元スレ裁判長「処刑方法は、斬首、感電、絞首、薬殺、どれがいい?」死刑囚「全部嫌だぁぁぁぁぁ!!!」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ○
1 = :
第一話『斬首』
― 裁判所 ―
裁判長「判決を申し渡す」
裁判長「我が国の法にのっとり、馬車強盗の主犯であるおぬしは死刑」
裁判長「仲間達は終身刑とする。後日地方の牢獄に身柄を送るものとする」
死刑囚「いやだ、死刑なんて嫌だぁぁぁぁぁ!」
裁判長「我が国では、死刑囚は四つの処刑方法から好きな処刑法を選ぶ権利がある」
裁判長「斬首、感電、絞首、薬殺、どれがいい?」
死刑囚「全部嫌だぁぁぁぁぁ!!!」
裁判長「ならば、こちらで決めさせてもらう。おぬしは斬首刑に処す」
裁判長「執行は本日中に行う」カンッ
死刑囚「嫌だぁぁぁぁぁ!!!」
2 = :
全部で
3 = :
感電か毒撮かな
4 = :
どこに笑いどころがあるんだこれ
5 = :
― 処刑人の部屋 ―
兵士A「判決が下りました。本日の処刑法は斬首だそうです。準備して下さい」
剣士「俺か!」
帯電娘「いいなー、行ってらっしゃーい!」バチバチッ
ロープ使い「使命を果たしてくるがいい」
白衣女「…………」
剣士「じゃ、行ってくる」
7 = :
― 処刑場 ―
死刑囚「やだ、やだ、やだぁぁぁぁぁ!」ジタバタ
兵士A「コラ、暴れるな!」
兵士B「大人しくしろ!」
剣士「いいって。自由にさせてやれ。その方が悔いが残らないだろ」
兵士A「しかし……」
剣士「どれだけ暴れようが、どうせ結果は同じだ」
8 = :
兵士A「では……」パッ
死刑囚「!」
死刑囚(逃げてやる――)ダッ
剣士「…………」シャッ
ザンッ!
ボトッ… ゴロン…
剣士「終わった」
兵士A「おお……!」
兵士B「逃げ出した罪人の首を正確に……!」
9 = :
裁判長「見事だ」
剣士「裁判長! たしか、この事件では娘さんが……」
裁判長「うむ、買い物に行くためあの馬車に乗っていたので、巻き込まれてしまった」
裁判長「だがこれで、我が娘をはじめとした強盗事件の犠牲者も浮かばれるであろう」
剣士「そうおっしゃって頂けると光栄です」
剣士「こうして役目を頂き、今も生きていられるのはあなたのおかげなのですから」
裁判長「あれからもう、どれぐらい経つか……」
10 = :
だるま落としみたいに
首が地面に落ちて頭が収まる
11 = :
剣士(かつて、俺は闘技場の剣闘士だった――)
~回想~
― 闘技場 ―
ワァァァ…… ワァァァ……
剣士「でやぁっ!」
ザシュッ!
対戦相手「ぐああっ……!」ドサッ
剣士「よっしゃあ!」
オオォォォォォ……!
「つええ~!」 「また勝ちやがった!」 「ちくしょー!」
12 = :
処刑方法安価かと思った
13 = :
友人「すげえな、これで30連勝だ! お前に勝てる奴はいねえよ!」
剣士「その通り! 誰にも負ける気がしねえ!」
剣士「俺はこのまま、闘技場のスター選手になってみせるぜ!」
友人「俺も一剣闘士、一ファンとして応援してるよ! 頑張れよ!」
剣士「おう!」
14 = :
ところが――
剣士「……オーナー! これはどういうことです!? なぜ俺を拘束するんです!?」
オーナー「すまんな……お前は強すぎるのだ」
オーナー「闘技場興行はしょせん賭博の場……お前のような者がいては成り立たんのだよ」
オーナー「それに、私が懇意にしている資産家の中にも、お前に大損させられた方がおってな」
オーナー「彼らの留飲を下げるためにも、悪いが死んでもらうことにした」
剣士「そんな……! 俺はただ勝ち続けてきただけなのに! 悪いことなんてしてないのに!」
オーナー「処刑は後日行う」
剣士「オ、オーナー……!」
15 = :
処刑の日――
オーナー「では、この者に矢を――」
裁判長「待てい」ズイッ
オーナー「こ、これは裁判長閣下! なぜここに!?」
裁判長「私刑は法律で禁じられている。それに――」
裁判長「この者の剣の腕……葬るにはあまりに惜しい」
裁判長「捨てるというのならば、私に任せてもらえぬだろうか」
オーナー「し、しかし……。大勢の人間が彼の死を望んでおり……」
裁判長「これでどうだ?」ジャラッ…
オーナー「こ、これは……どうぞご自由に!」
16 = :
剣士「……助けて下さってありがとうございます」
裁判長「礼などいらん。私が勝手にやったことだ」
