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    元スレ恒一「じゃあ、帰り道に気をつけてね」

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    301 = 278 :

    辻井ェ…!

    302 = 189 :

    杉浦「………嘘よ…」

    辻井「嘘なもんか…見ただろ?榊原君の必死な素振り…もう白状したも同じだろ?」

    辻井「なんなら僕が一人でやろうか?君は赤沢さんと仲が良かったからやりづらいだろうし」

    恒一「お前ッ!!どういうつもりだ!」グイッ

    辻井「うおっぷ」
                           
    恒一「君の言うとおり、確かに赤沢さんは病院で僕に話しかけた、でもそれは…」

    辻井「そう、『叔母としての三神玲子と、3年3組の副担任としての三神先生』」
                                 
    辻井「赤沢さんは、君達が公私を分けて接していた事を知らずにクラスメイトとして声をかけてしまった」
                            
    辻井「君はその時、赤沢さんが禁を破ったと思った。赤沢さんがルールを取り止めてくれたと思ったんじゃないか?」

    恒一「それは…でも!だったら僕だって同罪だよ!」

    辻井「判ってないなぁ、赤沢さんが話しかけた時点でルールは破られたんだ。」

    恒一「違う…あの時、僕がもっと考えていれば…他に何か方法が…赤沢さんはただ、見崎の事を心配して…」

    辻井「まあまあ、君が罪悪感を持つのは勝手だが、どうひっくり返しても判決は覆らないぜ」ポンポン

    辻井「……(後は僕に任せてくれ)」ボソッ

    恒一「……え」

    303 = 278 :

    辻井ェ…?

    304 = 189 :

    辻井(榊原君は、どうやら学校外で「いない者」と話す事がルール的にグレー、ということを判っていなかったようだね)

    辻井(だが僕の考えでは、それはやはりクロなんだよな…鍵が3年3君という概念である以上、間違いなくその時に…)

    辻井(それより今は、このクラスに潜むもう一つの不安の種をなんとかするためにも…)

    辻井(すまないね、君にはもう少しだけ罪悪感に塗れていてもらうよ。なに、すぐに何とかして見せるさ)


    辻井「さて、杉浦さんや」

    杉浦「…っ!」ビク

    辻井「話が少し脱線してしまったが…憎むべき違反者 赤沢泉美の沙汰を話し合おうじゃないか」

    杉浦「あ…う…」オドオド

    辻井「どうしたんだい?さっきは違反者に対してあんなに怒り狂っていたのに…」

    杉浦「それは…」

    辻井「まさか…相手が赤沢さんだったから大目に見て欲しいとでも?」

    杉浦「だって、あの子は…」

    305 = 189 :

    辻井「だってもダディも無いよ、杉浦さん。違反者は違反者、お咎め無しとはいかないだろう?」

    杉浦「そんな…あのこ、あんなに頑張って…」

    辻井「頑張ったのは赤沢さんだけかい?みんな同じように窮屈な思いをしてきたんだぜ?榊原君も、見崎さんも、みんなもね!」

    杉浦「ひっ、お、お願い…お願いします、泉美を許し…

    辻井「君は赤沢さんがいれば他はどうでもいいのか?ふざけたこと言うな!なんのために今日、皆が奔走したと思ってる!?」

    辻井「みんな赤沢さんと同じなんだ!皆が皆を守るために危険を冒して、神経磨り減らして今日という日を戦ってたんだ!それだけじゃない!」

    辻井「佐藤さんも、有田さんも、小椋さんも渡辺さんも、何故自分を犠牲にしてまであんなに頑張ったか君にわかるか!?」

    辻井「彼女達は見崎さんを助けたかったんだ!傷付けたくなかったんだよ!いない者を守ったんだ!そうさ、この際はっきり言うぞ!」

    辻井「いない者なんて最初からいなかったんだ!くだらないおまじないなんて、そもそも初めから出来るはずがないんだよ!僕達は!」

    辻井「災厄があろうと無かろうと関係ない!薄っぺらのルールなんかよりもっと深い所で、僕達は確かに繋がっていたんだ!」

    辻井「君には解らないか!?赤沢さんやみんなの気持ちが

    恒一「辻井君!!」ガシッ

    辻井「ッ!!」

    恒一「もういい、もういいよ…もういいんだ…」

    杉浦「うっ、うぅ、ひっぐ、うえっ、えぇう…うええぇ~」ポロポロ

    306 = 132 :

