元スレ受験生「お前もこの大学を受けるのか」ライバル「まぁね」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
1 :
今日はとある大学の入試の日。
大学 正門──
受験生「よーし、絶対合格してやるぞっ!」
ライバル「やあ、受験生じゃないか」
受験生「お前はライバル!」
ライバル「ふっ、まさかこんなところで君に会えるとはね」
受験生「お前もこの大学を受けるのか」
ライバル「まぁね」
受験生「おかげでますます燃えてきたぜ! 勝負だ!」
ライバル「望むところさ!」
2 :
日本語でしゃべれや
3 :
期待ぷよ
5 :
長くなりましたがこのスレはこれで終わりです。
ここまで支援、保守をしてくれた方々本当にありがとうごさいま した!
パート化に至らずこのスレで完結できたのは皆さんのおかげです (正直ぎりぎりでした(汗)
今読み返すと、これまでの自分のスレの中では一番の出来だったと感じています。
皆さんがこのスレを読み何を思い、何を考え、どのような感情に浸 れたのか、それは人それぞれだと思います。 少しでもこのスレを読んで「自分もがんばろう!」という気持ちに なってくれた方がいれば嬉しいです。
長編となりましたが、ここまでお付き合い頂き本当に本当にあり がとうございました。
またいつかスレを立てることがあれば、その時はまたよろしくお 願いします! ではこれにて。
7 = 1 :
大学 教室──
受験生「まさかお前と同じ教室で、しかも席が隣り合うとは……」
ライバル「どうやらボクらは対決しなければならない運命らしいね」
受験生「これまでお前とは様々な分野で戦ってきたが──」
ライバル「勝敗は全くの五分と五分だったね」
受験生「この入試で長年続いたお前との因縁に決着をつけてやる!」
ライバル「いいだろう。正々堂々戦おうじゃないか!」
8 :
殺伐とした試験場にアイス好きが
9 = 1 :
<試験科目>
英語 60分
国語 60分
地歴 60分
受験生「実にシンプルで分かりやすい構成だな」
ライバル「分かりやすい方が、決着も明確だ。いいことじゃないか」
受験生「まずは英語か。毎日ハンバーガーを食べてきた俺の実力を見せてやる!」
ライバル「ボクだって、毎日吹き替え洋画を観賞してきたさ!」
受験生「……やるな」
ライバル「君こそ」
10 = 1 :
~英語~
受験生「よぉ~し、最初は──」
問1 次の英文を和訳しなさい。
This is a pen.
受験生「!?」
受験生(なんだ、このふざけた問題は!?)
受験生(ま、まずい……いきなり分からない)
受験生(くそっ、まさかこんなハイレベルな問題を出してくるとは……)
受験生(せっかくこの間、大金を積んでTOEIC1級の資格を得たというのに……)
受験生(落ち着け……英語の長文読解はたとえ分からない単語があっても)
受験生(文脈や単語の構成から、内容の推測は十分可能だ!)
11 :
つまんねぇうえにゆとりくせぇ・・・
12 = 1 :
This is a pen.
受験生(Thisは代名詞だったはず)
受験生(isはbe動詞だったな。be動詞がなんだったかは記憶に残ってない)
受験生(仕方ないので伊豆にしよう)
受験生(aは……“あ”だな、間違いない)
受験生(penはなんだろうな……)
受験生(public environmental nation……通称P.E.N)
受験生(たしかこんな用語を見たことがある。夢で)
13 :
>>1,2
バッター、びっくりして飛びあがり、股間から頭を出す。
「甲子園が見えるぞ!春華!」
>>6,12
木根と釣り合うって・・・?このあと木根に悲劇が・・(笑い)
14 = 1 :
受験生(公共の……? 環境の……? 国民……?)
受験生「………」
受験生(分かったぞ!)
受験生(これは国家ぐるみで環境問題に取り組んでいる国民のことだ!)
受験生(つまり、日本人だ!)
受験生は一問目を解答した。
『代名詞伊豆あ日本人』
15 = 1 :
受験生(よぉ~し、二問目……)カリカリ
ライバル(む、もう一問目を解いたのか。早いな……)
ライバル(仕方ない。この技は使いたくなかったが……封印を解く!)
ライバルはムチャクチャに解答用紙に文字を書き始めた。
ガリガリガリガリガリ……
受験生(な、なんだ……? ライバルが異常な早さで問題を解いている!)
受験生(ま、まずいっ! 俺もスピードを上げなくては!)カリカリ
ライバルが使ったのは『焦燥を誘う筆(クイック・ライティング)』という技だ。
凄まじい速度で解答を行っているように見せかけ、敵の焦りを誘う高等テクニックだ。
16 :
クイックライティング使ってたな
17 = 1 :
ライバル(ふふふ、焦っているね……)カリカリ
ライバル(さらにスピードを上げるよ!)ガリガリガリガリ
受験生(ウソだろ!?)
