元スレ奉太郎「神山市で殺人事件……?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
51 :
A
52 :
A
53 = 2 :
これは自分が加速しなければ・・!
ksk
54 :
A
55 = 51 :
A
56 = 2 :
A 一緒に帰る
奉太郎「……そうだな、念のため一緒に帰るか」
さすがの省エネ主義といっても、状況が状況だ。
この状況で一人で帰ってもらった、といったら後で伊原になんと言われるか分かった物じゃない。
奉太郎「家まで送って行こう」
える「折木さん、ありがとうございます! お言葉に甘えさせて頂きますね」
える「折木さんと一緒に下校……なんだか新鮮ですね!」
奉太郎「……ん」
奉太郎(顔が近い……)
57 = 11 :
イイヨイイヨーソレスゴクイイヨー
58 = 2 :
~帰り道~ 里志/摩耶花
里志「にしてもさ」
里志「奉太郎も、随分と鈍感な奴だよね」
摩耶花「ほんとよ!」
摩耶花「ちーちゃんがあれだけアピールしているって言うのに……」
摩耶花「あー! 煩わしい!!」
相変わらず、摩耶花は奉太郎には敵意剥き出しの様だ。
ちょっとはなだめる僕の事も考えてほしい物だよ、全く!
59 = 2 :
里志「まあまあ、落ち着いて摩耶花」
里志「奉太郎の態度を見る限り、相思相愛って感じじゃない?」
摩耶花「確かに……でもなんで折木みたいな奴にちーちゃんが……」
里志「そうかい? 僕はお似合いだと思うけどね」
里志「奉太郎も、ああ見えていい所もあるんだよ」
奉太郎のいい所……だらしない、すぐに湯当たりする、めんどくさがり。
あれ? これって全部悪いことじゃないか!
いい所、いい所、あ! 寝癖がすごいとかどうだろう?
60 = 2 :
摩耶花「そんなもんかしらねぇ……」
里志「そんなもんさ、誰にでもいい所はあるってよく言うだろ?」
摩耶花「でもやっぱり納得いかない! くっつくなら早くくっつけばいいのよ!」
里志「あはは、それは僕たちにも言える事だね」
あえて地雷を踏む、そうやって僕は生きていくのさ!
摩耶花「それは、ふくちゃんがいつも誤魔化すからでしょ!」
里志「うんうん、元気が出たみたいでよかったよ」
摩耶花「またそうやって……」
摩耶花「でも、今度の日曜日は逃げたら許さないわよ!」
61 = 47 :
ツンデレなとこ
62 :
誰も午後13時にはツッコまないのか
63 = 2 :
>>62
脳内補完お願いします(囁き声)
里志「わ、分かってるって」
ま、まずい事を思い出させちゃったみたいだ。
地雷を踏むのにも慎重にしないとなぁ……
摩耶花「映画、楽しみにしてるんだからね……」
里志「悪かったって、今度は必ず行くよ」
摩耶花「うん……あ、そろそろ家が近いから-----
摩耶花の後ろの草陰が、少し動いた気がした。
次の瞬間それは……物陰から飛び出してきた。
あれは……!
里志「摩耶花っ! 危ない!」
64 = 2 :
~帰り道~ 奉太郎/える
える「折木さん、今日はありがとうございます」
千反田が改まって頭を下げる。
奉太郎「いや、別に……流石に一人で帰すわけにはいかんだろう」
える「ふふ、ありがとうございます!」
何をそんな嬉しそうに……やはりこいつはよくわからん。
等と考えていたら、千反田が口を開いた。
える「と、突然なのですが……」
65 = 2 :
奉太郎「ん? どうした」
える「……折木さんには、想い人などはいないのですか?」
奉太郎(本当に突然だな……)
奉太郎(しかも実に答え辛い)
奉太郎「うーん……」
奉太郎「残念ながら、今まで彼女ができたことすらないからな……」
奉太郎「人を好きになるって事も、よく分からん」
奉太郎「省エネ主義に反するしな」
うむ、答えは間違っていない。
我ながら見事な回答だ。
66 = 2 :
える「そう……ですか……」
える「折木さん、らしいですね!」
奉太郎「でも」
奉太郎「もし彼女が出来たとしたら、省エネ主義も考え直す必要があるかもなぁ」
える「? というのは?」
奉太郎「自分に好意を寄せてくれる人間を、省エネしているので無理です。とは断れないだろ」
