私的良スレ書庫
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元スレみつば「このユッケおいしいわね むしゃこらむしゃこら」
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「わかってるよ!
でも、でもどうしようもないから何もできない!
できないからこうして一人でいるんだよ!」
自分の中でくすぶっている、自分に対する憤り
それを姉に思い切りぶつけた
これで少しはひるむだろう
そして哀れみを含んだ目で私を見るだろう
そんなことをただ淡々と、激情の中で考えていた
が、現実というのは不思議なものだ
思い通りにいかないものだ
姉はたった一言、一言だけ叫んだ
「知るか!」
おい雌豚、『知るか』ってなんだ『知るか』って
「ひとは、アンタがどんだけ根暗なのかは知らないけどね、悪いことをした時はちゃんと謝るのが礼儀ってもんでしょうが!」
「アンタさ、いつまでそのままなのよ?」
「いつまでもカッコ悪いままでジメジメしてんじゃないわよこの幽霊女!」
二重の意味で、心に突き刺さった
「そうだそうだ」という野次
「幽霊」というキーワードで盛り上がる松岡さん
教室にまた、ざわめきが舞い戻ってきた
ざわめきの中心にいるのは、もちろん私
でも、さっきとは違う
嫌な感じはせず、ただただ前向きな風が、私の前に延々と伸びる道に吹いている
「………みっちゃん」
「なによ?」
「ちょっと………ちょっと、行ってくるね」
何が嬉しいのか、にやりと笑う姉
大きく息を吸い込んで、
「口を開く前に行きなさい!」
と、私を一喝した
長女から激励をもらった私に、もう恐いものなんてない
鼻息で気合を入れ、ゆっくりと、ゆっくりと前進を始める
「あ、みっちゃん、昨日つまみ食いしてたのバレてるよ。
後で謝ってね」
「えっ」
「なによ?」
「ちょっと………ちょっと、行ってくるね」
何が嬉しいのか、にやりと笑う姉
大きく息を吸い込んで、
「口を開く前に行きなさい!」
と、私を一喝した
長女から激励をもらった私に、もう恐いものなんてない
鼻息で気合を入れ、ゆっくりと、ゆっくりと前進を始める
「あ、みっちゃん、昨日つまみ食いしてたのバレてるよ。
後で謝ってね」
「えっ」
――――――――――
嫌われた
絶対、今より嫌われた
四六時中、仲良くなることだけを考えていた相手に
嫌われてしまった
「うぐっ……うぅ……」
泣くなんて情けない
そう強く思っていても、止まらないのだ
なぜか途轍もなく、悲しいのだ
生まれて初めて、肩が揺れるほどの嗚咽をもらした
嫌われた
絶対、今より嫌われた
四六時中、仲良くなることだけを考えていた相手に
嫌われてしまった
「うぐっ……うぅ……」
泣くなんて情けない
そう強く思っていても、止まらないのだ
なぜか途轍もなく、悲しいのだ
生まれて初めて、肩が揺れるほどの嗚咽をもらした
屋上に来るのはいつぶりだろうか
ここに来ると、青々とした空、ゆっくりと流れる雲、眩しい陽射し、心地よい風が私を励ましてくれる
だけど今は全てが邪魔臭い
空も雲も陽射しも風も、全てが鬱陶しい
コンクリートに落ちる涙
その斑点を眺めながら、私は絶望している
なぜ、なぜなのか
なぜ私はこんなにも、絶望するほど、彼女のことを考えているのか
わからない
わからない
「………わかんねーよ」
「わっかんねーよ!」
思い通り蹴った金網がぐにゃりと変形した
ガシャンと、無機質な音で私を笑っていながら
誤字訂正
笑っていながら→笑いながら
他にもあるけど脳内補完でたのんます
笑っていながら→笑いながら
他にもあるけど脳内補完でたのんます
――――――――――
一枚のドアを隔てて、ガシャンという音が聞こえた
やっぱりここにいたのか
彼女は嫌なこと、辛いことがあると、必ず屋上に来る
数日前、彼女がべらべらと私に喋っていたことだ
(お、お、お、おこってらっしゃる……)
ガシャンという音から推察するに、彼女は今、金網にむかって猛攻をしかけているのだろう
それだけで、体が震えた
無理もないことだ
小柄な私が、あの巨体に襲われたらひとたまりもない
抵抗すらできないだろう
現に一度、体育の柔軟体操で襲われかけた時も、恐くて何もできなかったし
一枚のドアを隔てて、ガシャンという音が聞こえた
やっぱりここにいたのか
彼女は嫌なこと、辛いことがあると、必ず屋上に来る
数日前、彼女がべらべらと私に喋っていたことだ
(お、お、お、おこってらっしゃる……)
ガシャンという音から推察するに、彼女は今、金網にむかって猛攻をしかけているのだろう
それだけで、体が震えた
無理もないことだ
小柄な私が、あの巨体に襲われたらひとたまりもない
抵抗すらできないだろう
現に一度、体育の柔軟体操で襲われかけた時も、恐くて何もできなかったし
(ひ、一通りの怒りが治まってからいこう)
何が一通りなのかよく分からないが、とりあえず金網には犠牲になってもらおう
その間に私はどうやって謝るかを考えておこう
よし、
「ごっめんねぇ~。あれ、ウソウソ。じょ~だんだよ~ん」
………ダメだダメだ
今これを言ったら確実に殺られる気がする
次、
