を“二体”確保できたというわけだ」
先輩「え……?」
先輩「あの首領、“二体”ってのはどういう……?」
首領「決まってるだろう。お前も今から商品になるんだよ」
先輩「な、なんでぇ!? ちゃんと代わりに後輩を連れてきたじゃないですか!」
首領「あんなヘマをやらかした奴を許すわけなかろう。それが“我々の世界”だ」
先輩「ひぃぃっ! そ、そんなぁ……」
新入り(憧れの先輩も……この世界じゃ下っ端に過ぎなかったってことか……)
先輩「死にたくない……助けてぇ……」ガタガタ…
新入り「……」
新入り(俺はバカだった……生半可な覚悟で、こんな世界に入ろうとして……)
新入り(こんな目にあうのも当然の報いだ……)
新入り(だけど、ただじゃ死なない! せめて最後まで足掻いてやる!)
首領「決まってるだろう。お前も今から商品になるんだよ」
先輩「な、なんでぇ!? ちゃんと代わりに後輩を連れてきたじゃないですか!」
首領「あんなヘマをやらかした奴を許すわけなかろう。それが“我々の世界”だ」
先輩「ひぃぃっ! そ、そんなぁ……」
新入り(憧れの先輩も……この世界じゃ下っ端に過ぎなかったってことか……)
先輩「死にたくない……助けてぇ……」ガタガタ…
新入り「……」
新入り(俺はバカだった……生半可な覚悟で、こんな世界に入ろうとして……)
新入り(こんな目にあうのも当然の報いだ……)
新入り(だけど、ただじゃ死なない! せめて最後まで足掻いてやる!)
新入り「来い! 俺の臓器……取れるもんなら取ってみろ!」サッ
先輩「お前、なにしてんだよ!? こんな人数相手に勝てるわけねえだろぉ!」
新入り「どうせ負けるなら、参ったするより最後まで抵抗して負けたいですから」
首領「ほう、カタギだろうに、隣で泣きべそかいてるバカよりもよっぽど肝が据わっている」
首領「少々惜しい気もするが……お前たち、まずはあの青年を始末しろ」
手下A「はっ!」
「……惜しいのなら、それは待ってもらおうか」
先輩「お前、なにしてんだよ!? こんな人数相手に勝てるわけねえだろぉ!」
新入り「どうせ負けるなら、参ったするより最後まで抵抗して負けたいですから」
首領「ほう、カタギだろうに、隣で泣きべそかいてるバカよりもよっぽど肝が据わっている」
首領「少々惜しい気もするが……お前たち、まずはあの青年を始末しろ」
手下A「はっ!」
「……惜しいのなら、それは待ってもらおうか」
首領「なんだ、お前は?」
新入り「ボ、ボス……!?」
ザワザワ…
ボス「その新入り君は、我がファミリーの一員でね。死なせるわけにはいかない」
ボス「大人しく返してもらえないか?」
首領「ファミリー? お前もどこかの組織の者か……」
首領「あいにく、それはできんな。彼の体はバラバラにして、闇ルートに流通させてもらう」
ボス「返さないのなら、我が≪四天王≫が相手をすることになるが……」
首領「四天王?」
新入り「ボ、ボス……!?」
ザワザワ…
ボス「その新入り君は、我がファミリーの一員でね。死なせるわけにはいかない」
ボス「大人しく返してもらえないか?」
首領「ファミリー? お前もどこかの組織の者か……」
首領「あいにく、それはできんな。彼の体はバラバラにして、闇ルートに流通させてもらう」
ボス「返さないのなら、我が≪四天王≫が相手をすることになるが……」
首領「四天王?」
ボス「彼らだ」
売人「ヒヒヒ……はじめまして」
包丁女「新入り君を返して下さい」
業者「ハチミツ舐めて、元気満タン!」ペロリ
大男「ガハハ、俺らのファミリーに手ぇ出すとはいい度胸だな!」
首領「なんだこいつらは……。同業者と思いきや、ただのごっこ遊びの集団か」
首領「おい、せっかく商品が増えたんだ。全員、丁重に葬ってやれ」
手下A「はい」
新入り「ボス、みんな! 逃げて下さいっ! こいつらはマジな犯罪組織なんですっ!」
売人「ヒヒヒ……はじめまして」
包丁女「新入り君を返して下さい」
業者「ハチミツ舐めて、元気満タン!」ペロリ
大男「ガハハ、俺らのファミリーに手ぇ出すとはいい度胸だな!」
首領「なんだこいつらは……。同業者と思いきや、ただのごっこ遊びの集団か」
首領「おい、せっかく商品が増えたんだ。全員、丁重に葬ってやれ」
手下A「はい」
新入り「ボス、みんな! 逃げて下さいっ! こいつらはマジな犯罪組織なんですっ!」
手下A「たっぷり可愛がってやるよ!」ダッ
包丁女「いきなり私ですか。あわよくば押し倒して――という下心が見え見えですね」
包丁女「ですが」
ザシュッ!
