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元スレP「春香が地下鉄の中に…?」
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あずさ「落ち着いて千早ちゃん。こうなることは誰にも分からなかったわ。自分を責めないで。」
真「そうだよ。春香が電話してきたときにそんな涙声聞かせたら、不安になっちゃうよ。」
千早「…本当に電話…来るのかしら。」
P「千早、厳しいことを言うようだが、春香よりずっと安全なところにいる俺達があきらめてどうする?」
P「俺達が信じないでどうする。春香は『行方不明』つまり安否の確認が出来てないだけだ。」
P「望みを捨てるにはあまりに早すぎるぞ。」
千早「…そう、ですよね。すみません。私、現場に行って来てもいいですか?」
P「止めといたほうがいい。恐らく崩落の危険があるから周りは規制されてるだろうし。」
伊織「それに救助されても多分、千早の目には入ることなく病院へ運ばれるわ。」
伊織「だったら情報がいち早く入ってくるテレビの前にいるのが一番いいはずよ。」
千早「そうですか…わかりました。」
やよい「大丈夫ですよ、千早さん。きっと転んだときに携帯落としちゃっただけですよ。」
千早「それは…十分あり得そうね。春香はほんとによく転ぶから。」
貴音「信じて待ちましょう。」
真「そうだよ。春香が電話してきたときにそんな涙声聞かせたら、不安になっちゃうよ。」
千早「…本当に電話…来るのかしら。」
P「千早、厳しいことを言うようだが、春香よりずっと安全なところにいる俺達があきらめてどうする?」
P「俺達が信じないでどうする。春香は『行方不明』つまり安否の確認が出来てないだけだ。」
P「望みを捨てるにはあまりに早すぎるぞ。」
千早「…そう、ですよね。すみません。私、現場に行って来てもいいですか?」
P「止めといたほうがいい。恐らく崩落の危険があるから周りは規制されてるだろうし。」
伊織「それに救助されても多分、千早の目には入ることなく病院へ運ばれるわ。」
伊織「だったら情報がいち早く入ってくるテレビの前にいるのが一番いいはずよ。」
千早「そうですか…わかりました。」
やよい「大丈夫ですよ、千早さん。きっと転んだときに携帯落としちゃっただけですよ。」
千早「それは…十分あり得そうね。春香はほんとによく転ぶから。」
貴音「信じて待ちましょう。」
P「…そうだ、そういえばさ。」
P「今時の携帯ってGPS機能がついてるんじゃないか?」
P「春香の携帯は地下にあるからつながらないだけで、GPS機能は使えるとかないかな?」
千早「GPS?」
伊織「簡単に言えば、今その携帯がどこにあるか遠隔で知ることが出来る機能よ。」
千早「本当?なら早く…」
伊織「でも知ることが出来るのはその携帯の位置だけ。春香があの事故現場にいるのはもう分かってるんだから、うまく特定できても『携帯が壊れていない』ってことしか…」
P「位置表示が動いてれば、春香が生きてるって証拠にならないか?」
伊織「まぁ…そこまで特定できればね。地下だから精度は期待できないし、そもそも特定できるかどうかも怪しいわ。」
千早「それでもいいわ。お願い。春香に関する情報なら…少しでも、ほんの少しでも欲しいの。」
伊織「そう。分かったわ。じゃあすぐ特定させる。でもあまり期待しないで。」
千早「ありがとう。」
亜美「…ねえ千早お姉ちゃん。」
千早「何?」
P「今時の携帯ってGPS機能がついてるんじゃないか?」
P「春香の携帯は地下にあるからつながらないだけで、GPS機能は使えるとかないかな?」
千早「GPS?」
伊織「簡単に言えば、今その携帯がどこにあるか遠隔で知ることが出来る機能よ。」
千早「本当?なら早く…」
伊織「でも知ることが出来るのはその携帯の位置だけ。春香があの事故現場にいるのはもう分かってるんだから、うまく特定できても『携帯が壊れていない』ってことしか…」
P「位置表示が動いてれば、春香が生きてるって証拠にならないか?」
伊織「まぁ…そこまで特定できればね。地下だから精度は期待できないし、そもそも特定できるかどうかも怪しいわ。」
千早「それでもいいわ。お願い。春香に関する情報なら…少しでも、ほんの少しでも欲しいの。」
伊織「そう。分かったわ。じゃあすぐ特定させる。でもあまり期待しないで。」
千早「ありがとう。」
亜美「…ねえ千早お姉ちゃん。」
千早「何?」
亜美「はるるんが帰ってきたときのためにさ、ケーキつくろうよ。」
千早「亜美…貴女こんなときに何を」
響「お、いいかもな。」
千早「響まで…」
P「千早、怖い思いした春香に、帰ってきたら美味しいものの一つも食べさせてやりたくないか。」
千早「…」
律子「何かしていたほうが気がまぎれるわよ。思いつめちゃ駄目。」
千早「そうですね…じゃあそうしましょう。」
やよい「じゃあ私材料買いにスーパー行って来ますねー」
千早「駄目っ!」
やよい「え?」
千早「駄目…外に出たら車がいるもの…」
やよい「えっと…」
千早「もし事故にあったらどうするの?」
やよい「そんな…大丈夫ですよ。」
千早「亜美…貴女こんなときに何を」
響「お、いいかもな。」
千早「響まで…」
P「千早、怖い思いした春香に、帰ってきたら美味しいものの一つも食べさせてやりたくないか。」
千早「…」
律子「何かしていたほうが気がまぎれるわよ。思いつめちゃ駄目。」
千早「そうですね…じゃあそうしましょう。」
やよい「じゃあ私材料買いにスーパー行って来ますねー」
千早「駄目っ!」
やよい「え?」
千早「駄目…外に出たら車がいるもの…」
やよい「えっと…」
千早「もし事故にあったらどうするの?」
やよい「そんな…大丈夫ですよ。」
千早「事故にあった人は皆、きっとそう思ってたわ。」
千早「優だって、春香だって…」
千早「私の大切なものは…全部乗物が奪っていくの…」