受験生(くそう、本当に問題読んでるか怪しいくらいの速さじゃないか……)
受験生(ライバルめ、ここまで英語力をつけていたとは……)
受験生(ならば──アレをやるしかない!)
受験生は問題用紙を激しい音を立てながらめくった。
ベラッ!
18 :
いいね
19 :
コイツら問題解いてない
20 = 1 :
ライバル(バカな!? もう1ページ目を終えて2ページ目へ!?)
ライバル(いくらなんでも早すぎる!)
ライバル(『焦燥を誘う筆(クイック・ライティング)』によって)
ライバル(受験生の秘められた英語力を引き出してしまったのか……?)
受験生は『次の世界へようこそ(ネクストステージ)』を使っていた。
問題用紙をめくることで、敵にそのページの問題を解き終えたと錯覚させる技である。
受験生(まさか『次の世界へようこそ(ネクストステージ)』を使うことになるとは)
受験生(さすがはライバルだぜ!)
21 :
受験生のネーミングセンス……
23 = 1 :
試験開始30分後──
受験生とライバルはお互いに技をかけ合っていた。
つまり、受験生はひたすら問題用紙をひっくり返し、
ライバルは解答用紙に何かを書きまくっていた。
受験生(残り時間30分か……)
ライバル(そろそろ仕掛け時だな)
二人は同時に同じ技を繰り出した。
24 :
すごく分かる
25 = 1 :
受験生&ライバル(『永遠なる沈黙(エターナルサイレンス)』!)
これはあえて全ての動作を止めることで、
敵に「自分は全ての問題を解き終えた」と絶望を与える技である。
受験生(む……ライバルも同時にペンを置いただと!?)
ライバル(受験生はもう全て解き終えたというのか!?)
受験生(マズイ……結局まともに解いたのは一問だけだ。どうする?)
ライバル(『永遠なる沈黙(エターナルサイレンス)』を解除すべきか?)
受験生&ライバル(いや、技の解除──それすなわち、敗北!)
受験生&ライバル(このまま試験終了まで技を継続する!)
26 = 1 :
試験終了のチャイムが鳴った。
受験生(終わった……)
受験生(結局最初の一問しか解かなかったな……)
受験生(まぁいい、残り2教科で満点取れば十分挽回できる!)
ライバル(ふふふ、『永遠なる沈黙(エターナルサイレンス)』解除!)
ライバル(なかなかいい戦いができたよ、受験生)
ライバル(残り2教科も面白い勝負ができそうだ!)
27 = 1 :
~休み時間~
受験では、休み時間も戦いである。
受験生「どうだった?」
ライバル「君こそ、どうだったんだい?」
受験生「けっこう難しかったけど、8割は固いってとこかな」
受験生が『安全なる得点圏(ボーダーキープ)』で先制攻撃。
一般的に私大入試の合格ラインは6.5~7割程度ともいわれるが、
これを超える8割以上の得点はキープしたとウソをつくことで、
敵に大ダメージを与える技だ。
ライバル(難しいというわりに、8割も取れたのか……!)
ライバル(ボクは『焦燥を誘う筆(クイック・ライティング)』に力を費やしたから)
ライバル(1割取れたかどうかも怪しいのに……!)
28 = 1 :
受験生「お前はどうだったんだよ?」
ライバル「内緒、さ」
受験生「なんだと!? 俺は教えたんだから、教えろよ!」
ライバル「敵に手の内を明かすほど、ボクは甘くないよ」
受験生「ぐっ……!」
ライバルは『黙秘剣(シークレットソード)』で対抗。
自分の情報を出さないことで、敵の疑心・混乱を誘うテクニックだ。
受験生(なんだ、あの不敵な笑みは……)
受験生(一問目以外白紙の俺とちがって、マジで8割くらい取ってそうだ……)
30 = 1 :
~国語~
現代文と古文から成り立つ形式である。
受験生(まずは現代文から解いていこう)ペラッ
受験生(うわっ、なんだこの文章は!?)
受験生(漢字がメチャクチャ多いじゃないか!)
受験生(くそっ、全部平仮名にしてくれよ……俺みたいな受験生もいるんだから)
受験生(せめて振り仮名つけるとかさぁ……サービス精神がなってないな)
受験生(こうなったら、仕方ない!)
受験生(『運転がし(ローリング・ペンシル)』発動!)コロコロ
これは、全てを運に任せ鉛筆転がしの結果で解答するという奥義である。
古来より、数多くの受験生がこの技に頼ってきたといわれている。
31 = 1 :
ライバル(ボクは古文の方が得点源だからね……)
ライバル(先にこっちを終わらせてリラックスしよう)ペラッ
ライバル(なぜ古文が得意かって?)
ライバル(ボクにはイタコの才能があるからさ!)
ライバル(『鎮魂さんいらっしゃい(ラブコール)』がね!)