手下A「え……?」ブシュゥゥゥゥゥ…
ドサッ…
包丁女「私も、そう簡単に体を許すつもりはございませんので」
首領「な……!?」
新入り「え……!?」
包丁女「いきなり私ですか。あわよくば押し倒して――という下心が見え見えですね」
包丁女「ですが」
ザシュッ!
手下A「え……?」ブシュゥゥゥゥゥ…
ドサッ…
包丁女「私も、そう簡単に体を許すつもりはございませんので」
首領「な……!?」
新入り「え……!?」
大男「俺様のパンチを受けてみやがれぇ!!!」
グシャアッ!
手下B「ぐばっ!」
大男「あーあ、顔面がスイカみたいに砕けちまったよ」
売人「ど、れ、に、し、よ、う、か、な。うん、決めた」
売人「ヒヒヒ、なるべく苦しんで死ねる毒薬をプレゼント」チクッ
手下C「うぐ!?」
手下C「あがっ! ぐおおおっ! ぐぼおおおおおおおっ! あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っ……!」
グシャアッ!
手下B「ぐばっ!」
大男「あーあ、顔面がスイカみたいに砕けちまったよ」
売人「ど、れ、に、し、よ、う、か、な。うん、決めた」
売人「ヒヒヒ、なるべく苦しんで死ねる毒薬をプレゼント」チクッ
手下C「うぐ!?」
手下C「あがっ! ぐおおおっ! ぐぼおおおおおおおっ! あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っ……!」
ギャァァァ… グェェェ… ヒィィィ… タスケテェェェ…
首領「なんだとぉ……!?」
新入り(あの人たち、こんなに強かったのか……!)
首領「くそっ、あんなふざけた連中相手になにをやっている!」
首領「撃てっ! 撃ち殺せぇっ!」
手下D「はいっ!」チャッ
ボス「……業者」
業者「オッケーでーす!」
首領「なんだとぉ……!?」
新入り(あの人たち、こんなに強かったのか……!)
首領「くそっ、あんなふざけた連中相手になにをやっている!」
首領「撃てっ! 撃ち殺せぇっ!」
手下D「はいっ!」チャッ
ボス「……業者」
業者「オッケーでーす!」
業者「俺ら倒すんならさぁ……」ジャキッ
業者「せめてロケランぐらい用意してくれよなぁ~」
首領「わっ!?」
業者「発射オーライ! なーんてね」バシュッ!
首領「に、逃げっ――」
ドゴォォォォォォォンッ!!!
業者「せめてロケランぐらい用意してくれよなぁ~」
首領「わっ!?」
業者「発射オーライ! なーんてね」バシュッ!
首領「に、逃げっ――」
ドゴォォォォォォォンッ!!!
