のくす牧場
コンテンツ
牧場内検索
カウンタ
総計:127,057,143人
昨日:no data人
今日:
最近の注目
人気の最安値情報
    VIP以外のSS書庫はSS+をご利用ください。

    元スレ妹「腹パン防止法が決まったんだって」 兄「マジ?」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 :
    タグ : - 腹パン + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
    ←前へ 1 2 3 4 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitter

    101 = 1 :

    「おめーら大丈夫だったか?」

    「え、ええ……」

    「……だ、大丈夫……」

    「怖かったでしょ?」

    「……は、はい」

    「……う、うん」

    バーテン「大丈夫でしたか、お嬢様」

    「このくらいなんともないわ」

    「それより警備がずさんよ」

    「まさか、この場所がわかるなんて……」

    バーテン「とにかくこの店は今日で閉店ですねえ」

    「相手は予想外に早いわ」

    「あと数時間後には、占拠されてると思った方がいいわね」

    バーテン「ですねえ」

    「……」ポカーン
    「……」ポカーン

    102 = 70 :

    はやくしてください寝てしまいます

    103 = 1 :

    数時間後

    レストラン

    バーテン「ここだとかなり時間が稼げますねえ」

    「しょうがないわね」

    「それよりコーヒー出してよ」

    「あ、この子たちにもね」

    バーテン「イエッサー」

    「……」

    「……」

    「なあ?」

    「何?」

    「一体何が起こってるんだ?」

    104 :

    すてぁんばああああい!!!!!

    105 = 1 :

    「何から聞きたい?」

    「ちょ……その……」

    「『お嬢様』って何?」

    「……」

    「聞いての通りよ」

    「幼さん何者?」

    「これって私達は助かったの?」

    「……残念だけど」

    「助かったとは言い難いわ」

    「じゃあ、違う質問」

    「ちょっと待って」

    「まだ私が何者か答えてないわ」

    「……じゃあそれお願い」

    「そうね……」

    「」

    107 = 1 :

    「簡単に言えば腹パン防止法に反対する者よ」

    「腹パン……反対?」

    「ええ」

    「……幼さんが?」

    「ええ」

    「でもさっき自首しろって……」

    「そのままここに連れてくるつもりだった」

    「……」

    「ご、ごめんなさい」

    「? 何が?」

    「あの、お腹パンチしちゃって……」

    「いいわよ、そんなに効かなかったし」

    「……う」

    (なんか悔しい)

    「とにかく今後はここで暮らすことになるわ」

    108 :

    じゃあ妹ちゃんのマンコにパンチしたら妹ちゃん、どうなっちゃうんだろ‥‥

    109 = 1 :

    「家には帰れないのか……」

    「当然でしょ」

    「もう兄くんの家も家宅捜索されてるわよ」

    「マジか……」

    (父さん、母さん……)

    「いつ帰れるの?」

    「……」

    「……帰れないと思った方がいいわ」

    「!!」

    「……そんな」

    「捕まるよりはマシでしょ?」

    「……う」

    「二人とも、もう、今日は寝て」

    「明日の支度があるから」

    「最後に聞かせてくれ」

    110 = 1 :

    「何?」

    「おまえを信用していいのか?」

    「……」

    「……信頼できる人間なんていないわ」

    「……」

    「……」

    「でも当分は保証してもいいよ」

    「……それだけ聞ければ充分だ」

    「今はおまえを信じるしか選択支はないからな」

    「いいかしら?」

    「ああ」

    「妹ちゃんは?」

    「……」

    「……いいよ」

    「……じゃあね、おやすみ……」

    111 = 1 :

    ちょっと夜食食ってきます

    113 :

    >>112
    よし俺が

    115 :

    ほっしゅほっしゅ

    116 = 1 :

    次の日が来た

    「ん……」

    「えっとここは……」

    「……」

    「ZZZ」

    (となりで寝てるお兄ちゃん)

    (でも景色が違う……)

    (そうだ、確か……)

    「お目覚め?」

    117 :

    118 = 1 :

    「あ、幼さん、おはようございます」

    「おはよ」

    「眠れた?」

    「はい」

    「そう、よかった」ニコッ

    (改めてみると幼さんって美人だなぁ)

    「兄くんの方は……」

    「ZZZ」

    「問題ないみたいね」

    「えっと、あの……」

    「?」

    「これから私達どうすれば……」

    「ふふ、心配ないわ」

    「兄くんが起きたら食事だから」

    「それから話すよ」

    119 = 1 :

    朝食

    「……ん……んぐ」モグモグ

    「……」モグモグ

    「……」パクパク

    「で、どうすんの、これから?」

    「まず紹介しておくわ」ユビ パッチン

    バーテン「早いねえ」

    「おはよう」

    「おはようございます」

    120 = 70 :

    あとどれくらい続きますか

    121 = 1 :

    「おはようございます」

    「お、おはようございます」

    バーテン「バーテンだよ、よろしくねえ」

    「男客っす、よろしくっす」

    「女客よ、よろしくね」

    「えっと兄です」

    「……妹です」

    「さて……今日の予定だけど……」

    122 = 1 :