やよい「千早さん…」
P「千早。ちょっと休め。さっきから支離滅裂なことばっかり言ってるぞ。」
小鳥「春香ちゃんならきっと大丈夫よ。千早ちゃんも知ってるでしょう?春香ちゃんは強い子だもの。」
千早「…そうですよね。すみません。少し横になってもいいですか。」
小鳥「ええ。ソファしかないけど。あ、これ、ブランケット。使って。」
千早「ありがとうございます。」
小鳥「事務所の冷蔵庫にも色々材料はあるから、あるもので何かつくりましょ?」
千早「すみません。御迷惑おかけして…」
小鳥「仕方ないわ。こんな状況ですもの。」
千早「…」
千早(誰か…どうか春香を助けて。)
千早(春香まで居なくなってしまったら、私…)
千早「優だって、春香だって…」
千早「私の大切なものは…全部乗物が奪っていくの…」
やよい「千早さん…」
P「千早。ちょっと休め。さっきから支離滅裂なことばっかり言ってるぞ。」
小鳥「春香ちゃんならきっと大丈夫よ。千早ちゃんも知ってるでしょう?春香ちゃんは強い子だもの。」
千早「…そうですよね。すみません。少し横になってもいいですか。」
小鳥「ええ。ソファしかないけど。あ、これ、ブランケット。使って。」
千早「ありがとうございます。」
小鳥「事務所の冷蔵庫にも色々材料はあるから、あるもので何かつくりましょ?」
千早「すみません。御迷惑おかけして…」
小鳥「仕方ないわ。こんな状況ですもの。」
千早「…」
千早(誰か…どうか春香を助けて。)
千早(春香まで居なくなってしまったら、私…)
~事故列車内~
春香『千早ちゃん、走らないと仕事に遅れちゃうよ?』
千早『そうね。生ラジオだから遅れたら大変だわ。走りましょう。』
春香『わぁ…風きると寒いけど気持ちいいね、千早ちゃん。 …千早ちゃん?』
千早『どうしたの春香。遅れちゃうわよ、そんなもたもたしてたら。』
春香『千早ちゃん、あれ…千早ちゃん?』
千早『もう。先に行ってるわよ。』
春香『えっ…待って…置いてかないで…』
春香「千早ちゃんっ!」
春香「…っうぅ」
春香「っ頭痛い…」
春香「あれ…私仕事に向かってて…」
春香「千早ちゃんにおいてかれちゃって…って 夢だったのかな・・・」
春香『千早ちゃん、走らないと仕事に遅れちゃうよ?』
千早『そうね。生ラジオだから遅れたら大変だわ。走りましょう。』
春香『わぁ…風きると寒いけど気持ちいいね、千早ちゃん。 …千早ちゃん?』
千早『どうしたの春香。遅れちゃうわよ、そんなもたもたしてたら。』
春香『千早ちゃん、あれ…千早ちゃん?』
千早『もう。先に行ってるわよ。』
春香『えっ…待って…置いてかないで…』
春香「千早ちゃんっ!」
春香「…っうぅ」
春香「っ頭痛い…」
春香「あれ…私仕事に向かってて…」
春香「千早ちゃんにおいてかれちゃって…って 夢だったのかな・・・」
春香「あれ、真っ暗…」
春香「…」
春香「っっ!そうだ、私、変な人形がたくさんいて、気絶したんだ…」
春香「人形…あれ、無い…?暗くてよく見えないけど。」
春香「携帯の電池まだ残ってるかな。」
春香「あ、よかった。ライトつくかな。」カチッ
春香「よし、ついた。」
春香「やっぱり人形消えてる。足元の土くれは…残骸?」
春香「何があったんだろう…」
春香「怖い…」
『早く外に逃げなさい。』
春香「ひぅっ 誰?誰かいるの…?」
『早く外へ逃げなさい。』
春香「誰…あなた。」
春香「…」
春香「っっ!そうだ、私、変な人形がたくさんいて、気絶したんだ…」
春香「人形…あれ、無い…?暗くてよく見えないけど。」
春香「携帯の電池まだ残ってるかな。」
春香「あ、よかった。ライトつくかな。」カチッ
春香「よし、ついた。」
春香「やっぱり人形消えてる。足元の土くれは…残骸?」
春香「何があったんだろう…」
春香「怖い…」
『早く外に逃げなさい。』
春香「ひぅっ 誰?誰かいるの…?」
『早く外へ逃げなさい。』
春香「誰…あなた。」
『早く。』
春香「…あなた、乗客さん?」
『元は…そうでした。今はもう…』
春香「そうよね…透けてるもん。あはは、私もう駄目かも。」
『早く外へ出なさい。生きたければ。』
春香「あはは。こんな幻覚見るなんて、もう狂っちゃったのかな。」
『貴女を想っている人がいます。いきなさい。』
春香「私を想っている人…いるんだ。」
『大勢います。だからいきなさい。外へ逃げるのです。』
春香「もうどうにでもなっちゃえ…」
『外へ…』
春香「あ…消えちゃった。」
春香「あれ、携帯のライトが消えてる。つけ直さないと」パチッ
春香「!?」
春香「着信履歴…46件?」
春香「…あなた、乗客さん?」
『元は…そうでした。今はもう…』
春香「そうよね…透けてるもん。あはは、私もう駄目かも。」
『早く外へ出なさい。生きたければ。』
春香「あはは。こんな幻覚見るなんて、もう狂っちゃったのかな。」
『貴女を想っている人がいます。いきなさい。』
春香「私を想っている人…いるんだ。」
『大勢います。だからいきなさい。外へ逃げるのです。』
春香「もうどうにでもなっちゃえ…」
『外へ…』
春香「あ…消えちゃった。」
春香「あれ、携帯のライトが消えてる。つけ直さないと」パチッ
春香「!?」
春香「着信履歴…46件?」
春香「プロデューサーさんに、お母さんに、やよい、真美…765プロの皆からの電話だ。」
春香「それに、千早ちゃん。あはは…すごい回数かけてきてる。」
春香「…私を想ってくれる人、か。」
春香「気絶してる間に電波がたまたま通じたのかな。」
春香「それとも…さっきの人が何かしてくれたのかな。」
春香「外へ行けって言ってたっけ。」
春香「…そうだよね。もうこの電車動かなさそうだし、外に出て駅まで歩けばきっと出られるはず。」
春香「よしっ。」
ジャリッ
春香「そういえばドア開くのかなぁ。」
春香「んっ…やっぱり開かないよね。どっかにハンドルみたいなのないかな。」
