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    元スレ複合ジャンル「図書館棟の主」

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    1 :

    もうさ~規制ってイヤになっちゃうのよね

    2 = 1 :

    光陰矢の如し、高校に入学してあっという間に三年生になった
    新クラスの中、委員決めの最中に寝ていたら勝手に図書委員になっていた
    まぁ図書委員なら・・・良くも悪くもだ むしろ受験前だしいいアピール材料になるかもな
    しかし、周りからは

    「お前も大変だな」

    「がんばってね!」

    などと意味深長な激励を受けた

    まぁ、その理由もすぐにわかるのだが・・・


    ―図書委員会議―

    委員長「えぇ、では放課後の担当を決めたいのですが・・・」

    『ざわざわ・・・』

    「(何だ?皆嫌そうな顔して・・・)」

    3 = 1 :

    「じゃ、じゃあ一年生にやってもらおうかな?」

    「か、下級生に押し付けたら可哀想だろ・・・」

    「だ、だよね・・・どうしよっか・・・・・」

    「あっ、男!」

    「ん?」

    「お、お前やるか?」

    「放課後の担当?」

    「や、やってくれるか?荷物運びやら在庫管理は全部他がするからさ!」

    「いるだけでいいの!」

    「マジで?じゃあやるわ!」

    『ヨッシャ!』ガシッ

    「?」


    もう少し疑うべきだった これは甘い罠だったのだ
    なんで皆がやりたがらないのか、その理由を知ることになる

    4 = 1 :

    ―図書館棟―


    「じゃ、じゃあ君は三階を一人でお願いねっ」

    「え?三階って小説とかあるんだろ?一人で足りるのか?」

    「みんな一階の漫画コーナーに来ちゃうからさっ」アセアセ

    「ふーん」

    「じゃ、じゃあお願いねっ!」タタタッ

    「なんだ・・・?」

    5 = 1 :

    ―三階―

    「・・・・・」

    「なんか・・・雰囲気重いな・・・(空気がやばいな)」

    「・・・・(まさか幽霊でも出るんじゃ!?だから俺が!?)」

    「おい」

    「出たーッッ!!」ガタッ!

    「うるさい」

    「う,すいません・・・(ち、超美人!)」

    「何?」

    「惚れました、付き合ってください」

    「よし、死に方くらいは選ばせてあげる」

    「じょ、ジョーダン!ジョーダン!」

    6 = 1 :

    「・・・図書委員?」

    「左様!」

    「いちいちウザい奴ね」

    「フヒヒ、サーセン(緑バッヂ・・・三年生か)」

    「よっ」ドサッ!

    「あの~(うわ、ソファー占拠しちゃった)」

    「ハァ・・・今度は何?」

    「そのソファー3人掛けなんですが」

    「誰もいないし」

    「て、ですよねー」

    「・・・・」パラッ

    「飲み物の持ち込みは・・・」

    「こぼさないから」

    「っすか」

    8 = 1 :

    『・・・・・・・・・・』


    「(・・・こ、こいつが元凶だったのか)」

    「・・・・・」パラッ

    「(いるだけで威圧感が半端ないな)」

    ───3時間後

    「・・・・オホン(声かけ辛ぇ)」

    「・・・・」

    「(もう18時過ぎてんだけどなぁ~)」

    「よっと」

    「あ、か、勝手に持って帰るなよ・・・」

    「あ?」

    「なんでもないっす」

    9 = 1 :

    「・・・・」スタスタ

    「・・・・ふう(これは、厳しいな)」

    ・・・・・・・・・・・
    ・・・・・・・
    ・・・・
    ・・

    「お、お疲れ様!男君!」

    「あぁ、あの女は何だ?主か?」

    「ま、まぁそんな感じかな?」

    「初めて見たな、同学年だろ?」

    「えぇぇ!?知らなかったの!?女さんのこと!」

    「女って言うのか、すごい美人だったな」

    「ま、まぁね・・・」

    「それに威圧感が半端ない!」

    「確かにね~」

    10 = 1 :

