私的良スレ書庫
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元スレ平塚「比企谷、悪いが手伝ってくれないか」 八幡「猫……ですか?」
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八幡「え?」
陽乃『この件は私が片付けるよ。だから君はただいつも通り過ごしてくれていればいい』
八幡「……邪魔だって事すか」
陽乃『まぁ、ハッキリ言っちゃうとそうなるかな。この件は君の手に負えるレベルを超えている。気持ちじゃなくて実力が足りないんだよ』
八幡「…………」
陽乃『自分じゃどうにもならない事なんていくらでもある。それは君がよく知っている事なんじゃないかな?』
八幡「……そうですね」
陽乃『うん、分かってくれて嬉しいよ。大丈夫、私が責任持って、出来るだけ早く解決するからさ!』
プツッ
八幡「…………」
八幡(……いや、いいじゃねえか。そうだ、こんなわけ分からんオカルトにわざわざ首突っ込むのが間違ってるだろ)
八幡(別に俺は陰陽師とかそういうんじゃねえし、化猫だか障り猫だかが取り憑いてるからってどうする事もできねえし)
八幡(まっ、そこは適材適所だ。つっても陽乃さんよりも俺の方が適してる状況なんかあるのか知らんが)
八幡「…………出来るだけ早く、か」ボソッ
八幡(それっていつなんだろうな。一刻も早くしないとまずいってのはあの人も分かってるよな)
八幡(すぐに先生とあの猫を繋げられる奴はいないとは思うが、それでも犯行を重ねていけば分かんねえ)
八幡(もし気付かれたら確実に捕まる。学校だってもちろん辞めさせられる。要は社会的に死んだも同然だ。独身とかそんな問題じゃねえ悲惨過ぎるだろ)
八幡「…………」
『ふふ、君が噂の問題児か。平塚静だ。君にとっては鬱陶しくて仕方ないであろう生活指導担当だが、まぁ、よろしく頼むよ』
『比企谷……また君か。まったく、ひょっとしてこうして私に怒られる為にわざとやっているんじゃないか?』
『確かに君は紛れも無く問題児で、社会では生き辛い性格をしているとは思うが、私は面白いと思うよ』
『君が傷つくことで傷つく者が居る事を心に留めていてほしい。私? んー、どうだろうなぁ』
『君にも君の理由があるのだろう。話したい時にいつでも話してくれ。私はいつでも相談に乗るよ』
八幡「……ったく、何やってんだ俺」
八幡(建前並べて本心隠して取り繕うとか、俺が嫌ってるそこらのリア充共と同じじゃねえか)
八幡(俺は――――)
>>53
俺ガイルの設定で化物語やるんだから仕方ないだろ
俺ガイルの設定で化物語やるんだから仕方ないだろ
………
……
…
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FROM:八幡
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TITLE:猫の怪談か何か知らないか?
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都市伝説、街談巷説、道聴塗説、何でもいいから何か知ってたら教えてくれ
そういうの好きだろ
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FROM:☆★ゆい★☆
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TITLE:Re 猫の怪談か何か知らないか?
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都市伝説は分かるけど後ろの二つって何?(´・ω・`)
あたし猫は苦手・・・犬は大好きだけど!(^o^)
てかヒッキー授業は? みんなスルーしてるけどサボり?(=o=;)
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FROM:八幡
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TITLE:Re2 猫の怪談か何か知らないか?
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猫派か犬派かなんて聞いてねえよ、怪談とか都市伝説とか何か知らないか?
授業はサボりだ
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FROM:☆★ゆい★☆
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TITLE:Re3 猫の怪談か何か知らないか?
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やっぱ絵文字も顔文字もないと怒ってるみたいで怖いって(>_<)
都市伝説はみんなこのサイトで見たりしてるよ!(`・ω・´) つhttp://chibalove.UrbanLegend.jp
ヒッキー不良じゃん! ダメだよ!ヾ(*`Д´*)ノ”
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FROM:八幡
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TITLE:Re4 猫の怪談か何か知らないか?
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サンキュ、助かる
お前もケータイばっか弄ってないで真面目に授業受けろよ^^
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FROM:☆★ゆい★☆
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TITLE:Re5 猫の怪談か何か知らないか?
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その顔文字ムカツク!!ヽ(`Д´#)ノ ムキー!!
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………
……
…
八幡(このサイトか……見るからにうさんくせー、こんなの見て喜んでんのかよ人生楽しそうだな)ポチポチ
八幡(猫……猫…………お?)
