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    元スレ雪ノ下「由比ヶ浜結衣とかいうブスをぶっ殺したいのだけれど」

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    1 :

    平塚「比企谷…なんだこの作文は…」

    八幡「す、すいません…」

    平塚「こんな希望の欠片もない文章は初めて見たぞ」

    平塚「君は何か部活にでも入って環境から変えたほうが良さそうだな」

    八幡「えぇ…」

    平塚「決めた。これは強制だ」

    平塚「テニス部なんかはどうだ?ここはそれほど体育会色は強く無い」

    平塚「あとは…そうだな。遊戯部なんかはどうだ。一見妙な部活に見えるが、遊びの仕組みから考える斬新な部活だ」

    八幡「そういや、奉仕部ってありましたよね?あそこは何をする部活なんですか?」

    平塚「あれか。あれはつまるところボランティア部なんだが…」

    平塚「………」

    平塚「まあ、少し癖のある奴がいるが…活動内容は普通だぞ」

    八幡(このタイミングでこの反応…)

    八幡(ぬるい部活なのか…?)


    SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1472393414

    2 = 1 :

    八幡「入るならそこにしたいです」

    平塚「そ、そうか?もっと楽な部活もあるんだぞ」

    八幡「良いじゃないですかボランティア」

    平塚「…お前と最も縁遠い活動をする羽目になるが…まあいいだろう」

    平塚「この教室へ行け。そこにいる生徒に私の名前を出すんだ」

    3 = 1 :

    八幡「ここか」

    八幡(取り敢えずノックしてから…)コンコン

    「どうぞ」

    八幡「失礼する」

    雪ノ下「いらっしゃい。何の御用……」

    雪ノ下「ひ、ひきがやく…!?」

    八幡「え?」

    雪ノ下「何でもないわ」

    雪ノ下「立ち話もなんだから座りなさい。今お茶を淹れるわ」

    八幡「お、おう」

    雪ノ下「どうぞ」

    八幡「ありがとう」

    八幡「で、平塚先生の…」

    雪ノ下「それより先に自己紹介をしましょう。貴方誰?」

    4 = 1 :

    八幡「あ、あぁ悪いな。俺は2年の比企谷八幡だ」

    雪ノ下「クラスは?」

    八幡「F組だが」

    雪ノ下「好きなものは?」

    八幡「え?…ラーメンとMaxコーヒーかな」

    雪ノ下「ふぅ~ん」メモメモ

    雪ノ下「私は雪ノ下雪乃。好きな漫画家は土山しげるよ」

    八幡「ああ、そういや現文テストの一位だか二位だかがそんな名前だったな。雪ノ下さんだったのか」

    雪ノ下「さんなんていらないわ。もっと砕けた呼び方でいいのよ」

    雪ノ下「ゆきのん、って呼びなさい」

    八幡「い、いやそれは流石に」

    5 = 1 :


    雪ノ下「それで、何しに来たのかしら?」

    八幡「いや、入部希望だ。平塚先生の紹介でな」

    雪ノ下「それマジ?入ってくれるの?あなたが?」

    八幡「あ、ああ」

    雪ノ下「じゃあここに住所名前年齢電話番号メールアドレス誕生日趣味特技好きなもの嫌いなもの異性のタイプを書きなさい」

    八幡「なんか入会みたいだな」

    雪ノ下「どうせ後で出すんだから今書いておきなさい」

    八幡「それもそうか」カキカキ

    八幡「ほら」

    雪ノ下「どれどれ」

    雪ノ下「なにこれ。異性のタイプが書かれてないのだけれど」

    八幡「いや小っ恥ずかしくてな」

    6 = 1 :

    雪ノ下「書きなさいよ。ここが一番重要なのよ」

    八幡「そう凄むなよ。分かったよ。書けばいいんだろ」

    雪ノ下「あとその欄の下に好きなAV女優もお願いできるかしら。フェチと自家発電回数も」

    八幡「この入部届け性癖の項目豊富すぎるだろ。嫌だよ」

    雪ノ下「チッ…。まあいいわよ。取り敢えず異性のタイプだけでも…」

    雪ノ下「どれどれ」

    『裏表のなさそうな女性』

    雪ノ下「ファ~ン…」

    雪ノ下「なんかふわっとしてるわね」

    八幡「あとはまあ大人しい方がいいかな」

    雪ノ下「私って大人しいことで有名なのだけれど」

    八幡「そうか?その割には饒舌だよな」

    雪ノ下「初対面の人には社交的なの」

    雪ノ下「明日からは一言も話さないし瞬きもしない木偶と化すわ」

    八幡「それはそれで困るが」

    7 = 1 :

