元スレ小鳥「私がちょろいという風潮!」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
101 = 1 :
P「それじゃあ……さっきのも、演技だったのかな」
貴音「……それは、秘密です」
P「……あはは、参ったな」
貴音「ふふっ……あなた様?」
P「ん?」
貴音「……真だけでなく、ときには、私や千早のことも……、思い出してくださいね」
P「思い出すって……お前達のことを忘れたことなんて、一度もないよ」
貴音「…………」
P「……確かに最近は、お前達の活動が落ち着いたから、真ばかり見ることになっているけれど」
P「それでも俺は、いつだって──」
貴音「あなた様のことですから、その言葉に嘘はないでしょう」
P「……っ」
貴音「でも、それは……、態度で表していただかないと、伝わらないものです……」
P「……」
貴音「……申し訳ありません、このような、わがままを言ってしまって……」
103 = 1 :
P「……いや、いいんだ」
貴音「……」
P「態度で示す、か……そうだな」
貴音「……一目見ただけで、気持ちのすべてが伝わることなど、あり得ません」
P「……うん」
貴音「言葉を尽くし、手を重ね、そうすることでようやく……思いのかけらが伝わるというものです」
P「……それでも、かけらなのか」
貴音「ええ。この思いのすべてを伝えることは、途方もなく、難しいことですから」
P「……」
貴音「……誰かに気持ちを伝える……そのために、私達は、歌を歌います」
P「歌?」
貴音「私達は、アイドルです」
貴音「この思いを、はっきりと言葉にすることは……、禁じられていますので」
104 = 1 :
貴音「……けれど、あなた様は違います」
貴音「あなた様は、ご自身のやりたいように、信じるように……その気持ちをあの方に伝えればいいのです」
P「……!」
貴音「うふふっ……私としたことが、生意気を言ってしまいましたね」
P「……いや、いいんだよ。説教、してくれるんだろ?」
貴音「……そうですね。ふふっ、ふふふ……♪」
P(……そんな風に笑った貴音の頬には、まだ先ほど流した涙のあとが残っていて)
P(そこに星の光が反射して、とても綺麗に光って見えた)
P(貴音は、きっと……俺のことを、激励してくれているのだろう)
P(今はまだ、それがなぜかはわからない。けれど……)
P(貴音は、おそらく、俺の気持ちを知っていて──)
106 = 1 :
【765プロ事務所】
小鳥「……」
ガチャ
小鳥「!」
P「……ただいま戻りました」
小鳥「お、お帰りなさい、プロデューサーさん」
P「音無さん……まだ、帰ってなかったんですね」
小鳥「……えへへ、ちょっと心配で」
P「心配?」
小鳥「ええ……貴音ちゃん、随分怒っていたみたいだったから……」
P「……」
107 = 1 :
小鳥「……ちゃんと、仲直りできましたか?」
P「……はい。すみません、余計な心配をかけてしまって」
小鳥「プロデューサーさん。そんなことは言わないでくださいっ」
P「え?」
小鳥「『余計』なんてこと、全くありません。だって私達は……、家族じゃないですか」
P「か、家族ですか?」
小鳥「ふふっ、そうですよ」
P「……」
小鳥「この事務所を開いたとき、私達は決めたんです」
小鳥「……この場所は、家。そして、ここにいる間は……」
小鳥「アイドルも、スタッフも……みーんな、かけがえの無い、家族」
小鳥「そういう事務所にしよう、って……」
P「……そうだったんですか」
108 :
さすがは正妻処女でも溢れる母性
109 = 1 :
小鳥「そういえば、貴音ちゃんは?」
P「さっき、家の近くまで送っていきました」
小鳥「そうですか……」
P「……音無さんは、まだ帰らないんですか?」
小鳥「うーん、そうですねぇ……。ちゃんと仲直りしたって確認もできたし、そろそろ……」
P「それじゃあ……、送っていきますよ」
小鳥「え?」
P「俺も、今日やることはすべて終わりましたから」
小鳥「で、でもそんなの……悪いですよ。私、ひとりでも平気ですから」
P「……俺が、あなたと一緒に帰りたいんです」
小鳥「……え」
P「……話、しましょう」
小鳥「…………は、はい」
110 :
ぴよ汁~
111 = 1 :
テクテク
P「……」
小鳥「……」
テクテク……
P「…………」
小鳥「…………」
P(な、何を話したらいいんだよ!)
P(さっきから音無さんも、うつむいてるみたいだし……)
P(……くそう、俺の意気地なし……!)
112 :
しえんピヨ
113 :
このヘタレメガネ!