    考えてませんスマソ

    123 = 70 :

    >>122
    了解続けてくださいませ

    124 = 1 :

    「予定は……」

    一同「……」ゴクリ

    「カスミ作戦」

    「……?」

    「はい?」

    バーテン「いよいよ、やるんだねえ」

    「ついに来たっす」

    「いよいよ世界が変わる時ね」

    「……はい質問」

    「なあに?」

    「意味わかんないんですけど」

    「付いてくればわかるわ」

    「何するんだよ」

    「……」

    「……戦争」

    125 = 61 :

    寝たいのに寝れない

    あくしろよ

    126 = 1 :

    某所

    「えっと、ここって」

    「霞ヶ関」

    「……国会とかあるところ?」

    「まあ、そんな感じ」

    「一体カスミ作戦ってなんだよ」

    「霞ヶ関に行って法律を変えて貰おうって作戦」

    「なるほど」

    「……ってやばいじゃん!」

    「じゃ、このまま腹パン防止法とかいうわけのわからない法律で捕まっていいの?」

    「……よくないけど」

    (く……やるしかないのか……)

    「待って」

    「何?」

    「でも、どうやって変えて貰うの?」

    127 = 1 :

    「だって私達、丸腰だし」

    「向こうは警察に守られてるし」

    「……勝ち目ないんじゃ」

    「なぜ、私達がここにいるかわかってる?」

    「それに警察……いえ、国家権力が私達を狙うのか」

    「……難しいことはわかんないよ」

    「別に特別な力でもあれば別だけど……」

    「気付いてるじゃない」

    「へ?」

    「あるのよ、私達には特別な力」

    「まさか……」

    「そう……」

    「腹パン?」

    「というか腹筋力とパンチ力ね」

    「マジで?」

    128 :

    頭おかしい

    129 = 1 :

    「ええ」

    「って言ってもたいしたことないだろ」

    「向こうは銃持ってるんだぜ」

    「軍隊だってあるじゃん」

    「……まだ自分の力に気付かないの?」

    「?」

    「ここにいる私達はバカみたいに、腹筋スレで鍛えた連中ばかりよ」

    「そして最後までやり続けた人間」

    「他のすぐにネタと割り切ってやめていった人らと違ってね」

    「……う」

    (本当にそんな力があるのか?)

    (とてもじゃないけど信じられない……)

    130 = 1 :

    「妹ちゃん、そこに、ちょっと立ってみて」

    「えっと……こう?」

    「じゃ、女ちゃん、やって」

    「はーい」

    (え? 木刀ふりかぶって?)

    「とりゃあああああああああああああ」ドンッ

    「がはあっ!!」

    「い、痛いよう……」

    「木刀でお腹殴るなんて……」

    「どうだった?」

    「どうって……」

    「普通なら病院行きよね」

    「……う……確かに」

    「この力を使って戦うのよ」

    (マジで? どう考えても無理じゃね?)

    131 :

    ふむ

    132 = 1 :

     そして俺達は官公庁に向かうことになった。

     このふざけた法律を自ら変えるためだ。

     そのためには、この腹筋力……つまり丹田が必要になる。

     だから俺達は腹筋をしてきた(らしい)。

    「お兄ちゃん、じゃあ私は文部科学省に行ってくる」
    「ああ、気を付けてな」

     妹を見送る。なんだか妹のヤツは嬉しそうだった。

     そりゃそうだ。この手で法律が変えれるんだしな。

     その時、女さんが俺の方を叩いた。

     そこには笑顔の女さんと、ニヤニヤしている男さんがいた。

    「私は財務省に行ってくるよ」
    「俺は経済産業省だ」

     二人とも本気で交渉しにいくわけだ。

     聞けば二人ともカップルで女さんのお腹の中には、赤ちゃんもいるらしい。

     それでもお互い加減して腹パンしあってたらしい。

     そして俺と幼は……

    134 = 1 :

    「行くんでしょ?」

     そこには、見慣れた幼馴染みがいた。

     腹パン防止法を変えるために作られた組織の頭。

    「ああ」
    「妹ちゃんと、女ちゃんと、男さんは省庁、全部回るんだって。あとは私達に任せるって」
    「責任重大だな」

     俺は晴天を見上げながら、深く息を吸った。

     横の幼馴染みも大きくノビをしながら俺に続いた。

    「そうね、責任重大ね。なんとしても、この法律を変えなきゃね」

     その顔は苦虫を押しつぶしたような複雑表情だった。

     こいつも捕まった仲間を取り戻すという使命があるのだ。

     そして失敗は許されない。

    「行くか」
    「ええ」

     霞ヶ関の閣僚、官僚たち相手の暑い夏が始まる。

    135 = 1 :

