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元スレハルヒ「東中出身、涼宮ハルヒ・・・只の」
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最近SSスレとか覗いてなかったのにふと面白そうなネタスレと思って開いたスレが良質SSスレだったでござる
ハルヒ「へっ?そうなの!何よ何何?面白い奴よね?」
長門「あなたも満足すると思う。・・・・・・だって、あなたのやりたい事だったから。」
ハルヒ「・・・・・・え?」
長門「ラブロマンス。・・・・・・彼が、キョン君が・・・そう言っていた。」
ハルヒ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・っ!!!!???」
古泉「涼宮さん、そろそろ次の撮影に行きましょう。あと少しで休み時間も終わりますし、
きり良く戦闘の開始シーンまで撮影を・・・」
みくる「涼宮さん!?涼宮さん!!!」
朝倉「どうかしたの?」
長門「・・・・・・古泉君、ごめん。失態。・・・・・・・・・涼宮さんを、喜ばせるつもりだったのだけれど・・・。」
古泉「如何・・・なされたんです?」
キョン「んぁ?ハルヒ?・・・学校出て何してるんだ・・・。」
長門「あなたも満足すると思う。・・・・・・だって、あなたのやりたい事だったから。」
ハルヒ「・・・・・・え?」
長門「ラブロマンス。・・・・・・彼が、キョン君が・・・そう言っていた。」
ハルヒ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・っ!!!!???」
古泉「涼宮さん、そろそろ次の撮影に行きましょう。あと少しで休み時間も終わりますし、
きり良く戦闘の開始シーンまで撮影を・・・」
みくる「涼宮さん!?涼宮さん!!!」
朝倉「どうかしたの?」
長門「・・・・・・古泉君、ごめん。失態。・・・・・・・・・涼宮さんを、喜ばせるつもりだったのだけれど・・・。」
古泉「如何・・・なされたんです?」
キョン「んぁ?ハルヒ?・・・学校出て何してるんだ・・・。」
キョン「撮影中止っ!?どういう事だよ!」
古泉「どうもこうも、そういう事です。涼宮さんが、確かにそう朝比奈さん達に言って
出て行ってしまったのです。」
長門「・・・ごめんなさい。間違ってしまった。」
キョン「どういう事だ・・・?」
長門「例の話をした。・・・ラブロマンス、をやりたいと言う・・・」
朝倉「え?それで帰っちゃったの?どうして・・・!?」
鶴屋「それはおかしいにょろよー。有希んこ、他に何か言わなかったかい?」
長門「・・・他は、彼が提案した・・・という事を、伝えただけ。」
キョン「・・・・・・っ!」
古泉「やはり、台本を勝手に見た事に怒っているのでは無いでしょうか?それならば、僕にも
責任はあります。一緒に謝りに行きましょう?」
鶴屋「ありゃりゃ、それは仕方がないね!今日は切り上げてさっさと謝りに行くっさ。こういうのは
早い内が良いにょろ。」
朝倉「もう、勝手に見たって何よそれ!古泉君も、反省しなさい!」
古泉「面目次第もございません。」
キョン「・・・・・・いや、多分・・・怒っているんじゃなくて・・・・・・。」
「「「「「・・・・・・?」」」」」」
古泉「どうもこうも、そういう事です。涼宮さんが、確かにそう朝比奈さん達に言って
出て行ってしまったのです。」
長門「・・・ごめんなさい。間違ってしまった。」
キョン「どういう事だ・・・?」
長門「例の話をした。・・・ラブロマンス、をやりたいと言う・・・」
朝倉「え?それで帰っちゃったの?どうして・・・!?」
鶴屋「それはおかしいにょろよー。有希んこ、他に何か言わなかったかい?」
長門「・・・他は、彼が提案した・・・という事を、伝えただけ。」
キョン「・・・・・・っ!」
古泉「やはり、台本を勝手に見た事に怒っているのでは無いでしょうか?それならば、僕にも
責任はあります。一緒に謝りに行きましょう?」
鶴屋「ありゃりゃ、それは仕方がないね!今日は切り上げてさっさと謝りに行くっさ。こういうのは
早い内が良いにょろ。」
朝倉「もう、勝手に見たって何よそれ!古泉君も、反省しなさい!」
古泉「面目次第もございません。」
キョン「・・・・・・いや、多分・・・怒っているんじゃなくて・・・・・・。」
「「「「「・・・・・・?」」」」」」
結局、その日はハルヒを見つける事は出来なかった。携帯は切られており、家の
住所を知る者が誰もいなかった為だ。とはいえ、メンバーの危機感は薄かった。
何せ彼女は只の女性で、それも大した理由で怒っている訳では無いのだから・・・
それも、当然といえば当然だろう。
しかしキョンは違う。彼は、彼女が怒る・・・否、あの場から立ち去った原因をよく
知っている。
例えば、自らの恥ずかしい妄想を込めた黒歴史ノートを、他人に見られたらどうなる
だろうか。自分が堕天使と人のハーフだの、選ばれた伝説の勇者だの、テロリストを
一掃する無双の学生だの・・・。
彼女のあの台本は、それらと何ら変わりない。自分の恥ずかしい妄想をただひたすらに
書き続け、純粋極まりない・・・強気や弱気で隠されていない、本当の気持ちを書き綴った
ストーリー。主役は選ばれた自分、そして自分が選んだあの人。その二人と、世界の危機
にただ二人きりで閉じ込められたとしても、愛の言葉を囁いていく・・・なんて、愛に愛を
追求した物語を。
よりによって、好きな人に見られ。
自分の気持ちを知っているにも関わらず、他の女とイチャイチャしている姿など見せられた
日には・・・・・・
あてつけだと、思われても仕方あるまい。・・・・・・みじめな気持ちになっても、仕方あるまい。
キョンは、自分の馬鹿さ加減に嫌気が差した。最初から素直に、適当な名目をつけて台本を
借りれば良かった物を、サプライズしたいという欲求が先行して回りくどい方法を取ってしまった。
明日学校に行ったら、真っ先に謝ろう。もしも来ていなかったら、岡部担任に住所を聞いて家まで
行こう。・・・・・・あぁ、今にして思う。きっと自分は、彼女の事が・・・・・・
そこで、彼の意識は夢の中へと消えた。
住所を知る者が誰もいなかった為だ。とはいえ、メンバーの危機感は薄かった。
何せ彼女は只の女性で、それも大した理由で怒っている訳では無いのだから・・・
それも、当然といえば当然だろう。
しかしキョンは違う。彼は、彼女が怒る・・・否、あの場から立ち去った原因をよく
知っている。
例えば、自らの恥ずかしい妄想を込めた黒歴史ノートを、他人に見られたらどうなる
だろうか。自分が堕天使と人のハーフだの、選ばれた伝説の勇者だの、テロリストを
一掃する無双の学生だの・・・。
彼女のあの台本は、それらと何ら変わりない。自分の恥ずかしい妄想をただひたすらに
書き続け、純粋極まりない・・・強気や弱気で隠されていない、本当の気持ちを書き綴った
ストーリー。主役は選ばれた自分、そして自分が選んだあの人。その二人と、世界の危機
にただ二人きりで閉じ込められたとしても、愛の言葉を囁いていく・・・なんて、愛に愛を
追求した物語を。
よりによって、好きな人に見られ。
自分の気持ちを知っているにも関わらず、他の女とイチャイチャしている姿など見せられた
日には・・・・・・
あてつけだと、思われても仕方あるまい。・・・・・・みじめな気持ちになっても、仕方あるまい。
キョンは、自分の馬鹿さ加減に嫌気が差した。最初から素直に、適当な名目をつけて台本を
借りれば良かった物を、サプライズしたいという欲求が先行して回りくどい方法を取ってしまった。
明日学校に行ったら、真っ先に謝ろう。もしも来ていなかったら、岡部担任に住所を聞いて家まで
行こう。・・・・・・あぁ、今にして思う。きっと自分は、彼女の事が・・・・・・
そこで、彼の意識は夢の中へと消えた。
キョン「・・・・・・ん。」
目覚まし時計が鳴り、目を開ける。朝の眩しい光は入ってこない・・・空が曇っているらしい。
なんて事ない、日常の朝だ。そのまま身を起こし、目覚まし時計を止める。
キョン「・・・・・・・・・ん?音が止まらない・・・。」
何度スイッチを押しても止まらない。これでは近所迷惑である、困ったな・・・とここで、その
異常に気付く。・・・・・・この音は、頭の中で鳴り響いている!
