元スレ幼馴染み「あ、あの!あたしでよければ……」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
1 :
男「なんだよ、改まって……」
幼「だって、その、あの」
男「……」
幼「……あう」
男「あのな、別にお前が気を使う必要なんかひとつもないんだ」
幼「そんなこと言ったって!」
男「気遣ってくれるのはありがたいんだけどさ、そういうのされると余計と辛いんだよ」
幼「あ……」
男「あー……悪ぃ、そういうつもりじゃなくて、まあ、なんだ」
幼「ごめん……」
男「とにかく、ほっといてくれ。今は一人でいいんだ」
幼「……」
男「……ま、これからもずっと一人だけどな」
幼「男……」
2 :
つまんね読んでないけど
3 :
まだわからない。この時点では
4 = 1 :
男「ああ、まただよ」
幼「……え?」
男「そんなつもりないのに、つい愚痴っぽくなっちまうだろ。だから嫌なんだよ」
幼「……」
男「別に他人に八つ当たりしたって誰も帰ってこないのにな」
幼「ぐす……うう」
男「お前が泣いてどうすんだよ……そんなわけでさ、こういうダメな自分が人に迷惑かけてるのも辛いんだ」
幼「そんな!迷惑だなんて!」
男「とにかく、もう少し時間がいると思う。ちゃんと全部受け入れる時間と言うか、そういうのがさ」
幼「……」
男「話が長くなっちまった。今日はありがとな」
幼「……また、来るからね!」
男「他人の家族の線香上げるのに、そんなに毎日来るやつがあるかよ」
幼「あたしだって今までお世話になってきたんだもん……それくらい、させてよ」
男「……そっか」
5 = 1 :
幼「じゃあね、晩御飯冷蔵庫に入れといたから、レンジで……」
男「あー、わかってるって、ありがとな」
バタン
男「……」
男「広いなあ、この家」
男「年取るにつれて狭くなっていく気がしたけど」
男「……からっぽになっちまった」
男「……」
男「……なんか嘘みてー」
男「嘘じゃないのになあ」
男「……はは」
6 :
とりあえず続きを
7 = 1 :
幼「ただいま」
母「ああ、おかえり」
幼「はあ」
母「……どうだった、男ちゃんの様子」
幼「……」
母「どうかしたの?」
幼「あたしね、何にもしてあげられないんだなあ、って」
母「あんた……」
幼「だって、目の前にいるやつは、今まで生きてきた中で今が絶対一番辛いはずなのに、かけてあげる言葉もわからないんだよ」
母「ほんと、急な不幸だったものね……」
幼「いつまで留守番してても、帰ってこないんだよ?」
母「出かける前に、私たまたま見かけて挨拶したのよ。……それが、交通事故だなんて」
幼「……まだ信じられないよ」
9 :
幼「男…、お前を殺す」
完
10 :
>>9
くそつまらねえ
11 :
そして少女は死者蘇生の禁忌を犯す
幼「これで・・・男の笑顔が見れる・・・」
しかし・・・
(ry
鋼(ry
13 :
ほう…
14 :
しかし>>1の前にイエス・キリストが現れ「>>15」と言った
15 = 1 :
母「それにしても……男ちゃん、これからどうするのかねえ」
幼「どうって、何が」
母「何がってあんた、そりゃ生活に決まってるじゃない」
幼「え……?」
母「あそこの家ってほら、ご両親どっちも兄弟とかいらっしゃらないし、頼れる親戚っていっても……ねえ」
幼「おじいちゃんとかも、もう亡くなってるんだよね」
母「援助も無いのに、学生が一人で生きていくなんて中々大変よ」
幼「で、でも」
母「そりゃ私たちでも、できる限りのことはしてあげたいと思うけど」
幼「……」
母「なんであの子がこんな目に会わないといけなかったんだろうねえ」
幼「……」
16 = 1 :
~翌日~
ピンポーン
男「はーい」
幼「お、おっす」
男「なんだお前かよ」
幼「お前かよはないでしょ!せっかく人がご飯持ってきてあげたのに!」
男「あ、いや、悪いね。いつもいつも」
幼「家に食べに来ればいいのに……」
男「いや、こうやって頂けるだけでもうほんとに感謝してるよ」
男「これ以上迷惑かけたら、もう俺なんと言っていいか……」
幼「だから!迷惑じゃないっていってるでしょ!」
男「……」