    八幡「それはそうと具体的な活動内容を教えてくれないか」

    雪ノ下「活動内容?え?」

    雪ノ下「な ん の?」

    八幡「なん…いやこの部活動の」

    雪ノ下「あーはいはい。この部活のね。この部活…ええと、何部だったかしら」

    八幡「入部届けに奉仕部って書いてるだろ」

    雪ノ下「おっとこれは盲点ね」

    雪ノ下「ようこそ奉仕部へ。歓迎するわ比企谷くん」

    八幡(ヤベェ…なんかおかしいぞこいつ)

    8 = 1 :

    雪ノ下「活動はあれよ。お悩み相談みたいなものよ。相談者がいい感じに成長する具合に手を化すの」

    雪ノ下「例えば比企谷くんの場合だと童貞を卒業させるまでのお手伝いをするの」

    八幡「俺を童貞と決めつけるのはやめるんだ」

    雪ノ下「童貞じゃないの?」

    八幡「童貞だ」

    雪ノ下「そう。私は童貞厨なのよ」

    八幡「初めて聞いたぞその言葉」

    雪ノ下「まあ簡単に言うと魚を釣ってあげるのではなく釣り方を教えるのよ」

    雪ノ下「一方的なおんぶに抱っこはやらないスタンス。OK?」

    八幡(前振りがなければ凄い良いことに聞こえる

    9 = 1 :

    雪ノ下「そんなつまらない話よりもっと比企谷くんの事を聞きたいわ」

    八幡「そう言われてもな…」

    八幡「今日は買い物があるんだ。また明日改めて部活の話をしよう」

    雪ノ下「絶対来なさいよ」

    雪ノ下「来なかったら実家に乗り込むから」

    八幡「来るよ。来るから怖いこと言うな」

    10 = 1 :

    雪ノ下「今日もかったるい授業だったわね」

    雪ノ下「さて、比企谷くんちゃんといるかしら」

    八幡「おう、雪ノ下」

    雪ノ下「比企谷くん偉いわ。ちゃんと来たのね」

    八幡「いきなりバックレるほど薄情じゃねえよ。ちょうどお湯湧いたからお前も茶をしばくか?」

    雪ノ下「気が利くのね」

    雪ノ下「でもお茶なら私が淹れるわ」

    雪ノ下「あとクッキーあるわよ。良かったら食べて」

    八幡「おう。ありがとう」

    八幡「美味いな」

    雪ノ下「私が焼いたのだけれど」

    八幡「家事が得意なんだな」

    雪ノ下「また明日作って来てもいいのよ」

    八幡「いやそれは悪い」

    雪ノ下「お昼も作ってあげてもいいのよ?」

    八幡「はは、どこのラブコメだっつうの」

    雪ノ下「あらそう」

    雪ノ下(…なんだか思ったより靡かないわね)

    雪ノ下(まあ時間はこれからいくらでもあるし…)

    11 = 1 :

    八幡「それよりやることはないのか?暇だな」

    雪ノ下「依頼なんてそうそう来ないわよ」

    八幡「そうなのか」

    雪ノ下「創部した頃は週二くらいで人が来たけど」

    雪ノ下「色々やってるうちに部室に人が寄り付かなくなったわ」

    八幡「何やったんだよ…」

    雪ノ下「だから来るのは相当な案件を抱えた人か…」

    八幡「モグリか」

    雪ノ下「あなたは後者よ」

    八幡「まあぼっちだから」

    雪ノ下「ぼっち?今は私がいるじゃない」

    八幡「え?あ、あぁそうだな」

    12 = 1 :

    八幡「…………」

    雪ノ下「…………」

    雪ノ下「…今のは変な意味じゃないわよ」

    八幡「わ、分かってるよ」

    雪ノ下(…図らずしもベタなラブコメっぽい空気に)

    雪ノ下(食える)

    雪ノ下(今なら比企谷くんの童貞を…!)

