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元スレ雪歩「春になったら」
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保守してくれた方々ありがとうございました。おっさん嬉しくてちんぽビンビン物語です
雪歩「今日はプロデューサーのおかげでなんとかなりましたぁ。私一人じゃきっと無理ですぅ…」
雪歩「プロデューサー。やっぱり私なんか穴掘って埋まってますぅ…」
雪歩「今度の舞台。プロデューサーが一緒なら最後まで頑張れますぅ…」
私はとにかくダメな自分をアピールした。プロデューサーが私のそばに居てくれるように。
この子は自分がいないとダメなんだって思ってもらえるように
それでも、何も変わらなくて。とうとうバレンタインのライブが近づいてきた。
P「雪歩、すごいぞ。チケットは即完売だ!さすがはAランクアイドルだな!」
そう、私単独では今年初めての大きなイベント。同時に、プロデューサーとする最後のお仕事。
その大切なライブの日に―私はある決心をしていた。
P「雪歩、ステージの方は準備万端だ。いつでもいけるぞ。」
雪歩「あ、はい。ありがとうございます。プロデューサー。」
P「今日のライブ。絶対成功させような!」
雪歩「はっ…はいい…」
ごめんなさいプロデューサー。今日のライブは成功しません。
だって、私はこの後。ステージの上で、引退を発表するんですから。
そう、私単独では今年初めての大きなイベント。同時に、プロデューサーとする最後のお仕事。
その大切なライブの日に―私はある決心をしていた。
P「雪歩、ステージの方は準備万端だ。いつでもいけるぞ。」
雪歩「あ、はい。ありがとうございます。プロデューサー。」
P「今日のライブ。絶対成功させような!」
雪歩「はっ…はいい…」
ごめんなさいプロデューサー。今日のライブは成功しません。
だって、私はこの後。ステージの上で、引退を発表するんですから。
そうしたら私は普通の女の子。プロデューサーについていくことができる。
そう、プロデューサーがとどまってくれないなら。私がついていけばいい。
それが私が出した答えだ。
きっと大変な騒ぎになるだろう。
事務所にもすごく迷惑がかかるに違いない。
お父さんにもきっとすごく怒られる。
それでも、私は決めたんだ。
プロデューサーがいなかったら今の私はいなかった。
プロデューサーがいなかったらアイドル萩原雪歩は存在しない。
だから、こうするしかないのだ。
たとえお父さんに反対されても、なにがなんでもプロデューサーのところに転がり込むつもりだ。
そう、プロデューサーがとどまってくれないなら。私がついていけばいい。
それが私が出した答えだ。
きっと大変な騒ぎになるだろう。
事務所にもすごく迷惑がかかるに違いない。
お父さんにもきっとすごく怒られる。
それでも、私は決めたんだ。
プロデューサーがいなかったら今の私はいなかった。
プロデューサーがいなかったらアイドル萩原雪歩は存在しない。
だから、こうするしかないのだ。
たとえお父さんに反対されても、なにがなんでもプロデューサーのところに転がり込むつもりだ。
特に仲の良かった真ちゃん、春香ちゃん、千早ちゃんには伝えてある。
春香ちゃんや真ちゃんは最初驚いていたが応援してくれた。真ちゃんのところにはすでに荷物を預けてある。
千早ちゃんは最後まで考え込んでいたが「雪歩がそうしたいならそうするのが一番いいのよね」と言ってくれた。
私がいなくなった後のことも頼んである。
ごめんね、みんな。自分勝手だとは思うけど、許してください。
春香ちゃんや真ちゃんは最初驚いていたが応援してくれた。真ちゃんのところにはすでに荷物を預けてある。
千早ちゃんは最後まで考え込んでいたが「雪歩がそうしたいならそうするのが一番いいのよね」と言ってくれた。
私がいなくなった後のことも頼んである。
ごめんね、みんな。自分勝手だとは思うけど、許してください。
時計を見る。
あと少しだ―あと少しで私の最後のステージが始まる―
P「…しかし。こんな事になるとは思わなかったなあ。」
あと少しだ―あと少しで私の最後のステージが始まる―
