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元スレ成金「どうだ明るくなったろう」女中「まだ暗いです……」
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―料亭―
成金「ハーッハッハッハ! 今日も飲んだ飲んだ! 高級酒ばかりをな!」
成金「ほら、100円札だ! 受け取れ、女ども!」バサッ
キャーキャーッ!
部下「成金様、そろそろお時間です」
成金「うむ、そうだな」
成金「では女中君、靴を用意してもらおうか」
女中「は、はい……」
成金「ハーッハッハッハ! 今日も飲んだ飲んだ! 高級酒ばかりをな!」
成金「ほら、100円札だ! 受け取れ、女ども!」バサッ
キャーキャーッ!
部下「成金様、そろそろお時間です」
成金「うむ、そうだな」
成金「では女中君、靴を用意してもらおうか」
女中「は、はい……」
女中「……」モタモタ
成金「どうしたのかね?」
女中「暗くてお靴が分からないわ」
成金「無理もない。もう夜も更けておるからな」
成金「ならば100円札を燃やして……」ボッ…
成金「どうだ明るくなったろう」メラメラ…
成金「どうしたのかね?」
女中「暗くてお靴が分からないわ」
成金「無理もない。もう夜も更けておるからな」
成金「ならば100円札を燃やして……」ボッ…
成金「どうだ明るくなったろう」メラメラ…
女中「す、すみません……まだ暗くて……」
成金「なんだと!?」
成金「ならばもう一枚!」ボッ…
成金「どうだ明るくなったろう」
女中「まだ暗いです……」
成金「なんと!?」
成金「なんだと!?」
成金「ならばもう一枚!」ボッ…
成金「どうだ明るくなったろう」
女中「まだ暗いです……」
成金「なんと!?」
成金「もう一枚!」ボッ…
女中「……」モタモタ…
成金「まだ暗いのかね?」
女中「す、すみません……」
成金(バカな……100円札を三枚も燃やして明るくないわけが……)
成金(ま、まさか……!?)
女中「……」モタモタ…
成金「まだ暗いのかね?」
女中「す、すみません……」
成金(バカな……100円札を三枚も燃やして明るくないわけが……)
成金(ま、まさか……!?)
成金「君は……目が見えないのでは!?」
女中「!」ギクッ
女中「は、はい……おっしゃる通りでございます」
成金「やはりそうだったのか……」
女中「黙っていて、ごめんなさい……」
成金「!」ドキッ
成金(この女中、よく見ると……なんと儚げで美しいのだ!)
成金(わしのタイプじゃないか!)
女中「!」ギクッ
女中「は、はい……おっしゃる通りでございます」
成金「やはりそうだったのか……」
女中「黙っていて、ごめんなさい……」
成金「!」ドキッ
成金(この女中、よく見ると……なんと儚げで美しいのだ!)
成金(わしのタイプじゃないか!)
女中「本当にごめんなさい……」
成金「いや、いいのだよ……気にしないでくれたまえ」
主人「てめえ! 何をチンタラやってやがる!」
成金「いや、いいのだよ……気にしないでくれたまえ」
主人「てめえ! 何をチンタラやってやがる!」
主人「ったく、満足にお客の靴も揃えられねえとは! 使えねえ!」
主人「目が見えねえらしいから、同情して雇ってやったが、何の役にも立たねえじゃねえか!」バシッ
女中「あうっ!」
主人「このっ! このっ!」バシッ バシッ
女中「いたっ! いたいっ!」
成金「コラコラ、その辺にしておきなさい。100円札をあげるから」
主人「まあ……お客さんがそこまでいうなら」
主人「目が見えねえらしいから、同情して雇ってやったが、何の役にも立たねえじゃねえか!」バシッ
女中「あうっ!」
主人「このっ! このっ!」バシッ バシッ
女中「いたっ! いたいっ!」
成金「コラコラ、その辺にしておきなさい。100円札をあげるから」
主人「まあ……お客さんがそこまでいうなら」
部下「成金様、馬車が到着いたしました」
成金「うむ」
主人「またお越し下さいませー!」
女中「お越し下さいませ……」
主人「ったく、使えねえ!」バシッ
女中「きゃっ!」
成金「……」
成金「うむ」
主人「またお越し下さいませー!」
女中「お越し下さいませ……」
主人「ったく、使えねえ!」バシッ
女中「きゃっ!」
成金「……」
>>18
現代だと1万くらいの感覚なの?