キョン「何だこれは・・・TPDDか!!!」
そう思った瞬間、けたたましい音が途切れ柔らかい女性の声が入ってきた。しかしそれは、かなり
慌てている声らしかった。
朝比奈「キョン君!聞こえますか!?キョン君!!!」
キョン「朝比奈・・・みちるさんの方ですね。どうかしたんですか?こんな朝早くに・・・」
朝比奈「違うわキョン君、そっちはまだ午前2時位の筈。TPDDのバッチリアラームで目は覚めたでしょう!?」
キョン「便利ですねこれ・・・というか、まだ頭の中にあったんだな。で、何事です?」
朝比奈「時間が無いわ、とにかく窓を開けて、そこから確認して!」
キョン「はぁ・・・窓?」
ベッドに膝立ちし、カーテンを開ける。その窓ガラスごしには・・・
煌々と照る星空の下、破壊活動に勤しむ青い巨人の姿があった。・・・星は確かに、瞬いている。
目覚まし時計が鳴り、目を開ける。朝の眩しい光は入ってこない・・・空が曇っているらしい。
なんて事ない、日常の朝だ。そのまま身を起こし、目覚まし時計を止める。
キョン「・・・・・・・・・ん?音が止まらない・・・。」
何度スイッチを押しても止まらない。これでは近所迷惑である、困ったな・・・とここで、その
異常に気付く。・・・・・・この音は、頭の中で鳴り響いている!
キョン「何だこれは・・・TPDDか!!!」
そう思った瞬間、けたたましい音が途切れ柔らかい女性の声が入ってきた。しかしそれは、かなり
慌てている声らしかった。
朝比奈「キョン君!聞こえますか!?キョン君!!!」
キョン「朝比奈・・・みちるさんの方ですね。どうかしたんですか?こんな朝早くに・・・」
朝比奈「違うわキョン君、そっちはまだ午前2時位の筈。TPDDのバッチリアラームで目は覚めたでしょう!?」
キョン「便利ですねこれ・・・というか、まだ頭の中にあったんだな。で、何事です?」
朝比奈「時間が無いわ、とにかく窓を開けて、そこから確認して!」
キョン「はぁ・・・窓?」
ベッドに膝立ちし、カーテンを開ける。その窓ガラスごしには・・・
煌々と照る星空の下、破壊活動に勤しむ青い巨人の姿があった。・・・星は確かに、瞬いている。
青い巨人の腕が振り下ろされ、下にある家を容赦なく叩き潰した。動きも咆哮も破壊力も
そのままに、背景が灰色の空で無い所だけが違っている。
キョン「・・・何だよ、これ・・・・・・っ!」
朝比奈「見ての通り、神人が暴れ回っているの・・・こちらでも、その現象を観測した時は
驚いたわ。次々と時空の分かれ道が消えていって、色んな未来が消えているん
ですもの・・・。」
キョン「これは・・・ハルヒが?いや、しかしこの世界のあいつは一般人の筈!」
朝比奈「そうね、でもその世界は普通じゃない。元の世界に上書きされて、そのまま捻れた
歪曲世界よ。キョン君の様な特例的存在や、私みたいな未来人も存在した事がある、
ね。・・・・・・その世界も、結局は普通じゃなかったのよ。普通であろうとする世界の
力に涼宮さんの力が抑え込まれていて、でもついさっき・・・何かが原因で炸裂した、
とかね・・・。」
キョン「そんな・・・流石の俺も、閉鎖空間から出た神人の倒し方なんて分かりませんよ・・・!?
ここに元の世界の古泉が居ても、戦う事が出来るかどうか・・・」
朝比奈「そう。でも、一つだけ勝機はあるわ。・・・ってもう時間が無いわね、手短に言うわ。
「Sleeping Beauty」・・・分かるでしょう、キョン君!」
キョン「・・・まるで、あの時と同じですね。」
朝比奈「・・・・・・そろそろ切れるわ。多分もうかけられない・・・最後に他の皆の言葉を伝えるわね!
長門さんは、「私の過失。申し訳なく思う」・・・古泉君は、「健闘を祈ります」って・・・」
キョン「・・・朝比奈さん?朝比奈さん!朝比奈さんっ!!!」
そのままに、背景が灰色の空で無い所だけが違っている。
キョン「・・・何だよ、これ・・・・・・っ!」
朝比奈「見ての通り、神人が暴れ回っているの・・・こちらでも、その現象を観測した時は
驚いたわ。次々と時空の分かれ道が消えていって、色んな未来が消えているん
ですもの・・・。」
キョン「これは・・・ハルヒが?いや、しかしこの世界のあいつは一般人の筈!」
朝比奈「そうね、でもその世界は普通じゃない。元の世界に上書きされて、そのまま捻れた
歪曲世界よ。キョン君の様な特例的存在や、私みたいな未来人も存在した事がある、
ね。・・・・・・その世界も、結局は普通じゃなかったのよ。普通であろうとする世界の
力に涼宮さんの力が抑え込まれていて、でもついさっき・・・何かが原因で炸裂した、
とかね・・・。」
キョン「そんな・・・流石の俺も、閉鎖空間から出た神人の倒し方なんて分かりませんよ・・・!?