剣士「俺に何をせよと?」
裁判長「処刑人だ」
裁判長「我が国では極刑となった罪人には、四つの処刑法から一つを選ばせるしきたりとなっておる」
裁判長「ゆえに処刑人は四人必要なのだが、汚れ仕事ゆえ成り手がおらぬ」
裁判長「やってくれるな?」
剣士「……やります! それしか生きる道がないのなら喜んで!」
…………
……
17 = :
ふむ
18 = :
見てるぞ
19 = :
読みやすいな面白い
20 = :
支援
21 = :
また別の日――
― 裁判所 ―
裁判長「おぬしを死刑に処す」
裁判長「我が国では、死刑囚は四つの処刑方法から好きな処刑法を選ぶ権利がある」
裁判長「斬首、感電、絞首、薬殺、どれがいい?」
「……斬首でお願いします。最後はやはり、刃で死にたい」
裁判長「心得た」
裁判長「剣士に準備するよう、伝えておけ」
兵士A「はっ!」
22 = :
― 処刑場 ―
兵士A「あれが今日の罪人です」
剣士「お前は……」
友人「…………!」
友人「お前、どこ行ったのかと思ったら、処刑人になってたのか……」
剣士「ああ……スカウトされてな」
23 = :
友人「あの後、お前がいなくなったからか知らんが、あの闘技場もすっかり廃れちまって」
友人「俺は剣闘士を辞めさせられたんだ……」
友人「その後は落ちに落ちて、盗賊どもの用心棒に成り下がっちまった……」
剣士「…………」
友人「なぁ……頼みがある」
友人「俺に剣を持たせてくれ……最後に勝負してくれないか?」
剣士「いいぞ」
兵士A「な……! いくらなんでもそれは……!」
剣士「奴に剣を渡してやれ」
兵士A「もしものことがあったら……!」
剣士「渡せ」ギロッ
兵士A「は、はいっ!」
24 = :
友人「へへへ……お前の雰囲気、まるで変わらないな。あの時のまんまだ……」
友人「いや、むしろ剣闘士時代より研ぎ澄まされてる……」
剣士「…………」
友人「いくぞ」チャキッ
剣士「来い」ザッ
友人「だああああああああっ!」ダダダダダッ
ザンッ……!
ボトッ… ゴロン…
剣士「終わった」
兵士A「一瞬で……!」
兵士B「相手も決して弱くはなかったのに……」
25 = :
裁判長「見事だ」
剣士「申し訳ありません、裁判長……。俺は勝手なことを……」
裁判長「いや、かまわん」
裁判長「あの罪人も万に一つにも自分に勝ち目がないことは分かっていたのだろう」
裁判長「見事な“処刑”だった」
―終―
26 = :
ん?
27 = :
乙
28 = :
第二話『感電』
― 村 ―
子供A「なんでお前バチバチしてるんだよ~!」
子供B「や~いや~い、化け物~!」
子供C「頼むからこっち来るなよ~! あっち行けっ!」ポイッ
少女「あうっ!」ガンッ
少女「うっ、うっ、うっ……」バチバチ
29 = :
父「ったく、なんでこんな化け物が生まれちまったのか……」
父「いいか! お前の母親だって、お前のせいで死んじまったんだ! お前が殺したんだ!」
父「そのバチバチするわけ分かんねえ体質のせいでなぁ!」
父「このっ!」バシッ
少女「きゃっ!」バチバチッ
父「いだあぁぁぁぁぁっ!」
父「くそっ、殴ることもできやしねえ……この化け物め!」
父「お前なんか出てけ! 出ていっちまえぇ! 二度と家に戻ってくんな!」
少女「あうう……」
30 = :
少女「うっ、うっ、うっ……」バチバチッ
少女(あたしだって、好きでこんな体になったわけじゃないのに……)
少女(みんながあたしをいじめる……あたしを嫌う……)
少女「もう、いいかな」
少女「このまま死んじゃっても……」
裁判長「待ちたまえ、少女よ」
少女「……あんた、誰?」
裁判長「私はこの国の裁判長だ」
31 = :
しえん
32 = :
裁判長「君の噂を聞いてやってきた」
裁判長「君のその雷神のような体質、私のもとで生かしてみんか」
少女「…………」バチバチッ
裁判長「さぁ」サッ
少女(生まれて初めて出会った……)
少女(私と握手してくれる人……)
ギュッ… バチバチッ
裁判長「ついてくるがいい」
少女「うん!」
…………
……
33 = :
裁判長何者なんだ
34 = :
35 = :
― 処刑人の部屋 ―
兵士A「判決が下りました。本日は感電死だそうです」
帯電娘「やったぁ!」バチバチ
剣士「……喜んでやがる」
ロープ使い「この仕事を楽しんでやっているのはお前くらいのものだ」
白衣女「…………」