現代だと1万くらいの感覚なの?
>>19
十万ぐらいだろ確か
十万ぐらいだろ確か
翌日――
―会社―
部下「成金様、今日のご予定は――」
成金「……」
部下「成金様!」
成金「!」ハッ
成金「あ、すまんすまん……ボケーッとしていた」
部下「まったく……三度の飯より金儲けが好きなあなたが、仕事中にボーッとするなんて珍しい」
―会社―
部下「成金様、今日のご予定は――」
成金「……」
部下「成金様!」
成金「!」ハッ
成金「あ、すまんすまん……ボケーッとしていた」
部下「まったく……三度の飯より金儲けが好きなあなたが、仕事中にボーッとするなんて珍しい」
部下「一体どうなさったのです?」
成金「実はな……わしは恋をしてしまったかもしれん」
部下「恋ィ!?」
成金「うむ」
部下「呼吸より金儲けの方が大事だと豪語するあなたが、恋ですか!?」
成金「……うむ」
成金「実はな……わしは恋をしてしまったかもしれん」
部下「恋ィ!?」
成金「うむ」
部下「呼吸より金儲けの方が大事だと豪語するあなたが、恋ですか!?」
成金「……うむ」
部下「相手は……あの女中ですか?」
成金「ああ……あの儚い美しさに一目ぼれしてしまった」
成金「彼女は金でキャーキャーわめく他の女どもとは違う……」
部下「やれやれ金儲けの化身といわれたあなたでも、恋なんてシャレたものをするんですね」
部下「でしたら、今夜もう一度あの料亭に行ってみればどうです?」
成金「うむ……そうだな。そうしよう」
成金「ああ……あの儚い美しさに一目ぼれしてしまった」
成金「彼女は金でキャーキャーわめく他の女どもとは違う……」
部下「やれやれ金儲けの化身といわれたあなたでも、恋なんてシャレたものをするんですね」
部下「でしたら、今夜もう一度あの料亭に行ってみればどうです?」
成金「うむ……そうだな。そうしよう」
夜――
―料亭―
主人「これはこれは成金様、よくいらっしゃいました」
成金「実は……昨日の目の見えない女中に会いたいのだが」
主人「ああ、あいつですか……あいつならスラム街に捨てましたよ」
成金「な、なんだと!?」
―料亭―
主人「これはこれは成金様、よくいらっしゃいました」
成金「実は……昨日の目の見えない女中に会いたいのだが」
主人「ああ、あいつですか……あいつならスラム街に捨てましたよ」
成金「な、なんだと!?」
主人「あまりに使えないんで、いい加減愛想が尽きましてねえ」
主人「退職金だといって小銭を渡して、スラム街に放り込んでやりましたよ!」
主人「あいつ、使えないけどわりと美人だから、今頃スラムの住民に……ひっひっひ!」
成金「キサマ……許さん!」
成金「100円札ビンタ!」バシッ
主人「あうっ!」
成金「釣りはいらん……とっておけ」
成金「部下よ、すぐスラム街に向かうぞ!」
部下「はっ!」
主人「退職金だといって小銭を渡して、スラム街に放り込んでやりましたよ!」
主人「あいつ、使えないけどわりと美人だから、今頃スラムの住民に……ひっひっひ!」
成金「キサマ……許さん!」
成金「100円札ビンタ!」バシッ
主人「あうっ!」
成金「釣りはいらん……とっておけ」
成金「部下よ、すぐスラム街に向かうぞ!」
部下「はっ!」
―スラム街―
女中(ご主人様にここでなら幸せに暮らせると、追い出されてしまったけど……)
女中(ここはどこだろう……私は目が見えないから分からない……)
チンピラ「よう、ねえちゃん」
女中「なんですか、あなたは?」
チンピラ「俺と遊ばねえか?」
女中「遊ぶ……って何をするんです?」
チンピラ「決まってんだろ! こういうことさ!」ガバッ
女中「キャーッ!」
女中(ご主人様にここでなら幸せに暮らせると、追い出されてしまったけど……)
女中(ここはどこだろう……私は目が見えないから分からない……)
チンピラ「よう、ねえちゃん」
女中「なんですか、あなたは?」
チンピラ「俺と遊ばねえか?」
女中「遊ぶ……って何をするんです?」
チンピラ「決まってんだろ! こういうことさ!」ガバッ
女中「キャーッ!」
チンピラ「お、この女、なかなか美人じゃねえか!」
女中「やめて! 人を呼びますよ!」
チンピラ「呼んだって無駄だ! なにしろここはスラム街だからな! 俺の仲間が増えるだけだ!」