    雪ノ下「あ、あぁー!!」

    八幡「おわ…!?」

    雪ノ下「あぁー暑い!あっつ!暑くない!?」

    八幡「い、いきなりどうした雪ノ下」

    雪ノ下「カーディガン着てると汗を掻いてしまうわ!比企谷くんも脱いだら?ね!?」

    八幡「何に誘導したいのか知らんが挙動と目線が犯罪者のそれだぞ」

    雪ノ下(ここは多少強引でもーーー)

    雪ノ下「雪ノ下流房中術・参式」

    雪ノ下「鼠径ーーー」

    ガララララ…

    結衣「あ、どもー…」

    雪ノ下「」ピタ

    雪ノ下「………」

    雪ノ下「………」

    結衣「こ、こんにちは」

    雪ノ下(…なんか来た)

    13 = 1 :

    結衣「あの、奉仕部ってここで合ってます?」

    八幡「ああ」

    結衣「あ、私由比ヶ浜結衣っていいます」

    雪ノ下「失せろ」

    結衣「えぇ!?」

    八幡「お、おい馬鹿…、急にどうしたんだよ」

    雪ノ下「3秒以内に消えなかった場合攻撃を開始するわ」

    八幡「何構えてんだ落ち着け!」

    結衣「え、えーと?」

    結衣「………」

    結衣「え!?ていうかなんでヒッキーいんの?!」

    八幡「ヒ…なんだって?」

    結衣「ヒッキー部活入ってたんだ。へー、意外」

    八幡「ヒッキーってなんだよ…」

    雪ノ下「なんか馴れ馴れしいわねこの人」

    雪ノ下「焼く?」

    八幡「焼かねえよ。あぁ…あんた。立ち話もなんだから座るか?」

    雪ノ下「はいここ。ここに座って」

    結衣「…え、床だよそこ」

    八幡「すまんな由比ヶ浜さん。こいつ今日ちょっと調子悪くて

    14 = 1 :

    八幡「…つまり、気になる奴がいるからクッキーの作り方を教えて貰いたいって事でいいのか?」

    結衣「う、うん。まあ、大体そんな感じ…かな」

    八幡「だってよ雪ノ下。そういやお前クッキー作ってきただろ?適任じゃねえか」

    結衣「え?ほ、ほんと?雪ノ下さん料理上手いの?」

    雪ノ下「確かに私は裏料理会が崩壊するレベルの腕前だけど」

    雪ノ下「でもごめんなさい。私たち人間の依頼しか受け付けてないの」

    結衣「あたし人間だよ!?お父さんもお母さんも!」

    雪ノ下「あら。てっきり牛か豚だとばかり…」

    結衣「な、なんなのいきなり!?失礼じゃない!?」

    結衣「ヒッキー大丈夫!?本当にこの人と同じ部活なの!?」

    八幡「…まあな」

    結衣「…やめたほうがいいんじゃない?なんか変だよこの人」ボソッ

    雪ノ下「聞こえてるわよ由比ヶ浜さん」

    雪ノ下「殺すぞ」

    結衣「は、はあ!?人の事殺すとか簡単に言うなし!」

    雪ノ下「なにあなた。学校の先生?そんな事でいちいち目くじら…」

    八幡「まあそういうのは良くないよな」

    雪ノ下「ごめんなさい由比ヶ浜さん。私が悪かったわ」

    結衣「…………」

    15 = 1 :

    雪ノ下「取り敢えず…豚ヶ浜さんの相談はクッキーの作り方を教えてもらいたいということでいいのね?」

    結衣「豚…え!?なに!?私そんな名前じゃないよ!」

    雪ノ下「そうと決まれば家庭科室に行くわよ。着いてきなさい」

    雪ノ下「私が本物のクッキーというやつを教えてあげるわ」

    結衣「あ、うん。ありがと雪ノ下さん」

    雪ノ下「そんな他人行儀じゃなくてゆきのんと呼びなさい!」

    雪ノ下「私達、もう親友でしょう?」

    結衣「え?あ…う、うん。ゆきのん」

    雪ノ下「よろしい」

    結衣「…あんま悪い人じゃない?」

    八幡「俺も昨日知り合ったばっかだから分からん」

    16 = 1 :