114 = 1 :
P「……」
小鳥「……」
P・小鳥「「……あのっ!」」
P「お、音無さんからどうぞ……」
小鳥「あ、いえ……そんな、プロデューサーさんから、言ってください」
P「いやぁ、あはは……」
小鳥「……あ、あはは……」
P「……実は、声をかけたはいいけど、まだ話す内容が固まってなくて……」
小鳥「……ふふっ、奇遇ですね……」
P「え? 奇遇?」
小鳥「……私も、あなたとおんなじです。なんとなく、声をかけちゃいました。ふふふっ……」
P「……そ、そそ、そうですか! あは、あははは! いやぁ、奇遇ですねっ!」
P(……本当に、単純だな、俺は)
P(こんなささいなことで、嬉しくなっている……)
116 :
朝から素敵なスレを見つけてしまった支援
117 = 1 :
P(……ああ、そっか)
P(今日一日、色々と考えたけど……そうなんだ)
P(俺が、この人に憧れている理由は──こんなに、単純なことだったんだ)
P「……音無さん」
小鳥「あ、話す内容、決まりましたか? ふふふっ……」
P「はい、聞いてくれますか?」
小鳥「ええ、どうぞ」
P「……」
小鳥「……? プロデューサーさん、どうし──」
P「俺、音無さんのことが、すきです」
119 :
いやー
120 = 1 :
小鳥「……え……」
P「……だから、お付き合いを、してくれないでしょうか」
小鳥「え、で、でも……、そんなこと言われ……あっ」ティン
小鳥「……ぷ、プロデューサーさんったら!」
P「え?」
小鳥「ま、また私をからかってるんですね? もう、ダメですよ! そう何度も何度も……」
P「……ちがいます。今度は、嘘じゃないです」
小鳥「……え、ぇ、えぇぇ……!?」カァァ
P「……」
小鳥「……あ、あの、それって……あっ」ティン
P「こ、今度はなんですか?」
小鳥「そ、それってあれですよね! 『今度は嘘じゃないっす』……あのバスケ漫画の名シーン」
P「……ちがいます。俺、本気ですから」
小鳥「…………」
121 = 1 :
P「……でも確かに、今言った『今度は嘘じゃないです』って言葉は、正しくないですね」
小鳥「どういうことですか……?」
P「今朝言ったことだって、嘘ではありませんでしたから」
小鳥「…………」
P「……今朝は、俺がへたれてしまったから。嘘というより、誤魔化しだったから……」
小鳥「……うぅぅ……」
P「音無さん、俺……」
小鳥「ちょおちょちょ、ストップ、すとーっぷ!」
P「な、なんですか!?」
小鳥「……いま、これ以上言葉をかけるの、だめです」
P「え、で、でも……」
小鳥「……もう、心臓が爆発しそうだから……、ちょっと待ってくださいぃぃ……!」
122 = 119 :
あのバスケ漫画を知ってるという事は…小鳥さんって何s
123 :
>>122
いや、あのバスケマンガは普通に今も有名だから、歳を知る材料にはならないだろw
125 :
あの漫画は今の中学生からおっさんまで知ってるから(震え声)
126 = 1 :
小鳥「おぉ、お、おお、落ち着くのよ小鳥ちゃん……」
小鳥「これは何かの罠、これは何かの策略……あるいは夢……」
小鳥「そ、そうよ。こんな、今日お昼に見ちゃった夢みたいなこと……現実なわけ……」ブツブツ
P「あの、音無さん……」
小鳥「ぴよっ!」
P「えっ」
小鳥「あ、あぁぅ……私としたことが、ぴよぴよしてしまったわ……」
P「あ、ああ、これが例の……」
小鳥「……」ボッ
P「……音無さん」
小鳥「ははは、はい」
P「これは、夢なんかじゃありません」
小鳥「…………」
P「……だから、あなたの答えを、聞かせてほしい」
128 = 11 :
おいだいなしだよ
129 = 1 :
小鳥「……あ、あの……」
P「……はい」
小鳥「……その前に、聞かせてください。……どうして、私なんでしょうか……」
P「どうして、って……」
小鳥「……プロデューサーさんのまわりには、私なんかより若くて、素敵な女の子がたくさんいます」
小鳥「それなのに、どうして私に、そんな言葉をかけてくださるんですか……?」
P「……すきになったから、じゃ、ダメですか?」
小鳥「す、すす、す……で、ですから! その、す……き、になった理由を聞きたいんですっ!」
P「……」
小鳥「……プロデューサーさんは、真面目な方だから、アイドルの子達を恋愛対象としては見ないでしょうけど……」
小鳥「でもだからって、こんな……こんな私を選ぶ理由には、ならないと思います」
P「……随分、疑り深いんですね」
小鳥「そうじゃなきゃ恋人いない歴=年齢にはなりません……」
P「え、そうだったんですか?」
小鳥「うわあああ!! い、今のなし! 今のなしぃぃ!!」
130 :
ぴよちゃんなら年代じゃなくてもチェックしてるレベルの作品だろあれは
131 = 11 :
小鳥さんまじなんでも知ってるからな
132 :
知らないのは男だけ
133 = 1 :
P「……音無さんは、ご自分で思っているよりも、ずっと素敵な女性ですよ」
小鳥「……そんなこと……」
P「そんなこと、あります。あなたは優しいし、とても綺麗だ。それに……」
小鳥「……ときどき、妄想して暴走しちゃったりしますよ……」
P「そういうところも、可愛らしいじゃないですか」
小鳥「うぅ……」
P「……それに、何より」
小鳥「……」
P「アイドル達のことを……、とても大切に思っている」
小鳥「……え……みんなの、こと?」
P「……はい」
134 :
み・・・見てください!小鳥さんの表情をッ!