八幡(夫婦を襲う色ボケ猫……これか? すげえ、もうこんな書き込まれてんのか、どんだけ派手に暴れてんだよ)
『下着姿の白髪ネコミミ女が目撃されている。その人間離れした身体能力から、人間に化けた猫、もしくは猫に取り憑かれた人間だと思われる』
『化猫は夫婦を襲う。ただ、夫婦といっても更に絞られ、対象は子供を持たない家庭に限られる』
『化猫に襲われた人間は体のエネルギーのようなものを吸い取られ、ぐったりしたまましばらく動けなくなる。命に別条はない』
八幡「……子供を持たない家庭、か」
休み時間 職員室
八幡「すみません、平塚先生の自習課題を提出しに来たんですけど……」
教師「あれ、君さっきも来てなかったっけ?」
八幡「実はその、自分の分はまだ終わっていなくて、さっきは他の人達の分だけ届けに来たんです」
教師「ん、そうなのか。分かった」
八幡(とりあえず先生の机に近付く事は成功。あとは)
八幡(ぼっちスキル。存在感消失)
八幡「…………」ガサゴソ
八幡(確か先生、机の中に…………あったあった)
八幡(これでもう、後戻りはできねえ。するつもりもねえけど)
八幡(……それならそれで、他にもやらねえといけねえ事もあるよな)
親不孝をする出来の悪い子と出来の悪い子を生んで不幸な人生をその子に歩ませる親
一体どちらが罪悪なのだろうか?
一体どちらが罪悪なのだろうか?
放課後 教室
プルルルルルル……ガチャ
結衣『も、もしもしヒッキー? 珍しいね電話なんて……ていうか初めてなんじゃない?』
八幡「そうだったか?」
結衣『そうだよ、てか連絡先交換する時も色々意味分かんない事言い出して苦労した…………あ、そ、それで何か用なのかな!?』
八幡「……いや、大した用ってわけじゃない。悪いな」
結衣『えっ、う、ううん! 別にいいって! そうだよね、理由が無いと電話しちゃいけないなんて事はないし! あたしも、もっと気軽にヒッキーに電話する事にするよ!』
八幡「いやそれは面倒だからやめろ。命に関わるような緊急事態に限り許す」
結衣『ひっど! てかそんな時はヒッキーじゃなくて救急車にかけるってば!!』
八幡「お前救急車の番号分かんの?」
結衣『流石に分かるし! 119……あれ、110だっけ?』
八幡「……まぁ似たようなもんだからいいか」
結衣『なんだかヒッキーに見捨てられたような気がする……』
やはり俺は浣腸プレイを己にして排便の我慢という苦痛を快楽として絶頂したが母親が部屋に入ってきた時肛門の限界を迎え脱糞してしまったことを思い出し羞恥に悶えている
八幡「あー、それで、由比ヶ浜。なんつーか、俺今からこっ恥ずかしい事言うから、これ聞いたらどこかに頭ぶつけて記憶飛ばせ」
結衣『別にヒッキーいつも恥ずかしいから今更じゃない?』
八幡「それもそうか、俺なんて常に生き恥晒してんだから……ってやかましいわ」
結衣『うわさむっ……』
八幡「とにかく聞け。お前は、あの事故の同情とかで俺に関わってるんじゃねえって事は何となく分かってきた」
結衣『もう、まだそんな事言ってるの!? だから違うって言ってるじゃん!!』
八幡「……ありがとな由比ヶ浜」
結衣『えっ!?』
八幡「お前は頭悪そうに見えて本当に頭悪い尻軽ビッチみてえな奴だが……お前とバカみたいな事を話すのは嫌いじゃない」
結衣『だからビッチ言うなし! ヒッキー捻くれすぎ、素直に喜べないじゃん!』
八幡「それこそ今更だろ。俺がまともにお前を褒めるわけねえ」
結衣『はぁ……ヒッキーはいつまで経ってもヒッキーなんだね』
八幡「おいその言い方は引きこもり的なニュアンスが強くなるからやめろ。…………なぁ、由比ヶ浜」
結衣『今度はなにー? 褒めるなら悪口とか皮肉とかなしで褒めてよ』
八幡「俺さ、お前の事……」
結衣『……え、ちょ、ちょっとヒッキー!?』
八幡「なんだよ。一応これが本題なんだけど」
結衣『あ、い、いやー、なんていうか……え、本気……?』
八幡「だから何が」
結衣『わ、分かった! 分かったからちょっと心の準備させて!』
結衣『すー……はー……』