    雪ノ下「出来たわ」

    結衣「うっまー!なにこれ売り物だよ!」

    八幡「確かにファミレスのやつより美味い…。美味いけど…」

    雪ノ下「比企谷くん。もっと食べなさい」

    八幡「お、おう…」

    雪ノ下「美味しい?」

    八幡「あぁ…お前ほんとに料理上手いんだな」

    雪ノ下「ふ、ふふふ…」

    雪ノ下「聞いた由比ヶ浜さん?」

    結衣「うん!ゆきのん凄すぎ!これもうプロだよ!」

    結衣「表面はサクサク!中の鶏肉はトロッとジューシー!」

    結衣「チーズとベシャメルソースがふんわり炊き上がったご飯と合わさって濃厚な味わいに仕上がってる!」

    結衣「ほんとっ…」

    結衣「…………」

    結衣「…………」

    結衣「これドリアじゃん」

    雪ノ下「うん」

    17 :

    良い勢いだ

    18 = 1 :

    結衣「え?なんで?なんでドリア?」

    結衣「クッキーの作り方の見本じゃなかったの?」

    結衣「ゆきのん馬鹿なの?」

    結衣「馬鹿なの?」

    雪ノ下「いやもう夕方だから」

    雪ノ下「比企谷くんにボリュームのあるもの食べてもらいたくて」

    結衣「ごめん全然意味わかんない」

    雪ノ下「ていうかよく考えたら比企谷くんにはもうクッキー食べてもらったし…」

    結衣「それとこれとは別じゃない?」

    雪ノ下「比企谷くんのお腹も膨れた事だしそろそろお開きにしましょうか」

    結衣「ねえまってゆきのん。クッキーの作り方は?」

    雪ノ下「また後日よ」

    結衣「え?ていうかなに?これじゃまるでヒッキーにドリア食べさせる口実みたいな感じになってない?」

    雪ノ下「なってないわ」

    雪ノ下「由比ヶ浜さん。あまり人を馬鹿にするものじゃないわよ」

    結衣「ドリア作ったあとに言う台詞じゃないよね」

    19 = 1 :

    八幡「雪ノ下…教えてやれよ。せっかくの依頼者なんだぞ」

    雪ノ下「…はい。じゃあそこの材料で作ってみて。テキトーなアドバイスするから」

    結衣「適当にアドバイスするんじゃないんだ…」

    八幡「まあ腐るな。スマホで調べりゃ菓子の作り方くらい…」

    八幡「ほら出たぞ。取り敢えず雪ノ下に助言もらいつつこれ通りに作るか」

    結衣「ヒッキーも一緒に作ってくれるの?」

    八幡「じゃないと居る意味ないだろ」

    結衣「あ、ありがとー。私頑張るね!」

    八幡「おう」

    雪ノ下(もう…ビチヶ浜さんたら私の比企谷くんと仲良くするなんて)

    雪ノ下(道端で強姦されて妊娠すればいいのに…)

    20 = 1 :

    しばらくして


    八幡「見事に焦げたな…」

    雪ノ下「もぐもぐ」

    雪ノ下「カァーッ!ペッ!」

    雪ノ下「まずいわねこれ。反吐が出そう」フキフキ

    結衣「出してから言わないでよ…」

    雪ノ下「貴女これ美味しんぼだったら山岡にボロクソ言われた挙句人格まで否定されるわよ」

    結衣「よ、よく分かんないよ…」

    八幡「焦げはともかく甘過ぎるな。胸焼けすんぞ」

    雪ノ下「ほんと。木炭に墨汁をディップしたような悪趣味な一品ね」

    雪ノ下(これなら比企谷くんの心象がぐっと下がるでしょうね…)

    結衣「ご ごめんヒッキー。無理して食べなくていいから…」

    雪ノ下「吐いてもいいのよ?」

    八幡「いやまあ、食えない程じゃない…」

    八幡「それにこういう贈り物に大事なのは味よりも気持ちだ。お前の気持ちが伝われば、大抵の男はコロッと行くだろ」

    八幡「あれだよあれ。お前が頑張って作ったものを贈ることに意味があるんだ」

    結衣「ヒッキーもコロッと行く?」

    八幡「ああ。ころっと行くどころの騒ぎじゃねえな」

    結衣「そ、そっかぁ…えへへ」

    雪ノ下「ちょっと待ちなさい」

    21 = 1 :