    しえん

    307 = 189 :

    杉浦「えぐっ、えっぐ、泉美ぃ、ごめん、ごめんね…私、あたしぃ…」

    辻井「ふぅ…、少し、熱くなってしまったね」

    望月「辻井君…」

    辻井「杉浦さん、君が赤沢さんを守ろうとする気持ちは解るよ。でも、これだけは忘れないで欲しい」

    杉浦「ひっく、うっ、うえっ、ぐすっ…」

    辻井「赤沢さんを守ろうとしてるのは君だけじゃない、みんなが赤沢さんを守ってくれる」

    恒一「赤沢さんだけじゃないよ。君だって、僕らが守る。約束する」

    望月「ぼくも…僕なんかに何ができるか分らないけど…」

    杉浦「うえっ、えっ、ありがとう…でも、泉美は…泉美はどうなるの…?」ズピ

    恒一「………」チラ

    辻井「…ふふ」コク

    恒一「どうもしないよ。辻井君が言ったろ?もともといない者なんていなかったんだ」

    杉浦「うっ、うえっ…うえええぇ~~っ、よかった、泉美、泉美ぃぃ~ん」ウェー

    308 = 258 :

    かつてここまで辻井くんが活躍したSSがあっただろうか

    309 :

    真の主役は辻井だったのか…

    310 = 189 :

    杉浦「ヒック…ヒック…」

    望月「一件落着…かな?」

    恒一「うん、まあ…やっと半分…てとこじゃないかな」

    辻井「杉浦さんが落ち着いたら教室に戻って、きまりごとが終わったことを知らせよう」

    恒一「もちろん違反者は不明ってことでいいんだろう?」

    辻井「そうだね。杉浦さんに免じてそういう事にしておこうか」

    望月「でも、もしかしたら違反者を探そうとする人が他にもいるかも…」

    辻井「まあ、そのへんは上手く誤魔化すしかないね。必要ならもう一度さっきの演説をぶちあげることになるかもな、やれやれ」

    辻井「さあ、そうと決まったら善は急げだよ榊原君。さっさと教室に戻るとしよう」

    恒一「そうだね…早くしないと多々良さんが精神的疲労で倒れかねないし…」

    辻井「あんな野郎ばかりの教室で倒れられたら多々良さんの貞操が危ない、さあ杉浦さん、愛しの赤沢さんを安心させてやるためにも…」


    バァン!!


    綾野「こういっちゃん!!」

    311 :

    辻井はモブではなかったんだな

    312 = 273 :

    メガネは杉浦狙いとかか?

    313 = 189 :

    望月「うわっ、綾野さん…え?今なんて…?」

    綾野「よかった、こういっちゃんいた!どうしようこういっちゃん、大変なんだよぅ!」

    辻井「なんと、まさか多々良さんの身に何か…」

    綾野「違うよ!めぐも大変なんだけど、やばいくらい大変なの!どうしよう、ああ、こういっちゃんどうしよう…!!」ウルウル

    辻井「…ふざけている場合ではなさそうだね」

    恒一「綾野さん落ち着いて、何があったの?」

    綾野「何がってなにがじゃないよぅ!めいちゃんが倒れて、泉美も真っ青になっててぇ~!」ポロポロ

    恒一「なんだって!?」

    杉浦「ひっ、い、いず、泉美!ああっ、泉美ぃ!!」ダッ

    恒一「僕達も行こう!」

    望月「う、うん!」

    辻井「やれやれ、早速なのか?杉浦さん!榊原君も!階段には気をつけて!」ダッ

    314 = 189 :

