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    元スレなの「さようなら……大好きです」

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    1 :


    ピチャッ

    なの「はかせ…… どこにいるんですか……?」



    「痛い…… 痛いよ……」



    なの「はかせ……?」



    「痛い…… 助けて…… なの……」



    なの「はかせ? どこにいるんですか? ……はかせ? はか……」



    なの「はかせ!!」

    2 :

    何を履かせばいいの

    3 :

    居ればいいじゃん

    4 = 1 :

    なの「はかせ!? 大丈夫ですか!?」ガバッ!

    チュン チュン チチチチチ


    なの「はあっ、はあっ……夢?」


    なの「はかせ……? はかせっ!」

    はかせ「なに……?」

    なの「あっ……はかせ、その、何とも、ありませんよね……?」

    はかせ「なにいってんの……?」

    6 = 1 :

    なの「はぁ……やっぱり夢か…… よかったぁ……」

    はかせ「んー……? まだ四時なんだけど……はかせはまだ起きなくていいんだけど……」

    なの「あっ、すみませんでした……」

    はかせ「む~……」

    なの「…………」


    ピチャッ


    なの「嫌な夢だったなあ……汗びっしょりだ」




    ピチャッ

    7 = 1 :

    私はロボットです。 名前は東雲なの。

    一緒に住んでいる東雲はかせが、私を作ってくれました。


    はかせは何かの研究をしていて、一日中家に居ます。 私は、そんなはかせの身の回りの世話をして暮らしていました。

    今は、はかせの粋なはからいで、学校にも通わせてもらっています。

    学校では友達がいっぱい出来て、とても楽しいです。


    ……出来れば、背中のネジ回しもどうにかしてもらいたいんですけど……


    ともかく、私は充実した日々を送っています。

    ロボットだなんて思えないくらいに。



    ずーっとこのままだったらいいなって、思ってしまうくらいに。

    8 = 1 :


    なの「それじゃあはかせ、行ってきますね」

    はかせ「いってらっしゃーい」


    なの「ふう…… 今日はずいぶん余裕があるなー」

    なの「寄り道でもしてこうかな?」

       「……の」

    なの「相生さんの所に行ってみようかな……」

       「なの!」

    なの「へっ?」


    なの「……えっと、どちら様、ですか?」

    9 = 1 :

    博士「……博士、って呼ばれてるけど」

    なの「博士、さんですか……?」

    なの(はかせの知り合いかな……)

    博士「…………」

    なの「えーっと…… 家になにか、ご用でしょうか……?」

    博士「……私と……」

    なの「えっ?」

    博士「いや、やっぱりいい」

    博士「今日はもう時間が無いから、帰る」

    なの「あ……はい」

    博士「じゃあ、また来るから」スタスタ

    なの「……はい」

    11 :

    ふむ

    12 :

    いつまでも変わらない日常














    それは唐突に終わりを告げた







    13 = 1 :

    なの(行っちゃった…… なんだったんだろ?)

    ゆっこ「あ、なのちゃん! スラマッパギー!」

    なの「相生さん……おはようございます」

    ゆっこ「なのちゃんにまでスルーされるの……? やっぱりララバイしたほうがいいかな?」

    なの「…………」

    ゆっこ「なのちゃん?」

    なの「えっ? あ、すみません、なんでしたっけ?」

    ゆっこ「どうしたの? ぼーっとして…… なんかあったの?」

    なの「あー…… さっき、変な人に会って」

    ゆっこ「変な人? どんな?」

    なの「えーと、金髪で、目が青くて……白衣を着た女の人です」

    14 = 12 :

    はかせが死んだ










    死因は接着剤による窒息死だった

    15 = 1 :

    ゆっこ「……それってはかせのこと?」

    なの「え?……そういえば似てますね……でも、私より年上で、大学生くらいの人でした」

    なの「あと、確か…… 右目に眼帯をしてました」

    ゆっこ「はかせの知り合い?」

    なの「ああ、たぶんそうだと思います……自分のことを博士って言ってたし」

    ゆっこ「その人も博士なの?」

    なの「研究仲間、とかですかね?」

    ゆっこ「んー、そうかな? ……お姉さんとかじゃない?」


    なの「お姉さん……?」

    16 :

    ほう・・・タイムトラベラーか・・・?

    17 = 1 :

    ゆっこ「だって、金髪で青い目って珍しくない? 家族だよ、きっと」

    なの「家族……」

    ゆっこ「あー、そういえば一度も見たことないけど、はかせのお父さんとお母さんってどうしてるの?」

    なの「えっ…… ああ、その…… そ、そうだ、外国に居るんです! お、お仕事で!」

    ゆっこ「そうなんだー 外国人なの?」

    なの「えーっと…… お父さんが外国の方で、お母さんが日本人で……あっ、私はそっちの方の親戚……です」

    18 :

    続きが気になるな

    19 = 1 :

