元スレ紅莉栖「デレデレ助手化飲料……アシスタント・ペッパーよ!」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
101 :
もう許してやれよ
102 = 1 :
紅莉栖「でも、おいしいわね、ピザ」
岡部「俺はもう飽きたと言っている」
紅莉栖「そっ……か」
紅莉栖「…………」
岡部「…………」
岡部(俺も、律儀に付き合ってやる必要はないのかもしれん……)
岡部(紅莉栖の命令を聞きたくなければ耳をふさげばいい)
岡部(おそらく物理的な効果範囲もあるだろうから、ここから逃げて遠ざかってもいい)
岡部(だが……)
紅莉栖「ま、また……ダンスでもしてもらおうかしら……」
104 = 1 :
岡部「紅莉栖」
紅莉栖「う……」
岡部(もうわかった。確信した)
岡部(ならばなおさら……言わねばなるまい)
岡部「話があるんだ」
紅莉栖「…………」
岡部「俺は……」
紅莉栖「っ」
岡部「俺は」
岡部「いつになったら……日本に帰れるんだ?」
105 :
えっ?
107 :
紅莉栖「――――」
岡部「もう十日だ」
紅莉栖「おかべっ」
岡部「このままこのホテルで養われていたら、ヒモになってしまう」
岡部「お前が研究室に行っているあいだ、俺は主夫になった気分だぞ」
紅莉栖「…………」
岡部「いや……今のは、聞き方がいやらしかったな」
岡部「何が何でも帰りたいのなら、お前を振り切って帰ればいいのだから」
108 = 107 :
岡部「だが、それはできない」
岡部「俺はお前の願いを断れないのだ」
岡部「お前にいてくれと言われたら、渋面を作りながら応じてしまう」
岡部「内心では嬉々として、な」
紅莉栖「……っ」
岡部「頼みがあるとか、俺にしかできない用事があるとか」
岡部「そんなありえない我がままを並べ立てられても」
岡部「やすやすと受け入れてしまうくらいには、大馬鹿だ」
紅莉栖「…………」
岡部「……紅莉栖」
岡部「さみしい、のか?」
110 :
ヒモリン…
111 :
ヒモリンやめろwwww
112 = 107 :
紅莉栖「…………」
紅莉栖「っ」フルフル
岡部「……ぬぅ」
岡部「なあ……紅莉栖、お前もわかっていたはずだろう?」
岡部「俺たちの……その、恋愛は」
岡部「まあいわゆる、遠距離恋愛というやつだ」
岡部「日本とアメリカ……そうそう会えるわけではないし、長い時間を過ごせるわけでもない」
岡部「限りがある」
岡部「俺が告白し、お前が受け入れてくれたときから」
岡部「それはわかっていたはずだろう?」
113 :
ホモリン……
114 :
ああんシエンタ
115 = 107 :
紅莉栖「……そんなの」
紅莉栖「わかってるわよ」
岡部「ならっ……」
紅莉栖「でも、お生憎様。人間の脳ってそこまで合理的にできてるわけじゃないもの」
紅莉栖「わかってたって……求めちゃうのよ……」
岡部「あえて言うがな……」
岡部「お前らしくないぞ」
紅莉栖「っ、アンタだって……自分だけ必死で私に会いに来たくせにっ!」
紅莉栖「橋田もまゆりも差し置いて!」
116 :
ダルはともかくまゆしぃ…
117 = 107 :
岡部「ダルは彼女と予定があったらしくてな……薄情なヤツだ」
岡部「まゆりは、今年受験だからな。模試があるらしい」
岡部「なにぶん急だったしな」
紅莉栖「アンタはっ、どうせ、さびしかったんでしょっ?」
岡部「当然だろう。恋人だ」
紅莉栖「ふぇっ……」
紅莉栖「……~~~っ!!///」
紅莉栖「卑怯よ……こんなときだけ」
岡部「……自覚はしている」
岡部「だから、卑怯ついでに聞かせてくれ」