    翌日 放課後

    ────図書館棟 3階

    「(もういる・・・)」

    「・・・」パラッ

    「よっと」ドサッ

    「・・・」パラッ

    「(さてと携帯でVIPでもやるか)」

    「・・・」ペラッ

    「(つまんね)」

    「・・・」パタム

    「(お?読み終わったのか?)」

    「ねぇ」

    「ん?」

    「これ、戻しといて」

    11 = 1 :

    「えぇ~、それくらい自分でやれよ・・・・」

    「図書委員でしょアンタ?そんくらいやんなさいよ」

    「えっと、そのシリーズはそこの棚だ」

    「・・・」

    「高いから届かないのか・・・ッププ」

    ──バギッ!

    「ふいまへんでひた」ヒリヒリ

    「早くして」

    「ふい・・・」

    「ハァ、何か飲み買って来て」

    「えぇぇぇ?!」

    「早くしろー」

    「ッケ」スタスタ

    12 = 1 :

    あの女、人形みたいな顔して本気で殴ってきやがった!
    し、しかも俺なんでパシられてるんだ?
    チクショウ!こんなことになるなら易々と返事するんじゃなかった!!

    だが俺もやられっぱなしってワケじゃねーぜ!


    「おらっ」コトッ

    「紙コップのとか・・・」

    「うっせ、節約だ」

    「ッチ (ゴクゴク」

    「──ニヤリ(喰らえ!恐怖の炭酸+牛乳ジュース!名づけて『お○んぽミルク』!)」

    「──!!?・・・・・んっ・・・」ゴックン

    「ぜ、全部飲んだ・・・だと!?」

    13 = 1 :

    「さてと・・・」コキッコキッ

    「あわわ・・・」ガクブル

    「この真・広辞苑で」

    「い、いや待て!これでチャラだぞ!?むしろ俺のほうが────」


    ───ドゴッ!!!!!
    ─2階


    生徒「地震かな・・・?」


    ────3階

    「」

    「ここまでコケにされたのは初めて」

    「」

    「よっと」ドサッ
    「ぐぇ!」

    「アンタ、今日から椅子ね」

    「・・・てめぇ」

    14 = 1 :

    ───ある日

    男友「よっ!図書委員!」

    「なんだよ」

    男友「図書委員になって1ヶ月、まだ生存してるんだな」

    「なんとかな」

    男友「いいじゃねぇか、毎日女さんと2人っきりでさ」

    「お前本心で言ってないだろ・・・」

    男友「恐れ多くて誰も近づかないからな」

    「この間は広辞苑で殴られた 見ろこのコブ」

    男友「ひでぇ・・・」

    「図書館にマッチしてない風貌だよな、あいつ」

    男友「文系の成績はかなりいいらしいぞ?」

    「そりゃそうだろうな・・・」

    15 = 1 :

    ───中間テスト1週間前

    「・・・・」←勉強中

    「・・・・」パラッ

    「おい」

    「・・・・」パラッ

    「ハーイ!」

    「・・・」パラッ

    「チャーン!」

    「・・・ッ」パラッ

    「バァブゥ!」

    「ッチ」

    「お前勉強しないの?」

    「必要ない」

    「現代文と古典は難しすぎるだろ・・・」

    「それこそ必要ない」

    16 = 1 :

    「なんで?」

    「アンタみたいな脳の構造とは違うの あんなの一度読んだ問題が出るだけじゃない」

    「・・・解けないワケがないと?」

    「そんなところ」

    「数学とかは?知識系とかは?」

    「・・・」

    「ップ、不得意なんだ」

    「なに?」ギロッ

    「い、いえナンデモ・・・(怖ぇぇぇ!)」

    17 = 1 :