ここに元の世界の古泉が居ても、戦う事が出来るかどうか・・・」
朝比奈「そう。でも、一つだけ勝機はあるわ。・・・ってもう時間が無いわね、手短に言うわ。
「Sleeping Beauty」・・・分かるでしょう、キョン君!」
キョン「・・・まるで、あの時と同じですね。」
朝比奈「・・・・・・そろそろ切れるわ。多分もうかけられない・・・最後に他の皆の言葉を伝えるわね!
長門さんは、「私の過失。申し訳なく思う」・・・古泉君は、「健闘を祈ります」って・・・」
キョン「・・・朝比奈さん?朝比奈さん!朝比奈さんっ!!!」
キョン「・・・これで、俺は完全に無能力者という事か・・・。」
TPDDは使えない。宇宙人も超能力者も傍にはいない。切り札であるジョン・スミスも
相手方に使われた後だ。眠り姫の魔法も、使えるかどうかは分からない。
キョン「・・・・・・ハルヒ・・・。」
キョンはベッドから降りると、外着に手早く着替えて玄関に向かう。遠くから悲鳴が
聞こえ始めた・・・最悪、どうやら人が居る様だ。
キョン「・・・・・・・・・。」
妹と両親が眠っているだろう方向へと顔を向け、そのまま外に出る。・・・次に巨人を
見た時、その目に宿るのは闘志。ユラユラと揺れる、揺るぎない炎。
キョン「待っていろハルヒいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!!
SOS団発進だああああああああああああああああああああっ!!!」
男は気合一発、北高目掛けて走り出した。理由は簡単である、そこがSOS団の活動場所であるからだ。
TPDDは使えない。宇宙人も超能力者も傍にはいない。切り札であるジョン・スミスも
相手方に使われた後だ。眠り姫の魔法も、使えるかどうかは分からない。
キョン「・・・・・・ハルヒ・・・。」
キョンはベッドから降りると、外着に手早く着替えて玄関に向かう。遠くから悲鳴が
聞こえ始めた・・・最悪、どうやら人が居る様だ。
キョン「・・・・・・・・・。」
妹と両親が眠っているだろう方向へと顔を向け、そのまま外に出る。・・・次に巨人を
見た時、その目に宿るのは闘志。ユラユラと揺れる、揺るぎない炎。
キョン「待っていろハルヒいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!!
SOS団発進だああああああああああああああああああああっ!!!」
男は気合一発、北高目掛けて走り出した。理由は簡単である、そこがSOS団の活動場所であるからだ。
最初のナンパしまくってたというのはどんな意味が有ったのだろうか
単純にハルヒトレースしてみただけ?
単純にハルヒトレースしてみただけ?
やっと追いついた
最近消失のBD何回も見てるから燃えるわ
がんばれ支援
最近消失のBD何回も見てるから燃えるわ
がんばれ支援
流石に北高までの道のりは遠過ぎる。一旦戻って自転車に跨ると、遅れを取り戻さんと
全速力で漕ぎ出した。しばらく進むと、警察が道路を整理している・・・多くの人々が
脱出をしようと試みて、渋滞になっているのだ。幸い、その騒音にも巨人達は目を向けない。
キョン「あ、新川さん!」
一生懸命手信号で車の流れを整えている男に声をかけた。運よく交代だったらしく、若い新米
らしき警官と二言三言交わしてこちらに来た。
新川「君か、早く逃げなさい!」
キョン「その前に・・・あの、古泉をどこですか?SOS団の、他のメンバーも見掛けませんでしたか!?」
新川「古泉は、友人を助けに行くとか言って北高に向かったよ。まだあそこに生徒が居るのか!?」
キョン「えぇ・・・ちょっと、意地っ張りな奴が、泊まりで映画撮影をしていましてね。」
そういうとキョンは礼を述べ、そのまま北高への道を走っていく。
キョン「・・・!長門、朝倉!ここに居たのか!」
朝倉「キョン君!」
長門「・・・あなたも、北高へ?」
キョン「あぁ、乗りな!3人まとめて急ぎ足だ!」
全速力で漕ぎ出した。しばらく進むと、警察が道路を整理している・・・多くの人々が
脱出をしようと試みて、渋滞になっているのだ。幸い、その騒音にも巨人達は目を向けない。
キョン「あ、新川さん!」
一生懸命手信号で車の流れを整えている男に声をかけた。運よく交代だったらしく、若い新米
らしき警官と二言三言交わしてこちらに来た。
新川「君か、早く逃げなさい!」
キョン「その前に・・・あの、古泉をどこですか?SOS団の、他のメンバーも見掛けませんでしたか!?」
新川「古泉は、友人を助けに行くとか言って北高に向かったよ。まだあそこに生徒が居るのか!?」
キョン「えぇ・・・ちょっと、意地っ張りな奴が、泊まりで映画撮影をしていましてね。」
そういうとキョンは礼を述べ、そのまま北高への道を走っていく。
キョン「・・・!長門、朝倉!ここに居たのか!」
朝倉「キョン君!」
長門「・・・あなたも、北高へ?」
キョン「あぁ、乗りな!3人まとめて急ぎ足だ!」
キョン「うおおおおおおおおおおおおおおおお重いぞなが・・朝倉ああああああああああああああっ!」
朝倉「何で言い直すかなぁ君はぁっ!?」
北高への坂道を、普段の数倍の速度で走り抜けていく。こんな体力があるならば、きっと体育ももっと
良い成績が取れそうな物だが、これが火事場の馬鹿力という奴か。
長門「・・・鶴屋さんと、朝比奈さんには連絡が取れない。」
朝倉「準団員共も無理ね!」
キョン「そうか・・・畜生、無事で居てくれよなぁっ!!!」
