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元スレ橘「晴れた」
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【化かしたり被ったり】
橘「晴れたね」
絢辻「……」
絢辻「晴れたね、じゃないわよ。えぇ、たしかに空は晴れたわよ? でも雨は降ってるじゃない」
橘「天気雨ってやつかな?」
絢辻「狐の嫁入りとも言うわね」
橘「………」
絢辻「ちょっと待ちなさい。今、変なこと考えたでしょ?」
橘「え? いや、その……」
絢辻「いいなさい」
橘「あはは……」
絢辻「言・い・な・さ・い」
橘「……はい。でも絢辻さん怒らない?」
絢辻「怒られるようなことを考えたの?」
橘「いやぁ、狐って聞いて絢辻さんはどこか狐っぽいところがあるなぁって……」
絢辻「はあ?」
橘「いや、狐って人を化かす力があるとか……言ったり……言わなかったり……あはは……」
絢辻「ふーん、橘君そんなこと考えてたんだ? へぇ」
橘「……ごめんなさい」
絢辻「……ふふ、冗談よ。それほど怒ってないわ」
橘「え?」
絢辻「あ、そっか。こういうところがそういう風に連想させたのね。……人を化かす……か」
橘「絢辻さん?」
絢辻「……ねぇ、橘君。私はもう化かす必要も猫をかぶる必要もないのよね?」
絢辻「あなただけの前ではそんな必要はないのよね?」
橘「……僕はそうあってほしいな」
絢辻「……ばか」
【待ち】
絢辻「にしても狐の嫁入りねぇ……」
橘「?」
絢辻「(……嫁入り、か……深読みのしすぎよね……まさかこの鈍感に限って、ね)」
橘「どうしたの絢辻さん?」
絢辻「ううん、橘君に期待しててもいいのかな って思っただけよ?」
橘「?」
【まどろみ】
梨穂子「うーん、やっぱり晴れたら気持ちいいよ~」
橘「おーい、梨穂子」
梨穂子「あ、じゅんいち~」
橘「こんなところでなにやってるんだ?」
梨穂子「えへへ、見てのとおり日向ぼっこだよ~」
橘「日向ぼっこって……この時期には少し寒いだろ?」
梨穂子「うーん、そうかなぁ? 晴れてて気持ち良いよ?」
橘「はは、なんだか梨穂子らしいや」
梨穂子「む、どういう意味かな~それは」
橘「そのままの意味だよ」
梨穂子「うーん、まいっか。 それより純一もどう?」
橘「どう……って、梨穂子がベンチを占領してるじゃないか」
梨穂子「あ、そっか。……あ、そうだ」
橘「?」
梨穂子「それじゃぁ、はい純一。ここに座って良いよ」
橘「? ……それじゃぁ」
梨穂子「それでー、こう」ゴロン
橘「え?」
梨穂子「えへへ」
橘「梨穂子、さすがにこれは恥ずかしいっていうか……男の膝枕なんて固いだけだろ?」
梨穂子「そうかな~。 きもちいいよ?」
橘「むしろ逆じゃないか?」
梨穂子「純一、してほしかったの?」
橘「そりゃしてほしいかしてほしくないか、で言ったらしてほしいけど」
梨穂子「えへへ正直だね~。 じゃぁ、今度はしてあげるね……」
梨穂子「だから……いまは……このまま……」ウトウト
橘「……まったく梨穂子は仕方ないなぁ」
【雨上がり】
橘「晴れたね」
七咲「そうですね。よかったですね先輩」
橘「そうだなぁ。やっぱり初詣に行くのに雨だったら困るもんなぁ」
七咲「ふふ、そのほうが人がいなくていいかもしれませんよ?」
橘「あ、そっか。七咲はうるさい場所なんかは嫌いなんだっけ?」
七咲「そうですね。あまり好きな方じゃありませんけど……」
橘「ならあのまま雨のほうがよかったかな?」
七咲「……」
橘「七咲?」
七咲「もうっ、変な気遣いはなしです」
橘「でも……」
七咲「でももなしです。それに私を誘ってきた先輩の楽しそうな顔を見ると断れないじゃないですか」
橘「あはは、僕そんな顔してたかな」
七咲「してました。それに……」
橘「それに?」
七咲「(先輩と一緒なことに少し楽しみにしてた自分もいますし……)」
橘「?」
七咲「ふふ、なんでもないです。ほらほら、先輩はやく行きましょう?」
【晴れ模様】
薫「晴れたわよ!」
橘「やけにテンションが高いなぁ薫」
薫「そりゃそうよ。だってここのところ雨とか雪とかばっかりだったじゃない」
橘「雨は嫌いか?」
薫「雨の日は髪の毛がねぇ……」
橘「雪は?」
薫「寒いじゃない」
橘「……」
薫「……なによ?」
橘「いや、薫らしいと思って」
薫「どういう意味よ?」
橘「そのままの意味だよ」
薫「む……純一のくせに生意気ね」