P「…しかし。こんな事になるとは思わなかったなあ。」
雪歩「え?」
P「いや、お前がデビューした頃、こんなに立派なアイドルになるなんて想像も出来なかったよ」
雪歩「ふふふ…そうですね…」
P「なあ、最初のステージ覚えてるか?デパートの屋上で…」
もちろん、覚えてる。
P「お前、あの時工事現場かってぐらいガタガタ震えちまって。歌だって1番を2回も歌ってたよな。」
雪歩「うう…そんな昔の話…恥ずかしいですよぅ…」
P「今だから言うけどな。最初ステージに出てった時のお前を見て、『あ、これはダメかもな』って思ったんだ。」
雪歩「え?」
P「とてもアイドルなんてできないだろうな。これは帰り道に『無理です!やめます!』って言われるなって。そう思ったよ。」
雪歩「…」
P「いや、お前がデビューした頃、こんなに立派なアイドルになるなんて想像も出来なかったよ」
雪歩「ふふふ…そうですね…」
P「なあ、最初のステージ覚えてるか?デパートの屋上で…」
もちろん、覚えてる。
P「お前、あの時工事現場かってぐらいガタガタ震えちまって。歌だって1番を2回も歌ってたよな。」
雪歩「うう…そんな昔の話…恥ずかしいですよぅ…」
P「今だから言うけどな。最初ステージに出てった時のお前を見て、『あ、これはダメかもな』って思ったんだ。」
雪歩「え?」
P「とてもアイドルなんてできないだろうな。これは帰り道に『無理です!やめます!』って言われるなって。そう思ったよ。」
雪歩「…」
P「でもなあ…ガタガタ震えながら必死で自己紹介して、
物凄く真剣な顔で歌ってるのを見てるお前を見たら 『ああ、本当にアイドルをやりたいんだな』 ってわかったんだよ。」
・・・プロデューサー、なんで、今、そんな話するんですか?
P「そう思ったらな。なんだか何が何でもこいつを、萩原雪歩をアイドルにしてやりたいと思ってなあ。」
プロデューサー…やめてください。
P「この気弱な女の子がここまで覚悟を決めてるんだ。だから俺も全力でそれに答えようって思ってな。」
ああ…そっか…
P「だから、お前には全身全霊でぶつかったよ。」
わかってるんだ…私の気持ち。
私がこれからしようとしていること。全部わかってるんだ…
物凄く真剣な顔で歌ってるのを見てるお前を見たら 『ああ、本当にアイドルをやりたいんだな』 ってわかったんだよ。」
・・・プロデューサー、なんで、今、そんな話するんですか?
P「そう思ったらな。なんだか何が何でもこいつを、萩原雪歩をアイドルにしてやりたいと思ってなあ。」
プロデューサー…やめてください。
P「この気弱な女の子がここまで覚悟を決めてるんだ。だから俺も全力でそれに答えようって思ってな。」
ああ…そっか…
P「だから、お前には全身全霊でぶつかったよ。」
わかってるんだ…私の気持ち。
私がこれからしようとしていること。全部わかってるんだ…
P「デビューしてから色々あったよなあ…最初はお前しかいなかった765プロもすぐに春香が来て、千早が来て…」
…それなのに。ひどいです。プロデューサー。
P「いまや12人もの大所帯だ。でも、お前とが一番長かったな。」
残酷ですよ。ずるいですよ。プロデューサー…
P「お前が事務所を飛び出して公園まで探しに行ったこともあったなあ。」
いやです。やめてください。プロデューサー。
P「助けてくださいって電話が来たから行ってみたら犬だったとか…」
お願いします…もう…もう…
…それなのに。ひどいです。プロデューサー。
P「いまや12人もの大所帯だ。でも、お前とが一番長かったな。」
残酷ですよ。ずるいですよ。プロデューサー…
P「お前が事務所を飛び出して公園まで探しに行ったこともあったなあ。」
いやです。やめてください。プロデューサー。
P「助けてくださいって電話が来たから行ってみたら犬だったとか…」
お願いします…もう…もう…
P「それでもさ、あの、30人にも満たない観客しかいなかったデパートの屋上から」
大好きなあなたにそんな話をされたら…
P「とうとう今日はお前のために何千人ものファンが集まってくれた。」
あなたと歩いた日々を思い出してしまったら―
P「すごいよなあ…今日、ここに来る人はみんなお前一人に会いにきたんだ。」
私、もう―