崖を登りきり、その頂きにある校門へ・・・我等が北高、その校庭へと入る。意外にも侵入には労を要さず、
そのまま学校の玄関口へと辿り着いた。
長門「・・・涼宮さんの、夢を見た。」
どうやって玄関戸を開けようかと試行錯誤しているキョンに向けて、長門が言う。
キョン「夢か・・・いや、言ってくれ長門。この非常事態だからな、どこにどんなヒントがあるか分からないんだ。」
長門「彼女は、この学校のどこかに居る。でも・・・多分、ここじゃない。」
朝倉「?学校に居たんでしょう?それで胸騒ぎがしたから、ここに来たって・・・。」
長門「学校に居たのは本当。・・・でも、彼女の居た学校は、全てが灰色だった。」
ォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン・・・・・・。
巨大な咆哮が響き、こちらを睨みつける。その目は赤く、赤く燃えていた。
朝倉「何で言い直すかなぁ君はぁっ!?」
北高への坂道を、普段の数倍の速度で走り抜けていく。こんな体力があるならば、きっと体育ももっと
良い成績が取れそうな物だが、これが火事場の馬鹿力という奴か。
長門「・・・鶴屋さんと、朝比奈さんには連絡が取れない。」
朝倉「準団員共も無理ね!」
キョン「そうか・・・畜生、無事で居てくれよなぁっ!!!」
崖を登りきり、その頂きにある校門へ・・・我等が北高、その校庭へと入る。意外にも侵入には労を要さず、
そのまま学校の玄関口へと辿り着いた。
長門「・・・涼宮さんの、夢を見た。」
どうやって玄関戸を開けようかと試行錯誤しているキョンに向けて、長門が言う。
キョン「夢か・・・いや、言ってくれ長門。この非常事態だからな、どこにどんなヒントがあるか分からないんだ。」
長門「彼女は、この学校のどこかに居る。でも・・・多分、ここじゃない。」
朝倉「?学校に居たんでしょう?それで胸騒ぎがしたから、ここに来たって・・・。」
長門「学校に居たのは本当。・・・でも、彼女の居た学校は、全てが灰色だった。」
ォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン・・・・・・。
巨大な咆哮が響き、こちらを睨みつける。その目は赤く、赤く燃えていた。
キョン「灰色・・・閉鎖空間かっ!?」
朝倉「何よそれ!」
キョン「元の世界で、ハルヒが度々発生させていた空間なんだ!この世界とは別の世界で、一面灰色の
町並みで・・・そこでは、あの青い巨人が暴れている。んで、その巨人を倒さないと世界が滅ぶ。」
朝倉「・・・なんつーはた迷惑な能力なのよ・・・涼宮さんが可哀想だわ。」
長門「・・・古泉君の声。正門から来る。」
キョン「そうか、おーい古泉ーーーーっ!ここだー!」
・・・ブロロロロロロロロロロロ・・・・・・
高そうな車が乗り付け、中から鶴屋とみくるが顔を出した。ついで後部座席から古泉が降りる。・・・こんな
時でもなければ、それぞれの寝巻きが似合っているという感想を漏らしただろう。
古泉「涼宮さんはどちらに居ますか!?この巨人・・・彼女が関わっている気がしてならないんです!」
鶴屋「う、運転・・・怖いっさぁ~、もう手がびしょびしょだよ、私もまだまだにょろねぇ。」
みくる「あの、何が・・・何が起こっているんですか!?」
キョン「・・・・・・それは恐らく、俺が知っている何もかもでしょうよ・・・。」
キョンの脳内に警鐘が鳴る。時空移動も通信能力も使えないが、しかしTPDDは確かに脳内に残っている様だ。
そのTPDDが、あの不思議な揺れを感じ取っていた。時空振動、そして・・・・・・
青い巨人が見上げる。その上には赤い球を模した様な、巨大な塊が存在していた。超能力者達では無い。この
世界の、ある意味で産みの親である・・・・・・
情報生命体、そのまた別の種族。天蓋領域の登場である。
朝倉「何よそれ!」
キョン「元の世界で、ハルヒが度々発生させていた空間なんだ!この世界とは別の世界で、一面灰色の
町並みで・・・そこでは、あの青い巨人が暴れている。んで、その巨人を倒さないと世界が滅ぶ。」
朝倉「・・・なんつーはた迷惑な能力なのよ・・・涼宮さんが可哀想だわ。」
長門「・・・古泉君の声。正門から来る。」
キョン「そうか、おーい古泉ーーーーっ!ここだー!」
・・・ブロロロロロロロロロロロ・・・・・・
高そうな車が乗り付け、中から鶴屋とみくるが顔を出した。ついで後部座席から古泉が降りる。・・・こんな
時でもなければ、それぞれの寝巻きが似合っているという感想を漏らしただろう。
古泉「涼宮さんはどちらに居ますか!?この巨人・・・彼女が関わっている気がしてならないんです!」
鶴屋「う、運転・・・怖いっさぁ~、もう手がびしょびしょだよ、私もまだまだにょろねぇ。」
みくる「あの、何が・・・何が起こっているんですか!?」
キョン「・・・・・・それは恐らく、俺が知っている何もかもでしょうよ・・・。」
キョンの脳内に警鐘が鳴る。時空移動も通信能力も使えないが、しかしTPDDは確かに脳内に残っている様だ。
そのTPDDが、あの不思議な揺れを感じ取っていた。時空振動、そして・・・・・・
青い巨人が見上げる。その上には赤い球を模した様な、巨大な塊が存在していた。超能力者達では無い。この
世界の、ある意味で産みの親である・・・・・・
情報生命体、そのまた別の種族。天蓋領域の登場である。
---------------ォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!!