    ~教室~

    めい「」グッタリ

    多々良「めいちゃん!目を覚まして!めいちゃああん!」ポロポロ

    中尾「落ち着け!体を揺らすな!頭を打ってるのかもしれないぞ!」

    勅使河原「今救急車を呼んだ!見崎、死ぬんじゃねえぞ…!」

    江藤「えっぐ、えっぐ…神様…めいちゃんを助けてあげてぇ…」ポロポロ


    バァン!
    杉浦「泉美ぃ~っ!!」

    恒一「めい!!」

    中島「恒一君!めいちゃんが、めいちゃんが突然意識を失って…どうしよう、どうしよう…」オロオロ

    恒一「めい…!」ダッ


    杉浦「泉美、泉美は…」キョロキョロ


    水野「しっかりしろ赤沢!お前がそんなんでどうする!」

    杉浦「いずみぃ!!」ダッ

    315 :

    辻井てこんなカッコいいキャラだっけ
    てか喋ったっけ

    316 :

    辻井くんは何者なんだwwwwwwww

    317 = 189 :

    赤沢「ひっ、ひいぃぃ…」ガチガチガチガチ

    赤沢「めいちゃ、ああ、あたしのせいだ…あたしが…あたしが…」ガチガチガチガチ

    杉浦「泉美ぃ!」ギュッ

    赤沢「多佳子ぉ~…どうしよう、あたしのせいだ、あたしがめいちゃんのたんこぶ掴んじゃったから…」ガチガチガチガチ

    赤沢「めいちゃんになにかあったら、あたし、ひっ、もう生きてけない…」ブルブルブルブル

    杉浦「ばかっ!そんな事言わないで!大丈夫だから、きっと大丈夫だから…」ギュゥゥ

    赤沢「多佳子ぉ、ひっぐ、多佳子ぉぉ~」ギュー

    318 :

    辻井くんは未来の推理作家

    319 = 189 :

    恒一「めい!しっかりしろ!めい!」

    めい「」

    多々良「うえっ、えっ、ぶひっ、めいちゃ、めいちゃあぁ~~…」ポロポロ

    恒一「多々良さん、一体何があったの?」

    多々良「うええぇ~恒一君、うえっ、ぶええええ~~~~…」ボロボロボロ

    前島「多々良さん、渡辺さんと同じ方法で一緒に絵を描いてたんだよ、そしたら見崎さんが急に後ろ向きに倒れて…」

    恒一「まさか頭を打ったんじゃ…!!」

    米村「いや、頭が床に当たる前に赤沢が滑り込んで守ったんだ。掌がクッションになったから衝撃は大分減っているはずだが…」

    王子「でも、相当大きな音がしたよ…骨が折れるみたいな音も……ううっ、救急車はまだ来ないのか…!?」

    恒一「…ぅうっ、めい…お願いだ、目を…目を開けてくれ…!!」

    恒一「めい、めいっ!」

    320 = 189 :

    ・・・・・・
    ・・・・

    (真っ暗…ここ、どこ?)

    (あいたた…なんか、頭、痛い…)

    (私…死んじゃったのかな…)

         めい

    (誰?誰かいるの?もしかして…未咲?)

         めい

    (その呼び方…未咲…だよね…?)

      めい  めい

    (うん、私だよ…また会えたね、嬉しい…)

      めい  めい めいちゃーん

    (私はここだよ、未咲。迎えに来てくれたんだね)

    322 = 189 :

    (やっぱり私、死んじゃったんだね…榊原君にはみっともないトコ見せちゃったかな…)

       めい~ めいちゃん みさき

    (未咲、どこにいるの?私はここだよ。また、いっぱいお喋りしよう)

        めいちゃぁ~ん    めいちゃぁああ~ん

    (もう、カンタのお婆ちゃんネタはやめてって言ったのに…)

    めい めい めいめい めいちゃん みさき みさきさん

    (そ、そんなに何回も呼ばなくてもわかるよ、未咲落ち着いて…)

    めい めいちゃん、めいちゃん めい みさき めい

    (あれ…未咲、なんか声が違…あれ?え?人違い?)

    めい めいしっかりしろ めい めいちゃぁん

    (この声、どこかで……?)

    めい! めい!めをあけてくれ!

    (う……なんかやけに馴れ馴れしいけど…もしかして…この声…)


      (榊原君?)