大好きなあなたにそんな話をされたら…
P「とうとう今日はお前のために何千人ものファンが集まってくれた。」
あなたと歩いた日々を思い出してしまったら―
P「すごいよなあ…今日、ここに来る人はみんなお前一人に会いにきたんだ。」
私、もう―
P「俺も色んなアイドルを見てきたけど…お前はまだまだ上にいけるよ。」
…ううん。諦めちゃダメ。
P「雪歩…今までありがとう。」
今、私の想いを伝えるんだ。
P「俺はお前に出会えて、お前をプロデュースできて本当に幸せだった。」
あなたが好きだって。一緒に連れて行ってくださいって
P「お前の成長をそばで見られないのは、残念だが」
さあ、立ち上がって
P「俺の故郷でも…お前の歌が、声が聞きたいよ。」
ほら、早く。
…ううん。諦めちゃダメ。
P「雪歩…今までありがとう。」
今、私の想いを伝えるんだ。
P「俺はお前に出会えて、お前をプロデュースできて本当に幸せだった。」
あなたが好きだって。一緒に連れて行ってくださいって
P「お前の成長をそばで見られないのは、残念だが」
さあ、立ち上がって
P「俺の故郷でも…お前の歌が、声が聞きたいよ。」
ほら、早く。
P「お前のこれからが…楽しみでしょうがないんだ。」
いくよ…1、2、3
P「雪歩。お前は俺の夢だよ。」
雪歩「…プロデューサー!私っ…私…」
雪歩「私…」
雪歩「…私も…プロデューサーと出会えて、一緒にやってこれて…幸せでした。ありがとう、ございましたぁっ…」
いくよ…1、2、3
P「雪歩。お前は俺の夢だよ。」
雪歩「…プロデューサー!私っ…私…」
雪歩「私…」
雪歩「…私も…プロデューサーと出会えて、一緒にやってこれて…幸せでした。ありがとう、ございましたぁっ…」
ライブのあと、私はプロデューサーに抱きついて泣いた。
プロデューサーは「ごめんな」と「ありがとう」を繰り返しながら。
ずっと私を抱きしめてくれた。
私の、想いを、伝えることは、できなかった。
プロデューサーは「ごめんな」と「ありがとう」を繰り返しながら。
ずっと私を抱きしめてくれた。
私の、想いを、伝えることは、できなかった。
【小鳥】
今夜もよく冷える。寒いのが苦手な私にとっては早く春が来てほしい。
ひざ掛けを肩からかけて、肘を擦りながら時計を見る。みんなが帰った事務所に残っているのは私一人。
経費削減のために暖房はつけない。体を張って事務所に貢献する…正に事務員の鑑だろう。
小鳥「遅いなあ…」
もう何杯目かわからないショウガ入りのお茶をすすりながらひとりごちる。
やはり、心配していた通りのことになってしまったのだろうか。
時計の針が進むごとに不安が募る―
早く、早く帰ってきてほしい―
今夜もよく冷える。寒いのが苦手な私にとっては早く春が来てほしい。
ひざ掛けを肩からかけて、肘を擦りながら時計を見る。みんなが帰った事務所に残っているのは私一人。
経費削減のために暖房はつけない。体を張って事務所に貢献する…正に事務員の鑑だろう。
小鳥「遅いなあ…」
もう何杯目かわからないショウガ入りのお茶をすすりながらひとりごちる。
やはり、心配していた通りのことになってしまったのだろうか。
時計の針が進むごとに不安が募る―
早く、早く帰ってきてほしい―
ガチャ
P「ただいま。」
小鳥「!プロデューサーさん!」ガタッ
ようやく現れた待ち人のもとに私は駆け寄る。
小鳥「おかえり…なさい…あの…あの…」
P「バーカ。」ポコッ
小鳥「あうっ?」
手にした書類袋で叩かれた。
P「なんて顔してんだよ。」
小鳥「でも…でも…今日のライブ…」
P「…心配すんな。お前が思っていたようなことにはなってないよ。」
小鳥「プロデューサーさん、知ってたんですか!?」
少し驚いた。同時にやっぱり。という気もする。
彼のことだ、アイドルのことは全て把握しているのだろう。
P「なんとなく、な…お前もやっぱりよく見てるもんだな」
小鳥「女の勘を甘く見ないでください。このところ春香ちゃん達の様子が変でしたからね…」
P「そうか…」
プロデューサーさん、かなり辛そうな顔をしている。
当然かもしれないが、かなり珍しいことだ。
P「雪歩にはひどいことをしちまったな…」
小鳥「…プロデューサーさん…」