シュゥゥゥゥゥ… プスプスプス…
首領「あ、あぐぅぅぅ……」
ボス「ほう、まだ生きていたか」
首領「なん……なんだ……? なん、なんだ……お前、ら……?」
ボス「冥土の土産に教えてやろう」
ボス「悪の組織だよ」
首領「……」ガクッ
新入り(たった四人で……あんな大所帯を壊滅させてしまった……)
首領「あ、あぐぅぅぅ……」
ボス「ほう、まだ生きていたか」
首領「なん……なんだ……? なん、なんだ……お前、ら……?」
ボス「冥土の土産に教えてやろう」
ボス「悪の組織だよ」
首領「……」ガクッ
新入り(たった四人で……あんな大所帯を壊滅させてしまった……)
ボス「売買されるはずだった遺体は丁重に弔ってやるとして……残るはお前か」
先輩「ひっ!」
ボス「お前のやったことも万死に値する。とても許せるものではない。が……」
ボス「新入り君に免じて、助けてやろう」
先輩「あ、ありがとうございます!」
ボス「だが、次はない」
ボス「次我々と出会ったら、七日七晩たっぷり苦しめた後、殺してやる」
ボス「そうなりたくなければ、せいぜい平身低頭、ひっそりと生きていくことだ」
先輩「……は、はい」
先輩「ひっ!」
ボス「お前のやったことも万死に値する。とても許せるものではない。が……」
ボス「新入り君に免じて、助けてやろう」
先輩「あ、ありがとうございます!」
ボス「だが、次はない」
ボス「次我々と出会ったら、七日七晩たっぷり苦しめた後、殺してやる」
ボス「そうなりたくなければ、せいぜい平身低頭、ひっそりと生きていくことだ」
先輩「……は、はい」
新入り「まずはお礼を言わせて下さい……ありがとうございました」
売人「ヒヒヒ、どういたしまして」
包丁女「ご無事でなによりです」
業者「ロケランぶっ放すの久々だったから、ちょっと手元が怪しかったよ」
大男「久々に暴れられて楽しかったぜ!」
ボス「……」
新入り「ボス……これは一体どういうことです?」
ボス「すまん、実はもう一度君を説得しようと、こっそり後を尾けてて――」
新入り「そうじゃなくて! この人たちの異常な強さはいったいなんなんです!?」
新入り「眉一つ動かさず組織一つ壊滅させた、あなたの冷酷さはなんなんです!?」
ボス「……」
売人「ヒヒヒ、どういたしまして」
包丁女「ご無事でなによりです」
業者「ロケランぶっ放すの久々だったから、ちょっと手元が怪しかったよ」
大男「久々に暴れられて楽しかったぜ!」
ボス「……」
新入り「ボス……これは一体どういうことです?」
ボス「すまん、実はもう一度君を説得しようと、こっそり後を尾けてて――」
新入り「そうじゃなくて! この人たちの異常な強さはいったいなんなんです!?」
新入り「眉一つ動かさず組織一つ壊滅させた、あなたの冷酷さはなんなんです!?」
ボス「……」
ボス「私は……かつてあらゆる悪事を重ねてきた極悪人だ」
ボス「もし、その罪状を並べたら、死刑に100回なったって到底足りぬだろう」
ボス「他の四人も似たようなもの、と思ってくれていい」
新入り「……!」
ボス「しかしある時、我々は悪事を行うのがまっぴらになってしまった」
ボス「罪悪感からか、単に悪事に飽いたからなのか、それはなんともいえん」
ボス「もし、その罪状を並べたら、死刑に100回なったって到底足りぬだろう」
ボス「他の四人も似たようなもの、と思ってくれていい」
新入り「……!」
ボス「しかしある時、我々は悪事を行うのがまっぴらになってしまった」
ボス「罪悪感からか、単に悪事に飽いたからなのか、それはなんともいえん」
ボス「法で裁いてもらうことも考えた……」
ボス「ところが、もはや法も我々を裁くことはできない」
ボス「我々を公に裁こうとすれば、この国を揺るがすスキャンダルがごまんと出てくるからな」
ボス「刺客が送られてきたこともあったが、全て返り討ちにしてしまった」
新入り「……」
ボス「死ぬことも考えた……が、我々も元は悪で生計を立てていた人間だ。生への執着心は人一倍あった」
ボス「結局、死ぬこともできなかったのだ」
新入り「それで……今のような組織を?」
ボス「そうだ」
ボス「ところが、もはや法も我々を裁くことはできない」
ボス「我々を公に裁こうとすれば、この国を揺るがすスキャンダルがごまんと出てくるからな」
ボス「刺客が送られてきたこともあったが、全て返り討ちにしてしまった」
新入り「……」
ボス「死ぬことも考えた……が、我々も元は悪で生計を立てていた人間だ。生への執着心は人一倍あった」
ボス「結局、死ぬこともできなかったのだ」
新入り「それで……今のような組織を?」
ボス「そうだ」
類似してるかもしれないスレッド
- ナルト「最強の忍者に必要なのは>>4だってばよ」 ボルト「その通りだってばさ!」 (357) - [38%] - 2016/5/20 18:30
- ココア「お酒に酔ったチノちゃん可愛かったなぁ……メグちゃんやマヤちゃんはどうなるのかな」 (136) - [38%] - 2014/11/10 16:45 ○
- 春香「なんか美希が重大な隠し事をしている気がするなぁ……ちょっと後をつけてみようかな?」 (277) - [38%] - 2014/9/20 5:15 ☆
- エレン「なあアルミン・・・・タンポンってなんだ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」 (133) - [37%] - 2017/4/15 0:30 ○
- チノ「ココアさん。そろそろ家賃払ってもらえませんか?」 ココア「も、もう少しだけ待って……」 (313) - [37%] - 2014/8/16 21:15 ☆
トップメニューへ / →のくす牧場書庫について