    ─────ある日

    「あぁ~、今日はすぐ帰れる!」

    男友「女さんに会えないじゃん」

    「会ったら何されるかわからん」

    男友「俺も一時は一目惚れしたが・・・ある日3人のDQNをハードカバーで一瞬にして返り討ちにしたのを見てな・・・」

    「そういう奴だ」

    男友「お前も大変だな・・・」

    「(あいつ今日もいるのかな?)」


    ────図書室


    委員「・・・(ゴクリ)」ガクブル

    「・・・」パラッ

    18 = 1 :

    ガタンッ
    「あ、すいません!」

    「ねえ」

    「ひぃ!?」

    「あいつは?」

    「え?え?」

    「・・・いつもいる奴」

    「あ、あぁっと、男先輩ですか?」

    「そう、そいつ(男・・・)」

    「きょ、今日はぼぼぼ僕の担当なんです、はい」

    「そう」

    「は、はい・・・・」

    「・・・」パラッ

    「(た、助かった・・・?)」

    20 = 1 :

    ─────翌日

    「ふわふわふわり~♪甘くてと~ろけちゃう~♪」

    「うるさい」

    「ごめんあそばせ」

    「・・・・・」パラッ

    「なぁ」

    「・・・・・」

    「シカトすんな!」

    「8文字以内」

    「いや八文字以内とか言われても・・・」

    「規定以上の発言 よって極刑」

    「いやちょっと待ッ───」ドゴッ!

    「」

    21 = 1 :

    「特になにもなかったのに・・・」

    「だったら話しかけてくるなボケ、キモイ」

    「お前、少し髪明るくしたな!?」

    「は?」

    「絶対黒髪のほうがいい!!」

    「黙って・・・」

    「えぇ~ 黒のほうが似合ってると思うんだが」

    「・・・」ペラッ


    ────────翌日


    「な、く、くく黒髪じゃない!?こ、こういうのがシチュ的に黒染めしてくるものじゃ・・・・」

    「ハァ?」

    「(見事にフラグはスルーされたか・・・)」

    22 = 1 :

    「だいたい校則では禁止されてないから」

    「おのれ校則・・・!」

    「静かにして」ドスッ!

    「」シュー

    「・・・」ペラッ

    「お前さーなんでか周りから恐れられてるよな」

    「・・・」ペラッ

    「全然怖い雰囲気なんかねーのにな~ ププッ」

    「・・・っ、・・・」ペラッ

    「(あれ?地雷じゃないのか?)」

    「家では親のこと『お母さん♪』って読んでそうなのにな~」

    「・・・」シュッ!!

    「?」 スコン!

    23 = 1 :

    ・・・・・?
    あれ?なんで頬っぺたから血が流れてるんだ?まるで刃物で切ったみたいに・・・


    「後ろ・・・(なぁぁぁにぃぃぃぃ!?こ、これは栞!?栞が壁に刺さっている!!!?)」


    「 だ・ま・れ 」

    「あ、あわわ・・・(栞が壁に突き刺さってるって・・・物理的に・・・)」ドゴッ!!!

    ───ドゴッッッ!!

     二階 グラグラッ!

    生徒「うわぁああ!ほ、本棚が倒れる!!」

    ─────

    「」

    「(・・・)」

    「あくまー」

    「フン、一生這ってろボケ」

    「おにー」

    25 = 1 :

    ──────────GW・数日前


    「いやぁもうすぐGWだなぁ~」

    「アンタ、ここの鍵持ってるんでしょ?」

    「へ?そりゃここの担当だからな図書館棟の入り口と3階と倉庫の鍵は常備よ」チャラ

    「それよこせ」

    「はぁ?なんでお前に・・・・って」

    「・・・」

    「お前まさか連休中もここに来る気じゃ」

    「悪い?」

    「・・・・(ブプーッ こ、こいつどんだけ読書好きなんだよwwwwwwwwwwwww)」

    ────ドゴッ!