『非常用 手動ドア開閉装置 ハンドルを回すとドアを手動であけることができます。』
『線路に下りる際には、他の電車にご注意ください。また、これをみだりに扱うことは法律により禁じられています。』
春香「あった!これだ。」
春香「それに、千早ちゃん。あはは…すごい回数かけてきてる。」
春香「…私を想ってくれる人、か。」
春香「気絶してる間に電波がたまたま通じたのかな。」
春香「それとも…さっきの人が何かしてくれたのかな。」
春香「外へ行けって言ってたっけ。」
春香「…そうだよね。もうこの電車動かなさそうだし、外に出て駅まで歩けばきっと出られるはず。」
春香「よしっ。」
ジャリッ
春香「そういえばドア開くのかなぁ。」
春香「んっ…やっぱり開かないよね。どっかにハンドルみたいなのないかな。」
『非常用 手動ドア開閉装置 ハンドルを回すとドアを手動であけることができます。』
『線路に下りる際には、他の電車にご注意ください。また、これをみだりに扱うことは法律により禁じられています。』
春香「あった!これだ。」
ガコンッ
春香「ロックが外れた音かな。これで外出られるよね。」
ギィッッ
春香「ん、ドア重い…」
春香「よし、これで出られる。」
春香「…行こう。」
春香「うぅ…何ここ。なんか耳が痛いよ。」
春香「しかも変な音がしてるし。風かな…?」
春香「…風?」
春香「風が入ってきてるってことは、近くに駅とか通風孔とか、外につながる場所があるんじゃ…?」
春香「そうだよ。きっとそうだ。やった、これで出られる。」
春香「風は前から来てるから…とりあえず前へ行ってみよう。」
コツン コツン コツン
春香「ロックが外れた音かな。これで外出られるよね。」
ギィッッ
春香「ん、ドア重い…」
春香「よし、これで出られる。」
春香「…行こう。」
春香「うぅ…何ここ。なんか耳が痛いよ。」
春香「しかも変な音がしてるし。風かな…?」
春香「…風?」
春香「風が入ってきてるってことは、近くに駅とか通風孔とか、外につながる場所があるんじゃ…?」
春香「そうだよ。きっとそうだ。やった、これで出られる。」
春香「風は前から来てるから…とりあえず前へ行ってみよう。」
コツン コツン コツン
春香「…うわぁ。トンネルってすごい音反響するんだねぇ。」
春香「なんかもう、ちょっと吹っ切れてきたかも。これくらいの心持のほうが楽でいいや。」
春香「とはいえ怖いものは怖いけど。」
春香「千早ちゃんならきっと、『歌のことを考えれば何も怖くない』とか言いそうだよね。」
春香「はぁ…千早ちゃん、心配してるかな…そうだったら、早く帰らないと。」
春香「…あれ、風向きが変わった。通風孔通り過ぎちゃった?」
春香「あ、反対側のあの穴ってもしかして、そうかな?明かりは見えないけど、網網になってるし、そうっぽい。」
春香「んしょっ…外れない…」
春香「んぐ…この…」
バキィッ
春香「きゃぁあっ」ガッシャァン
春香「いったたた…なんかほんとに私よく転ぶなぁ…」
春香「あっ 外れてる!」
春香「なんかもう、ちょっと吹っ切れてきたかも。これくらいの心持のほうが楽でいいや。」
春香「とはいえ怖いものは怖いけど。」
春香「千早ちゃんならきっと、『歌のことを考えれば何も怖くない』とか言いそうだよね。」
春香「はぁ…千早ちゃん、心配してるかな…そうだったら、早く帰らないと。」
春香「…あれ、風向きが変わった。通風孔通り過ぎちゃった?」
春香「あ、反対側のあの穴ってもしかして、そうかな?明かりは見えないけど、網網になってるし、そうっぽい。」
春香「んしょっ…外れない…」
春香「んぐ…この…」
バキィッ
春香「きゃぁあっ」ガッシャァン
春香「いったたた…なんかほんとに私よく転ぶなぁ…」
春香「あっ 外れてる!」
春香「やった、これで出られる!」
春香「よかった…案外簡単に外出られて。」
春香「ああ、怖かった…もう暫く地下鉄なんか絶対乗らない。」
春香「よし、行こ。よく頑張った私っ。」
春香「うわぁ…なんか坂になってる。上れるかな。」
春香「随分長いなぁ。しかも暗いし。あ、そだ、携帯のライト。」
春香「…あれ、携帯どこやったっけ。」
春香「うそ、ポッケに入れたはずなのに。」
春香「無い…鞄に入れたっけ。」
春香「…やっぱり無い。」
春香「さっき転んだときに落としちゃったのかな。探さないと。」
春香「手探りで見つかるかな…」
春香「どこなのー?おーい携帯さーん。」
春香「よかった…案外簡単に外出られて。」
春香「ああ、怖かった…もう暫く地下鉄なんか絶対乗らない。」
春香「よし、行こ。よく頑張った私っ。」
春香「うわぁ…なんか坂になってる。上れるかな。」
春香「随分長いなぁ。しかも暗いし。あ、そだ、携帯のライト。」
春香「…あれ、携帯どこやったっけ。」
春香「うそ、ポッケに入れたはずなのに。」
春香「無い…鞄に入れたっけ。」
春香「…やっぱり無い。」
春香「さっき転んだときに落としちゃったのかな。探さないと。」
春香「手探りで見つかるかな…」
春香「どこなのー?おーい携帯さーん。」
春香「おーい…痛っ」
春香「っつ…何か刺さった?ガラスみたいだけど。」
春香「…ガラス?」
春香「なんか嫌な予感がする…」
春香「このあたりにガラスがあったから、もしかして…」
春香「あった!携帯だ。」パチッ
春香「…」
春香「…画面が割れてる。」
春香「もう…どうしてこういう予感ばっかりあたるの…」
春香「今日はほんとについてないなぁ。」
春香「はぁ。もういいや。慣れれば見えるかもしれないし、行こう。」
春香「ちょっと狭い。屈まないと通れないや。」
春香「しかも曲がりくねってて、頭打ちそう。…こんなとこで土人形が出てきたら逃げられないね。お願いだから出てこないでよ…」
春香「っつ…何か刺さった?ガラスみたいだけど。」
春香「…ガラス?」
春香「なんか嫌な予感がする…」
春香「このあたりにガラスがあったから、もしかして…」
春香「あった!携帯だ。」パチッ