「ごめんねっ!わざとじゃ無いんだから許してよねっ☆」
誰だよこれ
次、
「ほんとにすんませんしたっ!平身低頭どころの騒ぎじゃ済まないほど、反省してるッス!」
…………………
「よし、これだ」
「『これだ』じゃないわよ!」
「ごめんねっ!わざとじゃ無いんだから許してよねっ☆」
誰だよこれ
次、
「ほんとにすんませんしたっ!平身低頭どころの騒ぎじゃ済まないほど、反省してるッス!」
…………………
「よし、これだ」
「『これだ』じゃないわよ!」
後頭部をペシンと叩かれた
驚いて振り返ると呆れたような表情の姉がいた
「………いつから見てたの?」
「震えてる時から」
………なるほど
つまり最初から見られていたわけか
「…………みっちゃん、ちょっと死んでくるね」
「なにバカなこと言ってんのよ」
驚いて振り返ると呆れたような表情の姉がいた
「………いつから見てたの?」
「震えてる時から」
………なるほど
つまり最初から見られていたわけか
「…………みっちゃん、ちょっと死んでくるね」
「なにバカなこと言ってんのよ」
「謝るんでしょうが!さっさと行きなさいよ!」
「だって謝り方とかわかんないし……」
「ごめんなさいでいいじゃないの!」
「いや、もっと気の利いたジョークでも……」
「いらないわよそんなもの!蛇足どころか手まで付いてくるレベルよ!」
「どうせなら名シーンのような演出とか……」
「アンタは仲直りに何を求めてるのよ!あーもう!いいから行ってらっしゃい!」
そう言うと、姉は乱暴にドアを開け、私のお尻を蹴り押した
髪を持ち上げる屋上の風が、妙な心地よさと共に私を迎えた
――――――――――
後方で、ドアが乱暴に開けられる音がした
あわてて涙を拭い、後ろを向くと、
「うおっ!」
小柄な黒髪の少女が、コンクリートにキスをしていた
なんだか呻き声が聞こえる
「これぞニッポンのホラー」というキャッチコピーがつきそうな光景だった
「……も、もしもーし。だ、大丈夫ですかー?」
………反応が無い
なんだかマズイ予感がする
後方で、ドアが乱暴に開けられる音がした
あわてて涙を拭い、後ろを向くと、
「うおっ!」
小柄な黒髪の少女が、コンクリートにキスをしていた
なんだか呻き声が聞こえる
「これぞニッポンのホラー」というキャッチコピーがつきそうな光景だった
「……も、もしもーし。だ、大丈夫ですかー?」
………反応が無い
なんだかマズイ予感がする
「う……」
ガクガクと震えながら立とうとする少女
眼光は鋭く、冷気を帯びていて何やらただならぬ気配を感じる
これが「殺気」というものなのだろうか
「うあ……」
ゆらりとうごめく影、ギラリと光る眼球、顔を上げたその少女は、
「う、うわぁぁぁぁぁ!」
まるで血みどろの呪い人形のようだった
「あ、アァ、み、ミヤシタサン……」
「うわぁぁぁ!来るな!来るなぁぁ!」
腰を抜かしてへたり込んでいる私に、よろよろと近づいて来る少女
ざわざわとざわめく風
私の周りの全てが戦慄していた
「ミ、ミヤシタサン、ミヤシタサン」
ガッシリと肩を掴まれた私が見たものは、額と鼻から大量の血を流しながら刮目している、
「あ、あれ?三女?」
三女だった
「ど、どうしたんだよそのケガ!スプラッタ一歩手前じゃないか!」
「そ、そんな、こと、今はどうでも、いい」
「いや、よくないだろ!なんかガクガクしてるし!」
「き、気に、しないで。死に、は、しない、から、多分」
「多分じゃ余計にダメだろ!ほら、保健室いくぞ!」
――――――――――
保健室には幸い、ドジっ子の栗山先生はいなかった
消毒液とガーゼで手当をして、搬送の途中、気絶してしまった三女をベッドに寝かせた
「………はぁ」
また、余計なお世話をしてしまった
いつもそうだ
突っ走って突っ走って、周りが見えなくなって、相手にとって迷惑かどうかも考えないままやってしまう
私は、ダメなやつだ
「ホントに、ダメなやつだな、私は」
保健室には幸い、ドジっ子の栗山先生はいなかった
消毒液とガーゼで手当をして、搬送の途中、気絶してしまった三女をベッドに寝かせた
「………はぁ」
また、余計なお世話をしてしまった
いつもそうだ
突っ走って突っ走って、周りが見えなくなって、相手にとって迷惑かどうかも考えないままやってしまう
私は、ダメなやつだ
「ホントに、ダメなやつだな、私は」
乾いたはずの涙が、また溢れ出してきた
泣きグセでも付いてしまったのかもしれない
ボロボロと膝の上に流れては落ちる
「うぇっ……うぇぇっ……」
自己嫌悪が自己嫌悪を呼ぶ、最悪の連鎖
その中に私は放り出された
今まで良かれと思ってしてきたことの全てが、実は迷惑だったのではないかと、余計なお世話だったのではないかと、そんなふうに考えてしまう
「そうだよ。私みたいなやつは、何もしない方がいいんだ」
ハハッと乾いた笑いがこぼれた時、
「それは違うよ」
ベッドカーテンの向こうから、声が聞こえた
「あ……三女、起きたのか」
「起きたよ」
申し訳ないという気持ちが、懇々とこみ上げてきた
今までしてきたこと、今日、怒ってしまったこと
謝ろう、全部のことを
「あの、三女」
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