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    元スレあかり「マッチいりませんか?」

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    1 :

    ここは、とある町。
    レンガ造りの建物が印象的な町だ。

    今は冬。この町は特に冬が厳しい。
    そんな町の…人が賑わう通りに一人。

    健気な少女があたふたと動いている。
    彼女の名前は…赤座あかり。

    ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

    あかり「マッチいりませんか?」




    2 :

    うがい、手洗い、シャブセックス

    3 :

    みんな、あかりのこと見えない聞こえない

    5 :

    あかりちゃん死んでしまうん?

    6 = 1 :

    格好はボロボロ。
    可愛らしい顔をしているものの、やせ細っている印象。

    ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

    あかり「マッチいりませんか?」

    ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

    あかり「マッチいりませんか?」

    ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

    あかり「マッチいりませんか?」

    彼女の持ち物はたった1つ。
    これまたボロボロのカゴに、マッチをぎゅうぎゅうに詰めこんでいる。


    7 = 1 :

    ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

    あかり「マッチいりませんか?」

    ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

    あかり「マッチいりませんか?」

    「ちょ、邪魔!」ドン

    あかり「きゃ…!」ドサッ

    「人の邪魔にならないように商売しろ!」

    あかり「…」スクッ

    あかり「マッチいりませんか?」ニコッ

    「買うワケねーだろバーカ!」



    8 :

    妙にマッチするんだよなこの配役

    10 = 1 :

    あかり「そう…ですよね」

    「当たり前だろ!マッチなんて誰が買うんだよ!」

    あかり「…ありがとうございました」ペコリ

    比較的、生活水準の高いこの町では、ほとんどの人々が家に帰れば、明かりもあるし暖をとることも出来る。

    …マッチなど売れるわけがない。

    あかり「…あかりだって、分かってるんだけどね…」

    ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

    あかり「マッチいりませんか?」

    11 :

    捨てあかりの紙芝居思い出した

    12 :

    綾乃「とりあえずっ」バッ

    綾乃「パンツは脱いだわっ」バッキン

    千歳「綾乃ちゃん…まだはやいって」

    綾乃「で、でも!ここから不意打ち濡れ場があるかもしれないし!」バッキン

    千歳「そ、そうやったらうれしいなぁ~」ダバーッ

    13 = 1 :

    ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

    あかり「マッチいりませんか?」

    ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

    あかり「マッチいりませんか?」

    「邪魔」

    あかり「…すみません。マッチいりませんか?」

    「…一応、値段は聞いてあげる。一本何円かしら?」

    あかり「○○円になります」

    それは…この町の人々のマッチへの価値観を大きく上回る値段だった。

    「…売る気あるの?」



    14 :

    ぼく「マッチ100個くださいwwwwwwこれでwwwwwwぼくもポカポカwwwアッカリンの懐もポカポカwwwwwwwww」

    15 = 1 :

    あかり「…お願いします。この値段で売らないと…生活できないんです」ペコリ

    「そんなの知らないわよ。その値段を10分の1にしたって、まだ高いわ!」

    あかり「…」

    「時間をムダにしたわ。それじゃ」

    この通行人が特別冷たいワケではない。
    マッチ売りに声をかけただけでも優しい方だろう。

    ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

    あかり「マッチいりませんか?」

    …赤座あかりは、幸せそうな人々を目で追いながら呼びかける。

    ムダだと知りながら。

    18 :

    俺の極太マッチいりませんかぁ…

    19 = 1 :

    ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

    あかり「うぅ…寒い…はぁー…」カタカタ

    ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

    もう夜にも関わらず、人々で賑わう通り。
    いかにも楽しそうだ。

    赤座あかり以外の人々は。

    あかり「誰か…マッチいりませんか?」

    ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

    「…ねぇ、これ欲しい!」

    「…お前は子供か…」

    すぐ隣で、金髪の少女と黒髪ショートの少女が楽しそうにガラスに並んだ商品を眺めている。

    21 = 1 :

    「このトマトのパジャマにインスピレーションを感じたのだよ」

    「そんなの知るか。自分の欲しいものは自分で買いなよ」

    「えぇ~…結衣のケチ」

    「京子に言われたくない」


    赤座あかりは、休憩がてら二人の話を盗み聞いていた。
    少しうらめしく思いながら。

    あかり「うっ…つらぃ…うらやましぃ…苦しいよぉ…」グスッ

    どうやら休憩になっていないようだ。

    あかり「こんなマッチより…あんな暖かそうな服が欲しかったよぉ…」ポロポロ

    23 = 1 :

    あかり「誰かぁ…助けてよぉ…」グスッ

    京子「…結衣、何か聞こえない?」

    結衣「ん?何の話?」

    京子「いや、誰かの泣き声が…」

    結衣「…冗談きついよ、京子」

    京子「…本当は結衣だって気付いt」


    あかり「すみません…きっと、泣き声って私の事です」ヌッ

    京子結衣「…」

    あかり「…?」

    京子結衣「うわああああああああああああああああっ!!!!」

    あかり「っ!?」ビクゥ

    24 :

    松岡修三「そんな声じゃきこえないよ!!もっと大きな声で!!!」

    25 = 1 :

    京子「おおおおおおおおばけぇ!?」

    結衣「え、うそっ、ええ…!」

    あかり「…あー。良く言われます。オバケのマッチ売りだ!…って子供に」

    京子「…あ。人間?」

    結衣「す、すみません!いきなり後ろにいたし、痩せ細っていたのでつい…!」

    あかり「こちらこそ、ごめんなさい。ビックリさせちゃいましたよね」

    京子「いや、なんのなんの」ニコッ

    結衣「何で偉そうなんだよお前は…失礼な事をしてすみません。お詫びに何か…」

    あかり「…あ!それなら!」

    あかり「マッチいりませんか?」

    26 :