橘「そりゃどうも。あ、薫しばらく晴れが続くみたいだぞ?」
薫「え、ほんと? ってアンタ今自分に攻撃が来る前に話し逸らそうとしたでしょ」
橘「あ、わかったか」
薫「あんたのことはお見通しよ、っと」ガンッ
橘「……結局殴られるのか!」
薫「いやね、スキンシップじゃない?ス・キ・ン・シ・ッ・プ」
橘「……僕の体がもたない気がするよ」
薫「仕方ないわね。じゃぁ純一はこういうスキンシップのほうがお好みかしら?」グイッ
橘「な、薫!? 何する気だ近い近い」
薫「………」
橘「………」
薫「く、ぷくく……あんた今キスされると思ったでしょ?」
橘「……う、少しだけ」
薫「あははは、純一ってば顔あかーい!」
橘「ぐ、卑怯だぞ、薫!男の純情をもてあそぶとは」
薫「あははは、アンタ最高」
橘「……言っとくが、薫。お前も顔赤いぞ」
薫「え?」
橘「やろうとしたほうも顔赤くしてるなんて世話ないよ」ニヤニヤ
薫「え、嘘? ちょっとあんたそのにやけ面やめなさい!」
【独占欲?】
橘「晴れたね!」
紗江「ふふ、そうですね。先輩は晴れのほうがお好きですか?」
橘「うん、やっぱり晴れたほうが気持ちいいしね。それに」
紗江「?」
橘「紗江ちゃんとこうやってデートするときに、雨だと紗江ちゃんがこっちに来るのに大変だしね、電車であっても。」
紗江「先輩……」
橘「あ、でもそういうときは僕がそっち行けばいいのか」
紗江「い、いえ。先輩に悪いです」
橘「はは、僕もいつも紗江ちゃんに思うことは一緒だよ。……うん、次からはそうすればいいね」
紗江「でも……」
橘「でもはなしだよ」
紗江「……ありがとうございます先輩」
橘「(……こんな尊敬の眼差しを見せられると)」
橘「(雨の時にちょっと濡れてしまって色っぽい紗江ちゃんを他の男にみせたくない、なんて言えないなぁ)」
紗江「先輩?」
橘「ううん、なんでもないよ」
【嫉妬】
森島「ほら、橘君晴れよ晴れ! プール観察日和よ!」
橘「またプールですか? でもこの前怒られたばかりじゃ……」
森島「もうっ、それでも男の子なの? すぐそこには楽園があるのよ?」
橘「……いや、でも」
森島「(……いま間は少し迷ったのかしら? もう一押しね♪)」
森島「いい橘君? 今プールにはひびきちゃんがいるのよ? それにきっと逢ちゃんもいるわ」
橘「……」ゴクリ
森島「む……」
橘「……よし、やりましょう先輩……ってあれ、どうしたんですか?」
森島「むむむ、やっぱり今回はなしよー」
橘「えー」
森島「そのかわり君は今から私と下校デートよ♪」
橘「!!」
橘「お供します!」
森島「わおっ、いいお返事ね。ふふ、そんな君にはいいことがあるかもね?」
橘「……ゴクリッ」
森島「どんなことかは下校中のお楽しみね♪」
【ストーキング魂】
裡沙「晴れたね橘君」
橘「裡沙ちゃんは晴れたほうが好き?」
裡沙「うーん……あなたの好きな天気が好きだよ?」
橘「あはは」
裡沙「あ、でも」
橘「?」
裡沙「雨の時は、外で待ち伏s……」
橘「え?」
裡沙「う、ううん!待ち合わせ!そう待ち合わせしているときとか困るよね」
橘「…? そうだね」
裡沙「雪の時は外で待っていると寒いし……」
橘「あー、わかるよ」
橘「(……ところでなんで裡沙ちゃんはこんなに遠い眼をしているんだろう……)」
裡沙「だからやっぱり晴れたほうが好き……かな」
裡沙「……でももうそんな必要もないんだよね」ボソボソ
橘「?」
【安らぎ】
橘「七咲と好きな場所の話を前にしたよね」
七咲「ああ、ありましたね。布団の中って答えたんでしたっけ?」
橘「うんうん。でさ、ということは七咲は結構すぐに布団に入って寝られるタイプ?」
七咲「さぁ、どうでしょう。やっぱり日によると思いますけど……」
橘「眠れないときとかは何を考えてるの?」
七咲「そうですね、最近は……」
橘「うん」
七咲「…………///」カァ
橘「七咲?」
七咲「(最近は橘先輩のことばっかりなんて言えない……!!)」
七咲「な、なにも考えてませんよ!?」
【人柄】
七咲「でも急にどうしたんですか?」
橘「いやぁ、昨日なかなか寝付けなくってね。なにか寝よう寝ようと思うたびに目が覚めていって……」
七咲「ああ、わかります」
橘「だから、ふと疑問に思っただけだよ?」
七咲「ふーん、そうなんですか。 で、先輩はいつも眠る前に何を考えてるんですか?」
橘「………」
七咲「……なにか今の間でなんとなく想像がついた気がします」
【無理です】