P「だが、これでよかったんだ。あいつはまだまだ先にいける。こんなオッサンと心中させるわけにはいかんだろう。」
小鳥「…」
そうですよ。なんて言えない。私だって恋する彼女の気持ちは十分にわかるから。
少し驚いた。同時にやっぱり。という気もする。
彼のことだ、アイドルのことは全て把握しているのだろう。
P「なんとなく、な…お前もやっぱりよく見てるもんだな」
小鳥「女の勘を甘く見ないでください。このところ春香ちゃん達の様子が変でしたからね…」
P「そうか…」
プロデューサーさん、かなり辛そうな顔をしている。
当然かもしれないが、かなり珍しいことだ。
P「雪歩にはひどいことをしちまったな…」
小鳥「…プロデューサーさん…」
P「だが、これでよかったんだ。あいつはまだまだ先にいける。こんなオッサンと心中させるわけにはいかんだろう。」
小鳥「…」
そうですよ。なんて言えない。私だって恋する彼女の気持ちは十分にわかるから。
―――――なんて言えばいいんだろう。
私が所在無さげにしていたら、プロデューサーさんは窓のそばに立って外を眺めている。
なんとなく、私も隣に立って外を眺める。
P「変わったなあ。ここから見える景色も。」
小鳥「ええ。再開発の波が来てますからね」
P「お前がいた頃はまだ昔ながらの街並みも残っていたけどなあ…」
小鳥「…そうですね。覚えてますか?あのカフェのところにあった中華屋さんでよく一緒にご飯食べたこと」
P「ああ。汚かったけどうまかったよな。…今考えたら、若い女の子を連れて行く店じゃなかったけどな。」
小鳥「ふふ。そうかもしれませんね。でも、私は大好きでしたよ。」
他愛ない話だったけど、少し空気が軽くなった気がする。
それから、また少し沈黙があって
P「…あとは新P君がうまくやってくれるといいな。」
彼がつぶやく。
小鳥「大丈夫ですよ。絶対大丈夫です。」
P「やけにあいつの事を買うじゃないか。さては…」
小鳥「違いますよ。…新Pさん。あの頃のあなたにそっくりですから。」
P「…」
小鳥「一生懸命で、真面目で、アイドルのことを一番に考えていて…ちょっと抜けてて、不器用で…」
P「ピヨ…小鳥。」
小鳥「私は17歳の頃、あなたに出会えて、プロデュースしてもらえて、とても幸せでした。雪歩ちゃんだってきっとそう思ってます。」
P「…あとは新P君がうまくやってくれるといいな。」
彼がつぶやく。
小鳥「大丈夫ですよ。絶対大丈夫です。」
P「やけにあいつの事を買うじゃないか。さては…」
小鳥「違いますよ。…新Pさん。あの頃のあなたにそっくりですから。」
P「…」
小鳥「一生懸命で、真面目で、アイドルのことを一番に考えていて…ちょっと抜けてて、不器用で…」
P「ピヨ…小鳥。」
小鳥「私は17歳の頃、あなたに出会えて、プロデュースしてもらえて、とても幸せでした。雪歩ちゃんだってきっとそう思ってます。」
P「…そうか…あいつもそう言っていたよ。」
小鳥「はい。きっと、心の底からそう思ってますよ。」
P「…そうだと…いいな…」
小鳥「はい」
P「…もう、何年前になる?」
小鳥「やだ、プロデューサーさん。そんな話をしたら悲しくなるじゃないですか。」
P「確か…今お前は2×歳だから…」
小鳥「はいはいはい!わかりました!やめやめ!この話はやめです!」
小鳥「はい。きっと、心の底からそう思ってますよ。」
P「…そうだと…いいな…」
小鳥「はい」
P「…もう、何年前になる?」
小鳥「やだ、プロデューサーさん。そんな話をしたら悲しくなるじゃないですか。」
P「確か…今お前は2×歳だから…」
小鳥「はいはいはい!わかりました!やめやめ!この話はやめです!」
P「小鳥。」
小鳥「はい?」
どうしたんですか?プロデューサーさん。そんなに改まって。
P「ありがとう。」
小鳥「え?」
突然、何ですか?
P「あの頃…俺はお前が初めてのプロデュースで右も左もわからない若造だった。」
P「それでもお前は最後まで俺についてきてくれた。」
P「あの時、俺に、今の力があれば…雪歩のようにお前のことを…」
小鳥「プロデューサーさん…」
小鳥「はい?」
どうしたんですか?プロデューサーさん。そんなに改まって。
P「ありがとう。」
小鳥「え?」
突然、何ですか?