岡部「……何があった?」
紅莉栖「…………」
118 = 107 :
紅莉栖「…………」
岡部「…………」
紅莉栖「はぁっ……」
紅莉栖「このあいだあった学会で、ちょっとトチっちゃってね」
紅莉栖「たまたま招待された学会で、私の専門外ではあったんだけど」
岡部「トチっ……た? お前がか?」
紅莉栖「意外だった?」
岡部「当たり前だっ、そんな……」
紅莉栖「…………」
岡部「……紅莉栖?」
紅莉栖「……」
紅莉栖「……タイムマシンは……作れるのよ」
119 = 107 :
岡部「な……」
紅莉栖「世界線は収束する」
岡部「お前、まさかっ……」
紅莉栖「アトラクタフィールドは分岐する」
紅莉栖「リーディング・シュタイナーは存在する」
紅莉栖「物理的タイムトラベルは……不可能なんかじゃない……」
岡部「…………」
紅莉栖「だって、命を懸けてまでタイムリープを繰り返した男が」
紅莉栖「タイムトラベルまでして私を救ってくれた人が、そばにいるんだもの……」
岡部「っ、そんな」
紅莉栖「…………」
岡部「俺から、聞いた話を……?」
121 = 107 :
紅莉栖「論じていたのはほかの人よ?」
紅莉栖「でも当然……論調は否定的だった」
紅莉栖「アンタを否定されたみたいで」
紅莉栖「悔しくって、ついカーッと血がのぼっちゃって」
岡部「俺を、しんじてっ」
岡部「信じて、くれていたのか……」
紅莉栖「何よ、皮肉?」
岡部「違うっ、そうではなく!」
紅莉栖「自分でもバカだと思うわ」
紅莉栖「熱くなって口を動かしながら、頭では冷静に『あー私なにやってんだろ』って」
紅莉栖「気づいたら……終わってた」
122 = 107 :
岡部「っ!」
紅莉栖「ああいうとこって、閉鎖的な競争社会みたいなものだから、糾弾も激しかった」
紅莉栖「でも、そんな程度のマイナス、その気になればどうってことないんだけど」
紅莉栖「……初めてだったし、へこんじゃって」
紅莉栖「けっこう、つらくて」
岡部「紅莉栖……っ」
紅莉栖「真っ先に浮かんだのが、あんたの顔で」
紅莉栖「声が聞きたくて、ふれあいたくて」
紅莉栖「……キス、したくて」
岡部「…………」
123 :
しえーん
124 = 114 :
未来で待ってる
125 = 107 :
紅莉栖「だからあんな、すがるみたいなメールを送っちゃったんだけど……」
紅莉栖「そうしたら、驚いた。すぐに飛んでくるんだもん」
紅莉栖「私にメロメロなのね……岡部ってば」
岡部「っ」
岡部「どうして……」
紅莉栖「…………」
岡部「何でそれを言ってくれなかった? 俺に教えてっ」
紅莉栖「言えるわけないでしょ!?」
紅莉栖「あんたは……そうやって、責任を感じちゃうじゃないっ……」
岡部「――!!」
126 :
シュタゲSSとか久しぶりだな
127 = 107 :
紅莉栖「私は、自分のしたことは正しいと思ってる。後悔なんてしてない!」
紅莉栖「でも……結局、私もパパと同じ失敗を繰り返してっ……」
紅莉栖「それを、岡部に……」
紅莉栖「私のために苦しんで苦しんで苦しんだ岡部に言うだなんてっ……」
岡部「…………」
紅莉栖「でも………言っちゃった」
紅莉栖「ふふ、なんでだろ……全然論理的じゃない」
紅莉栖「ホント、どうしたんだろ。私らしくないわね……」
紅莉栖「私らしくないっ……!」
129 = 107 :
岡部「紅莉栖っ」
紅莉栖「挙句の果てに……こんな風にしてまで、道具を使ってまで、岡部を束縛してっ」
紅莉栖「自分の都合で、岡部のことも考えずにっ……!!」
紅莉栖「…………」
紅莉栖「ねえ……岡部」
紅莉栖「日本にかえって」
岡部「…………」