奉太郎「そんな冷たい人間では無い」
ナイス模範解答、意外とできるじゃないか、俺。
える「そう……ですか!」
える「これは例えば、ですけど」
68 = 2 :
える「どの様な方でしたら、いいんですか?」
奉太郎「例えば……か」
次に出てきた言葉は、自分でも驚いた。
本当に自然に、その名前が出てしまっていた。
例えるなら、名前を呼ばれて、返事を返すような……そんな感じだ。
奉太郎「……千反田……とか?」
える「……え?」
千反田が大きい眼を更に見開いて、眼を丸くしてこっちを見てくる。
瞬間、俺は自分が何を言ったか理解し妙に恥ずかしくなった。
まあそれもそうだろう……言った相手が、本人なのだから。
71 = 2 :
奉太郎「あ、いや、すまんなんでもない」
慌てて濁すも、時既に遅し。
える「お、おおお折木さん、そ、それって……」
奉太郎「な、なんでもない! 忘れてくれ……」
いかん、話を摩り替えなければ。
奉太郎「それより! 千反田は好きな人とかいるのか?」
無理矢理、話を千反田に持っていく。
こうでもしないと無駄なエネルギーを使いそうでたまったもんじゃない。
と言う事にしておこう。
える「わ、私の好きな人ですか……」
73 = 2 :
奉太郎「言ってみただけだ、居ないなら居ないでいい」
える「私にだって好きな人はいます!!」
奉太郎(これは意外だな……てっきり恋愛には無縁の奴かと思っていた)
奉太郎(ああ、それは俺の方だけか)
奉太郎「そうなのか、名前は?」
等と本日二度目の冗談を吐く。
意外と楽しいかもな、これ。
える「い、言えませんよ!」
千反田は顔を真っ赤にして、手を顔の前でぱたぱたと振りながら答えた。
奉太郎「冗談だ、そこまで失礼な奴ではないぞ。 俺は」
える「折木さん酷いです……本人の前で言える訳ないじゃないですか……」
74 = 11 :
おい、この子なんか言っちゃったよ
75 :
山田君、壁3枚持って来て
76 :
天然すぎるだろ
77 = 67 :
壁がいくつあっても足りねえ
78 = 2 :
そうそう、本人の前で。
奉太郎「……え?」
自分でも、どこから声が出たのか分からない程に、変な声だったと思う。
それほど俺は驚いたのだ。
える「へ? どうかしました?」
俺の聞き間違いか? それとも千反田は自分がなんて言ったか分かっていないのか?
奉太郎「いや……本人の目の前でって……え?」
える「……」
少し、首を傾げ、考え込む様な顔をした。
そして数秒後。
える「な、なんでもないです!!」
更に顔を赤くし、千反田は顔を覆ってしまった。
79 = 72 :
遠慮はいらん、そのまま行くとこまで行け
80 = 11 :
あああ、壁ェエエ
82 = 2 :
える「気にしないで……ください」
いつもの気になります! はどこへ行ったのか……零れる様に千反田は言った。
奉太郎「そ、そうか」
気まずい空気は苦手だし、効率も悪い。
どうにか話題を変えないと……
奉太郎「にしても、この神山で殺人事件とは」
奉太郎「物騒になったものだ」
える「そう……ですね……」
千反田も察したのか、話を合わせてくれる
83 :
えるたそが犯人にしか見えない
84 = 2 :
える「女性ばかり、しかも学生ばかり狙われるなんて……」
える「やっぱり、ちょっと怖いですよね」
確かに、怖くない訳がない。
ましてや千反田は学生だし、女だ。
俺も勿論、多少は怖かったりするのだが、千反田のそれとは比べるのも億劫になる。
奉太郎「まあ、昼に犯行が行われているみたいだし大丈夫だろう」
このくらいしか、千反田を元気付ける言葉が思い浮かばなかった。
える「そうですね! 後ろ向きではいけません!」
える「あ、お家が見えてきましたね」
85 = 2 :
奉太郎(まだ大分距離があるというのに……ここからでもはっきりと見えるな)
える「あれ? 前から何か来ますね」
奉太郎「あれは……救急車か?」
える「何か……あったんですかね?」
奉太郎(まさかな……)
奉太郎(あっちは伊原の家の方角か? なんか嫌な予感がするな……)
奉太郎(さて、どうしたものか……)
A 救急車を追いかけてみる
B 無視する、私、気になりません!