    「鍵か命、どっちか渡してもらう」

    「」シュー

    26 = 1 :

    「・・・っけ、だめだだめだ!図書委員でもない奴に鍵を渡せるかっての」

    「てめぇ」

    「だから俺も連休中は行く」

    「え?」

    「それで文句はないだろ?」

    「え、アンタいんの?」

    「うわ露骨に嫌そう」

    「ま、別にいいけど・・・・・・・」

    「(てか暇人すぎるだろ)」

    ────────GW!GW!

    「さて、ちゃんと9時に来たわけだが・・・」

    「遅い、やっぱり鍵よこせ そして私の眼前から消えて」

    「なぜもういる・・・そして何故か私服だし!(・・・スタイル良すぎだろ)」

    27 :

    28 = 1 :

    「いいから早く開けろ」ガシッ!ボッカ!私は死んだ

    「わ、わかったわかった」

    ────3階

    「勤勉な俺はなんと勉強をする!」

    「・・・」ペラッ

    「勤勉な俺はなんと勉強しちゃう!ねぇねぇ!勤勉な俺は──」

    「・・・」シュッ

    「むっ!?」ヒュンッ! ──カッ!

    「避けんな」

    「出たな栞手裏剣・・・セガールも裸足で逃げ出すわ」

    「じゃぁ次はコレね」

    「ままままま万年筆はやばいだろ!」

    「だったら静かにしろ・・・・」ペラッ

    「(あいつなら投げかけないからな・・・)」

    29 = 1 :

    ─────GW3日目・図書館棟

    「おい、もう昼だから閉めようぜ」

    「ッチ」

    「午後までいたらもはや寝てしまう」

    「集中力のない奴ね、ダサい」

    「にしても今日はどこの部活も来てないみたいなだな」

    「ま、連休だし」

    「閑散♪閑散♪」

    「おい」

    「ん?」

    「アンタは毎日、その、来てるけど・・・なんかいいの?学校ばっか来て」

    「誰のせいで来てると?」

    「だから鍵よこせって言ってるのに 理解力皆無ね」

    「断固拒否」

    「・・・ま、明日は来なくていいから」

    30 = 1 :

    「お?予定でもあるのか?」

    「別に・・・」

    「気を遣わなくてもいいぞ?俺も実際暇だし」

    「ハァ?あんたなんかに気を遣うとでも?」

    「どーせ暇なんだろ!無理するな!自分に嘘をつっ───ッブ!?」ズシッ!

    「うるさい」

    「な、なら・・・」

    「奈良?」

    「なら俺とデートしろぉぉおおぉぉおぉぉ!」

    「拒否」

    「か、からの~!?」

    「断固拒否」

    「・・・」

    「家で本読んでたほうが楽」

    「こ、こうなったら奥の手だな・・・!」

    31 = 1 :

    「?」

    「ここに図書カード3000円分が一枚」

    「出直してきなさい」

    「更に増えて三枚!」

    「っ」ピクッ

    「そして五枚!!(どうだ!)」

    「しょうがないわね アンタが持っててもどうせ燃えるゴミにすらならないだろうし」

    「条件はアンダースタンッ?(やばい今の顔めっちゃ可愛かった・・・)」

    「しょ、しょうがないな~」

    「ヤッター!」

    「ただし場所は私が決める それとデートとか勘違いするなよ?」

    「えっ」

    「それも条件、文句あんの?」

    「ま、まぁいいや じゃぁ明日は──・・・・」

    32 = 1 :

    ────────────その夜 男宅
    「なんか色々言われたけどコレって実際デートなんだよな?」

    「なんかオラ、ワクワクしてくっぞ!」

    「なぁマヤノトップガン、お前もそう思うだろ?」

    「ナァー」

    「俺は明日、男になるぜ!うぉぉぉぉ!」

    「おにいうっさい 何?聞いてたけどデート?」 妹は男と同じ高校で一年生です。

    「フフフ、まぁな」

    「うわぁ、デートくらいではしゃぐ男の人って・・・」

    「相手は学年トップクラスの美女だぞ!?」

    「へぇ~誰?同じクラス生徒会長さん?」

    「会長も確かに美人だが更にその上がいるんだぜ・・・」

    「えぇ~と、美人さんと言えば・・・」

    「女って奴だ」

    33 = 1 :