春香「…」
春香「…画面が割れてる。」
春香「もう…どうしてこういう予感ばっかりあたるの…」
春香「今日はほんとについてないなぁ。」
春香「はぁ。もういいや。慣れれば見えるかもしれないし、行こう。」
春香「ちょっと狭い。屈まないと通れないや。」
春香「しかも曲がりくねってて、頭打ちそう。…こんなとこで土人形が出てきたら逃げられないね。お願いだから出てこないでよ…」
春香「なんか言葉にしたらほんとに来そうで嫌だな。」
春香「あ、あれ。」
春香「今なんか見えた…ような。もう少し行けば見えそう。」
春香「うわっ なんか足元が滑る…これ、濡れてる?」
春香「…やっぱり濡れてる。それにこの湿った臭い…土の匂いだ。」
春香「ってことは、えーっと。」
春香「外だ…外だよ!やっぱり外に通じてたんだ。じゃあさっき見えたのは外の光ってことだね。」
春香「やった!…私、ちゃんと帰れそうだよ。」
春香「やっと…外に…」
『通風孔の格子戸は点検時以外施錠しておくこと。無断での開錠及び常時開放を禁ず。』
春香「?」
春香「あれれ、もう2、3歩で外に出られるのに、おかしいな。何この格子。」
ガタン ガタン
春香「開かないなぁ。開かないよ。すぐそこなのに…」
春香「あ、あれ。」
春香「今なんか見えた…ような。もう少し行けば見えそう。」
春香「うわっ なんか足元が滑る…これ、濡れてる?」
春香「…やっぱり濡れてる。それにこの湿った臭い…土の匂いだ。」
春香「ってことは、えーっと。」
春香「外だ…外だよ!やっぱり外に通じてたんだ。じゃあさっき見えたのは外の光ってことだね。」
春香「やった!…私、ちゃんと帰れそうだよ。」
春香「やっと…外に…」
『通風孔の格子戸は点検時以外施錠しておくこと。無断での開錠及び常時開放を禁ず。』
春香「?」
春香「あれれ、もう2、3歩で外に出られるのに、おかしいな。何この格子。」
ガタン ガタン
春香「開かないなぁ。開かないよ。すぐそこなのに…」
春香「誰か!誰か出して!誰かいませんか!閉じ込められてるんです。鍵を開けてください!」
春香「…」
春香「誰か…誰でもいいから、ここから出してよ…」
春香「誰か…」
春香「もしかして、朝になったら誰か来てくれるかな?だとしたら…あと何時間だろ。」
春香「あ、そっか。携帯壊れちゃったんだった…腕時計してこればよかったな。」
春香「…ちゃんと朝来るのかな。」
春香「よく考えたらへんなことばっかりだよ。乗客は誰もいなくなるし、変な人形は出てくるし、おまけに幽霊に話しかけられるし…明らかに、普通じゃないよね。」
春香「きっと朝なんて来ないんだ。私、このまま死ぬのかな。たかが格子戸なんかのせいで。誰にも会えないまま死ぬのかな。」
春香「あーあ…」
春香「…なんで私がこんな目に」
春香「何か悪いことしたのかな…もう嫌だ…」
春香「千早ちゃん…」
春香「…」
春香「誰か…誰でもいいから、ここから出してよ…」
春香「誰か…」
春香「もしかして、朝になったら誰か来てくれるかな?だとしたら…あと何時間だろ。」
春香「あ、そっか。携帯壊れちゃったんだった…腕時計してこればよかったな。」
春香「…ちゃんと朝来るのかな。」
春香「よく考えたらへんなことばっかりだよ。乗客は誰もいなくなるし、変な人形は出てくるし、おまけに幽霊に話しかけられるし…明らかに、普通じゃないよね。」
春香「きっと朝なんて来ないんだ。私、このまま死ぬのかな。たかが格子戸なんかのせいで。誰にも会えないまま死ぬのかな。」
春香「あーあ…」
春香「…なんで私がこんな目に」
春香「何か悪いことしたのかな…もう嫌だ…」
春香「千早ちゃん…」
~同時刻 765プロ事務所~
千早「ん…」
千早「…」
千早「っ!私、うっかり寝て…」
P「おはよう、千早。」
千早「春香から連絡は!?」
P「残念だけど、まだ何も…」
千早「…そうですか。救助作業の方は?」
P「落盤したところから連鎖的にトンネルの崩壊が進んで、ほとんど作業は進展してないらしい。」
千早「…まだ安否は確認できてないんですね。」
P「ああ。」
伊織「それから、GPSの件だけど。あそこの地下は、ギリギリGPS再放射システムの圏内に入ってたみたいで、場所は大まかに特定できたわよ。」
千早「本当!?じゃあ、春香は無事なのね?」
千早「ん…」
千早「…」
千早「っ!私、うっかり寝て…」
P「おはよう、千早。」
千早「春香から連絡は!?」
P「残念だけど、まだ何も…」
千早「…そうですか。救助作業の方は?」
P「落盤したところから連鎖的にトンネルの崩壊が進んで、ほとんど作業は進展してないらしい。」
千早「…まだ安否は確認できてないんですね。」
P「ああ。」
伊織「それから、GPSの件だけど。あそこの地下は、ギリギリGPS再放射システムの圏内に入ってたみたいで、場所は大まかに特定できたわよ。」
千早「本当!?じゃあ、春香は無事なのね?」
伊織「まだ試験段階だから不安定で、場所も大まかにしか分からなかった。残念だけど、生きてるかどうかまでは分からなかったわ。ごめんなさい。」
千早「いえ…ありがとう。春香がいるって分かっただけでも、少し安心したわ。」
伊織「…ちょっといいかしら、プロデューサー。」
P「ああ。」
伊織「こっち来て。」
P「なんで別室に?」
伊織「いいから付いて来なさいよ。」
P「ん、ああ。」
ガチャッ バタン
伊織「千早にはちょっと、聞かれたくない話なのよ。」
P「悪い知らせか?」
伊織「ええ。さっきね、春香の携帯のGPS位置表示が消えたの。」
P「消えた?動いて圏外へ出たってことか?」
伊織「そこまでは分からないわ。」
P「…そうか。」
千早「いえ…ありがとう。春香がいるって分かっただけでも、少し安心したわ。」
伊織「…ちょっといいかしら、プロデューサー。」
P「ああ。」
伊織「こっち来て。」
P「なんで別室に?」
伊織「いいから付いて来なさいよ。」
P「ん、ああ。」