    323 = 189 :

    見崎「…う」パチ

    恒一「めいっ!」

    見崎「榊原…くん…あいたたた…」

    恒一「よかった…めい、本当によかった…」ギュ

    見崎「なっ、ちょ、さ、榊原君…?」////

    綾野「うわーーんめいちゃぁ~っ!!」ギュッ

    多々良「めいちゃん!めいちゃん!うわーんよかったよぉ~」ギュー

    見崎「えっ、えっ?何が…なに?なんなの?大丈夫なの?これ…」

    赤沢「…………」

    見崎「あ…あの…これ…」

    赤沢「ぶひっ」

    見崎「ブヒ?」

    赤沢「ぐひっ、ひぐっ、うえっ……うええええぇ~~~っ」ポロポロポロポロ

    赤沢「うええええぇ~~っ、びええぇぇ~~っ、うわーん、あーん…!」ワァーン

    見崎「……ええぇ?」

    324 = 189 :

    赤沢「よがっだぁ…ぶひっ、ひぶっ、よかっ、よ、うえっ、うえええぇ~」オーイオイオイ

    杉浦「泉美…」

    赤沢「めいちゃんごめんね、みんなも、みんなもごめっ、えぐっ、ごめんなさいぃ~うえっ、うええっ…」

    赤沢「ごめんなさあい、ごめんなさいぃ、あたし、あたっ、くらしゅ、ルーりゅっ、やぶっ、うえっ、うええぇ~」

    杉浦「泉美、そのことは…」

    綾野「いいんだよ泉美ぃ!みんな判ってるよぅっ!謝ることなんてないんだよっ」

    多々良「そうだよ、赤沢さんえらいよ、赤沢さんがめいちゃんを助けたんだよ!」

    勅使河原「立派だったぞ赤沢!…ってお前、手は大丈夫なのか!?」

    赤沢「うあ?…あああ~…い、いだいぃぃぃ~~、手ぇ痛いよぉぉぉ~~~っ!わあぁ~~ん」ビエー

    見崎「………」ポカーン

    恒一「…赤沢さん…」スッ

    325 = 189 :

    恒一「めいを助けてくれてありがとう、赤沢さん」ギュ

    赤沢「うわわわあああ~~~~~っ、ここ、こういぢぐんがあぁぁ~~~っ」シビビビ

    恒一「本当にありがとう、君がいてくれて、本当に良かった…」ギュー

    赤沢「ひゃあ、だめ、みんな見てう、あーなんか、なんか、あ、あああ~~~っ」

    赤沢「」カクン

    恒一「あ、あれ?赤沢さん?」

    辻井「安堵、罪悪感、痛みに幸福感で、脳の処理能力をオーバーしたみたいだね…おっと、鼻血を出しているぞ」

    恒一「いけない、ティッシュティッシュ…」

    辻井「まあまあ榊原君、赤沢さんが目を覚ましたとき、君がいたらまた卒倒しかねない。後は彼女達に任せよう」

    恒一「え?なんで僕が…う、うん」

    327 :

    辻井くんかっこよすぎ掘りたい

    328 = 189 :

    見崎「/////」

    多々良「めいちゃん、どこか痛いとこない?」

    見崎「……ぅ…うん」

    見崎「あの…もう大丈夫…だから…もう膝枕は」

    綾野「だーめ!めぐの膝枕なんて、お店だったらお医者さんか政治家しか行けないんだからねっ」

    多々良「うふふ♪遠慮しないで、今は大人しく休んでて、ね?」プニ

    見崎「あう…」////

    329 = 189 :

    赤沢「うーん」

    綾野「泉美ぃん!かっこよかったよ、惚れ直したよぉ~♪」ナデナデ

    赤沢「うう~ん…うへ、うへへへ…う、うう~ん…ぐすっ、うええ~」

    多々良「ふふっ、赤沢さん、眠ってても表情がころころ変わるね」

    綾野「こういっちゃんに抱きしめられるなんて、この幸せ者め~♪うりうり」ハナツマミ

    赤沢「んう~、あがが…」

    綾野「まあ、あたしも一回こういっちゃんに抱きつかれたけどね」

    多々良「ええっ!?どうしたら恒一君に抱きしめてもらえるの?」

    綾野「ややっ、めぐ~、あんた知りたいのぉ~?にひひ」

    多々良「わっ、あ、ちが…その、あううぅ~/////」プニプニプニプニ

    見崎「や、やめ…ほっぺたつつかないで…」プニプニプニ

    330 :

    めいの時の記憶は消えたか?