    「えっ」

    「えっ」

    「あ、あの天上不知唯我独尊の?あの伝説の合気道家の娘さんの?図書館棟の主の?」

    「い、一年生にまでそんな有名なのか・・・、てか合気道家の娘だったのか」

    「有名も有名よ でも女先輩は確かに美人だよね、放ってるオーラが違うもん」

    「確かに」

    「一年の男子にも人気なんだよね、誰もアタックしないけど」

    「難攻不落だからか?」

    「当たり前じゃん───って彼氏から電話だ♪ 『もしもし~?」


    ッッッ!?こ、恋人だと・・・?兄を差し引いて恋人だと!?なんて女だビッチ妹め!
    まぁでも俺も明日で急にフラグが立つかもしれないな、フフフ
    いや、もう立ってるかもな!

    34 = 1 :

    「なぁにニヤニヤしてんのよ」

    「ぬ、黙らんか」

    「変な勘違いしないほうがいいわよ、どうせなんかで釣ったんでしょ?」

    「ぬぅ!よ、よくわかったな・・・」

    「何で釣ったの?」

    「図書カード15000円分」

    「・・・プッ、アハハハ!」

    「な、なんだよ」

    「い、いや何でもない おにいらしいと思っただけだよ」クスクス

    「とにかく、明日で俺は生まれ変わるぜ!」

    「ま、ご愁傷様~」

    「ナァー」

    35 = 1 :

    ────────────翌日

    「あ、あのさ・・・」

    「まだ二枚分しか使ってない、ほらさっさと歩いてっ」ゲシッ

    「チ、チクショウ・・・ハードカバーが重い・・・ウゥ」

    「S・キングの特選集が5冊で1500円、これも買うかな~」

    「(な、なんだあの厚さ!!!)」

    店員「あの、ついでにこれもどうぞ」

    「(な、なんじゃ更にあの二冊!!!?)」

    「ありがとうございます」ペコリ

    「(ペコリじゃなくて!ペコリじゃなくて!)」

    「さ、学校まで持ってくわよ」

    「ちょ、ちょっと休憩」

    「休憩?」

    「わ、わかったよ 行くよ・・・」

    36 = 1 :

    ──────学校 図書館棟


    「ガァァァ!休みだからエレベーター動いてないんだったぁぁぁぁああぁぁあぁぁぁ!!」

    「ほら上がれ」ゲシッゲシッ

    「け、蹴るなバカ!」

    「情けないぞー」ゲシッ

    「こ、こんなはずじゃ・・・」

    ──────3階

    「つ、疲れた・・・」

    「貧弱ね、人間辞めたほうがいいんじゃない?」

    「そ、ソファーに」ドサッ

    「勝手に座らないで・・・って」

    「zzz zzz...zzz...」

    「ったく・・・」

    37 = 1 :

    「スピーzzz... zzz...」

    「さてと何から読もうかな  コレにしよっ」

    「ムニャ・・・」

    「・・・」

    「ったく、背もたれにでもするか」


    ───────────数週間後

    「おい」

    「んー?」カリカリカリカリ

    「カリカリうるさい」

    「しょうがないだろ、俺は勉強中だぞ!」

    「期末考査?」

    「ま、それもありますが大学受験に向けてな」

    「ご愁傷様」

    38 = 1 :

    「まだ受けてすらいねーし! お前さんは?」

    「私はまぁ、婆ちゃんの大学行くから・・・理事長だし」

    「出来レースかよ!」

    「ま、普通にセンターか一般で受けても結果は変わらないし アンタと違って」

    「な、なんて羨ましい奴・・・俺は●●大学へ向けて必死で勉強してると言うのに・・・」

    「(!!)」

    「婆ちゃんが理事だぁぁぁ!?」

    「おい」ギロッ

    「スイマセンデシタ」ガクブル

    「●●大、受かるの?」

    「・・・」

    「この間模試だったでしょ?」

    「まぁ・・・・イィ判定だった としか言えないな」

    「E判定、これまた難儀ね」

    39 = 1 :