八幡「何お前いちいちそんな準備しねえと俺の声聞けねえの、すげえ傷つくぞ」
結衣『そ、そういう事じゃないってば! うん、いいよ!!』
八幡「おう。俺さ、お前の事……」
結衣『……う、うん』
八幡「友達だって思っていいのか」
結衣『…………は?』
八幡「悪い、悪かった。んな威圧すんなよこえーよ泣くぞ」
結衣『いやそうじゃなくて……え、友達?』
八幡「あぁ。ぶっちゃけお前は俺の事好きなんじゃないかとか思ってたんだけどよ」
結衣『っ!! な、なにを……』
八幡「けどまぁ、こんなもん俺の勝手な痛い勘違いだろうし、それに俺はお前とはそういうんじゃなくて、友達になれたらと思ってるんだ」
結衣『友、達……』
八幡「…………おう」
結衣『…………』
八幡「…………」
結衣『そ、そっかぁ……えへへ、うん、もちろん良いに決まってるじゃん! てかいちいちそういう事訊かなくていいし!』
八幡「……そっか、サンキュ」
結衣『もう、友達になろうだなんて初めて言われたよ。そういうのって普通は流れっていうか、告白じゃないんだから』
八幡「俺は普通じゃないからな」
結衣『あはは、そうだったね……』
八幡「……俺が言いたかったのはこれだけだ。そろそろ」
結衣『ねぇヒッキー』
八幡「ん?」
結衣『ヒッキーさ、もしかして好きな人できた?』
八幡「……どっちかっつーと、今になって好きだって気付いた」
結衣『さいちゃん?』
八幡「ばっかお前、戸塚は最初から気付いてるわ」
結衣『あはは、そうだよね。じゃあさいちゃん以外……か』
八幡「雪ノ下ではないぞ」
結衣『えっ? ど、どうして……』
八幡「お前の単純な頭の中くらいすぐ分かるわ。とにかく雪ノ下でも戸塚でも…………お前でもない」
結衣『……そっか』
八幡「…………」
結衣『…………』
八幡「なぁ、由比ヶ浜――」
結衣『じゃあ、頑張らないとね』
八幡「……おう」
結衣『ヒッキー挙動不審でキモい時あるし、そういうのも直さないと』
八幡「そうだな」
結衣『あと言葉も。間違ってもビッチとか言っちゃダメだよ』
八幡「言うか。これはお前限定だ」
結衣『それ全然嬉しくないし……でも、ヒッキーなら大丈夫かな』
八幡「お前にビッチって言っても?」
結衣『そっちじゃないってば! ほら、ヒッキーって顔は結構いい感じだし。目が死んでる事以外。そこ何とかできないのかな』
八幡「目が綺麗な俺とか、それもはや俺じゃないだろ」
>>76
バッドとか言うなよ!!!!!
バッドとか言うなよ!!!!!
結衣『あははっ、そうかも。だけど、他にもたくさんあるよ、ヒッキーの良い所』
八幡「そうか?」
結衣『……うん、あたしは知ってる。言ってあげようか? ちょっと恥ずかしいけど』
八幡「…………いや、いい。気持ち悪い笑い声が漏れそうだ」
結衣『うわ、それはあたしも嫌だな。それじゃ、そろそろ切るね。まさかヒッキーから恋バナ聞けるとは思わなかったよ』
八幡「あんま人に言うんじゃねえぞ。ぜってー笑われるし」
結衣『…………言えないし笑えないよ、ばか』
プツッ
八幡「…………はぁ」
八幡(よし……あとは)
雪乃「次は私、かしら?」
八幡「っ!! ゆ、雪ノ下……お前音もなく入ってくんなよビビるわ学校の七不思議に加えるぞ」
雪乃「シチュエーション的にはむしろあなたの方が七不思議に入りそうだけれど……それに、別に私は音を消して入ってきたわけではないわ」
八幡「……ただ俺が電話していて気が付かなかっただけか」
雪乃「加えて『でゅふふ』って気持ち悪い笑い声を出しながら熱中していたみたいだし」
八幡「そんな笑い声は出してねえ、メチャクチャシリアスだったぞ俺。つか、お前なんでまだ学校に居んの」
雪乃「あなたが学校に残っていると聞いたから探していたのよ」
八幡「そんなの誰から……あぁ……雪ノ下さんか」
雪乃「えぇ。このままだと、あなたを他の女に取られるかもしれないとも言われたわ」
八幡「へぇ、それは一大事だな」
雪乃「そう、一大事よ。だからあなたをどこかの廃墟に拉致監禁しようかと思っていたの」
