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元スレ男「年末だし狐耳幼女ちょっと来い」
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狐子「知っておるか。この姿、あやつが惚れ込んだライトノベルとかいうやつと、同じ姿だそうじゃ」
狐子「あやつは自分の願望が投影されたなどと、胸中複雑そうな顔をしとったが」
女「それは、おそらく……」
狐子「ん。言うてくれ」
女「君がそのキャラクターだからだ。君は伝説の妖狐ではなく、そのライトノベルのキャラクターだからだ」
狐子「少し違うの。わしはそのきゃらくたーですらない」
狐子「伝承に残る化け狐、その妖を元に作られた作り話、さらにそれを一人の男の妄言、妄想、妄執で塗り固めた存在」
狐子「それがわしじゃ、違うか?」
狐子「あやつは自分の願望が投影されたなどと、胸中複雑そうな顔をしとったが」
女「それは、おそらく……」
狐子「ん。言うてくれ」
女「君がそのキャラクターだからだ。君は伝説の妖狐ではなく、そのライトノベルのキャラクターだからだ」
狐子「少し違うの。わしはそのきゃらくたーですらない」
狐子「伝承に残る化け狐、その妖を元に作られた作り話、さらにそれを一人の男の妄言、妄想、妄執で塗り固めた存在」
狐子「それがわしじゃ、違うか?」
女「……君が誰であろうと私は構わないよ。それだけだ」
狐子「大事なことじゃ。失礼にあたる」
女「卑下なんてしないでくれ」
狐子「するわけがなかろう。阿呆」
女「私は君が好きなんだ」
狐子「出会って二度目の逢瀬でそこまで言うてくれるか。ふふふ」
女「友人として、だよ」
狐子「なんじゃつまらんのぅ」
女「茶化さないでほしい」
狐子「勿論じゃ。有り難う、な」
女「む……」
狐子「くっくっく」
狐子「大事なことじゃ。失礼にあたる」
女「卑下なんてしないでくれ」
狐子「するわけがなかろう。阿呆」
女「私は君が好きなんだ」
狐子「出会って二度目の逢瀬でそこまで言うてくれるか。ふふふ」
女「友人として、だよ」
狐子「なんじゃつまらんのぅ」
女「茶化さないでほしい」
狐子「勿論じゃ。有り難う、な」
女「む……」
狐子「くっくっく」
私は誰だ。
私は何の為に生きている。
私は人間に造られた……。
だが人間ではない。
造られた妖怪の私は、妖怪ですらない。
-妖狐の逆襲-
私は何の為に生きている。
私は人間に造られた……。
だが人間ではない。
造られた妖怪の私は、妖怪ですらない。
-妖狐の逆襲-
狐子「しかし、たった一人の妄執が実体を得るなど有り得るのか?」
女「いくつか前例はある。生霊や怨霊なんかはまさにそれだが」
女「そうそうあることじゃないのは確かだ」
狐子「ふむ……」
女「生霊や怨霊にしても、何かを成し遂げたいという思いが形になったものだ。実体化すれば必ず何かに働きかける」
女「得てしてそういうものは、働きかける対象にしか見えなかったりする」
狐子「わしが見えるのは」
女「男さんだけにしか、姿が見えないんだろう?」
女「いくつか前例はある。生霊や怨霊なんかはまさにそれだが」
女「そうそうあることじゃないのは確かだ」
狐子「ふむ……」
女「生霊や怨霊にしても、何かを成し遂げたいという思いが形になったものだ。実体化すれば必ず何かに働きかける」
女「得てしてそういうものは、働きかける対象にしか見えなかったりする」
狐子「わしが見えるのは」
女「男さんだけにしか、姿が見えないんだろう?」
狐子「妖だって人には見えんのではないか?」
女「そうだね、でも妖怪は人に自分の意思で働きかけることができるし、精気も吸える」
狐子「お主に見えるのはなんでじゃ?」
女「私は退魔士だからね。人が信じるものを見るのが仕事だ」
狐子「お主がいてくれて助かったぞ」
女「それは光栄だ」
女「……いや、嬉しいよ」
狐子「ふふ」
女「そうだね、でも妖怪は人に自分の意思で働きかけることができるし、精気も吸える」
狐子「お主に見えるのはなんでじゃ?」
女「私は退魔士だからね。人が信じるものを見るのが仕事だ」
狐子「お主がいてくれて助かったぞ」
女「それは光栄だ」
女「……いや、嬉しいよ」
狐子「ふふ」
狐子「となるとわしは男が自分自身のために生み出した生霊、ということか?」
女「……さっきも言ったが、生霊なんてものはそうそう生まれない」
女「いや、男さんなら生霊を生み出すほどの強い思いを持つことも……失言だな」
狐子「よい。あやつが少々いかれておるのは知っておる」
女「すまない」