女中「そ、そんな……」
チンピラ「うへへへ……久々の女だぜえ……」ジュルリ…
成金「やめないか!!!」
女中「やめて! 人を呼びますよ!」
チンピラ「呼んだって無駄だ! なにしろここはスラム街だからな! 俺の仲間が増えるだけだ!」
女中「そ、そんな……」
チンピラ「うへへへ……久々の女だぜえ……」ジュルリ…
成金「やめないか!!!」
チンピラ「なんだ、てめえは!?」
成金「わしは成金だ! その女中さんを返してもらう!」
チンピラ「誰が渡すかぁっ!」
成金「100円札紙吹雪!」バサッ
チンピラ「わっ! 100円札が俺の視界を塞いだ!」
部下「さあ、今のうちにこちらへ」
女中「は、はいっ!」
成金「わしは成金だ! その女中さんを返してもらう!」
チンピラ「誰が渡すかぁっ!」
成金「100円札紙吹雪!」バサッ
チンピラ「わっ! 100円札が俺の視界を塞いだ!」
部下「さあ、今のうちにこちらへ」
女中「は、はいっ!」
>>29
現在の価値で50万の紙幣なんて使い道ないんじゃないのかと思ったけど、もし銀行もあんまり無いならほとんど現金決済だろうから必要あるか
現在の価値で50万の紙幣なんて使い道ないんじゃないのかと思ったけど、もし銀行もあんまり無いならほとんど現金決済だろうから必要あるか
―喫茶店―
成金「どうだ逃げられただろう」
女中「昨日に引き続き、助けていただいてありがとうございます」
成金「いやいや……気にしないでくれたまえ」
成金「しかし、君の主人もひどい奴だね。目が見えない君をあんなところに送り込むなんて」
女中「いえ……私が悪いんです。私、あそこに雇ってもらったのに、なんの役にも立たなかったから……」
成金「……」
成金「どうだ逃げられただろう」
女中「昨日に引き続き、助けていただいてありがとうございます」
成金「いやいや……気にしないでくれたまえ」
成金「しかし、君の主人もひどい奴だね。目が見えない君をあんなところに送り込むなんて」
女中「いえ……私が悪いんです。私、あそこに雇ってもらったのに、なんの役にも立たなかったから……」
成金「……」
成金「君はどうして目が見えないんだい?」
女中「子供の頃、事故で目をケガしてしまって……」
女中「その後、どんどん視力が落ちていき、ついに失明してしまったんです」
女中「それで……家族からも厄介者扱いされて……都に出てきたんですが……」
成金「そういうことだったのか」
成金「……だったら!」
成金「わしが君の目を治してあげよう!」
女中「え!?」
成金「国中の医者をあたれば、きっと君の目を治療できる医者がいるはずだ」
女中「子供の頃、事故で目をケガしてしまって……」
女中「その後、どんどん視力が落ちていき、ついに失明してしまったんです」
女中「それで……家族からも厄介者扱いされて……都に出てきたんですが……」
成金「そういうことだったのか」
成金「……だったら!」
成金「わしが君の目を治してあげよう!」
女中「え!?」
成金「国中の医者をあたれば、きっと君の目を治療できる医者がいるはずだ」
女中「でも私、お金が……」
成金「なに気にしないでくれたまえ」
成金「わしは金だけはたっぷり持っているからね」
部下「あと下心もですね」
成金「余計なお世話だ!」
女中「……くすっ」
成金「と、とにかく……部下よ、腕のいい眼医者を探してまいれ!」
部下「かしこまりました!」
成金「なに気にしないでくれたまえ」
成金「わしは金だけはたっぷり持っているからね」
部下「あと下心もですね」
成金「余計なお世話だ!」
女中「……くすっ」
成金「と、とにかく……部下よ、腕のいい眼医者を探してまいれ!」
部下「かしこまりました!」
数日後――
―豪邸―
部下「成金様、腕のいい医者を何人か見つけました」
成金「よくやった」
成金「ではさっそく、君の眼を診せにいこう」
女中「よろしくお願いします……」
―豪邸―
部下「成金様、腕のいい医者を何人か見つけました」
成金「よくやった」
成金「ではさっそく、君の眼を診せにいこう」
女中「よろしくお願いします……」
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