八幡「怖い、怖いって。そういう安易なヤンデレ化やめてくんない」
雪乃「ふふ、冗談よ。それで比企谷くん、私に何か言いたいことがあるんじゃない?」
八幡「……そうだな」
雪乃「言っておくけれど、あなたの異常性癖とかは聞きたくないから」
八幡「そんなもん言うつもりないわ。あ、いや、別に異常性癖持ってるわけじゃねえけど」
雪乃「そうね。ネコミミに萌えるというのは異常とは言えないかもしれないわね」
八幡「……異常ではないな」
雪乃「それで、あなたはこれから何をするのかしら?」
八幡「そんなもん決まってんだろ」
八幡「生活指導の先生がグレちまったから、俺が逆に指導してやんだよ」
雪乃「……ふふ、似合わないにも程があるわね」
八幡「ほっとけ、分かってるっつの」
雪乃「方法はやはり、もっとも短絡的なものでいくのかしら?」
八幡「おう。回り道なんかしてる暇ねえからな」
雪乃「でもそれは、あなたの信念に反するんじゃないかしら。デートの時に言っていたじゃない、裏切られるくらいなら青春ラブコメはいらないって」
八幡「……そうだな、お前の言う通りだ」
八幡「けどよ、そういう信念を全部曲げてでも、俺は先生を助けたいと思ったんだ」
八幡「こんな気持ちになるのは初めてだし、確証は持てねえけど、たぶんこういうのが――」
雪乃「分かった。もう……分かったから」
八幡「…………」
雪乃「そうね、あなたはいつだって自分の道を進んできた。どれだけ周りから非難されても」
八幡「そんな大層なもんじゃねえよ」
雪乃「あなたにとってはその程度の事でも、私は惹かれた。周りに流されずに進んでいくあなたの事を目で追っていた」
八幡「……俺も、お前の事をそういう風に見ていた。勝手に親近感を覚えてたよ」
雪乃「そう、それは嬉しいわ。だからこそ、いつものように自分で決めた道を進もうとしているあなたを、ここで私は後押ししなければいけないのでしょうね」
八幡「それは……しなくてもいいんじゃないか。お前にはお前の道があるだろ」
雪乃「……それもそうね。じゃあ、一度だけ言うわ」
雪乃「行かないで、比企谷くん」
八幡「…………悪い」
雪乃「ふふ、ほらダメじゃない。あなたのせいで余計な酸素と時間を消費してしまったわ」
八幡「妥協は許せないっていうスタンスじゃなかったかお前」
雪乃「そうだったかしら。でもあなたも永久欠神『名も無き神』という設定ではなかったかしら」
八幡「おいやめろ唐突に俺の黒歴史を掘り返すな」
雪乃「……人は変わっていくものよ。望む望まないは関係なく」
八幡「まぁ……そうなんだろうな」
雪乃「比企谷くんは後悔している? これは望まない変化だった?」
八幡「そんな事はねえよ。俺はこれで良かったと思ってる」
雪乃「そう。それなら良かったわ」ニコ
ガタッ
雪乃「お逝きなさい」ビシッ
八幡「懐かしいなおい、つかそれ相手を呪い殺す時の漢字だから」
雪乃「声だけでは漢字なんて分からないでしょう」
八幡「そこ突っ込むなよ。…………それじゃあ、行ってくる」
ギュッ
八幡「…………」
雪乃「もう少しだけ……このままで……」
八幡「……こういうのフィクションの中だけかと思ってたわ」
雪乃「あと三時間……」ギュッ
八幡「なげえよ朝起こされる時のセリフか」
雪乃「…………」
八幡「…………」
雪乃「……もういいわ。これ以上は比企谷菌が移ってしまうし」スッ
八幡「照れ隠しに人のトラウマ抉るのやめてくんない」
雪乃「一途ないい女を振った男は、このくらいの報いは受けるべきだわ」ニコ
八幡「……それもそうだな。じゃあ、今度こそ行ってくる。またな、雪ノ下」
雪乃「えぇ……また」
ガラガラ……バタン
………
……
…
――――――――――――――――――――
FROM:八幡
――――――――――――――――――――
TITLE:助けて
――――――――――――――――――――
不良に廃墟に監禁されてリンチされる
地図http://chibalove.MAP.jp
――――――――――――――――――――
夜 とある廃墟
ゴシャァァァァ!!!!!