かつて無い程巨大な赤い球体に、巨人の咆哮も一段と大きくなる。それに対峙する天蓋領域は、しかし何もしていない
かの様にどっしりと、そこに構えているだけであった。
長門「・・・何、あれ・・・。」
朝倉「お互いに睨み合っているわ・・・もう少しそうしていてくれないかしら?」
キョン「干渉したくても、出来ないんだよ。時空の断裂が滅茶苦茶過ぎて、お互いの攻撃が届かないんだ。」
彼が目覚ましを鳴らすまで起きなかったのも、恐らくは振動も音も時空の断裂に阻まれ、届かなかったからだろう。
という事は、家で寝ている妹や家族の下にあの巨人が行く事は出来ない筈だ。ホッとして、胸を撫で下ろす。
キョン「しかし、天蓋領域がここに来たって事は・・・情報統合思念体は、どうなったんだ?負けた・・・とか?」
あくまでもみちると立てた推測にしか過ぎないが、しかし高い確率で当たっているだろう宇宙人同士の戦争は、一体
どちらに軍配が上がったのだろうか。
古泉「脱出用ハンマーがありました、これでガラスを割りましょう。」
一人冷静に行動する古泉に、閉鎖空間内での彼を重ね合わせて・・・キョンは少し笑い、その言葉に頷いた。宇宙人も巨人も
動けないのなら、ここは・・・SOS団の独壇場だ。
時間平面に、ビリビリと振動が響き渡った。
かつて無い程巨大な赤い球体に、巨人の咆哮も一段と大きくなる。それに対峙する天蓋領域は、しかし何もしていない
かの様にどっしりと、そこに構えているだけであった。
長門「・・・何、あれ・・・。」
朝倉「お互いに睨み合っているわ・・・もう少しそうしていてくれないかしら?」
キョン「干渉したくても、出来ないんだよ。時空の断裂が滅茶苦茶過ぎて、お互いの攻撃が届かないんだ。」
彼が目覚ましを鳴らすまで起きなかったのも、恐らくは振動も音も時空の断裂に阻まれ、届かなかったからだろう。
という事は、家で寝ている妹や家族の下にあの巨人が行く事は出来ない筈だ。ホッとして、胸を撫で下ろす。
キョン「しかし、天蓋領域がここに来たって事は・・・情報統合思念体は、どうなったんだ?負けた・・・とか?」
あくまでもみちると立てた推測にしか過ぎないが、しかし高い確率で当たっているだろう宇宙人同士の戦争は、一体
どちらに軍配が上がったのだろうか。
古泉「脱出用ハンマーがありました、これでガラスを割りましょう。」
一人冷静に行動する古泉に、閉鎖空間内での彼を重ね合わせて・・・キョンは少し笑い、その言葉に頷いた。宇宙人も巨人も
動けないのなら、ここは・・・SOS団の独壇場だ。
時間平面に、ビリビリと振動が響き渡った。
バリィンッ!窓ガラスを叩き割り、手を突っ込んで鍵を開けようとする。しかし内側もまた鍵で施錠する
タイプの扉らしく、仕方なく上下に分割されているガラスの下を割り、そこから潜り抜けた。
学校の内部はいつもの空間よりも静かにひんやりとしていて、何だか入り難い印象を浮かべる。・・・だが、
ここにはハルヒが居る。キョンの勘だけでは無い、長門の夢もそう言うのだ。事、情報戦において、彼女
程信じられる物が他にあるだろうか?
キョン「唯一のネックは、閉鎖空間内って事なんだよな・・・古泉、お前閉鎖空間が何を意味するか分かるか?」
古泉「いえ、あなたの話に出てきた単語であるという以外は、何一つとして。」
厄介である、神人は本物なのに肝心の超能力力者が出て来ない。
キョン「ハルヒ・・・お前は、本当に世界を滅ぼすつもりなのか・・・・・・?」
朝倉「私と長門さんで文芸部室を見てみるわ。」
鶴屋「じゃぁこっちはみくると一緒に昨日の撮影場所に行ってみるっさね!
携帯電話は通じるから、それで連絡を取るにょろ!」
古泉「では、あなたは僕と共に・・・ですね。ふふっ、記憶にはありませんが、あなたから聞いた3年前の出来事が、
何故だか思い出される様ですよ。」
三手に分かれる。
キョン「・・・・・・どこだ、ハルヒ・・・一体何処に居る!?」
目指すは、教室だ。何度席替えをしてもキョンの後ろ・・・彼女の定位置へ、二人は歩を進める。
タイプの扉らしく、仕方なく上下に分割されているガラスの下を割り、そこから潜り抜けた。
学校の内部はいつもの空間よりも静かにひんやりとしていて、何だか入り難い印象を浮かべる。・・・だが、
ここにはハルヒが居る。キョンの勘だけでは無い、長門の夢もそう言うのだ。事、情報戦において、彼女
程信じられる物が他にあるだろうか?
キョン「唯一のネックは、閉鎖空間内って事なんだよな・・・古泉、お前閉鎖空間が何を意味するか分かるか?」
古泉「いえ、あなたの話に出てきた単語であるという以外は、何一つとして。」
厄介である、神人は本物なのに肝心の超能力力者が出て来ない。
キョン「ハルヒ・・・お前は、本当に世界を滅ぼすつもりなのか・・・・・・?」
朝倉「私と長門さんで文芸部室を見てみるわ。」
鶴屋「じゃぁこっちはみくると一緒に昨日の撮影場所に行ってみるっさね!
携帯電話は通じるから、それで連絡を取るにょろ!」
古泉「では、あなたは僕と共に・・・ですね。ふふっ、記憶にはありませんが、あなたから聞いた3年前の出来事が、
何故だか思い出される様ですよ。」
三手に分かれる。
キョン「・・・・・・どこだ、ハルヒ・・・一体何処に居る!?」
目指すは、教室だ。何度席替えをしてもキョンの後ろ・・・彼女の定位置へ、二人は歩を進める。
『駄目ね、こっちにはいないわ。』
携帯電話から、朝倉の声が響く。こちらも、返す言葉は大体同じだ。キョンと古泉は
教室に入ったが、期待空しくそこは無人のままであった。
一応中に入り机の中なども探すが・・・やはり、彼女に繋がる情報は無い。
古泉「打つ手がありませんね・・・せめて、僕にあなたの言う超能力でもあれば・・・。」
キョン「無い物は仕方無いぜ。何か方法は・・・方法は無いか・・・。」
宇宙人では無く、未来人でも無く、超能力者でも無い。只の凡人である自分に、一体何が
出来ようというのか?
キョン「唯一のヒントはコレだけか・・・"Sleeping Beauty"・・・・・・。どうすれば、どうすれば
良い・・・っ!?古泉、何か分からないか・・・っ!?」
古泉「うーん・・・何とも・・・・・・眠り姫って意味しか分かりません。」
キョン「それは俺も知っているんだよなぁ・・・・・・。・・・・・・・・・うーん。」
prrrrrr
キョン「鶴屋さんか。何かあると良いけれど・・・」ピッ
『もしもしキョン君かい!?こっちには何もいなかったよ・・・んで、凄い悪い知らせがあるんさ・・・』
キョン「何ですか!?悪い知らせ?」
鶴屋「そう・・・巨人が、こっちに歩いて来るんさ・・・・・・。」
携帯電話から、朝倉の声が響く。こちらも、返す言葉は大体同じだ。キョンと古泉は
教室に入ったが、期待空しくそこは無人のままであった。
一応中に入り机の中なども探すが・・・やはり、彼女に繋がる情報は無い。
古泉「打つ手がありませんね・・・せめて、僕にあなたの言う超能力でもあれば・・・。」
キョン「無い物は仕方無いぜ。何か方法は・・・方法は無いか・・・。」
宇宙人では無く、未来人でも無く、超能力者でも無い。只の凡人である自分に、一体何が
出来ようというのか?