    「夏休み前の模試では最低でもBは取ってやるぜ!なんて前向きな自分!」

    「ハイハイ、どうでもいいけどカリカリ音たてないで」

    「っけ」


    ───────────

    「・・・・」

    「・・・?」ペラッ

    「ワカンネー・・・」ブツブツ

    「おい」

    「トケネー・・・ワカンネー・・・」ブツブツ

    「苦戦してるみたいね」

    「筆者が何を言いたいのかさっぱりわからん」

    「全然ダメじゃん・・・本当にダメね」

    「理数系だけなら・・・」ブツブツ

    「・・・これは④で正解」

    「はぁ?・・・って合ってる」

    40 = 1 :

    「次のこれ、接続詞の『しかし』 ボーナス問題ね」

    「ぐ・・・」

    「作者は右翼で有名な人物だし信念だとか文章に入れてくるの だからこれは①で正解。意味もまかり通る」

    「・・・すげえ!」

    「これくらい一回読んでればわかるわよ普通?」

    「悔しいがすごいな」

    「・・・s、・・・か?」

    「?」

    「し、指導してあげようか・・・?」

    「い、いいのか!?」

    「そ、そのかわり土曜も図書館開けるならっ」

    「開けさせていただきます!」

    「おっし、じゃぁまず・・・・ コレッ」どさっ!

    「え?」

    41 = 1 :

    「これを3回ずつ読破しろ」

    「い、いやいや・・・」

    「なに?」ギロッ

    「は、はい読みまス」

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    ・・・・・・・・・・・・・・・・
    ・・・・・・・・・・

    翌日

    「よ、読んできたぞおぉおぉぉお!」

    「遅い 昨日のうちにちゃちゃっと読みなさい」

    「大体あんなの読んでなんの意味があるんだよ」

    「過去問もやったことないのねアンタ・・・問題に抜粋されてる文書ばっかなのに」

    「(そ、そうだったのか!)」

    「ま、これから嫌ってくらい過去問はやらせるけど」

    「お、おう・・・」

    42 = 1 :

    「え、こ、これじゃねーの?」

    「違う!何度言ったらわかる!」バシッ!

    「だ、だってそれっぽいこと言ってるし・・・」

    「お前がそう感じても本文には書いてないでしょ!」

    「あ~」

    「あ~ じゃなくて・・・」


    「あの2人仲居良いわね・・・」

    43 = 1 :

    「英語もバリバリなんだな」

    「英語ほど簡単な教科はないくらいだし・・・アンタ英検とか持ってるの?」

    「一応準2級(キリッ」

    「準2級ごときじゃきつい・・・」

    「(し、死ぬほど勉強してとった準2級を”ごとき”とな!?)」

    「ほれ、とにかく単語を覚える 文法を一瞬で見極めろ 長文は1分で読め」

    「い、いきなり無理難題すぎだ・・・(お、俺体持つかな?)」

    「夏休み終わるまではわからない単語はないようにしてね」

    「は、はい・・・」


    ・・・・・・夜8時


    「そろそろ帰らないとバヤイな」

    「っち、アンタに付き合ってたばかりに・・・」

    44 = 1 :

    「すまん」

    ────帰路

    「あれ?家はどこだっけ」

    「なに?送り狼?流石に冗談抜きで気持ち悪い」

    「いやいやいやいやいやいやいや、どちらかというと狼はそっちベァ!?」ゲシッ

    「・・・本当に●●大学?」

    「まぁかなり厳しいけどな」

    「変えるなよ?」

    「へ?」

    「も、目標を下げるなってこと・・・アホ」

    「そりゃ言われなくてもわかっちょる!」

    「あっそ どうせすぐ諦めそうだけど」

    「てかお前家どこだよ、駅まででいいよな?」

    「ハァ?こんな夜まで付き合わせて途中で放っておくなんて哺乳類失格ねアンタ」

    45 = 1 :