狐子「よいと言ったぞ。それに、そこまで惚れられたのじゃ。悪い気はせぬ」
狐子「色恋に狂った男の扱いなど、慣れておるでな」
女「……話をもどそう。もしも君が男さんが望んだ生霊であったなら、話は単純だった」
女「……さっきも言ったが、生霊なんてものはそうそう生まれない」
女「いや、男さんなら生霊を生み出すほどの強い思いを持つことも……失言だな」
狐子「よい。あやつが少々いかれておるのは知っておる」
女「すまない」
狐子「よいと言ったぞ。それに、そこまで惚れられたのじゃ。悪い気はせぬ」
狐子「色恋に狂った男の扱いなど、慣れておるでな」
女「……話をもどそう。もしも君が男さんが望んだ生霊であったなら、話は単純だった」
狐子「どういうことじゃ」
女「もし生霊なら君は彼が望んだ通りに彼を頼り、彼を満足させただろうさ。それが生霊の目的だから」
女「だが君はそうじゃない。彼を拒み、逃げてきた」
狐子「ふん、精神を守るためじゃ!」
女「……もしかして、今もかい?」
狐子「はっはっは」
女「まったく」
女「もし生霊なら君は彼が望んだ通りに彼を頼り、彼を満足させただろうさ。それが生霊の目的だから」
女「だが君はそうじゃない。彼を拒み、逃げてきた」
狐子「ふん、精神を守るためじゃ!」
女「……もしかして、今もかい?」
狐子「はっはっは」
女「まったく」
女「……都市伝説だよ」
狐子「……」
女「あれは妖怪の一歩手前みたいなものだ。多数の人間が信じるから、生霊ほどの力はないにしても、自我の出来そこないのようなものを持つことがある」
女「はっきりとした自我を持てば妖怪になるだろう」
狐子「わしは一つしか知らんな」
女「そう、それだよ」
女「君はサンタクロースだ」
狐子「……」
女「あれは妖怪の一歩手前みたいなものだ。多数の人間が信じるから、生霊ほどの力はないにしても、自我の出来そこないのようなものを持つことがある」
女「はっきりとした自我を持てば妖怪になるだろう」
狐子「わしは一つしか知らんな」
女「そう、それだよ」
女「君はサンタクロースだ」
狐子「な、なんじゃってー」
女「棒読み」
狐子「ちっ」
女「知ってたのかい? 自分ではとんでもないことを言ってると思うんだが」
狐子「いや、お主の言うことを疑う必要がないからの。驚く必要もない」
女「……さらりと言うから困るよ」
狐子「せめて場だけでも盛り上げてやろうという優しさじゃ」
女「台無しだ」
女「棒読み」
狐子「ちっ」
女「知ってたのかい? 自分ではとんでもないことを言ってると思うんだが」
狐子「いや、お主の言うことを疑う必要がないからの。驚く必要もない」
女「……さらりと言うから困るよ」
狐子「せめて場だけでも盛り上げてやろうという優しさじゃ」
女「台無しだ」
女「とにかく、あのクリスマス、男さんの思いにサンタクロースは応え、契約を果たした」
女「だが、一介の都市伝説に既存の妖怪と契約を捏造する力も、新たに妖怪を生み出す力もない」
女「もちろん、大妖怪の封印を解く力も持っちゃいない」
女「だけど、男の望む姿になりすますことはできた」
女「人により信じる姿や性格が異なるが故に、確固たる自我が持てないのが都市伝説と妖怪の違いだ」
女「その都市伝説が、生霊という型枠を見つけて入り込んだ」
女「あやふやだったものが、自我を模った」
女「君はあの日生まれたと言ってもいい」
女「だが、一介の都市伝説に既存の妖怪と契約を捏造する力も、新たに妖怪を生み出す力もない」
女「もちろん、大妖怪の封印を解く力も持っちゃいない」
女「だけど、男の望む姿になりすますことはできた」
女「人により信じる姿や性格が異なるが故に、確固たる自我が持てないのが都市伝説と妖怪の違いだ」
女「その都市伝説が、生霊という型枠を見つけて入り込んだ」
女「あやふやだったものが、自我を模った」
女「君はあの日生まれたと言ってもいい」
女「長々と話し込んでしまってすまなかった。これで私の途方もない仮説はおしまいだ」
狐子「仮説? わしに嘘をついたのか?」
女「自分なりの結論だ」
狐子「なら胸を張れ。わしはお主を信じるだけだ」
女「……うん」
狐子「よしよし」
狐子「仮説? わしに嘘をついたのか?」
女「自分なりの結論だ」
狐子「なら胸を張れ。わしはお主を信じるだけだ」
女「……うん」
狐子「よしよし」
狐子「それじゃしかし、わしは結局何なんじゃ」
女「生霊の皮を被った都市伝説……
と思いきや、もはや男さん一人からしか信じられていないから妖力も失い、妖怪じゃないから精気を吸って生きることもできない哀れな存在」
狐子「おい」
女「あるいは狐耳ロリババアの上サンタとかババア自重だが実は生後数日のペド野郎だったという属性過多の生物」