ガチャッ バタン
伊織「千早にはちょっと、聞かれたくない話なのよ。」
P「悪い知らせか?」
伊織「ええ。さっきね、春香の携帯のGPS位置表示が消えたの。」
P「消えた?動いて圏外へ出たってことか?」
伊織「そこまでは分からないわ。」
P「…そうか。」
伊織「あんな弱った千早にこれ伝えたら、今度こそ本当に絶望しちゃうわ。」
P「そうだな。」
伊織「ただ、あんたには伝えておいたほうがいいかとおもって。」
P「うん。」
伊織「圏外へ出たか、電池が切れたか、あるいは崩落に巻き込まれて…春香を信じてないわけじゃないけど、あんたはアイドルの監督者みたいな立場なんだから、最悪の場合も覚悟しときなさいよ。」
P「分かった。」
コンコンコン
P「はい。」
千早「あの、プロデューサー。」ガチャッ
P「どうした、千早。何か進展あったか?」
千早「いえ…その、何か悪い知らせでしたか?今の。」
P「ん?ああ、違う違う。天下の水瀬グループといえどもさすがに電話系統は管轄してないからな。無理やり携帯会社にお願いして調べてもらったから、ちょっとばかりコレが必要になって。」
千早「お金…ですか?」
P「まぁ俺のポケットマネーでなんとかなるレベルだから気にするな。」
千早「すみません…」
P「そうだな。」
伊織「ただ、あんたには伝えておいたほうがいいかとおもって。」
P「うん。」
伊織「圏外へ出たか、電池が切れたか、あるいは崩落に巻き込まれて…春香を信じてないわけじゃないけど、あんたはアイドルの監督者みたいな立場なんだから、最悪の場合も覚悟しときなさいよ。」
P「分かった。」
コンコンコン
P「はい。」
千早「あの、プロデューサー。」ガチャッ
P「どうした、千早。何か進展あったか?」
千早「いえ…その、何か悪い知らせでしたか?今の。」
P「ん?ああ、違う違う。天下の水瀬グループといえどもさすがに電話系統は管轄してないからな。無理やり携帯会社にお願いして調べてもらったから、ちょっとばかりコレが必要になって。」
千早「お金…ですか?」
P「まぁ俺のポケットマネーでなんとかなるレベルだから気にするな。」
千早「すみません…」
P「謝ることはないだろう。それより千早、もう少し休め。どうせ今夜寝ないつもりなんだろ。」
千早「ええ。寝てる間に春香から連絡がきたり、進展があったら大変ですから。」
P「はは、困った奴らだな。」
千早「?」
P「千早が寝てる間に、他のみんなも同じこと言って聞かなかったんだ。」
千早「皆が…?」
P「ああ。みんな春香のこと大切に思ってるんだろうな。で、今夜は事務所に泊まってくって。千早はどうする?」
千早「勿論私もそうします。みんなと一緒の方が、心が多少なりとも楽です。」
P「うん。春香だって今きっと心細いはずだ。弱気になるなよ。」
千早「はい。」
P「じゃあ俺はちょっと社長に連絡してくる。」
伊織「私も行くわ。」
千早「ええ。気をつけて。」
バタン
千早「…」
千早「ええ。寝てる間に春香から連絡がきたり、進展があったら大変ですから。」
P「はは、困った奴らだな。」
千早「?」
P「千早が寝てる間に、他のみんなも同じこと言って聞かなかったんだ。」
千早「皆が…?」
P「ああ。みんな春香のこと大切に思ってるんだろうな。で、今夜は事務所に泊まってくって。千早はどうする?」
千早「勿論私もそうします。みんなと一緒の方が、心が多少なりとも楽です。」
P「うん。春香だって今きっと心細いはずだ。弱気になるなよ。」
千早「はい。」
P「じゃあ俺はちょっと社長に連絡してくる。」
伊織「私も行くわ。」
千早「ええ。気をつけて。」
バタン
千早「…」
千早「プロデューサー、あんな嘘ついて…」
千早「聞こえたのは、春香の携帯の反応が消えたってことだけだったけれど…もしかして、もっと事態は悪くなってるの…?」
千早「…駄目よ。弱気になっちゃ。春香だって頑張っているんだもの。みんなのところに戻りましょう。一人だと…気が滅入るわ。」ガチャッ バタン
千早「あの、みんな。」
真「ん?」
貴音「どうしました?」
千早「今日泊まるっていってたけれど、夕食とかはどうするの?」
律子「さっき食材とかブランケットとか、一式買ってきたわ。シャワールームもあるし、そこは心配ないわ。」
千早「そうですか。」
千早(なんか、充実しすぎているというのも少し心苦しいわね。春香は今だって、寒くて暗い地下に閉じ込められているというのに。)
千早(私が助けに行っても、現場に入ることさえできやしない…神様…いるならお願い。春香を助けてください。)
千早(あの子だけは、失いたくないの…)
『任せて…千早お姉ちゃん。』
千早「聞こえたのは、春香の携帯の反応が消えたってことだけだったけれど…もしかして、もっと事態は悪くなってるの…?」
千早「…駄目よ。弱気になっちゃ。春香だって頑張っているんだもの。みんなのところに戻りましょう。一人だと…気が滅入るわ。」ガチャッ バタン
千早「あの、みんな。」
真「ん?」
貴音「どうしました?」
千早「今日泊まるっていってたけれど、夕食とかはどうするの?」
律子「さっき食材とかブランケットとか、一式買ってきたわ。シャワールームもあるし、そこは心配ないわ。」
千早「そうですか。」
千早(なんか、充実しすぎているというのも少し心苦しいわね。春香は今だって、寒くて暗い地下に閉じ込められているというのに。)
千早(私が助けに行っても、現場に入ることさえできやしない…神様…いるならお願い。春香を助けてください。)
千早(あの子だけは、失いたくないの…)
『任せて…千早お姉ちゃん。』
千早「え、真美?」
真美「んん?どったの?」
千早「え、今何か言わなかった?」
真美「何も言ってないよ。」
千早「え、じゃあ亜美?」
律子「亜美なら今お手洗いにいってるわ。」
千早「そう、ですか。」
千早(でも今確かに、千早お姉ちゃんって。あんな呼び方するのは亜美か真美しか…)
千早(!)