男「なんかな、怖いんだよ」
幼「……男?」
18 = 1 :
男「誰かに会うとさ、みんな俺のこと可哀そうな目で見るんだよ」
男「同情してくれてるんだろうな、って思って、それは当たり前のことなのかもしれないけど」
男「そういう目で見られるたびに、ああそうだ、親が死んだからなんだ、って再認識させられるというか」
幼「あ……」
男「それが、怖くてさ……はは、ダメだな俺は」
幼「……だめじゃないよ」
男「……幼?」
幼「だめじゃない……そんなの、だれだって」
男「ま、まあとにかくそういうわけでな、あんまり人と会いたくないんだよ、今さ。昨日も似たようなこと言ったかもしれんが」
幼「……」
男「あ、ありがとな!飯とか自分で作れないからさ、すごい助かってるぜ!」
幼「あ、ああ、いえ」
19 = 3 :
実際の話マジでどうすんのよって感じだな男
20 :
近くにあった幼馴染スレとつい比べてしまう
21 :
よろしい続けたまえ
22 = 1 :
幼「あ!それより!」
男「な、なんだよ」
幼「あんた今日大学来てなかったでしょ」
男「よくわかったな」
幼「電話しても、メールしても返事ないし……」
男「……ああ、電池切れてたかな」
幼「もう!何してたのよ」
男「何って、見てわからんか?」
幼「……え?」
男「いるものといらないものを分けてるんだよ、ダンボールにさ。小須田部長、懐かしいだろ?」
幼「う、うん……ってそうじゃなくて!」
男「実際問題、塞ぎ込んでる暇も与えてもらえなくてな」
男「とりあえず、この家は出る」
幼「……え?」
23 = 1 :
男「ここ貸家だからな。これからの生活を考えると、一人で住むのに釣り合う家賃じゃないだろ」
幼「ちょ、ちょっと!聞いてないわよ!?」
男「当たり前だろ、言ってないんだから」
幼「そんな……急すぎるよ」
男「でも時間は待ってはくれないんだなあ」
男「保険金も僅かながら出るから、当面路頭に迷うことはないとは思うけど、それだって長くは続かないさ」
幼「そんなのって……」
男「昨日安いアパート見つけたんだ。敷金とか礼金もあんまり掛からないみたいだし」
幼「……嘘でしょ」
男「実の所、俺も嘘だと思ってるんだよ、まだ。だから割と冷静なのかもな」
男「でも、一人でこの家片付けるのは大変だよ」
男「まだ半分も終わってねえし」
24 = 1 :
男「忘れてたようなもんが次から次へと出てくるんだよ、それこそ押入れやらクローゼットやらからさ」
男「まったく、母さんがここまで整理の出来ない女だとは思ってなかったね」
幼「……」
男「で、そういうの見かける度にさ、なんかこう、感傷に耽っちゃったりなんかして」
男「はは、ほんとにドラマみたいなんだぜ」
幼「あ……あの、あたし」
男「?」
幼「……だめだ、また見つかんない」
男「なんだよ」
幼「あんたになんていって言いかわかんないよ」
男「そうだろうなあ」
男「だって、何言われたってだめなんだ、きっと」
幼「男……」
25 :
しえんだっ
26 = 1 :
~数日後~
幼「ほんとに全部これ、捨てちゃうの?」
男「ああ、だって俺のアパート6畳だぞ?どう考えたって入らんだろ」
幼「でも」
男「持ってても、思い出して辛くなるだけだし」
幼「そんな」
男「ああ、ありがとな。結局色々手伝わせちゃって」
幼「いいよ、そんなの……」
男「よーし、これからは心機一転、新しい生活が始まるんだな」
幼「男……」
男「ははは……あー」
男「なんでこんなことになっちゃったかなあ」
幼「泣いてるの?」
男「泣いてねえよ」
幼「……そっか」
27 = 25 :
しえん
30 = 1 :
幼「ねえ、やっぱうちに来なよ?」
男「ばっか、お前そんなことできるわけねえだろ!」
幼「だって、一人暮らしなんて」
男「別に周りで下宿してる連中なんていくらでも居るだろ」
幼「あたしの家だったら、お母さんもお父さんもあんたのこと昔から知ってるし……」
男「あのなあ」
幼「部屋だって、お父さんの書斎とか潰しちゃえばいいし……」
男「おい、親父さん泣くよ?」
幼「だって……だって」
男「ありがとな。でも、そんなの無理だ」
男「お互い気まずくなるだけさ、いつも良くしてもらってるし、いくら感謝してもし足りないくらいだけど」