キョン「唯一のヒントはコレだけか・・・"Sleeping Beauty"・・・・・・。どうすれば、どうすれば
良い・・・っ!?古泉、何か分からないか・・・っ!?」
古泉「うーん・・・何とも・・・・・・眠り姫って意味しか分かりません。」
キョン「それは俺も知っているんだよなぁ・・・・・・。・・・・・・・・・うーん。」
prrrrrr
キョン「鶴屋さんか。何かあると良いけれど・・・」ピッ
『もしもしキョン君かい!?こっちには何もいなかったよ・・・んで、凄い悪い知らせがあるんさ・・・』
キョン「何ですか!?悪い知らせ?」
鶴屋「そう・・・巨人が、こっちに歩いて来るんさ・・・・・・。」
-----------------------ォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ・・・・・・・・・。
巨人の叫びが大きくなる。その音は、文芸部室の二人にも轟いていた。
長門「・・・朝倉さん・・・」
朝倉「長門さん、大丈夫よ。安心して・・・私が付いているから。」
長門「江美里は・・・無事かな?」
朝倉「・・・きっと無事よ。だから祈りましょう・・・せめて神様が聞いてくれる様に。」
キョン「うぅ、無能力者はこんな時に困るんだよなぁ・・・宇宙人も未来人も超能力者もずるいぜ・・・」
古泉「・・・あなたは、自分の事を異世界人だと言っていました。何か、異世界の魔法でも使えませんかね?」
キョン「異世界ってのは言葉の上での例えでな・・・俺自身は、特にこれと言った知識も経験も無いし・・・」
キョン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・古泉、やっぱり・・・・・・お前はSOS団の副団長だよ!」
古泉「!何か分かりましたか?」
キョン「あぁ、分かったともさ!俺は異世界人だ。この世界の前の世界も、その前の世界も知っている・・・
この空間はハルヒの閉鎖空間と、長門の世界改変が合わさった物なんだ。・・・三手になんて、分かれる
べきじゃなかった・・・」
キョン「古泉、鶴屋さんに電話してくれ。俺は長門達にするから・・・」
ハルヒを救い出す言葉は、あの日の言葉で。
ならば、この状況を打破するのは・・・・・・あの日の選択・・・!!
「SOS団、文芸部室に全員集合!第1回、団長救出作戦を行う!」
巨人の叫びが大きくなる。その音は、文芸部室の二人にも轟いていた。
長門「・・・朝倉さん・・・」
朝倉「長門さん、大丈夫よ。安心して・・・私が付いているから。」
長門「江美里は・・・無事かな?」
朝倉「・・・きっと無事よ。だから祈りましょう・・・せめて神様が聞いてくれる様に。」
キョン「うぅ、無能力者はこんな時に困るんだよなぁ・・・宇宙人も未来人も超能力者もずるいぜ・・・」
古泉「・・・あなたは、自分の事を異世界人だと言っていました。何か、異世界の魔法でも使えませんかね?」
キョン「異世界ってのは言葉の上での例えでな・・・俺自身は、特にこれと言った知識も経験も無いし・・・」
キョン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・古泉、やっぱり・・・・・・お前はSOS団の副団長だよ!」
古泉「!何か分かりましたか?」
キョン「あぁ、分かったともさ!俺は異世界人だ。この世界の前の世界も、その前の世界も知っている・・・
この空間はハルヒの閉鎖空間と、長門の世界改変が合わさった物なんだ。・・・三手になんて、分かれる
べきじゃなかった・・・」
キョン「古泉、鶴屋さんに電話してくれ。俺は長門達にするから・・・」
ハルヒを救い出す言葉は、あの日の言葉で。
ならば、この状況を打破するのは・・・・・・あの日の選択・・・!!
「SOS団、文芸部室に全員集合!第1回、団長救出作戦を行う!」
キョン「・・・・・・。」
キョンは、文芸部室に揃った面々の顔を見渡す。北高に入学して早数ヶ月、この場に
足りないメンツはいない。
朝倉「キョン君、これで良いの?」
朝倉の声に、無言のまま頷く。今まで何度も何度も探してきて、そして見つからなかった物が・・・
一度は諦めかけた光景が、そこある。
長門有希、朝比奈みくる、古泉一樹。朝倉涼子と鶴屋が居るのはご愛嬌か。その面々の顔を
もう一度見渡してから、ゆっくりと声を吐き出す。
キョン「長門。パソコンの電源を付けてくれ。ちょっと見てみよう・・・。」
・・・長門が、パソコンの電源を入れその前から退く。静かに滑り込んだキョンは、マウスを
片手に目を画面上に走らせた。そして、直にそれを見つける。
文字化けしているけれど。しかし、アイコンは、立派なSOS団のトレードマークで・・・
・・・・・・・・・帰還プログラムが、読み通りそこに存在した。
キョンは、文芸部室に揃った面々の顔を見渡す。北高に入学して早数ヶ月、この場に
足りないメンツはいない。
朝倉「キョン君、これで良いの?」
朝倉の声に、無言のまま頷く。今まで何度も何度も探してきて、そして見つからなかった物が・・・
一度は諦めかけた光景が、そこある。
長門有希、朝比奈みくる、古泉一樹。朝倉涼子と鶴屋が居るのはご愛嬌か。その面々の顔を
もう一度見渡してから、ゆっくりと声を吐き出す。
キョン「長門。パソコンの電源を付けてくれ。ちょっと見てみよう・・・。」
・・・長門が、パソコンの電源を入れその前から退く。静かに滑り込んだキョンは、マウスを
片手に目を画面上に走らせた。そして、直にそれを見つける。
文字化けしているけれど。しかし、アイコンは、立派なSOS団のトレードマークで・・・
・・・・・・・・・帰還プログラムが、読み通りそこに存在した。
キョン「・・・やっと・・・・・・見つけた・・・。」
クリックする。マウスを操作している実感すら無い程、滑らかに手首が動いた。
画面一杯にメッセージが映し出される。それは、あの日のメッセージと殆ど変わらない
そのままの文章だった。
朝倉「これが、帰還プログラム・・・?」
長門「・・・私の名前。」
キョン「向こうの世界の長門が作ったんだ。いくらか文字化けしているが、別に構わないよ・・・
もう何度も見たからな。」
そのまま、下の起動ボタンまでカーソルを運ぶ。・・・・・・迷わず、起動ボタンの上に載せた。
キョン「・・・ん?」
が、しかし。そのカーソルが直前で止まる。ボタンの数がおかしい。1つはそのままプログラムを終了し、
消去するボタン。もう1つは、プログラム実行を行い世界を修正するボタン。そして、もう1つが・・・