千早(まさか…)
千早(もしそうなら…どうか春香を助けて。)
真美「千早お姉ちゃん、一体どうしたの?」
千早「幻聴でもいいから、何かに縋りたくなったのよ。」
真美「?」
千早「いえ。なんでもないわ。 早く…春香の声が聞きたい。」
真美「んん?どったの?」
千早「え、今何か言わなかった?」
真美「何も言ってないよ。」
千早「え、じゃあ亜美?」
律子「亜美なら今お手洗いにいってるわ。」
千早「そう、ですか。」
千早(でも今確かに、千早お姉ちゃんって。あんな呼び方するのは亜美か真美しか…)
千早(!)
千早(まさか…)
千早(もしそうなら…どうか春香を助けて。)
真美「千早お姉ちゃん、一体どうしたの?」
千早「幻聴でもいいから、何かに縋りたくなったのよ。」
真美「?」
千早「いえ。なんでもないわ。 早く…春香の声が聞きたい。」
真美「そうだね。はるるん、早く帰ってくるといいね。」
千早「ええ。あ、そうだ。音楽プレーヤーに…」
千早(録音されて、楽器とミキシングされた声でも、きっと心の休めくらいにはなるわよね。)
千早「…あら?」
千早「確か、いつも右のポケットに入れてたのに…落としたわけはないし、どうしたのかしら…」
響「プレーヤー無くしたのか?」
千早「…かもしれない。」
千早「どこかに置き忘れたのかしら。」
千早(何か…悪いことが起きないといいけれど。もう頼れるのは、救助隊か、あるいは…あの子だけね…)
~通風孔~
春香「ぅぅ…もう……嫌だよぅ…誰か…幽霊でも人形でもいいよ…ここから出してよ…」
春香「誰か…」
カツンッ カランッ
千早「ええ。あ、そうだ。音楽プレーヤーに…」
千早(録音されて、楽器とミキシングされた声でも、きっと心の休めくらいにはなるわよね。)
千早「…あら?」
千早「確か、いつも右のポケットに入れてたのに…落としたわけはないし、どうしたのかしら…」
響「プレーヤー無くしたのか?」
千早「…かもしれない。」
千早「どこかに置き忘れたのかしら。」
千早(何か…悪いことが起きないといいけれど。もう頼れるのは、救助隊か、あるいは…あの子だけね…)
~通風孔~
春香「ぅぅ…もう……嫌だよぅ…誰か…幽霊でも人形でもいいよ…ここから出してよ…」
春香「誰か…」
カツンッ カランッ
春香「…何、今の音…コンクリート片でも落ちたのかな…」
春香「確か…このあたりに…あった。何これ?四角い…」
春香「ん、暗くてよく見えないけど、これ、音楽プレーヤーかな。まだ温かいや…人の体温が残ってる。あはは…誰のかもわからないのに、ちょっと安心するかも。」
春香「あの、誰かいるんですか?プレーヤー落としましたよ。」
『それはお姉さんが持っていて。』
春香「へっ?うそ、ほんとに人?」
『ごめんね。人…ではないんだ。』
春香「…幽霊?」
『うん。』
春香「そっか…でもさっきの幽霊も私に脱出方法教えてくれたし、幽霊って悪い人ばっかりじゃないのかな。」
『うん。本当に怖いのは…生きている人間だよ。』
春香「そう…なの?まぁいいや。あの、ここの鍵、外すことできない?」
『出来るよ。』
春香「ほんと?ほんとに開けられるの?」
『うん。というかね、ここの扉に鍵の機能なんてそもそも無いんだよ。』
春香「確か…このあたりに…あった。何これ?四角い…」
春香「ん、暗くてよく見えないけど、これ、音楽プレーヤーかな。まだ温かいや…人の体温が残ってる。あはは…誰のかもわからないのに、ちょっと安心するかも。」
春香「あの、誰かいるんですか?プレーヤー落としましたよ。」
『それはお姉さんが持っていて。』
春香「へっ?うそ、ほんとに人?」
『ごめんね。人…ではないんだ。』
春香「…幽霊?」
『うん。』
春香「そっか…でもさっきの幽霊も私に脱出方法教えてくれたし、幽霊って悪い人ばっかりじゃないのかな。」
『うん。本当に怖いのは…生きている人間だよ。』
春香「そう…なの?まぁいいや。あの、ここの鍵、外すことできない?」
『出来るよ。』
春香「ほんと?ほんとに開けられるの?」
『うん。というかね、ここの扉に鍵の機能なんてそもそも無いんだよ。』
『もう気付いてると思うけど、ここは、お姉さんが住んでる世界じゃない。形だけは一緒だけど、人はいないし、太陽も月もない。だから誰かが鍵を持ってきてくれることはない。』
春香「じゃあ、ここはあの世…なの?」
『違うよ。でも生きた人間の世界じゃない。』
春香「そっか…」
『うん。今、開けてあげるね。」ガチャッ
春香「あ、ほんとに開いた…」ギィィィッ
春香「開いたよ…外だ!ありがとう。本当にありがとう。もう一生ここから出られないかと思ったよ…」
『どういたしまして。お姉さんのこと、待ってる人たくさんいるから。』
春香「さっきの人も言ってた…」
春香「よいしょ。ちょっとふらふらするけど、これで…みんなのところに帰れる…」
『頑張ってね。お姉さん。』
春香「もう地下抜けたから、ひたすら歩くだけだもん。大丈夫だよ。」
『…』
春香「ありがとうね。えっと、あなたは…あれ、どこかで見たような…」