??「比企谷! 大丈夫か!?」
八幡「……うす」
??「は……え、不良はどこに……」キョロキョロ
八幡「…………」
??「……はぁ、そういう事か。私はまんまとおびき出されたというわけだな」
八幡「てか普通に考えて、監禁されてんのに地図まで添付する余裕はないでしょ」
??「まっ、それもそうだな。私も私で何も考えずに突っ走ってしまったわけだ。しかし、教師を平気で騙すとは、流石比企谷だな」
八幡「平気ではないですよ、良心傷みまくりです」
??「心にも無い事を言うな。まぁ、無事ならそれでいい」
八幡「無事じゃないのは先生じゃないすか。なんすかその白髪ネコミミ下着姿」
??「…………」
八幡「つか、キャラ設定ブレてますよ。にゃんにゃん言ってにゃいじゃにゃいですか平塚先生」
平塚「……はは、いつから気付いていた?」
八幡「今日気付いたばかりです。同僚からの電話には出ずに俺からの電話には出る。子供が居る夫婦は襲わない。先生、子供好きですもんね」
八幡「それに、こうやってメールを読んで駆けつける事だって、猫にはできないでしょう」
平塚「そうか……やはり君は観察眼、洞察力に長けているようだな。教師として嬉しい限り……いや、もう教師ではないのか私は」クス
八幡「どういう意味ですか?」
平塚「君も、もう分かっているのだろうに。私は自分の意思を持って幸せな家庭を襲った。そんな人間を、教師などと呼べるわけがないだろう」
八幡「……呼びますよ」
平塚「なに?」
八幡「他の奴等は知らないですけど、少なくとも俺はあんたの事を先生って呼びますよ。呼べなくても呼びます。呼びたいんです」
平塚「……ど、どうした比企谷。君はどこか頭でも打ったのか? そんなの君のセリフじゃ」
八幡「俺のセリフですよ。俺が変わったと思うなら、それは先生が変えたんです。雪ノ下でも由比ヶ浜でも戸塚でもなく、先生が」
八幡「ずっと俺を見てきて接してくれた、先生が変えたんです」
平塚「…………」
八幡「別に俺は平塚先生が完璧な人間だなんて思ってませんよ。意見は独断と偏見にまみれてるし、すぐ暴力振るうし、重いし怖いし」
八幡「だからこうしてちょっと暴れても、そこまで衝撃は受けません。許容範囲内っす」
八幡「つか俺も結構共感できますし。なんか幸せそうな奴等見てると砕け散ってほしくなりますよね。俺だって猫にそそのかされたら同じ事しますよ」
平塚「…………ふふ、それでフォローしているつもりなのか君は」
八幡「ダメっすかね」
平塚「君の気持ちは素直に嬉しいよ。だが、ダメだろう。私はきっとその内捕まる。そしたらいくら君が望んでくれた所で、私はもう教師ではいられない」
八幡「じゃあそのストレスを何とかすれば、先生も元の姿に戻ってめでたしめでたしってなるんじゃないですか」
平塚「……また君が斜め上の方法で解決、か? 今度は私を助けてくれるのか」クスッ
八幡「いや……ぶっちゃけこれって全然斜め上でもなくて、むしろド直球な感じなんですけど……」
平塚「直球? 君がか?」
八幡「先生、これ何だか分かりますよね。いつも机に入れてるっていう……」ガサッ
平塚「……婚姻届、か。それがどうしたと言うんだ。そんなものは所詮私の醜い悪あがきだ」ハァ
八幡「よく見てください、先生」
平塚「…………」
平塚「……え」
八幡「俺、書いた事ないんで、こんなもんでいいんすよね? ハンコはシャチハタじゃダメってのも……」
平塚「ま、待て比企谷、君は何を」
八幡「先生、結婚してください」
八幡「じゃあそのストレスを何とかすれば、先生も元の姿に戻ってめでたしめでたしってなるんじゃないですか」
平塚「……また君が斜め上の方法で解決、か? 今度は私を助けてくれるのか」クスッ
八幡「いや……ぶっちゃけこれって全然斜め上でもなくて、むしろド直球な感じなんですけど……」
平塚「直球? 君がか?」
八幡「先生、これ何だか分かりますよね。いつも机に入れてるっていう……」ガサッ
平塚「……婚姻届、か。それがどうしたと言うんだ。そんなものは所詮私の醜い悪あがきだ」ハァ
八幡「よく見てください、先生」
平塚「…………」
平塚「……え」
八幡「俺、書いた事ないんで、こんなもんでいいんすよね? ハンコはシャチハタじゃダメってのも……」
平塚「ま、待て比企谷、君は何を」
八幡「先生、結婚してください」
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