    331 = 134 :

    恒一「ふふふ」

    辻井「どうやら見崎さんは元に戻ったようだね」

    恒一「うん、一安心だよ」

    杉浦「泉美…よかったね…よかった…」

    望月「よかったね、杉浦さん」

    辻井「しかし困ったな…せっかく揉み消そうって話で纏まったのに、赤沢さん名実共に違反者に確定してしまったぞ…」

    辻井「どうしたもんか…榊原君、君はどう思う」

    恒一「…………」

    332 = 134 :

    恒一「今まで…今までの3年3組でおまじないが失敗した時、そのクラスの生徒はどんな思いで災厄を迎えたんだろう」


    江藤「あっ!こら中尾!ドサクサに紛れて泉美のスカートの中見ようとしてんじゃないわよ!」

    中尾「ゲッ!み、みみみ見てねーよ!見てたのは足だ!勘違いすんなよな!」

    江藤「へ、変態…泉美に近寄らないで…!!」


    恒一「おまじないが失敗して災厄が始まるのを前にして、どんな顔をしていたんだろう」


    多々良「めいちゃん、今度一緒にお買い物にいこうよ」

    見崎「え…?」

    中島「おおーいいねえ!めいちゃんの私服とか見てみたいかも!」

    柿沼「服屋さんで、みんなで色々試着させてみたらどうかな?ね、めいちゃん一緒に行こう?」

    見崎「…あ……う…か………考え…とく」/////

    3人「やったー☆」


    恒一「こんな風に笑って災厄を迎えた3年3組、僕達が初めてなんじゃないかな?」

    333 = 255 :

    さるよけしえん

    334 :

    恐怖には鮮度が(ry

    335 = 134 :

    辻井「随分と楽観的だね…。ポジティヴなのは結構なことだが、何の解決にもなっていないぜ?」

    恒一「うん、もう開き直るしかないんじゃないかと思ってさ」

    望月「どういうこと?」

    恒一「そのままの意味。災厄があるなら、もうそれでいい。出来ることしか出来ないなら、出来ることををやろう」

    辻井「ふふ…君が転校してきてくれて本当に良かったよ…失礼、続けてくれたまえ」

    恒一「今を持って「災厄」への対策係を本来の姿に戻すんだよ。予測して、準備して、助け合うんだ」

    辻井「…ふむ、そう言えば君、綾野さんの危機を救ったって話だったね…彼女が嬉しそうに話してたのを聞いたよ」

    恒一「うん、確かに僕達は死に近い所にいる。でもそれは「だから確実に死ぬ」というのとは違うんだ。例えば…」

    恒一「水の近くにいれば、濡れる可能性は高くなる。でも、必ず濡れるというわけじゃない。そうだろう?」

    辻井「毎月死者が出る、と言うのは結果論だということか…確かに回避できた死はあったかもね」

    杉浦「それはそうだけど…大丈夫かしら…」

    恒一「大丈夫…とは言えないけど、でも…」


    綾野「あ、こういっちゃん見て見て!泉美の寝顔超カワイイよ~♪」

    恒一「僕達には、こんなに頼りになる対策係がいるじゃないか」ナデ

    赤沢「んん……この手…やっぱり知って…むにゃむにゃ」

    336 = 134 :

    数日後…


    赤沢「みなさん、対策係から、帰宅前の定時連絡を行います」

    赤沢「本日より、朝見台東で老朽化したビルの解体工事が行われています。詳しい場所は後で説明しますが、近くを通らないでください」

    赤沢「また、昨晩の雨で古池町、飛井町を通る川が増水しています。川の近くに住んでいる方は十分注意してください」

    綾野「うあ、ウチけっこう近くだよ~、今日こういっちゃんちにお泊りしていい?」

    多々良「!?」ガターン

    恒一「いいよ」

    多々良「!!?」ガタターン

    多々良「ア、アノ、ワタ、シモ…」

    赤沢「こほん…綾野さん…ちょっと後でお話があるから残ってなさい。逃げるんじゃないわよ。恒一君もね。多々良さん、どうかした?」

    多々良「ナナナ、ナンデもないです…」

    綾野「あう~…こういっちゃんと夜更かししようと思ったのにぃ」

    恒一「僕、何かおかしなこと言ったかな…」

    赤沢「まったく…では、毎日のことですが、このクラスの「新しいきまりごと」を確認します」

    337 = 139 :