    ゆっこ「へー、はかせってハーフなんだ」

    なの「は、はい、まあ……」

    ゆっこ「じゃあ、お姉さんだけ外国から帰って来たのかな?」

    なの「そうなんでしょうか……?」

    ゆっこ「そうだよ、会わせたら喜ぶよきっと」

    なの「はあ……」


    なの(はかせの家族、か……)

    なの(そういえば、一度も聞いたことなかったっけ)

    なの(私が出来る前の、はかせの話……)


    なの(私、はかせのこと何にも知らない……)

    20 = 1 :

    ……

    なの「ただいまー」

    はかせ「あ、なのおかえりー」

    なの「すぐに夕飯にしますねー」

    はかせ「はーい」

    なの「……あっ、そういえば」

    なの「あの…… はかせ」

    はかせ「なにー?」

    21 :

    一応パンツは脱いでおく

    22 = 1 :

    なの「えっと、その…… いえ、やっぱり何でもないです」

    はかせ「そうなの?」

    なの「はい…… すぐに出来ますから、おかし食べ過ぎないで下さいね」


    なの(どしよう、怖くて聞けない……)

    なの(はかせの家族、か…… 一度も連絡は無いし、家には一枚もそういう写真が無いけど)

    なの(やっぱり、どこかにいるのかな……)

    23 = 1 :


    博士「…………」


    博士「……やっと捕まえた……」


    博士「……今度こそ、取り返してやる」

    24 = 1 :


    翌日

    チュンチュン チチチッ チュン

    なの「ふわぁ…… う~ん」

    なの「……今日はよく眠れたなぁ……」


    なの「はかせ、朝ですよ……っと」

    なの(きょう日曜日だっけ……)

    はかせ「すう……すう……」

    なの(この前は早くに起こしちゃったんだっけ)

    なの(もう少し寝かせておこう……)

    25 = 1 :

    カラカラカラ

    なの「ふう…… 今日もいい天気」

    なの「そうだ、洗濯物干そうっと……」


    ピンポーン


    なの「……お客さん?」

    ピンポーン ピンポーン

    なの「はーい」トタトタ

    なの(こんな朝早くに誰だろう……?)

    ガララララッ

    なの「はい、すみませ……」

    博士「……おはよう」

    26 = 1 :

    なの「あ……博士さん、でしたっけ」

    なの「えーっと、何のご用件でしょうか……?」

    博士「……迎えに来たんだけど」

    なの「…………!!」

    博士「とりあえず、中に入れてくれる?」

    なの「えっと、そ、それは……」



    はかせ「……なのー? だれ……?」

    27 = 1 :

    なの「あっ……!!」

    ガラララララララッ ピシャッ!

    博士「ちょっ…… どうしたの!?」

    なの「いえ、そのっ……」

    はかせ「なのー? どしたの?」


    なの「えっと、ああ、その、きょ、今日はお引き取り下さい!」

    28 = 1 :


    はかせ「どーして? 開けてあげないの?」

    なの「はかせ!ちょっと向こうに行っててください!」

    はかせ「なんで?」

    博士「その声……!!」

    博士「そこに居るのは……はかせ!? ……ここを開けて!」

    バンッ!!

    なの「ひっ……」

    29 :

    追い付いた
    支援

    30 = 1 :

    博士「時間が無いの! 早くしないと…… もうっ!!」

    バンッ!! バンッ!!

    博士「さっさと開けろっ!!」

    バンッ!! バンッ!! バンッ!!

    なの「……やめてください!」

    バンッ!! バンッ!! バンッ!! バンッ!!

    なの「やめてくださいっ!! ここには誰もいませんっ!!」

    なの「もう帰って下さい!!!」

    31 = 1 :

    博士「…………」

    なの「…………」

    博士「…………」


    博士「……わかった、今日はもう帰るよ」

    博士「……また来るからね」


    なの「…………」

    はかせ「…………」

    なの「はかせ……」

    なの「ごめん、なさい」

    32 :

    誰だよ

    33 = 1 :

    はかせ「なの……? なんで泣いてるの?」

    なの「だって…… 私……」

    はかせ「はかせはずっといっしょだよ……?」

    なの「……!」

    なの「……は」ウルッ

    なの「は、かせ……」ポロポロ

    はかせ「……はかせがずっといっしょにいるから」ギュッ

    なの「うっ……ひっく……ふぇぇぇ……」



    はかせ「ずっと……いっしょにいるから」

    34 = 1 :


    博士「あーっ…… 面倒なことになったなー……」

    博士「やっぱりおとなしく渡してくれないかぁ……」

    博士「どうしよっかな……?」

    コンコン

    「……私です」

    博士「……入って」

    助手「失礼します」

    博士「で? 何の用?」

    助手「昼食が出来たので、呼びに来ました」

    35 :

    博士「いらない」

    助手「でも博士、昨日から何も……」

    博士「……いらないったらいらないの!」

    助手「……すみません」

    博士「それよりさ、何か武器になるもの無い?」

    助手「武器、ですか?」



    博士「出来れば…… ロボットでも壊せるくらい強力なやつがいいんだけど」

    36 = 35 :


    なの「……いいですか? ちゃんと戸締りして、誰が来ても出ちゃダメですよ?」

    はかせ「わかったー」

    なの「本当に大丈夫ですか? ……うーん、またあの人が来るかもしれないし、やっぱり今日は学校を休んで……」

    はかせ「いーいーのー! なのは学校に行くの!」

    なの「……無理しなくてもいいんですよ? 一日くらい平気ですから……」

    はかせ「いいから! なのはなのなんだからはかせにたよってればいいの!」

    なの「はあ……」

    なの(昨日のことで、ちょっと調子に乗ってるなあ……)


    まったく…… これだからガキは……


    なの(……あれ?)