春香「確か…千早ちゃんの家で…あの、もしかしてあなたって…」
春香「じゃあ、ここはあの世…なの?」
『違うよ。でも生きた人間の世界じゃない。』
春香「そっか…」
『うん。今、開けてあげるね。」ガチャッ
春香「あ、ほんとに開いた…」ギィィィッ
春香「開いたよ…外だ!ありがとう。本当にありがとう。もう一生ここから出られないかと思ったよ…」
『どういたしまして。お姉さんのこと、待ってる人たくさんいるから。』
春香「さっきの人も言ってた…」
春香「よいしょ。ちょっとふらふらするけど、これで…みんなのところに帰れる…」
『頑張ってね。お姉さん。』
春香「もう地下抜けたから、ひたすら歩くだけだもん。大丈夫だよ。」
『…』
春香「ありがとうね。えっと、あなたは…あれ、どこかで見たような…」
春香「確か…千早ちゃんの家で…あの、もしかしてあなたって…」
『お姉さんと、お姉さんが大切にしているものを信じて進んで。それでもくじけそうになったら、役にたってくれるかもしれない。』
春香「え?このプレーヤー?」
『うん。じゃあね。頑張って。』
春香「あ、ちょっと待って!あなたって、やっぱり千早ちゃんの…」
『千早お姉ちゃんは、待ってるよ。お姉さんのこと。』
春香「!」
春香「あっ…消えちゃった…」
春香「ありがとう。千早ちゃんが待っててくれるなら、私頑張れるかも。」
春香「よし、急がないとね。ちょっと走ろ。」
春香「森の中の一本道…か。いかにもって雰囲気だな…」
春香「また体の震えが戻ってきちゃったよ…でもさっきより心強い。さっきの子のお陰かな。千早ちゃんが傍にいるような気がする。」
春香「さっきの話だと生き物は居ないみたいだし、襲われる心配はないよね。あと少しだけ。あと少しで戻れるよ…」
春香「待っててね。千早ちゃん。」ダッ
春香「はっ…はっ…はっ……」
春香「はぁっ…はぁっ…はぁっ…」
春香「え?このプレーヤー?」
『うん。じゃあね。頑張って。』
春香「あ、ちょっと待って!あなたって、やっぱり千早ちゃんの…」
『千早お姉ちゃんは、待ってるよ。お姉さんのこと。』
春香「!」
春香「あっ…消えちゃった…」
春香「ありがとう。千早ちゃんが待っててくれるなら、私頑張れるかも。」
春香「よし、急がないとね。ちょっと走ろ。」
春香「森の中の一本道…か。いかにもって雰囲気だな…」
春香「また体の震えが戻ってきちゃったよ…でもさっきより心強い。さっきの子のお陰かな。千早ちゃんが傍にいるような気がする。」
春香「さっきの話だと生き物は居ないみたいだし、襲われる心配はないよね。あと少しだけ。あと少しで戻れるよ…」
春香「待っててね。千早ちゃん。」ダッ
春香「はっ…はっ…はっ……」
春香「はぁっ…はぁっ…はぁっ…」
春香「はぁっ……はぁっ…」
春香「んくっ… はぁ…はぁ…」
春香「まだかな…先がっ…」
春香「見えないけど…よく考えたら…出口ってどうなってるんだろ…」
春香「はぁ…はぁ… 聞いとけばよかったなぁ…」
春香「うぅ…胸がちょっと苦しい…でもきっと、あと少し…道は間違えようがないもんね。」
春香「もう少しだけっ。」ダッ
春香「きっと…もう少しで…みんなのところに…」
春香「みんなぁ…っ」
春香「あれっ…?なんか明るくなってない?」
春香「はぁ…はぁ… やっぱり明るくなってる…太陽も月もないはずなのに…あれ?あそこ、光ってる?」
春香「光の玉が浮かんでる…もしかして」
春香「あれが、出口!?」
春香「きっとそうだよね。あんなに分かりやすいなんて思わなかった…あはは…やっと出られるよ…」
春香「よかった… あれ、緊張が解けたからかな…膝が笑ってる…」
春香「んくっ… はぁ…はぁ…」
春香「まだかな…先がっ…」
春香「見えないけど…よく考えたら…出口ってどうなってるんだろ…」
春香「はぁ…はぁ… 聞いとけばよかったなぁ…」
春香「うぅ…胸がちょっと苦しい…でもきっと、あと少し…道は間違えようがないもんね。」
春香「もう少しだけっ。」ダッ
春香「きっと…もう少しで…みんなのところに…」
春香「みんなぁ…っ」
春香「あれっ…?なんか明るくなってない?」
春香「はぁ…はぁ… やっぱり明るくなってる…太陽も月もないはずなのに…あれ?あそこ、光ってる?」
春香「光の玉が浮かんでる…もしかして」
春香「あれが、出口!?」
春香「きっとそうだよね。あんなに分かりやすいなんて思わなかった…あはは…やっと出られるよ…」
春香「よかった… あれ、緊張が解けたからかな…膝が笑ってる…」
春香「うぅ…もう、本当に怖かったんだから…帰ったら暫く千早ちゃんに泊まりにきてもらおうかな。」
春香「よし、もう行かないとね。あとほんの少し。」
春香「3歩…2歩…1歩… 到着…これで…出られる!」
春香「触れればいいのかな。えいっ。」
春香「うわっ…眩しっ!あわわわ 私浮いてる?なんか飛んでるみたい。」
春香「うぅ…すごい光…でもよかった…これで元の世界に…みんなのとこに戻れるんだね。」