橘「あ、いやもちろん七咲のことだよ?」
七咲「なっ!? なにを言ってるんですか」
橘「今度七咲とどういうところに行こうか、とか七咲はなにが喜ぶだろうか、とか」
七咲「先輩……」
橘「他にも」
七咲「クスッ、もういいですよ先輩。わかりましたから」
橘「え?」
七咲「ただしエッチな想像はなし……いえ、先輩には無理ですね。控えてくださいね」
橘「なんか僕のイメージが……」
七咲「でも無理でしょう?」
橘「(……自分のことなのになんだか情けなくなってきたぞ)」
【染み付いた性根】
絢辻「はぁ? 私が夢にでてきたって?」
橘「うん」
絢辻「……へぇ、そうなんだー。橘君の夢の中で私はどんなエッチなことをさせられたのかしら」
絢辻「あぁ、きっと橘君の夢の中で恥ずかしい格好とかさせられたのね……」
橘「(……夢の中でもコキ使われてたって言ったらどんな顔をするだろう……)」
絢辻「ちょっと聞いてるの?」
橘「う、うん。聞いてるよ?」
【イメージ】
絢辻「で、真面目な話どんな夢だったの?」
橘「え?」
橘「………」
橘「………」タラタラ
絢辻「ど・ん・な・夢?」
橘「……えっと、その、あ、絢辻さんに……」
絢辻「正直に言いなさい」
橘「夢の中でもコキ使われてました!!」
絢辻「………」
橘「………」
絢辻「(橘君の中の私はどんな認識なのかしら)」
【願望】
絢辻「あなたなにか変な願望でもあるんじゃない?」
橘「そんなことないと思うんだけどなぁ」
絢辻「(にしても、もう少し色っぽい夢とかじゃないのかしら)」
絢辻「(そりゃあ、そっちにしても多分私は似たようなことを言ってるだろうけど……)」
絢辻「(……ってこれじゃあ橘君にそういう夢を見て欲しかったみたいじゃない!!)」
絢辻「………」ブンブン
橘「絢辻さん?」
絢辻「なによ」ギロッ
【正夢】
絢辻「まぁ、お話もこのぐらいにして」
橘「へ?」
絢辻「へ?じゃないわよ。ほら、そこに資料の束があるでしょ」
橘「あ、これかな」
絢辻「そう、それ。それを職員室に持っていって頂戴」
橘「………」
絢辻「どうしたの橘君?……今回も手伝うっていったのはあなたなんだからね?」
橘「(……あぁ僕が見たあの夢、あれ正夢だったんだなぁ)」
絢辻「ちょっと橘君、きいてるの?」
【覗き】
森島「橘君、大変よ!」
橘「な、慌ててどうしたんですか?」
森島「覗きが出たらしいわよ!」
橘「え?」
森島「覗きが出たらしいわ」
橘「すいません、もう少し詳しくおしえていたただけませんか?」
森島「あのね、ひびきちゃんがね。最近プールに覗きが出るって言うの」
橘「あ、プールですか」
森島「そうよ~。まったく許せないわね。私のひびきちゃんの水着姿を覗こうなんて」
橘「(塚原先輩の水着……ゴクリッ……おっと、だめだ先輩は真面目な話をしてるんだ)」
橘「それは許せないですね!」
森島「ね、橘君もやっぱりそう思うでしょ」
橘「はい」
森島「だからね」
橘「?」
――――――
橘「こうなるんですか」
森島「こらっ、橘君。体を屈めなさい。私達で犯人を捕まえるのよ」
【犯人はこの中にいるっ……!!】
橘「…………」
森島「…………」
橘「…………犯人現れませんねぇ」
森島「うーん、おかしいなぁ。ひびきちゃんは連日のようにって言ってたんだけど」
橘「今日はこないんじゃないですか?」
森島「そうかなぁ?………あ、橘君見てみて、ひびきちゃんが泳ぐわよ」
橘「え?」
橘「(……これははたして僕も見ていいものなのか)」
森島「うーん、ここのところひびきちゃんは絶好調みたいね」
橘「え?」
森島「うん?」
橘「……先輩ちょっといいですか?」
森島「なにかな?」
橘「ここのところってことは先輩はいつもここに?」
森島「そうね、最近はひびきちゃんの様子を見に来てるわね」
橘「……………………先輩はいつもここに来てる時、覗いてる人をみたことありますか?」
森島「うん? 言われてみればないわ。むむむ、おかしわね~」
橘「…………それって」
森島「?」
【身内の犯行】
プール
七咲「塚原先輩」
塚原「え?」
七咲「またです」
塚原「あら、おかしいわね。一応はるかには言ったつもりなんだけど」
七咲「しかも増えてます」
塚原「え?………あれは橘君……か」
塚原「…………はぁ」
塚原「(……はるかに遠まわしに言ったのが間違いだったのかしら)」
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