    八幡「どうした雪ノ下」

    雪ノ下「比企谷くんの言ってることおかしいわ」

    雪ノ下「こんな相手の味覚を侮辱したようなプレゼントを送るなんて、一種の嫌がらせだと思うのだけれど?」

    雪ノ下「場合によっては宣戦布告と捉えられることもあり得ると思うわ」

    八幡「そりゃあ相手によっちゃ嫌がるかもしれんが」

    八幡「こいつは可愛いから大抵上手くいくだろ。性格も良さそうだし」

    八幡「少なくとも俺は嬉しい」

    結衣「………////」

    雪ノ下「比企谷くんそういうのいいから」

    雪ノ下「私は糞ヶ浜さんがバイオテロをやらかしたままいい話っぽく終わろうとしている事実が気に入らないのよ」

    雪ノ下「ペッ」

    八幡「反吐を吐きすぎだ雪ノ下」

    22 = 1 :

    雪ノ下「大体美味しかったのはどっちなのよ」

    八幡「どっちが美味しいとか以前にお前が作ったのはドリアだけどな」

    雪ノ下「聞いた?媚ヶ浜さん」

    雪ノ下「比企谷は毎日私のお味噌汁を飲みたいらしいわ」

    結衣「い、言ってないよ!」

    八幡「だが貰ったときの興奮とは別の話だろ。料理下手なのに心込めて作ったってのは割とポイントが高いと思うぞ」

    八幡(貰ったことないから知らんが)

    結衣「ひ、ヒッキー…」

    雪ノ下「むぅ…」

    雪ノ下「…えい」

    ペチンッ

    結衣「きゃあっ」

    雪ノ下「この、このっ!」

    結衣「ぺ、ぺちぺちしないでよ雪ノ下さんっ」

    23 = 1 :

    雪ノ下「あなたばかり比企谷くんにチヤホヤされてずるいわ」

    雪ノ下「せっかく上手に出来たのに、なんで褒められるのは由比ヶ浜さんなのよ!」

    結衣「ゆ、ゆきのん。ちょっと痛い…」

    雪ノ下「私だって愛込めたわよっ」

    八幡「暴力はいかんぞ雪ノ下。冷静になるんだ」

    雪ノ下「愛情を込めて味も美味しく出来たのに、豚ヶ浜さんが賞賛を受けるのはおかしいわっ!」

    結衣「い、痛いよ~」

    雪ノ下「このまま地獄へ落ちなさいっ!この、このっ」

    雪ノ下「ほら、どうしたの?悔しかったら反撃してみなさい!」

    結衣「ゆ、ゆきの…ほんとにやめ」

    雪ノ下「へいへい!デュクシ!デュクシデュクシ!」

    結衣「」イラ

    結衣「ふッ!」

    ドンッ!!

    雪ノ下「ヴェッ」ガシャーンッ

    八幡「う、うぉおおおッ!?」

    24 = 1 :

    結衣「はぁ…はぁ…」

    雪ノ下「おっ!おッ!おっおっ!」ビクンビクンッ

    八幡「お、おい!雪ノ下がコイキングみたいに痙攣してんぞ!」

    結衣「ご、ごめんねゆきのん。つい手が…」

    雪ノ下「けほっ…けほっ…」

    雪ノ下「…どうやら調子に乗り過ぎたようね」

    雪ノ下「先に手を出したのは私よ。今日のところは痛み分けにしておいてあげる」

    結衣「…ゆきのん…許してくれるの?」

    雪ノ下「なんて言うと思ったのかしら」

    雪ノ下「隙だらけよ」

    結衣「きゃあっ!?」

    雪ノ下「抜かったわね。私のクリンチ(腰にしがみつく奴)によるテイクダウンは3秒を切るのよ」

    結衣「わ、わ、わ、わっ…!」ステテテ

    雪ノ下「沈みなさい。リングという名の墓標に」

    結衣「や、やめっ…やめて!」

    雪ノ下「あらあら、抵抗は無駄よ」

    結衣「はァっ!!」

    ゴシャッ!!

    雪ノ下「があッ!!」ドゴォンッ!!