>>90
86 = 54 :
A
87 = 51 :
A
88 = 52 :
A
89 = 2 :
加速致します
90 = 11 :
A
91 = 2 :
A 救急車を追い掛けてみる
このままあれを無視しても、嫌な予感は収まりそうにない。
俺は幸い、今日は自転車で来ていた。
やはり、運はあるのかもしれない。
奉太郎「千反田、すまないが先に帰っていてくれないか」
える「折木さん、行くつもりですか? 私も行きます!」
奉太郎「ダメだ、救急車って事は何かあったんだろう。 しかもあっちは伊原の家の方角だ」
だが千反田は食い下がらない。
える「ダメです! 私も心配なんです!」
奉太郎「お前が心配なんだ!」
92 = 2 :
柄にも無く、大きな声で言ってしまった。
千反田はビクッと体を震わせると、俯きながら言った。
える「す、すいません! そうですよね……」
える「分かりました。 私は家に帰っているので、気をつけてくださいね。 折木さん」
奉太郎「すまん……後で必ず電話する、先に帰っていてくれ」
良かった、千反田は納得した様子だった……しぶしぶだが。
千反田と軽い挨拶を交わすと、自転車に乗り、救急車の向かった方角へ行く。
向かったと言っても、どこまでいくのかは分かった物ではない。
93 :
えるとほうたるは携帯持ってないよな
94 = 2 :
>>93
言葉足らずです。家に帰ったら、ということですね。
もし携帯を持っていたら、千反田と別れる前に電話していたと思います。
しかし、内心焦っていたのだろう。
意外にもすぐに、そこに着いた。
具体的に言うと、伊原の家から100m程の所だろうか、人だかりが出来ていたのでそこへ向かう。
嫌な予感は、未だに拭えない。
ここら辺にしては、結構な数の人が集まっていた。
それは、悪い予感をさらに強くするものでもあった。
人だかりの中央には、血。
そして、里志と摩耶花が居た。
瞬時に何が起きたのか理解できるほど、俺の頭は優れていない。
だが状況から察するに、二人の身に何かが起きたのは確かだった。
95 = 2 :
近づくと、状態は軽く見ただけだが判断できた。
そこまで重傷……意識を失ったりはしていない様だ。
奉太郎「里志! 伊原!」
二人とも俺に気付いたようだ。
摩耶花「折木……! あんたどうして!?」
奉太郎「帰り道の途中で救急車がこっちに来るのをみたんだ、怪我は……大丈夫か?」
摩耶花「わ、私は大丈夫だけど……ふくちゃんが……」
伊原の表情から、必死に涙を堪えているのを理解する。
奉太郎「里志が!?」
96 = 2 :
まさか、本当にこんな身近に、犯罪があるなんて事は思いもしなかった。
少し気をつけよう、くらいの認識であった。
少なくとも、千反田と別れる前までは。
里志「いてて……おおげさだなぁ、摩耶花は」
と苦笑いしながら、里志が喋る。
里志「刺されたって言っても、掠った程度だよ」
奉太郎「そ、そうか……」
だがそれでも、かなりの出血があるのは明らかだった。
里志「それより奉太郎、千反田さんは?」
一緒に来てなかったのか? とでも言うように、里志は言う。
97 = 2 :
奉太郎「ああ、あいつなら家の近くまで送って行って、俺は途中でこっちに向かったんだ」
すると里志は顔を歪ませ、声を荒げる。
里志「ということは、千反田さんが家に入るのを奉太郎は見ていないんだね!?」
何を突然、と思った。
だが次の言葉を聞いて、胸の中を嫌なざわめきが駆け巡る。
里志「あいつ……千反田さんを狙っているんだ!」
千反田を……?何故?
里志「最初は摩耶花を刺そうとしていた……だけど僕が飛び出して……」
里志「その後、あいつは言っていた……! お前は違うな、千反田はどこだ。 って……!」
里志の言っている事が、うまく解釈できなかった。
奉太郎「なんで、なんで千反田なんだ!?」
98 = 2 :
里志「それを聞いたら、あいつは笑っていた……その後、摩耶花が叫び声をあげて、逃げていったんだけどね……」
何故だ? 何故千反田を……?
あいつとは恐らく連続殺人犯だ、恐らくではない、ここまできたらほぼ確定だろう。
そして6人目の生贄……達せられる。
あいつは何か目的を持っていた……?
俺には到底理解できない目的……?
そこまで考え、俺は乗ってきた自転車に再び跨っていた。
急いで、向かわなければ。
来るときよりも速度を上げ、先ほど別れた場所まで自転車を漕ぐ。
戻るときは、何倍もの時間を感じられた。
もしかすると……ここら辺で名のある奴を狙っていた……?
99 = 2 :
だとすると何故、里志と間違えた……?
校門を出るときに、既に狙っていた……?
いくら考えても、今回は答えをだせそうになかった。
やがて、先ほどまで居た所に戻ってきた。
俺の視界に入ったのは、一人の少女。
既にこの時点で、おかしいことに気づいていたんだ。
だって、さっき別れた時からもう三十分は経っているんだ。
制服を着て、黒の長い髪。
そいつは地面に倒れていて。
血の池に身体を沈めていた。
100 = 67 :
えるたそ~・・・
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