     交渉は難航を極めた。

     そもそもまずは警察と自衛隊を相手に交渉しなければならなかった。

     どんなに力があろうと人間武器には敵わない。

    「ふふ、敵うわよ。でも、もっと利口なやり方があるだけ」

     そう言った幼馴染みの笑顔が印象的だった。

     俺もその利口なやり方の方が現実的だと考えた。

     そもそも国家権力相手にまともに戦うなんて無茶だ。

     彼らも同じ日本人。話せばわかる。

    「甘いわよ。実際話してもどうにもならないことばかりなんだから」

     だからって実力行使をしても何もいいことはないと思う。

     話し合いでわかる人間なら話し合いをするべきだ。

    「まあ、外国人相手だと本気で戦わないといけないけどね」

     そう言って海外情勢を語る幼馴染みの話は半分もわからなかった。

     でも、とても生き生きしてて楽しかったのは覚えている。

    138 = 1 :

    「お兄ちゃーん!!」

     声と一緒に、妹の姿が飛び込んできた。

     その手には例の署名の書類があった。

    「これで最後だったよ。ほら、官僚さんたちの署名」

     署名の中には各省庁の官僚の署名があった。

     もちろん、このふざけた『腹パン防止法』なる法律を止めるためだ。

     内情を聞けば実際、多くの国民に実害がないからこんな法律が通過したらしい。

    「おお、がんばったな」
    「妹ちゃん、グッジョブ」
    「えへへ、それほどでも」

     妹は照れ笑いをしながら、いかに自分が凄いかを力説してた。

    「なんか表現の自由の問題があるんだって。だから署名してもいいよってさ」
    「でも官僚の署名って問題あるんじゃないのか?」
    「それは大丈夫よ」

     腕を組みながら幼染みは言った。

    「彼らも一個人だからね。こういうことで間違ってたと思ったら、支持だってしてくれるわよ」
    「そうなの? よくわかんねえけど」
    「私はわかるよ。お兄ちゃんと違って」
    「んだと?」

    139 = 1 :

    「あとほら、これも」
    「おお」

     さらに女さんと男さんが集めた署名もあった。

     それにしてもこの量は異常だろう。

     よくこんなに集めたな。

    「男さんと女さんは?」
    「用事があるから、今日は帰るって」

     二人とも、もの凄く忙しいらしい。

     まあ、こんな殺伐とした生活送ってたんじゃしかたないよな。

    「あとでメールしとくか」
    「そうね」

     幼染みもほっとした表情をしていた。

     なんだかんだで部下想いなのだ。

    「で、あと残るは……」

     俺はその建物を見上げる。

     横の二人も同じだった。

    140 = 1 :

     その後。

     結論から言うと結局、法律は覆らなかった。

    『正しいとわかっていても通らないことがある』

     今回はこれを学べた良い事例だ。

     そもそもこんな法律、即、廃案にしてもおかしくないはずだ。

     だが一度通ってしまったら、きちんとした法手続をしないと元には戻らない。

    「でもさ、さすがにお巡りさんたちは謝ってたしー。私はもういいよー」

     妹の言うことも、もっともだが、あの喫茶店のアジトや、その後俺の家であった捜査は、明らかに間違っている。

     一歩間違えばブタ箱で臭い飯を食べていた可能性もある。

    「文民統制の問題があるからよ。国家はあくまで政府が国民に尽くすものなの。国民主権だしね」

     世界の統治で日本が一番マシというのは、幼馴染みの弁だが、俺は馬鹿なのでこのへんもよくわからない。

     ちなみに妹は知ったかをしていた。

     これだけは言える。

     絶対にあいつもわかってない。

     とにかくこの法律をやめたいなら、根本的な対処法が必要らしい。

    141 = 1 :

    3年後

    「はぁ……いろいろ勉強してみたけど……」

    「結局政治家になるしかないってことか」

    「簡単に言うとね。でも他にも方法はあるわよ?」

    「どんな?」

    「そうね……いくつかあるけど……」

    「お兄ちゃーん! お姉ちゃーん!」ダダダ

    「なんだ?」

    (そういえば、いつのまにか幼の事を姉、呼ばわりするようになったな)

    「ほら、慌てない。落ち着いて」

    「あはは、いいじゃん。で、これ見てよ」

    「……」ピラ

    「なになに……現在のお金と票の流れ……?」

    「……へえ、こういう方法か」

    「まあ、お金使って、支持する政治家の票を集めるのが手っ取り早いってことね」

    142 = 1 :

    5年後

    「お兄ちゃーん!!」ガラッ

    「うわっ!」

    「見て……とうとう……」ウルウル

    「ついに、腹パン防止法を止められたのか……」

    (でも実質形骸化してて、あんまり意味なかったような……)

    「やったよ! これで心置きなく腹パンができるよ!」

    「あ、ああ」

    (そう言えば、いつのまにか腹筋も腹パンと一緒にしなくなったなぁ)

    「やったぁ。やったよ……」ダキッ

    「ああ、やったな」ナデナデ

    テレビ「次のニュースです」

    テレビ「今日より妹SS防止法が施行されました」

    テレビ「政府の見解は……」

    ~END~

    143 = 113 :

    いいオチだ

    144 :


    馬鹿馬鹿しくて面白かった

    145 :


    楽しかった

    148 :

    面白かった乙!

    150 :

    くだらなかった


    ←前へ 1 2 3 4 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitterで / SS一覧へ
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 :
    タグ : - 腹パン + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。

    類似してるかもしれないスレッド


    トップメニューへ / →のくす牧場書庫について