P「あの頃…俺はお前が初めてのプロデュースで右も左もわからない若造だった。」
P「それでもお前は最後まで俺についてきてくれた。」
P「あの時、俺に、今の力があれば…雪歩のようにお前のことを…」
小鳥「プロデューサーさん…」
P「ずっと気になっていたんだ。」
P「俺がトップアイドルにしてあげられなかった女の子。 俺の力が足りないばかりに夢を途中で諦めてしまった女の子。」
P「あの子はあれからどうしたんだろうって。」
P「お前が引退してから。ずっと、ずっとだ。」
――――私だって。あなたのことを思わない日はありませんでしたよ。
P「そうして何年か過ぎた頃。俺がそれなりにアイドル達を売り出せるようになった頃。お前がまた来てくれた」
P「驚いたよ。何年かぶりに見るお前はすっかり大人びてたから…でも、すぐにわかった。あの子だ。また会えてよかったって。」
P「俺がトップアイドルにしてあげられなかった女の子。 俺の力が足りないばかりに夢を途中で諦めてしまった女の子。」
P「あの子はあれからどうしたんだろうって。」
P「お前が引退してから。ずっと、ずっとだ。」
――――私だって。あなたのことを思わない日はありませんでしたよ。
P「そうして何年か過ぎた頃。俺がそれなりにアイドル達を売り出せるようになった頃。お前がまた来てくれた」
P「驚いたよ。何年かぶりに見るお前はすっかり大人びてたから…でも、すぐにわかった。あの子だ。また会えてよかったって。」
P「だから…ありがとう。小鳥。ふがいない俺に最後までついて来てくれて。そして、765プロに戻ってきてくれて。」
小鳥「プロデューサーさん…やだ…顔、あげてください…」
そんな話されたら…泣いちゃいそうですよ。
私は泣かないって決めてるんですから。笑ってあなたを送り出すって。
後に心配ごとがないように、大丈夫ですよ、って笑うんですから。
だから…頭をあげてください…
小鳥「プロデューサーさん…やだ…顔、あげてください…」
そんな話されたら…泣いちゃいそうですよ。
私は泣かないって決めてるんですから。笑ってあなたを送り出すって。
後に心配ごとがないように、大丈夫ですよ、って笑うんですから。
だから…頭をあげてください…
そしてあっという間に月日は流れ。
プロデューサーさんが出発する前の日。事務所でささやかな送別会があった。
プロデューサーさんはああいう人だから湿っぽくならないようにしようと振舞ってたけど、最後には結局みんな泣いていた。
私は…なんとかこらえることができた。
女子最年長の私まで泣いたら収集がつかなくなってしまう。
プロデューサーさんが出発する前の日。事務所でささやかな送別会があった。
プロデューサーさんはああいう人だから湿っぽくならないようにしようと振舞ってたけど、最後には結局みんな泣いていた。
私は…なんとかこらえることができた。
女子最年長の私まで泣いたら収集がつかなくなってしまう。
社長も新Pさんもアイドル達を送っていき、私は一人で後片付け。
祭りの後の寂しさがのこる事務所で机を拭いていると突然扉が開いた。
小鳥「プロデューサーさん!?」
P「ただいま。」
小鳥「雪歩ちゃんを送っていったんじゃないんですか?」
P「ああ、そうなんだがな。階段を降りたところで『ここでお別れしましょう』って言われちまった。」
小鳥「そうですか…雪歩ちゃん。きっとプロデューサーさんと別れがたくなりそうだったから…」
P「ピヨスケ…小鳥。お茶を煎れてくれるか。」
小鳥「あ、はい…」
祭りの後の寂しさがのこる事務所で机を拭いていると突然扉が開いた。
小鳥「プロデューサーさん!?」
P「ただいま。」
小鳥「雪歩ちゃんを送っていったんじゃないんですか?」
P「ああ、そうなんだがな。階段を降りたところで『ここでお別れしましょう』って言われちまった。」
小鳥「そうですか…雪歩ちゃん。きっとプロデューサーさんと別れがたくなりそうだったから…」
P「ピヨスケ…小鳥。お茶を煎れてくれるか。」
小鳥「あ、はい…」
P「うん、お前のお茶を飲むと765プロに帰ってきたって気がするよ。」
小鳥「ふふ。そうですか?ありがとうございます。」
P「…」
小鳥「…」
それきり、会話は途絶えた。
もう言うことはない。明日の朝。プロデューサーさんは去っていく。
…正直、こうして最後に二人で会えたことに少し嬉しさを感じる。
何も会話はなかったけれど。とても温かくて満ち足りていた。
小鳥「ふふ。そうですか?ありがとうございます。」
P「…」
小鳥「…」
それきり、会話は途絶えた。
もう言うことはない。明日の朝。プロデューサーさんは去っていく。
…正直、こうして最後に二人で会えたことに少し嬉しさを感じる。
何も会話はなかったけれど。とても温かくて満ち足りていた。
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