春香「やった…私やったよ!千早ちゃん!お母さん!プロデューサーさん!私戻れたよ!」
春香「どれくらい時間たっちゃったんだろ。すぐ事務所行くからね…!待ってて!」
ドシャッ
春香「いたっ… いったたた…」
春香「何これ…板?木の床だ…」
春香「ん…」
春香「あれ…ここって、レッスン室前の廊下…?この手触り…それにこの埃っぽい匂い…間違いない。レッスン場だ!」
春香「あぁ…ほんとに戻ってきたんだ。もう、ほんとに駄目かと思った…」
春香「あれ?中でレッスンしてる人がいる。きっと765プロの誰かだ。よかったぁ。ちゃんと現実だぁ… うん、早く会っちゃおう。」
春香「よし、もう行かないとね。あとほんの少し。」
春香「3歩…2歩…1歩… 到着…これで…出られる!」
春香「触れればいいのかな。えいっ。」
春香「うわっ…眩しっ!あわわわ 私浮いてる?なんか飛んでるみたい。」
春香「うぅ…すごい光…でもよかった…これで元の世界に…みんなのとこに戻れるんだね。」
春香「やった…私やったよ!千早ちゃん!お母さん!プロデューサーさん!私戻れたよ!」
春香「どれくらい時間たっちゃったんだろ。すぐ事務所行くからね…!待ってて!」
ドシャッ
春香「いたっ… いったたた…」
春香「何これ…板?木の床だ…」
春香「ん…」
春香「あれ…ここって、レッスン室前の廊下…?この手触り…それにこの埃っぽい匂い…間違いない。レッスン場だ!」
春香「あぁ…ほんとに戻ってきたんだ。もう、ほんとに駄目かと思った…」
春香「あれ?中でレッスンしてる人がいる。きっと765プロの誰かだ。よかったぁ。ちゃんと現実だぁ… うん、早く会っちゃおう。」
春香「おーい!戻ってきたよ!私、帰ってきたよ!」ガチャッ
春香「おーい…って、あれ? あの後姿…」
春香「私?」
春香「あのジャージ…あのリボン… 私…だよね、あれ。」
春香「え、でも春香は私だよ。じゃああれは誰…?」
春香「…もしかして、まだ戻ってない…?」
春香「そんなわけないよね。出口を通ったもん。そうだ、きっと夢を見てるだけだよ。」
春香?『きゃっ』
トレーナー『ちょっと春香。何回目よ、そこでミスするの。いい加減にしてよ。』
春香?『ごめんなさい…』
春香「あはは…夢でまで私おこられてるよ。」
トレーナー『貴女ねぇ、もうすぐ全国ライブなのよ?他の人はもう纏め上げに入ってるのに。』
春香?『すみません…』
トレーナー『自覚あるの?ちゃんと。』
春香?『すみません…次回までに自主練してきます。』
春香「おーい…って、あれ? あの後姿…」
春香「私?」
春香「あのジャージ…あのリボン… 私…だよね、あれ。」
春香「え、でも春香は私だよ。じゃああれは誰…?」
春香「…もしかして、まだ戻ってない…?」
春香「そんなわけないよね。出口を通ったもん。そうだ、きっと夢を見てるだけだよ。」
春香?『きゃっ』
トレーナー『ちょっと春香。何回目よ、そこでミスするの。いい加減にしてよ。』
春香?『ごめんなさい…』
春香「あはは…夢でまで私おこられてるよ。」
トレーナー『貴女ねぇ、もうすぐ全国ライブなのよ?他の人はもう纏め上げに入ってるのに。』
春香?『すみません…』
トレーナー『自覚あるの?ちゃんと。』
春香?『すみません…次回までに自主練してきます。』
トレーナー『そうしてちょうだい。貴女はね、他の765プロの子とは違うのよ?貴女には他の子みたいにウリが何も無いんだから、技術磨かないと駄目でしょうが。』
トレーナー『5分だけ休憩して、再開するわよ。』
春香?『はい…』
春香「特徴が無い、かぁ…他人事とは思えないな、今の。」
春香「あ、あれも私なんだから当たり前か。」
春香「…うずくまってる。私も怒られた後ってあんな感じなのかな。」
春香(すごい震えてる…トレーナーさんどっかいっちゃったし。声、かけたほうがいいのかな。)
春香「あ、あの、えっと、大丈夫で…」
グシャッ
春香「す…か…?」
春香「へ…?」
春香「い…」
春香「いやぁぁぁぁあああああああああああああっ」
春香「ああああああああああああああああああああああああああああああああっ」
春香「ああああああああああああっ……げほっ……うぇ…っ…何今の…」
トレーナー『5分だけ休憩して、再開するわよ。』
春香?『はい…』
春香「特徴が無い、かぁ…他人事とは思えないな、今の。」
春香「あ、あれも私なんだから当たり前か。」
春香「…うずくまってる。私も怒られた後ってあんな感じなのかな。」
春香(すごい震えてる…トレーナーさんどっかいっちゃったし。声、かけたほうがいいのかな。)
春香「あ、あの、えっと、大丈夫で…」
グシャッ
春香「す…か…?」
春香「へ…?」
春香「い…」
春香「いやぁぁぁぁあああああああああああああっ」
春香「ああああああああああああああああああああああああああああああああっ」
春香「ああああああああああああっ……げほっ……うぇ…っ…何今の…」
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