キョン「・・・ここに来て、お前はややこしい事をするなぁ・・・。」
↓
[プログラム消去] [プログラム起動・実行] [涼宮ハルヒの憂鬱]
クリックする。マウスを操作している実感すら無い程、滑らかに手首が動いた。
画面一杯にメッセージが映し出される。それは、あの日のメッセージと殆ど変わらない
そのままの文章だった。
朝倉「これが、帰還プログラム・・・?」
長門「・・・私の名前。」
キョン「向こうの世界の長門が作ったんだ。いくらか文字化けしているが、別に構わないよ・・・
もう何度も見たからな。」
そのまま、下の起動ボタンまでカーソルを運ぶ。・・・・・・迷わず、起動ボタンの上に載せた。
キョン「・・・ん?」
が、しかし。そのカーソルが直前で止まる。ボタンの数がおかしい。1つはそのままプログラムを終了し、
消去するボタン。もう1つは、プログラム実行を行い世界を修正するボタン。そして、もう1つが・・・
キョン「・・・ここに来て、お前はややこしい事をするなぁ・・・。」
↓
[プログラム消去] [プログラム起動・実行] [涼宮ハルヒの憂鬱]
世界が眩しく光り、そしてグルグルと回る様に飛んで行く。
・・・・・・キョンは、そんな感覚の中、確かに皆の声を聞いた様な気がした・・・・・・
「涼宮さんを頼みます」と。
SOS団は、これにて・・・真に、揃う事になる。
・・・・・・キョンは、そんな感覚の中、確かに皆の声を聞いた様な気がした・・・・・・
「涼宮さんを頼みます」と。
SOS団は、これにて・・・真に、揃う事になる。
朝倉「・・・迷わず押しましたねー彼。」
長門「・・・・・・このボタンの意味は何・・・?」
鶴屋「いや、いっそここまで清々しくそのまんまの名前を使う所がハルにゃんらしいにょろ。」
古泉「僕はトラップでは無いかとヒヤヒヤしましたがね・・・疑り深いのも考え物です。」
みくる「キョ、キョン君は一体どこへ行ってしまったんですかー!?」
-------------------------------オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ・・・・・・・・・。
その場に残された全員が、窓ガラスから覗く赤い光を見た。青い巨人が、その身を最大限に屈ませて、文芸部室の
中を覗いている。しかし、全員が声を上げる訳でも無く、逃げ惑う訳でも無く・・・その巨人を見返していた。
朝倉「あら、やるのかしら?」チャキン
長門「・・・綺麗・・・。」
みくる「わぁ・・・・・・。」
鶴屋「・・・こんな物、一生に一度しか見れないね・・・。」
古泉「一生に一度で十分だと思いますよ僕は・・・・・・・・・さて。」
古泉は、パソコンの画面を覗いた。自分達の、これからの運命は全て・・・たった一人の、少年に託されたのである。
長門「・・・・・・このボタンの意味は何・・・?」
鶴屋「いや、いっそここまで清々しくそのまんまの名前を使う所がハルにゃんらしいにょろ。」
古泉「僕はトラップでは無いかとヒヤヒヤしましたがね・・・疑り深いのも考え物です。」
みくる「キョ、キョン君は一体どこへ行ってしまったんですかー!?」
-------------------------------オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ・・・・・・・・・。
その場に残された全員が、窓ガラスから覗く赤い光を見た。青い巨人が、その身を最大限に屈ませて、文芸部室の
中を覗いている。しかし、全員が声を上げる訳でも無く、逃げ惑う訳でも無く・・・その巨人を見返していた。
朝倉「あら、やるのかしら?」チャキン
長門「・・・綺麗・・・。」
みくる「わぁ・・・・・・。」
鶴屋「・・・こんな物、一生に一度しか見れないね・・・。」
古泉「一生に一度で十分だと思いますよ僕は・・・・・・・・・さて。」
古泉は、パソコンの画面を覗いた。自分達の、これからの運命は全て・・・たった一人の、少年に託されたのである。
キョン「・・・ここは、・・・・・・そうか。閉鎖空間の中か・・・。」
キョン「お~いハルヒー、どこだー出て来ーい。早くしないと真面目に世界が滅んじまうんだよ・・・
文芸部室にはいないのか?」
ガチャッ・・・キィィィ・・・・・・
キョン「・・・いきなり居たな、おてんば姫が。」
ハルヒ「何よ今更。別にあんたなんて待ってたんじゃないんだからね?」
キョン「帰るぞ。皆が待っている。」
ハルヒ「・・・嫌よ。帰らないわ。この世界はほら、見て。あの青い巨人が居る!こんな不思議な世界、
さっさと出るなんて勿体無いわ!ご飯だってどうにかなるし、そんな気がするの。ねぇキョン、
あんたも一緒にここにいない!?そしたら、きっともっと楽しい事があるわ!」
キョン「・・・ここに居るのは、俺達だけだ。SOS団の、他の皆はいない。」
ハルヒ「いいじゃない別に!二人も居れば十分よ!!ねぇ、ほら早く、不思議探索しに行きましょうよ!!!」
キョン「お~いハルヒー、どこだー出て来ーい。早くしないと真面目に世界が滅んじまうんだよ・・・
文芸部室にはいないのか?」
ガチャッ・・・キィィィ・・・・・・
キョン「・・・いきなり居たな、おてんば姫が。」
ハルヒ「何よ今更。別にあんたなんて待ってたんじゃないんだからね?」
キョン「帰るぞ。皆が待っている。」
ハルヒ「・・・嫌よ。帰らないわ。この世界はほら、見て。あの青い巨人が居る!こんな不思議な世界、
さっさと出るなんて勿体無いわ!ご飯だってどうにかなるし、そんな気がするの。ねぇキョン、
あんたも一緒にここにいない!?そしたら、きっともっと楽しい事があるわ!」
キョン「・・・ここに居るのは、俺達だけだ。SOS団の、他の皆はいない。」
ハルヒ「いいじゃない別に!二人も居れば十分よ!!ねぇ、ほら早く、不思議探索しに行きましょうよ!!!」
キョン「・・・ハルヒ。俺はジョン・スミスだ。」
ハルヒ「知っているわよ、そんなの!それがどうかしたの!?」
キョン「そうだろうな!だが、ジョン・スミスはもう一人居る、といったらどうする?
古泉が会ってるんだけど。」コツ
ハルヒ「へっ?」
キョン「朝比奈さんには、大人バージョンが居るんだ。どうだ、これは知らなかったろう?」コツコツ
ハルヒ「何、何よ!いきなり!!」
キョン「長門が書いた小説読んでみたくないか?アレな、結構凄い事が書いてあるんだぞ。
本人は絶対に見せてくれないけれどな。」コツコツコツ
ハルヒ「な、何よ・・・何よ、そんなの!な・・・」ガッ!