眼が うつろですッ!何やらブツブツつぶやいています!
135 = 1 :
P「……俺、本当のこと言うと、一目惚れではありませんでした」
小鳥「あ……そうですか、そうですよね……」
P「あ、いやいや、勘違いしないでくださいよ!? 綺麗な方だなーとは思っていましたから!」
小鳥「…………お、お世辞なんて……えへへ」
P「……俺がすきになったのは、あなたと一緒に仕事をするようになって、あなたのことを知ってからです」
小鳥「……!」
P「アイドルのみんなの活躍を、誰よりも喜んで……」
P「オーディションに失敗したときなんかは、本人達以上に落ち込んだりして」
小鳥「…………」
P「……俺、そんな風に生きていく音無さんの姿に、憧れたんだと思います」
P「自分ではない誰かのことを、家族と呼んで……」
P「その人のために、笑って、泣いて……そういうことが真剣に出来る、あなたのことを……」
P「俺がこの手で、笑顔にさせてやりたい、って……、そう思ったんです」
136 = 1 :
P「……音無さん」
小鳥「……っ」
P「これが、今伝えられる、俺の精一杯の気持ちです」
小鳥「い、いま……?」
P「……まだ、この思いのかけらしか、あなたには見せてやれていないと思う」
P「でも、これから……もっともっと、たくさんのことをあなたに伝えていきたいんです」
小鳥「……」
P「そのために……俺と一緒に、手を取って、歩いて……」
P「そして、笑いあってはくれませんか?」
小鳥「……っ……!」
137 = 65 :
俺がPを笑顔にしてあげる
138 = 116 :
いや俺だね
139 = 1 :
小鳥「……っ! ……!」
P「……」
小鳥「………………ぃ」
P「……え?」
小鳥「……はい……!」
P「……!」
小鳥「……こ、こんな……わだしで、良ければ……」
小鳥「あなたといっしょに……いさせで……ください……!」
141 = 1 :
P「ほ、本当に……」
小鳥「……う、うぅ……」
ポロポロ……
P「!?」
小鳥「……ほ、ほんとの……ほんとでずか……!?」
P「……もちろん、ほんとのほんとです」
小鳥「……うれじい、でずぅ……!」
P「……音無さん……」
小鳥「……こ、こんな風に、言っでくれる゛人……ずびっ」
小鳥「今まで、生きてきて、ひっぐ……誰もいながっだがらぁ……!」
小鳥「……ううん、ぞうじゃないっ! そうじゃなくでぇ……!」
P「……そうじゃない?」
小鳥「そう言ってぐれたのが、ぷろじゅーしゃーさんだったがら……!」
小鳥「だから……嬉じいよぉ……!」
142 = 1 :
ちょい休憩
144 :
おれ「うれしいよぉ…ふぇぇ…」
146 = 123 :
だっ!
147 = 1 :
──────
────
──
ゴシゴシ
小鳥「……えへへ、すみません。カッコ悪いところ、見せちゃいました」
P「……そんなことありません、可愛かったですよ」
小鳥「も、もうっ! またすぐそーやって、からかって……」
P「……」フルフル
小鳥「……あら? どうなさったんですか、プロデューサーさ」
P「」シナシナ……
小鳥「!?」
──ペタン
P「」
小鳥「ぷ、プロデューサーさん……」
小鳥「……し、死んでる」
148 = 145 :
空気婿
149 = 116 :
えっ
150 = 1 :
P「い、いや……死んでないですよ」
小鳥「あ、ああ……良かったぁ……!」
P「あはは……ちょっと、腰が抜けちゃって……すみません」
小鳥「あの……もしかして、ずっと……?」
P「え、ええ……。ずっと、緊張しっぱなしでした。倒れて吐きそうなくらい……」
小鳥「……そんなにまでして、思いを伝えてくれたんですね」
P「……音無さんは、簡単な女性じゃないですから。これくらい、頑張らないとと思って」
小鳥「……ふふ……ありがとう、ございまず……」ウルウル
P「ああっ、また!」
小鳥「え゛?」
P「……泣くんじゃなくて、笑ってください。いまここには、嬉しいことしかないんですから」
小鳥「あ、あらやだ……私ったら……」ゴシゴシ
P「それに俺は、音無さんの笑顔が……、一番すきなんですからね」
小鳥「……! も、もう……そんなにたくさん言ってると、ありがたみが無くなっちゃいますよ!」
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