    なの(今何か…… 聞こえたような……?)

    なの(……? まあいいや)

    38 = 35 :


    はかせ「じゃあいってらっしゃい!」

    なの「あっ、はい……行ってきます」

    ガラララララッ ピシャッ


    なの「ふう…… 本当に大丈夫かな……?」

    なの「……あ、もうこんな時間だ……」

    なの「……せっかく行かせてもらったのに、遅刻しちゃいけないよね」

    なの「急がないと……」


    タッ タッ タッ タッ タッ タッ

    39 = 35 :

    タッ タッ タッ タッ タッ タッ

      「なの」

    タッ

    なの「……!」

    博士「そんなに急いでどこに行くつもり?」

    なの「……博士、さん」

    博士「学校? ……なのは学校が大好きだったもんね?」

    なの「えっ?」

    博士「でも、ちょっとはおかしいと思わない?」

    なの「ど、どうして私のことを知ってるんですか?」

    40 = 35 :

    博士「……何も覚えてないんだね」

    なの「どういうことですか?」

    博士「要らない記憶だから忘れたんでしょ? ……ショックだなー」

    なの「……? 何を言ってるんですか? 私とあなたは、一昨日会ったばっかりじゃないですか」

    博士「…………」

    なの「そ、それより……その、は、はかせは、連れて行かないで下さい……」

    博士「?……そっちこそ何言ってんの?」

    なの「え?だって……はかせを、その、連れ戻しに来たんですよね?」

    博士「……なんで私がはかせを連れていかなきゃいけないわけ?」

    41 = 35 :

    なの「えっ? そ、それは……だって、家族、だから」

    博士「家族……? 私とはかせが?」

    なの「は、はい……」

    博士「ぷっ、あははははっ!!」

    なの「なっ……何で笑うんですか?」

    博士「はー…… 誰がそんなこと言ったの?はかせ?……いや」


    博士「そいつかな?」


    なの「えっ?」

    ゆっこ「あ、なのちゃん!スラマッパギー!」

    42 = 35 :

    ゆっこ「あれ?誰?……ああ、この前言ってたはかせのお姉さん?」

    なの「あ、相生さん!」

    なの(あれ?いつのまに……?)

    博士「相生さんか……なるほどねえ……」

    ゆっこ「あ、初めまして、相生祐子です」

    博士「…………」

    なの「相生さん、その……その人はちょっと……」

    ゆっこ「はかせとも結構仲良いんですよー?」

    博士「…………」

    ゆっこ「研究とか手伝ったりもしててー」

    博士「!…………黙れ」

    ゆっこ「実は私にもそういう才能あるのかなー、なんつって」

    博士「黙れっ!!」ブンッ!


    バキッ!

    43 = 35 :

    なの「…………え?」

    博士「はあっ……はあっ……」

    ゆっこ「…………」

    なの「あ、相生さん……?」ユサユサ

    なの「あ……あっ、あ……相生さんが……相生さんがっ……!!」

    なの「なんでっ……!」

    博士「はあっ……よく、見てみなよ」

    なの「え?」

    博士「ほら、もう一度呼びかけてみたら?」

    なの「……相生さん?」



    ムクッ



    ゆっこ「なに?なのちゃん?」グルンッ

    45 :

    追いついた
    ゆっこはなのがロボットだって知ってるんじゃなかったっけ

    46 = 35 :

    なの「ひっ……」

    ゆっこ「どうしたの?そんな顔して」プラン

    なの「あ、相生さん、く、首が……」

    ゆっこ「え?首?」



    ゆっこ「あー、こうか」グルン ゴキンッ!

    ゆっこ「えへへ、折れちゃってたね」コキッ コキッ



    なの「…………うそ、なんで」

    博士「まだわからないの?……それは本物の相生祐子じゃない」

    47 = 44 :

    何これこわい

    48 = 35 :

    偽ゆっこ「何言ってるの?私はゆっこなんだけど」

    偽ゆっこ「ね?なのちゃん?」グルッ ゴキン

    なの「いやっ……いやあっ……」

    偽ゆっこ「そんなあ……ひどいよ……あれ?また外れた?」プラン

    なの「やだ……こないで……」

    博士「ほら、逃げるよ」ガシッ

    なの「あっ……」

    偽ゆっこ「え? あ!待ってよ!」ヨロッ ドテッ

    偽ゆっこ「あいたたた~」

    博士「……走って!」

    なの「は、はいっ!」

    49 :

    ……つまりどうゆうことだってばよ?


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