ハルヒ「あ・・・・・・」
キョン「・・・ハルヒ!俺は鈍感だ!!だから、何気ない事でお前を傷つけて、最後の最期まで気付かない
事も多々あるだろう!それは正直すまん!だが許してくれ!!!長門に悪気は無くて、朝比奈さん
には茶目っ気があっただけなんだ!ついでに言うと俺は馬鹿だった!本当にすまん!素直にお前に
聞けば良かったんだよなぁ、「どんな役がやりたいのか」って!」
ハルヒ「な・・・あ、ちょっと・・・・・・・・・まさか・・・・・・っ」
キョン「さて・・・それでは久々に・・・・・・」ゴキッゴキッ・・・・・・
「うおおおおおおおおおおおおおおおおハルヒいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!!」
ハルヒ「いやああああああああああああああああああああああああああああああっ!?」
ハルヒ「知っているわよ、そんなの!それがどうかしたの!?」
キョン「そうだろうな!だが、ジョン・スミスはもう一人居る、といったらどうする?
古泉が会ってるんだけど。」コツ
ハルヒ「へっ?」
キョン「朝比奈さんには、大人バージョンが居るんだ。どうだ、これは知らなかったろう?」コツコツ
ハルヒ「何、何よ!いきなり!!」
キョン「長門が書いた小説読んでみたくないか?アレな、結構凄い事が書いてあるんだぞ。
本人は絶対に見せてくれないけれどな。」コツコツコツ
ハルヒ「な、何よ・・・何よ、そんなの!な・・・」ガッ!
ハルヒ「あ・・・・・・」
キョン「・・・ハルヒ!俺は鈍感だ!!だから、何気ない事でお前を傷つけて、最後の最期まで気付かない
事も多々あるだろう!それは正直すまん!だが許してくれ!!!長門に悪気は無くて、朝比奈さん
には茶目っ気があっただけなんだ!ついでに言うと俺は馬鹿だった!本当にすまん!素直にお前に
聞けば良かったんだよなぁ、「どんな役がやりたいのか」って!」
ハルヒ「な・・・あ、ちょっと・・・・・・・・・まさか・・・・・・っ」
キョン「さて・・・それでは久々に・・・・・・」ゴキッゴキッ・・・・・・
「うおおおおおおおおおおおおおおおおハルヒいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!!」
ハルヒ「いやああああああああああああああああああああああああああああああっ!?」
そういえばこのなんか格好いい人たしか変人だったあああああああ
キョン「はぁーんハルヒハルヒハルヒハルヒ可愛いぜええええええええええええええええええええ!!!!!!!
よーしよしよしごめんなー変な勘違いさせてごめんなーっ!!!」ダキッギュウウッ!!!
ハルヒ「待ってちょっと待っていきなり何よそれ反則じゃないこういうのはもっと手順を踏むべきじゃない!?」
キョン「手順!?何言ってるんだ恋と戦争にルールは無いんだぜ!!!?ラブロマンスなんてのはぁやった者勝ち
なんだよおおおおおっ!!!!」スリスリスリスリスリスリスリスリスリ
ハルヒ「い・・・いきゃああああああああああああああああああああああっ!!!」
キョン「うおおおおおおおおおおお俺の中のパトスが燃える!朝比奈さん(大)がけしかける!!!」
キョン「眠り姫なんてまどろっこしい事してないでさっさと押し倒せと轟叫ぶーーーーーーーーーーーっ!!!」
ハルヒ「もうちょっとマシな形で口説けないのあんたはあああああああああああああっ!?」
ハルヒ「待って待ってこのままじゃ本当にぃぃぃぃぃぃ」
キョン「ハルヒィーーーーーーーー実は俺ポニーテール萌えなんだぁーーーーーーーーっ!!!」スリスリスリスリスリスリスリスリスリ
ハルヒ「何だか重要そうな台詞をこんな時に言わないでええええええええええええええええええええええっ!!!」
よーしよしよしごめんなー変な勘違いさせてごめんなーっ!!!」ダキッギュウウッ!!!
ハルヒ「待ってちょっと待っていきなり何よそれ反則じゃないこういうのはもっと手順を踏むべきじゃない!?」
キョン「手順!?何言ってるんだ恋と戦争にルールは無いんだぜ!!!?ラブロマンスなんてのはぁやった者勝ち
なんだよおおおおおっ!!!!」スリスリスリスリスリスリスリスリスリ
ハルヒ「い・・・いきゃああああああああああああああああああああああっ!!!」
キョン「うおおおおおおおおおおお俺の中のパトスが燃える!朝比奈さん(大)がけしかける!!!」
キョン「眠り姫なんてまどろっこしい事してないでさっさと押し倒せと轟叫ぶーーーーーーーーーーーっ!!!」
ハルヒ「もうちょっとマシな形で口説けないのあんたはあああああああああああああっ!?」
ハルヒ「待って待ってこのままじゃ本当にぃぃぃぃぃぃ」
キョン「ハルヒィーーーーーーーー実は俺ポニーテール萌えなんだぁーーーーーーーーっ!!!」スリスリスリスリスリスリスリスリスリ
ハルヒ「何だか重要そうな台詞をこんな時に言わないでええええええええええええええええええええええっ!!!」
キョン「・・・といのは置いといて、そろそろ真面目に話をしよう。」スッ
ハルヒ「・・・へぇっ・・・へ・・・・・・・・・・・・・・・えっ!?」
キョン「このままじゃぁ俺は只の変態じゃないか。長門や朝倉にそう思われるのは
萌えの一部として考えられるが、朝比奈さんやお前にそう思われるのは
心の一部にズシンと来る。という訳で、ほら正座。」
ハルヒ「は・・・あ、う、うん。」モジモジ・・・・・・
キョン「ハルヒ。俺は異常が大好きだ。非日常が大好きだ。宇宙人や未来人や超能力者に
囲まれて、無自覚な神様と騒ぐのが大好きな異世界人だ。」
ハルヒ「う、うん・・・・・・うん!」
キョン「顔も成績も冴えないが、しかしお前の事を考えている時間なら誰にも負けない。
だからどうか・・・・・・」
キョン「ポニーテールにしてくれんか?」
ハルヒ「」
ハルヒ「・・・へぇっ・・・へ・・・・・・・・・・・・・・・えっ!?」
キョン「このままじゃぁ俺は只の変態じゃないか。長門や朝倉にそう思われるのは
萌えの一部として考えられるが、朝比奈さんやお前にそう思われるのは
心の一部にズシンと来る。という訳で、ほら正座。」
ハルヒ「は・・・あ、う、うん。」モジモジ・・・・・・
キョン「ハルヒ。俺は異常が大好きだ。非日常が大好きだ。宇宙人や未来人や超能力者に
囲まれて、無自覚な神様と騒ぐのが大好きな異世界人だ。」
ハルヒ「う、うん・・・・・・うん!」
キョン「顔も成績も冴えないが、しかしお前の事を考えている時間なら誰にも負けない。
だからどうか・・・・・・」
キョン「ポニーテールにしてくれんか?」
ハルヒ「」
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