    おもしろい

    27 :

    おもろい

    28 = 1 :

    京子「マッチぃ?………」

    結衣「おい、京子…。分かりました。おいくらですか?」

    あかり「○○円です…」

    京子結衣「…え?」

    絶句する二人の少女。
    当たり前である。マッチにしては法外な値段なのだから。

    結衣「…えーと…もう少し安くなりませんか?マッチ一本にその値段はちょっと」

    あかり「すみません…生活がかかってるんです…」

    沈黙。
    赤座あかりも容易に結果は予想できた。

    …が、その予想は外れた。

    結衣「わかりました…一本なら」

    29 = 9 :

    俺が叩かれてないだと…

    30 = 1 :

    あかり「…ですよね。すみませんでした…」ペコリ

    京子「…ちょいちょーい!」

    あかり「…クレームを相手できる気分じゃなくて…ごめんなさい」

    もちろん、歳納京子が慌てて呼びかけた理由はクレームではない。
    船見結衣は確かに「買う」と言ったのだ。

    結衣「…落ちついて下さい。一本なら買います…下さい」

    あかり「…ごめんなさい。もう一度お願いしますぅ…」

    結衣「…マッチ一本ください」

    あかり「…!!」

    31 :

    空気は叩けないだろ

    33 :

    結衣は可愛いなあ

    34 = 12 :

    あかり「マッチ一本…これが今なら!」

    結衣「…い、いくらなんだ…」

    京子「…」ワクワク

    あかり「二万九千八百円!」

    35 = 1 :

    あかり「…う、そ…夢…?」ポロポロ

    京子「…夢じゃないよ!安心しな!」ビシッ

    赤座あかりは一ヶ月も前からマッチ売りを始めた。
    だが、一本も売れた試しがなかったのだ。

    …たとえ状況は特殊でも、商談成立には変わりはない。

    あかり「…」涙フキフキ

    あかり「○○円になります!はい、マッチです!」ニコッ

    結衣「…ふふ。はい、○○円。」

    あかり「ありがとうございます!」ニコニコ

    36 :

    天使や・・天使がおる

    37 :

    この笑顔で一万は払えるでぇ…

    38 = 32 :

    あかりを買いたい

    39 = 1 :

    …たかがマッチ一本。
    …されどマッチ一本。

    赤座あかりの喜びようは、天にも昇るようだった。

    あかり「本当にありがとうございます!ああ、うれしいよぉ…!」ニコニコ

    京子「…こりゃ、失礼なことをして良かったね~結衣?」

    結衣「…まぁな。この子を笑顔に出来たなら、○○円なんて安いものだよ」

    あかり「お二方、本当にありがとうございます…!!」ペコペコ

    京子「いやぁ…そんなそんな…」

    結衣「なぜお前が偉そうなんだ」コツン

    京子「いたっ」

    …冷たい人間も居れば、暖かい人間もいる。

    41 :

    あかりが灯りを売るなんて…

    42 :

    つまんねえSSだな
    >>1死ね

    43 :

    あかり「残念ですがバラ売りはできません。
        箱でご購入いただかなければなりませんので、
        30本入りで○○○○円になります。」ニコニコ

    44 = 1 :

    それから、三人は意気投合。

    2時間ほど話をしていく中で、互いを深く知った。

    歳納京子と船見結衣は裕福な家庭で生まれた兄弟らしい。

    歳納京子と船見結衣は、赤座あかりとたった一歳違いであることを知り、驚いた。

    それほど、赤座あかりの体は小さく縮こまり、痩せ細っていたのだ。

    …歳納京子と船見結衣は暖かい人間。
    こう考えるのは自然である。

    「この子を助けたい」

    45 = 12 :

    ところがどっこい

    46 = 31 :

    苗字が違う

    47 = 1 :

    その考えは、赤座あかりの話を聞く度に深くなっていった。

    あかり「私、お姉ちゃんと二人暮らしなんだけどね…お姉ちゃんは頑張りすぎで倒れちゃって」

    あかり「私が働かなくちゃいけないって思って…でも、私みたいな少女を雇ってくれるとこなんて無くて」

    あかり「…貯蓄も尽きてきて…いよいよかな、って所で二人が助けてくれたんだ」ニコッ

    京子「…あかり…私達なんてこんな…幸せボケしてるわー…」

    結衣「…でも、さっきの金だってスグに無くなっちゃうだろ?」

    あかり「うん…」

    48 = 17 :

    >>46
    養子とかじゃね?

    49 = 1 :

    >>44ごめん兄弟でなくて姉妹

    あと二人とも養子って設定書くの忘れてた…ごめん

    次から続き

    50 = 1 :

    結衣「…ごめんね。私達、小遣いもあんまり無くて…お金はあんまり」

    あかり「い、いやいや!マッチを買ってくれただけでも本当にありがたいよぉ!」

    京子「…じゃあ…」ニヤッ

    歳納京子が不敵な笑みを浮かべる。

    結衣「…どうした、京子」

    京子「私がビジネス戦略というものを教えてやろう!マッチを大量に売るのだ!」ビシッ

    あかり「び、ビジネスぅ!?」

    結衣「…」

    歳納京子は本気である。赤座あかりを助けるために、本気で言っている。


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