    この赤沢さんは偽物だろ

    338 = 134 :

    200X年…


    ―――俺達もついてないな…やっぱり今年は「ある年」らしい…やれやれだ

    ――――だね…あ、でもね

    ―――なんだよ、「いない者」の話なら知ってるぞ

    ――――違うよ。あのね、何年か前にね、「いない者」のおまじないが失敗した時があるんだって

    ――――でも、その年に亡くなった子って、今までの年よりずっとずーっと少なかったんだってさ

    ―――まあ、そういう事もあるんじゃないのか?死ぬヤツの数ってバラつきがあるんだろ?二親等も含まれるんだし

    ――――そうだけど、でもね、その年って、誰も死なない月が7月以降に3回もあったんだよ?

    ――――それまで一月に一人は必ず亡くなってたのに、すごいと思わない?

    ―――確かに凄い話だな。前人未到の「死ななかった月」を3回もか…何があったんだ?

    ――――そのクラスはね、おまじないの失敗の後、ある「新しいきまりごと」を作ったそうなの。それはね……

    339 = 278 :

    >>337
    屋上

    340 = 134 :

    ―――なんだ、何かと思ったらそんな単純な事かよ。もっとこう、なんか、奇抜なヤツを想像してたんだがな

    ――――でも、事実その年はそれらしい死に方をした人、ほとんどいないの

    ――――亡くなった人も、持病の悪化とか老衰とか、そういういかにもーな死因が多くて…ねえ、対策係に提案してみようよ

    ―――そうだなぁ…正直俺も「いない者」みたいに陰険なルールは気に食わないし…よし、じゃあ後で対策係んとこ行こうぜ

    ―――…って、な、なんだよその顔は…気持ちワリーな…

    ――――ね、もしあたしが危機に陥ってたらさ、助けてくれる?

    ―――どうかなー

    ――――助けてよ~

    ―――お前な、面と向かってそういう恥ずかしい事言わせようとするんじゃねえよ、バカ

    ――――えへへ…今日から毎日、一緒に帰ろうね

    ―――今までもそうしてきただろ、バカ

    341 = 133 :

    >>337
    優秀なブレーンの杉浦さんを忘れてはいけない

    342 = 315 :

    三年のクラスだけ2つに分けるなりA B Cで分けるなり 学校自体潰すなりしたらいいのに

    343 = 134 :

    1998年、教室


    赤沢「帰宅や出かける際は必ず数人で行動するようにしてください」

    赤沢「危険な場所や暗い道は避けてください。お互いに交通状況、地形、落下物などに注意しあってください」

    赤沢「もし、クラスの仲間に危険が及んだ場合、すぐに周りの人に助けを求め、可能な場合は助けてあげてください」

    赤沢「でも、絶対に無理はしないでね…失礼、しないでください、でした」

    赤沢「千曳さんを始めとする先生方もできる限り協力してくれるそうなので、危険を感じたら、または危険に陥ったら迷わずに連絡すること。いいですね?」

    赤沢「防犯ブザーや携帯電話のバッテリーは問題ありませんか?和久井君、薬の予備は大丈夫ですか?」

    久井「ゲホッ、はい」

    藤巻「あたしも持ってるから安心して♪」

    赤沢「よろしい。では皆さん、十分に気をつけて帰宅してください」

    赤沢「明日の朝、誰一人欠ける事無く「おはよう」を言うために、みんなで協力して、助け合って、この災厄と戦っていきましょう」

    赤沢「それでは対策係からの、帰宅前の定時連絡を終わります」


    おし まい

    344 :

    校舎変更とABCは意味なかったそうだ

    346 = 133 :

    校長だったりその上が懐疑的だったり知らなかったりで大掛かりなことはできないとか
    恒一が三組に編入されたのだってそれが理由だし

    347 :

    >>342
    どのみち三年の三番目のクラスに現象は起きるらしい

    349 = 258 :

    完結乙

    350 = 133 :



    >>1の内容が意味を持つとは


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