    八幡「うわあぶねぇ!?」

    25 = 1 :

    結衣「わわー!またやっちゃったー!」

    八幡(こ、こいつもなんかヤベェ…)

    八幡「っと雪ノ下!?おい、大丈夫か?」

    雪ノ下「けほけほっ…平気よ」

    雪ノ下「打ちっ放しのコンクリ壁にめり込んでて出られないけど」

    八幡「意外と頑丈だなお前…」

    雪ノ下「でも完敗だわ。卑怯な手を使っても勝てないなんて…」

    雪ノ下「今日から奉仕部最強は貴女よ、刃牙ヶ浜さん」

    結衣「本当にごめんねゆきのん。同性とはいえ、女の子に暴力振るうなんて最低だよね…」

    雪ノ下「気にしないで。私に謝る人はみんな似たような台詞を吐くの」

    八幡「今まで何人の逆鱗に触れたんだお前は…」

    雪ノ下「さあ、日も暮れてきたし今日はお開きよ」

    雪ノ下「比企谷くん。私少し由比ヶ浜さんとお話があるから先に帰ってくれる?」

    八幡「いや、絶対喧嘩するだろお前ら…」

    雪ノ下「馬鹿ね。察しなさい。たった今生理的なアレが起きたから由比ヶ浜さんに頼るしかないのよ」

    八幡「そ、そうなのか?」

    八幡「な、なら帰るわ…」

    結衣「ばいばいヒッキー!」

    雪ノ下「また明日ね」

    26 = 1 :

    雪ノ下「ん~~っ!」ギュゥゥウ

    雪ノ下「よっ!」ッポン

    雪ノ下「………」

    雪ノ下「今日の恨みは七兆倍にして返すわ」

    結衣「…はあ?先に仕掛けたのそっちじゃん」

    結衣「身から出た錆でしょ」

    雪ノ下「途中から『思わず手が出てしまった』みたいな演技をしておいてよく言うわ」

    雪ノ下「私の健康的なモツにダメージを与えたケジメはしっかりとつけさせて貰うから」

    結衣「だーかーらー。先にあれこれイチャモンつけてきたのはそっちでしょ?」

    雪ノ下「先に仕掛けた方ではなく先に暴力を振るった方がこの国で悪なのよ」

    雪ノ下「分かる?ゴリヶ浜さん」

    結衣「…雪ノ下さん、名前ちゃんと呼んでくれない?」

    雪ノ下「あらあら?ゆきのんはどうしたのかしら?」

    結衣「…別に。なんかゆきのんってダサいし…」

    結衣「それに今日知り合ったばっかりの人とあんまり馴れ馴れしくするのもね…」

    雪ノ下「同感だわ。私も凶暴な猿と戯れる気はないの」

    結衣「…雪ノ下さんもしかして友達少ない?」

    結衣「ていうか居ないでしょ?」

    雪ノ下「は、はあ?あ、あな、ああああなた。あなた何言ってるのよ!」

    雪ノ下「友達くらいいるわよ!百から先は覚えてないくらいいるわよ!」

    結衣「ふっ…分かりやす」

    結衣「まあそんな性格じゃ友達なんて出来っこないよね」

    雪ノ下「ゆ、由比ヶ浜さん表に出なさい!」

    結衣「うわー怒った~」

    結衣「雪ノ下さんみたいな奇行種とお話ししたくないから先帰るね~。ばいば~い」

    雪ノ下「二度と部室に近づくんじゃないわよ!この雌豚!」

    27 = 1 :


    翌日

    雪ノ下「昨日クレイジーモンキーと戯れたせいかなんだか気怠いわ…」

    雪ノ下「あの雌オークには後日しっかりと報復を…」

    雪ノ下「こんにちは、比企谷くん」ガラガラ

    八幡「お、おう雪ノ下」

    結衣「やっはろー雪ノ下さん。お邪魔してるよ」

    雪ノ下「…………」

    八幡「なんか入部希望だってよ」

    雪ノ下「………」

    結衣「これからよろしくねー雪ノ下さん」

    雪ノ下「…いつか、マジで殺すわ」

    結衣「…だからさぁ、殺すとか簡単に言うのやめた方がいいよ」

    八幡「や、やめろお前ら…」

    28 = 1 :