帯電娘「だってぇ、楽しまなきゃ損じゃん! どうせ殺すのは、極悪人なんだしい!」
帯電娘「じゃ、行ってきまーす!」タタタッ
36 = :
たくましく成長したな
37 = :
― 処刑場 ―
帯電娘「兵隊さんは、はなれててねー」
帯電娘「そいつにくっついてると、あんたも死んじゃうからさ」バチバチッ
兵士A「わ、分かりました」バッ
帯電娘「さあさあ、抱き締めてあげる~」バチバチッ
罪人「ひいいいっ!」
罪人「ま、待ってくれ! やっぱり怖い! 助けてくれぇ!」
帯電娘「やだぁ~、震えてる、だらしなーい!」バチバチッ
38 = :
バチバチ
39 = :
ゴム人間が来たらどうすんだ
40 = :
帯電娘「何したかしんないけど、きっちり地獄で罪償ってね~」
ギュッ…
罪人「がっ!」
バチバチバチバチバチバチバチッ
罪人「あぎゃああああああああああああああああああああ!!!!!」
プスプスプスプスプス…
ドシャッ…
帯電娘「はい、終了~! 片付けといてね、このゴミ!」
兵士A「うげぇ、黒焦げだ……」
兵士B「いつもながらむごい……」
41 = :
そんなある日――
― 裁判所 ―
裁判長「中央牢獄から、脱獄囚が出た」
裁判長「国王陛下から『処刑許可状』も出ている」
裁判長「つまり、おぬしたちが時間場所方法を問わず処刑することが認められたわけだ」
裁判長「直ちに捜索し、見つけ次第処刑してくれ」
剣士「はいっ!」
帯電娘「はーい」
ロープ使い「はい」
白衣女「分かりました」
42 = :
― 郊外 ―
タタタッ… タタタッ…
剣士「このあたりに逃げ込んだらしいが……」
ロープ使い「こっちにはいないな」
白衣女「……こちらにもいません」
帯電娘「ったくぅ~、ゴミの分際であたしたちを手こずらせてくれちゃって!」バチバチッ
剣士「ゴミとかいうなよ。囚人とはいえ人間だぞ」
帯電娘「ゴミじゃん! 死刑になるような奴はみんなゴミよ! 地獄に落ちりゃいいのよ!」
剣士(こいつ……!)
帯電娘「ん?」
帯電娘「新しい足跡……」ニタァ…
43 = :
帯電娘「見ィ~つけたぁ~」ニコッ
脱獄囚「あ、あああ……」
帯電娘「ラッキーだったね、あたしに見つけてもらえて」バチバチッ
帯電娘「こんな可愛い子に抱き締めてもらえた上、死ねるんだからさ」
帯電娘「つーかまえた」ギュッ
脱獄囚「やめっ――」
バチバチバチバチバチッ
脱獄囚「ああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
プスプスプスプスプス…
ドシャッ…
44 = :
剣士(今の音は……仕留めたのか!)タタタッ
剣士「!」
帯電娘「いっぱいいっぱい恨んでね。あたしのこと……」バチバチッ
帯電娘「そうすりゃ、お母さんを殺したあたしも、きっと地獄行けるからさ……」
帯電娘「うーんとうーんと重い地獄に……」
45 = :
剣士「……おい」
帯電娘「わっ、ビックリした! ほら、この通り終わったよ!」バチバチッ
剣士「今日は……手をつないで帰ろうか。ほれ」サッ
帯電娘「なにそれ? いいのー?」ギュッ
バチバチッ
剣士(ぐっ!? 普通にしててもこんなに……!)
帯電娘「無理しなくていいよー、手ぇはなしなよ」
剣士「無理なんか……してねえって……」
―終―
46 = :
第三話『絞首』
― 処刑人の部屋 ―
兵士A「本日は絞首刑を執行して下さい」
ロープ使い「では、使命を果たしてくる」
剣士「あんたの腕なら大丈夫だろうが、きっちりな」
帯電娘「いいなぁー!」
白衣女「…………」
47 = :
剣士いい奴
48 = :
― 処刑場 ―
凶悪犯「死にたくねえっ! 死にたくねえっ!」
兵士A「コ、コラッ!」
兵士B「暴れるな!」
凶悪犯「このっ!」バキッ
兵士A「ぐあっ!」
兵士B「な、なんて奴だ!」
凶悪犯「こちとら素手でクマを殺したことあるんだ! 逃げきってやる!」タタタタタッ
49 = :
毎回おんなじような口調のSSみるんだけど同一人物が書いてるの?これ
50 = :
ロープ使い「逃がさん」ヒュンヒュンッ
ヒュルンッ
凶悪犯「ぐえっ!?」
凶悪犯「あが……がっ……!」
ロープ使い「刑を執行する」グイイッ
凶悪犯「あがっ……」ガクッ…
ロープ使い「執行完了」
兵士A「すげえ……!」
兵士B「あの暴れ牛みたいな奴をあっさりと……」
みんなの評価 : ○
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