狐子「おい」
女「もっと短いのもあるな」
狐子「なんじゃ」
女「狐子」
狐子「……ああ、それはいいな。今度からそれで呼べ」
女「そうしよう」
女「生霊の皮を被った都市伝説……
と思いきや、もはや男さん一人からしか信じられていないから妖力も失い、妖怪じゃないから精気を吸って生きることもできない哀れな存在」
狐子「おい」
女「あるいは狐耳ロリババアの上サンタとかババア自重だが実は生後数日のペド野郎だったという属性過多の生物」
狐子「おい」
女「もっと短いのもあるな」
狐子「なんじゃ」
女「狐子」
狐子「……ああ、それはいいな。今度からそれで呼べ」
女「そうしよう」
――――
狐子「聞きたいことも聞けたし、そろそろわしも行くとするか」
女「男さんの元に?」
狐子「あやつを今まで放っておいたのも、今ここにわしがいるのも、どうやらわしの責任じゃからな」
女「それは、狐子の責任じゃないよ」
狐子「狐子の責任じゃよ。だがまぁ」
狐子「わしはあやつが嫌いじゃない」
狐子「それだけじゃ」
狐子「聞きたいことも聞けたし、そろそろわしも行くとするか」
女「男さんの元に?」
狐子「あやつを今まで放っておいたのも、今ここにわしがいるのも、どうやらわしの責任じゃからな」
女「それは、狐子の責任じゃないよ」
狐子「狐子の責任じゃよ。だがまぁ」
狐子「わしはあやつが嫌いじゃない」
狐子「それだけじゃ」
――――男家
狐子「さむさむ」
狐子「……」
――――
――
女『なら、私も行こう』
狐子『なんでじゃ』
女『狐子が消えるかもしれない』
狐子『わし、消えるのか?』
女『男さんが自殺でもしたら、消えてしまうだろ』
狐子『この年の瀬に自殺なんてしたら、それはそれでそこまでの男じゃ』
女『狐子が消えていい理由にはならない』
狐子「さむさむ」
狐子「……」
――――
――
女『なら、私も行こう』
狐子『なんでじゃ』
女『狐子が消えるかもしれない』
狐子『わし、消えるのか?』
女『男さんが自殺でもしたら、消えてしまうだろ』
狐子『この年の瀬に自殺なんてしたら、それはそれでそこまでの男じゃ』
女『狐子が消えていい理由にはならない』
女『それに……狐子が男さんに嫌われても、たぶん消えてしまう』
狐子『……』
女『私としてはそちらが怖い』
狐子『心配性じゃな、わしも男も大丈夫じゃから、大人しく待っとれ』
女『ついて行くぐらいいいだろう?』
狐子『わしは、半分あやつ自身じゃ』
女『……』
狐子『人には、見られたく、ない』
女『そうか』
狐子『うむ』
女『なら、待つよ』
狐子『頼む』
女『それじゃ』
女『よいお年を』
狐子『……』
女『私としてはそちらが怖い』
狐子『心配性じゃな、わしも男も大丈夫じゃから、大人しく待っとれ』
女『ついて行くぐらいいいだろう?』
狐子『わしは、半分あやつ自身じゃ』
女『……』
狐子『人には、見られたく、ない』
女『そうか』
狐子『うむ』
女『なら、待つよ』
狐子『頼む』
女『それじゃ』
女『よいお年を』
――
――――
狐子「さて」
狐子「帰ったぞー」
男「……うお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛」
狐子「おちつけ」
男「あ、うん。おかえり」
狐子「うむ」
――――
狐子「さて」
狐子「帰ったぞー」
男「……うお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛」
狐子「おちつけ」
男「あ、うん。おかえり」
狐子「うむ」
男「ずいぶん遅かったね」
狐子「わしの勝手じゃ」
男「そうだけどさ」
狐子「なんじゃ、寂しかったか」
男「もちろん」
狐子「それなら迎えに来ればよかったのじゃ」
男「狐子に友達ができるのはいいことだ。そんな野暮はしないよ」
狐子「自由意志に任せる、というやつかの」
男「そうそう」
狐子「わしの勝手じゃ」
男「そうだけどさ」
狐子「なんじゃ、寂しかったか」
男「もちろん」
狐子「それなら迎えに来ればよかったのじゃ」
男「狐子に友達ができるのはいいことだ。そんな野暮はしないよ」
狐子「自由意志に任せる、というやつかの」
男「そうそう」
男「それじゃすぐご飯にしよう」
狐子「あー待て待て。その前に話がある」
男「話?」
狐子「うむ」
狐子「わし、この家から出ていくから」
狐子「あー待て待て。その前に話がある」
男「話?」
狐子「うむ」
狐子「わし、この家から出ていくから」
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