『鎮魂さんいらっしゃい(ラブコール)』とは、
歴史上の人物を我が身に宿した気になれる能力である。
32 = 1 :
ライバルの精神世界──
ライバル「さあ、古文のアドバイスをくれ! リンカーン!」
リンカーン「人民の人民による人民のための政治」
ライバル「政治じゃない、今は古文について聞いているんだ!」
リンカーン「人民の人民による人民のための政治!」
ライバル「だから政治じゃないっていってるだろ!」
リンカーン「人民の人民による人民のための政治ッ!」
ライバル(くそっ……仕方ない!)
ライバルは古文の解答欄を全て『人民の人民による人民のための政治』で埋めた。
33 :
やべえおもしれえwww
34 = 1 :
試験終了のチャイムが鳴った。
受験生(よし、今度は全部の問題を解いたぞ!)
受験生(これも鉛筆のおかげだ、ありがとう)
受験生(運がよければ、俺は満点間違いなしだ!)
ライバル(ふふふ、完璧だ……)
ライバル(採点者がリンカーンファンなら、ボクの満点は確実だ!)
ライバル(これで英語での失敗は取り返せたな……)
35 = 1 :
~休み時間~
受験生「いよいよ次でラストか……」
ライバル「どうやらボク、国語は満点を取れそうだよ」
受験生「俺もだよ」
ライバル「さすがはボクが認めた男、そうこなくてはね」
受験生「お前こそ、俺のライバルだけはあるぜ」
ライバル「さて、次でいよいよラストだ。手加減はしないよ!」
受験生「望むところだ!」
37 = 16 :
試験
38 = 1 :
~地歴~
受験生(世界史、日本史、地理のいずれかから選択か……)
受験生(ちなみに俺は世界史を勉強してきた)
受験生(古代史から近未来史まで、全て頭に詰まっている)
受験生(なぜなら大は小をかねる。世界史を極めれば、日本史も極められるからだ)
受験生(だが、俺はあえて全く勉強していない地理に挑む!)
受験生(おそらく試験作成者は俺が世界史を勉強していると読んで)
受験生(世界史には超難問を用意しているにちがいない)
受験生(だからこそ、俺は地理を選ぶことで、試験作成者の裏をかく!)
39 = 1 :
ライバル(ふふふ、ボクは日本史を選択させてもらうよ)
ライバル(リアス式海岸の形状をしたボクの脳には、日本史こそが相応しい)
ライバル(木曽山脈の如き雄大な日本史は、ボクの心を癒やしてくれる)
ライバル(親潮のように流れるようなペンさばきで、ボクは日本史を解いてやる)
ライバル(ボクの日本史知識はフィヨルドだって真っ青さ)
ライバル(10分も経たないうちに、ボクの答案はカルデラ湖になるだろう)
ライバル(そして、ボクは晴れて大学生という名のツンドラ気候になるんだ!)
ライバル(ハーッハッハッハッハ……)
40 = 16 :
しえん
42 = 1 :
試験開始10分後──
受験生(くそっ、一問も分からん!)
受験生(やはり全く勉強してない科目を解くのは難しいな……)
受験生(だが俺は諦めないぞ! 最後までベストを尽くす!)
ライバル(ふむふむ、地租改正の税率は何パーセントか、だって……?)
ライバル(100パーセントに決まってる!)
ライバル(なぜなら、ボクが偉い人だったら100パーセントにするからね!)
43 = 1 :
ライバル(刀狩りを行った人物は……バイカル湖だったはず)
ライバル(フンフ~ン)カリカリ
受験生(ライバルめ……着々と問題を解いているな!)
受験生(このままではまずい……)
受験生(仕方あるまい)
受験生(この技を使って、ライバルを足止めしなければ!)
受験生は机に向かって消しゴムを猛烈な勢いでこすり始めた。
その往復速度、およそ100km/h!(やや誇張アリ)
44 = 1 :
出来あがった消しゴムのカスの山。
受験生はこれを、ライバルめがけて吹きかける。
受験生「喰らえッ! 『邪悪なる霧(ダーティミスト)』!」
ライバル「──ぐわっ!」
ライバル(目の中に消しカスが入った!)
ライバル(くっ、『邪悪なる霧(ダーティミスト)』とは、やられたよ!)
ライバル(ボクの視界がDarknessになってしまった!)
ライバル(このままでは失明してしまう!)
45 = 16 :
受験生退場だろw
46 :
意外に面白くて驚いた 支援
47 = 1 :
ライバル(回復しなければ!)
ライバルはこんなこともあろうかと持っていたタマネギを、手でむしり始めた。
ライバル(『浄化する涙(クリーニング・アイ)』!)
ライバルはボロボロ涙をこぼすことで、目に入った消しゴムのカスを洗い流した。
ライバル(よし、回復完了!)
受験生(やるな……さすがはライバル!)
ライバル(ふふふ、今度はこちらから攻めさせてもらうよ!)
受験生(来いッ!)
48 :
明日試験なのにおもしれー
フィヨルドとか知ってるあたり>>1は地理が好きなのか
49 = 46 :
監督者さん、こいつらです!
50 :
クリーニングアイww
みんなの評価 : ☆
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