紅莉栖「わたしを……ひとりにして?」
130 = 107 :
岡部「…………」
岡部「それは、命令か?」
岡部「音が鳴らない。薬の効果が出ていない」
岡部「つくづく素直じゃないヤツめ」
紅莉栖「っ、茶化すなら出てってよ! もう帰って!!」
紅莉栖「自分でも自分がわからないわよ!! こんな自分見られたくないのに!!」
紅莉栖「甘えたくて……どうしようもなくてっ……」
紅莉栖「岡部……おかべっ……」
岡部「…………」
岡部「解毒剤を、渡せ」
132 = 107 :
紅莉栖「――――」
紅莉栖「おかべ……?」
岡部「聞こえなかったのか」
紅莉栖「…………」
カチャカチャ
カチッ
紅莉栖「……っ」
岡部「確かに受け取った」
紅莉栖「岡部っ……!!」
岡部「安心しろ紅莉栖」
133 = 107 :
紅莉栖「え……?」
ドバァッ
岡部「俺はお前を見捨てたりなどしない」
岡部「絶対にだ」
紅莉栖「――……」
紅莉栖「なん、で……」
紅莉栖「どうしてっ」
岡部「…………」
紅莉栖「解毒剤を……捨てたの?」
134 :
パンツすてた
135 = 107 :
岡部「愚問だな。お前は天才少女だろう?」
岡部「こんなもの、なくなったのならまた作り直せばいい」
岡部「だが、今は要らない」
紅莉栖「え……」
岡部「すまなかったな……俺もいつものつまらん意地を張っていた」
岡部「そのせいでお前のことが見えていなかった」
岡部「もう迷いはしない」
岡部「今晩……今夜だけは、お前の言うことを何でも聞こう」
紅莉栖「おか、べ……」
137 = 107 :
岡部「お前が安心できるまで」
岡部「また歩き出せるまで」
岡部「俺が惚れこんだ……いつだって冷静で、どんな状況でもシビれるほどに冴えている」
岡部「牧瀬紅莉栖に戻れるまで」
岡部「いくらでも甘えろ」
岡部「いくらでも我が儘を言え」
岡部「俺が全部受け止める。お前を支えてやる」
紅莉栖「………っ」
岡部「まゆりもダルもすぐに来る。アイツらだっているんだ」
岡部「だからもう……そんな風に泣くな」
岡部「泣くなら、命令してからにしろよ?」
138 = 107 :
紅莉栖「っ、ふ、ふぇえっ、岡部っ」
紅莉栖「おかべっ、おかべぇっ……!!」
岡部「なんだ、紅莉栖?」
紅莉栖「おかべっ……」
紅莉栖「……胸っ……貸しなさいよっ……」
岡部「うむ。お安い御用だ」
紅莉栖「っ……ぐすっ、おかべ……」
岡部「…………」
紅莉栖「童貞が……かっこつけんなっ……」
岡部「うるさい処女。黙って抱かれていろっ」
140 = 107 :
岡部「……まあ、ただ黙ってというのも面白くないな」
岡部「先ほど言ったとおりだ。何でもねだるがいい」
岡部「当然、キスでも何でもだ」
紅莉栖「ぷっ……似合わないセリフね?」
岡部「茶化すなら出てってもらうぞっ、我が儘はそれだけか?」
紅莉栖「っ、そんなわけないじゃない……相変わらず短絡的なんだから!」
岡部「…………」
紅莉栖「ねえ……岡部」
紅莉栖「私を……もらって?」
おしまい
141 :
えんだあああああああああああああ
142 = 105 :
いやああああああああああ
143 = 107 :
シュタゲSSが最近少ないので奮起した
映画が動き出せばまた増えるのかな
支援してくれた方、読んでくれた方、ありがとうございました!
144 :
乙リン
145 :
おつ
146 :
乙なのです
148 :
乙ゥトゥルー
149 :
乙!久々に楽しいssだったわ!
150 :
乙!ニヤニヤしたわ
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