    由比ヶ浜が入部して数日後。


    雪ノ下「比企谷くん。お茶よ。冷めないうちに飲んで」

    八幡「悪いな」

    雪ノ下「由比ヶ浜さんも、すぐにあなたの分のお茶を淹れるわ」

    結衣「ありがとう雪ノ下さん」

    雪ノ下「はい」

    雪ノ下「ドーピングコンソメスープよ」

    結衣「お茶じゃないじゃん」

    結衣「スープじゃん」

    雪ノ下「冷めないうちに飲んで」

    結衣「頭に『ドーピング』とかついてるもの飲みたくないんだけど」

    結衣「なに?これやる為だけに水筒にその液体淹れてきたの?」

    雪ノ下「いいから早く飲みなさい」

    雪ノ下「それともなにかしら?ヌルくて飲めないの?」

    結衣「しかも温いんだ」

    29 = 1 :

    雪ノ下「はい、いっき、いっき、いっき」

    結衣「音頭取るのやめて」

    結衣「こんなん飲むわけないから」

    雪ノ下「…はあ、つまらない人」

    雪ノ下「比企谷君はどうかしら?味には自信があるのだけれど」

    八幡「まあちょっとだけなら」

    結衣「は、はぁ!?ヒッキー本気?!確実に変な薬入ってるよそれ!」

    八幡「ははは。いくら雪ノ下でもそこまではやらねえだろ」

    雪ノ下「はい比企谷くん」

    八幡「おう、有り難く頂くぞ」グビー

    結衣「あぁ!本当に飲んじゃった!!」

    30 = 1 :

    八幡「お、美味いな」

    雪ノ下「ふふ、当然よ」

    八幡「魔法瓶に並々注いでくるモンじゃないけどな」

    結衣「ヒッキー大丈夫?触覚とか生えてない?」

    八幡「普通の旨いスープだぞ」

    八幡「いや確かに学校で飲むもんじゃないけど」

    雪ノ下「まだドーピングのことを気にしてるの?あんなのジョークに決まってるでしょう」

    雪ノ下「はい由比ヶ浜さんも飲んで。感想聞かせてくれたら嬉しいわ」

    結衣「う、うーん…」

    結衣(まあヒッキーが平気にしてる手前拒むわけにも…)

    結衣「えぇーいままよ!」

    結衣「ごくごく…ごく」

    結衣「え!?な、なにこれ本当に美味しヴァアアアアアアアアアアアアアアアアアアああああああああああッッ!!!??」

    雪ノ下「wwwwwwwwww」

    八幡「ゆ、由比ヶ浜!?」

    結衣「ヴァアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!」

    雪ノ下「ど、どうしたのゆい、ゆいが、由比ヶ浜サァーンwwwwwぶほぁwwwwwwwwww」

    31 = 1 :

    数分後

    結衣「ふんっ!」

    ドゴンッ!

    雪ノ下「がぁッ!!」

    ガシャーーーーーーーーーーン!!!

    結衣「はいじゃあまた明日ねヒッキー」

    八幡「お、おう。軽はずみに勧めて悪かった」

    結衣「ううんヒッキーは悪くないよ」

    結衣「あと雪ノ下さん次やったら警察に突き出すから」

    雪ノ下「ご、ごろすぅ…!ごろしてやるわよ肉ヶ浜ァ…!」

    32 :

    ゆきのんがんばれ

    33 :

    勢いがいいね期待しえん

    34 :

    ここまで八幡が空気な俺ガイルSSも珍しい

    35 :

    やばいめっちゃ好きかもこれ

    36 :

    いつものクソSSかと思ったら違ったしえん

    37 :

    ふひ

    38 :

    雪ノ下サーガと同じ波動を感じる

    39 :

    >>10
    関西の方なのかな
    茶をしばくって表現初めて聞いたわ

    42 :

    クセになるわ

    43 :

    翌日の朝


    結衣「おはよー、ヒッキー」

    八幡「おう」

    結衣「今日もいい天気だねー」

    八幡「お、おう」

    八幡(や、ヤベェ女子が話しかけて来たぞ…)

    結衣「ところでヒッキー今日お昼ヒマ?」

    八幡「特に予定はないが」

    結衣「ヒッキーっていっつも誰とご飯食べてるの?」

    八幡「男子シングルスだよ」

    結衣「そ、そうなんだ」

    結衣「あ、だったら今日のお昼一緒に」

    雪ノ下「邪魔よ」チリンチリーン

    ドガシャアッ!!