男「……やっぱり他人なんだよ」
幼「そんな……」
31 = 1 :
男「いいのいいの、少し一人暮らしって興味あったし」
幼「男!」
男「どうせ、大学卒業したら一人暮らしせにゃならんかった訳で、それが少し早くなっただけだろ」
幼「なんで……?」
男「?」
幼「もっと頼っていいんだよ?もっと助けてもらっていいんだよ?」
男「……なんで?」
幼「だ、だって」
男「親が死んだからか?身寄りがないからか?」
幼「それは……」
男「俺は、惨めか?不幸か?」
幼「あ、あの……」
男「……すまん」
幼「あんたが謝ることじゃないよ……ひっく……ぐす」
男「……ごめんな」
32 = 25 :
しえん。
34 = 1 :
~翌日~
男「ふぅ、これで粗方荷物は入ったな……」
男「とりあえずカーテン付けてっと……あれ」
幼「あれ……?地図だとこの辺だよね……?」
ガラッ
男「おーい」
幼「え?あ!いた!」
男「よく迷わず来れたな、方向音痴の癖に」
幼「へ、へへ!いつまでも地図が読めないバカだと思ってもらっては困るわね!スイスイよ、こんなの!」
男「おー、そうか。まあ上がって来いよ!入り口裏手な!」
幼「あ、うーん!」
幼「(本当は二時間くらい彷徨ったけど……)」
男「(ありゃ二時間ぐらい探し回ってたな……)」
35 :
支援するよりあるまい
36 = 1 :
幼「お邪魔しまーす」
男「ほいほい、長旅ご苦労様」
幼「え?」
男「いやいや、なんでもない」
幼「ほえー、ここがあんたの家かぁ」
男「どうだ、ボロイだろ」
幼「お世辞にも綺麗とは言えないねえ」
男「ま、男が一人で住む分には困らんさ。なにせ安いからな」
幼「うーん」
男「それよりも、だ」
幼「?」
男「むしろこの部屋を自分で快適な環境に変えていくことに男はやりがいを感じるのさ……フフフ」
幼「おお……!」
男「いかに金を使わず!いかに快適なスペースを作るか!」
幼「なんかアレね、子供のときに秘密基地を作る感覚なのね……」
38 :
ほえーて桜を思い起こさせる
どせいさんと
39 :
明日朝から仕事だが支援
40 :
何でこんなスレひらいちまったんだ
41 :
ほう・・・つづけたまえ
42 = 1 :
幼「あ、そうそう。食材いっぱい買ってきたから、今からなんか作ってあげるよ」
男「おお、悪いねえ」
幼「ほんとは家で作って持ってきてもよかったんだけど、ちょっと遠いから冷めても……ね」
男「ああ、そうだ。なんなら俺も一緒に作るよ」
幼「え?」
男「俺も一人暮らしする以上は、料理覚えねえとな」
幼「あ……じゃ、じゃあ、これからはあたしが教えに来たげるよ!」
男「ほんと?助かるわー」
幼「ふふ、あんたでも簡単に出来そうなのから教えてあげるから、最初は横で見てなさい!」
男「おう」
幼「♪」
43 :
多少リアリティがある
支援
44 = 1 :
幼「じゃあ、あたし帰るね」
男「おう、ありがとな」
幼「まだ冷蔵庫にポテトサラダあるから、明日までに食べてよ?」
男「ああ」
幼「うん、じゃあ、ばいばい」
男「うぃーす」
バタン
幼「……はー」
幼「あたし、役に立てたよね」
幼「今日は男も喜んでくれたみたいだし……」
幼「あたしでも、できることあったんだ」
幼「あたしも頑張らなきゃ」
幼「……うん!」
45 :
萌えた
寝る
この気持ちはなんらろう
47 = 41 :
>>46
いてもお前を好きになることはないから安心しろ
48 = 8 :
朝まで残っててくれよ
49 = 1 :
男「これくらいの部屋だと、俺一人でも丁度いいな」
男「……」
男「もう、ほんとに一人なんだな」
男「あー」
男「……風呂入るか」
~浴室~
男「そろそろ大学行かないとな」
男「奨学金があるから大学辞めない方が資金繰りには困らないってのはありがたいよな」
男「ああ、勉強して国公立入ってよかった」
男「そうだ、バイトも探さないと……」
男「やることはいっぱいある」
男「そのほうが、いいのかもな。色々考えなくて済むから」
男「……」
みんなの評価 : ★★
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