    「哺乳類失格って・・・ 家何処だよ」

    「電車なんて使わないわよ、ホラさっさとして」

    「お、おう」

    ・・・・・・・・・女宅

    「でけぇぇぇ!」

    「うるさい、近所迷惑」

    「金持ちは敵だ」

    「じゃ、とっとと帰っていいわよ」

    「おう、んじゃな~」ノシ

    「あ、っちょ・・・」

    46 = 1 :

    ───────────────学校

    女友「おっはよ!」

    「ん、おはよう」

    女友「女~、最近あんた男君と仲良いわよね~?」

    「朝から不愉快な話題ね」

    女友「まったまた~!」

    「べ、別に仲良くなんてないわよあんな奴」

    女友「毎日夜遅くまで2人きりで図書館棟・・・一体何が繰り広げられてるんだか」

    「普通に勉強教えてるだけよ」

    女友「ふ~ん」ニヤニヤ

    「何よその笑い」

    女友「私は男君と1、2年クラス一緒だったからさ~」ニヤニヤ

    「変な事吹き込まないでよ?鬱陶しいから」

    女友「彼、結構人気あるからな~」ニヤニヤ

    「あんな奴のどこがいいのかしらね」

    47 = 1 :

    女友「1、2年のころ彼女いたしね~」

    「あっそ・・・」

    女友「うっそー 彼は生まれてこの方恋人いませーん どっかの誰かさんと同じ~」ニヤニヤ

    「興味ないって言ってるでしょ それと余計なお世話だからね?まったくもう・・・」

    女友「(フフフ、私は見たよ?女が一瞬安心したところ・・・)」


    ────────図書館棟 3階

    「遅くなった」

    「待たせるなら鍵よこしなさいよ」

    「しょうがないだろ・・・てか二階か一階で待ってればいいじゃねーか」

    「嫌よ」

    「じゃぁあれだ、メアドでも教えてくれればいつでも連絡とれるぞ!」

    「な、なんであんたに教えなきゃいけないのよ」

    「だってそれじゃぁ・・・」

    「そうやって私の情報を盗みとるつもりね、気持ち悪い」

    「え~」

    48 = 1 :

    「次は遅れないで来なさいよ」

    「そんなこと言われても・・・遅れる日は遅れるし」

    「じゃぁ鍵よこせっ」

    「じゃぁ遅れる時は事前に伝えるよ」

    「事前にって?」

    「へ?んなもん口で直接言えばいいじゃん、放課後前には教室に伝えに行くよ」

    「な、ちょ、直接言いにこられるくらいなら・・・メールで・・・いいわよ」

    「おぉ~、じゃぁさっそく教えてもらおうか!」

    「あ、あんた用の無いときはメールしてこないでね、キモイから」

    「えー!」

    「当たり前でしょ、なんで用も無いのにあんたとメールしなきゃいけないのよ」

    「じゃぁ電話か・・・」

    「着信"断固"拒否しとくから」

    49 = 1 :

    「そこまでして!?・・・・っとこれで完了だ」ピピッ

    「いい?絶対にメールしてこないでよ?」

    「むしろ逆にしてほしいみたいに伺えるが」

    「メールも拒否しとこ・・・・」

    「いや意味ねーだろ!」

     わーぎゃー



    「仲良いでしょ?」

    女友「ほほう・・・」ニヤリ

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    ・・・・・・・・・・・

    50 = 1 :

    翌朝

    女友「おはよ♪おはよ♪」

    「おはよっ」

    女友「・・・」

    「・・・・」

    女友「男君とメールした?」

    「ンヅォっ!?」

    女友「およよ?あのクールで冷血な女さんが動揺かな?」

    「オホン・・・冷血は余計」

    女友「したの?しってないの~♪?」

    「してないわよ」

    女友「なんでしないの~?」

    「する必要がないからに決まってるでしょっ」


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