    結衣「食ヴェッ!!?」

    雪ノ下「あらあら、ポケモン剛をプレイしながらチャリ通してたら豚を轢いてしまったわ」

    雪ノ下「ゆきのん反省」

    結衣「前見て運転しろよ」腹パン

    ドンッ!!

    雪ノ下「ェンッ!?」

    結衣「さ、遅刻する前に行こヒッキー」

    雪ノ下「か、かはっ…こひゅー…こひゅー」

    八幡(こ、怖い…。純粋にこいつらが怖い)

    44 = 1 :

    キーンコーンカーンコーン

    結衣(…お昼)

    結衣(よ、よし!やっぱりヒッキーお昼に誘おう!)

    結衣(ついでにあの時のお礼も…)

    三浦「え、結衣ー。どこ行くん?」

    結衣「あ、ごめん。今日はちょっと行くところあって」

    三浦「なんか用事あんの?だったら帰りにレモンティー買って来てくんね?パンだからお茶無いとキツくてさ」

    結衣「いや、あたしお昼まるまるいないからそれどうだろーあはは…」

    三浦「ふうん…」

    三浦「なんか最近結衣ってば付き合い悪くね?どしたん?」

    結衣「え、あ、ごめん…」

    三浦「いや別に謝ってもらいたい訳じゃないけどさー」

    三浦「ただ理由ってーの?その辺詳しく知りたいだけ」

    結衣「…ホントごめん。あ、明日はちゃんと」

    三浦「いやだから謝るのはいいからさぁ」

    三浦「はっきりしてくんない?そういうのちょっとイラッと来るよね」

    結衣「ん………」

    45 = 1 :

    八幡「…………」

    八幡(あの野郎…好き勝手言いやがって)

    八幡(せっかくの昼飯が不味くなるだろうが…)

    八幡「お、おいおまーーー」

    ポン

    八幡「え?」

    雪ノ下「比企谷くん」

    八幡「ゆ、雪ノ下…いつの間に…」

    雪ノ下「ここは私に任せて」

    八幡「雪ノ下…何を」

    雪ノ下「」ゴソゴソ

    雪ノ下「」スッ

    八幡(あれは…スケッチブック?)

    結衣(ゆ、雪ノ下さん…?)

    雪ノ下「………」ペラ


    題名【こんな由比ヶ浜結衣は養豚場に直送だ】


    結衣「」

    八幡(な、何を始める気だ雪ノ下ーーー!?)

    46 = 1 :

    雪ノ下「………」ペラ


    【胃が4個ある】

    結衣(無いよ!)

    【青痣がよく似合う】

    結衣(似合ってたまるか!)

    【体操服は持って帰らない】

    結衣(持って帰ってるよ!)

    【父親が五人はいる】

    結衣(どんな家庭だ!)

    【増える】

    結衣(増えるか!)

    【陰毛だけブロンドに染めている】

    結衣(発想が気持ち悪い!)

    【控えめに言ってデブ】

    結衣(こ、この………ッ)

    【適度に脱肛する】

    結衣(するか!!)

    【十刃落ち(プリバロン・エスパーダ)だ】

    結衣(意味分かんないし!)

    【病名のある精神状態だ】

    結衣(それはお前だろッ!!)

    47 = 40 :

    サーガ書いてくうちにやりたいネタ以外の描写どんどんテキトーになってく癖直せよww

    49 :

    父親が5人とか井上陽水かよ

    50 = 1 :


    三浦「結衣」

    結衣「え?あ、なに、」

    三浦「ちゃんと話聞いてんの?」

    結衣「ご、ごめん。ぼーっとしてて」

    三浦「そういうの良くないよ」

    結衣「う、うん…」

    雪ノ下「くっ…くふッ…ふふ…www」

    結衣(め、めっちゃ笑ってる…)

    結衣「む、むむむ…!」

    三浦「だから話聞けって」

    結衣「あ、え?」

    三浦「つかさ、結衣あーしのこと嫌いなん?」

    結衣「そんな訳じゃ…」

    雪ノ下「~~~っwwww」バシバシッ

    結衣(あ、あの女…!)


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