比叡「司令に、金剛姉様に、榛名に、霧島に。大好きなみんなに囲まれて、私は笑ってるんです」

提督「だな。お前はだいたい、いつ見たって能天気に笑ってるぜ」

比叡「なのに、ある時気付くんです。私の声が届いてないって。私の顔が見えてないって。私に誰も、気付いてくれないって」

提督「……」

比叡「海面が見えるぐらいの水深から、海の上を眺めてる。そこではみんな笑ってるんです。私がいなくても。私に気付かずに」

提督「……」

比叡「声がみんなに届くことはなくて。光が私に届くこともなくて。浮かぶことも沈むこともできずに、ただただ、私のいない世界をずっと眺めてるだけの」

提督「……」

比叡「そんな――夢でした」

比叡「ひとりぼっちは、嫌です」

提督「ああ」

比叡「みんなが私を見捨てるなんて、そんなことありえないってわかってるけど」

提督「当たり前だ」

比叡「それでも、怖いんです……」

提督「……」

比叡「もう二度と、独りになんかなりたくない……」

提督「……んだ、そんなことかよ」ﾊｧ

比叡「そ、そんなこと、って！　私は真剣に！」

提督「だったら話は簡単じゃんか」

比叡「え？」

「俺が一生、側にいてやるよ」

比叡「」ﾎﾟｶｰﾝ

提督「そういう話じゃねーの？」

比叡「あ、えっと……」

提督「おう」

比叡「えと、えと、ええっと」

提督「おう」

比叡「……」

提督「……」

比叡「そ、そういう話、かもしれません///」

提督「おう！」ﾆｶｯ

比叡「……えへ///」ﾎﾟﾜﾎﾟﾜ

提督「さ、話も終わったしテレビテレビ」ﾋﾟｯ

提督「お？　なんか芸能人が結婚式挙げたんだってよ。そういや兄貴たちのはいつやんのかねー」

比叡「……ね、司令」

提督「あん？」

比叡「ブーケトスって、家族が参加してもいいんでしたっけ」

提督「別にいいんじゃね。よく知らねえけど」

比叡「……もう『決まってる』人でも、いいんでしたっけ？」

提督「……別に、いいんじゃね？」

比叡「……」

提督「……」

比叡「気合い！　入れて！　キャッチします！」ｸﾞｯ

提督「おう、がんばれよ」ﾆｶｯ

比叡「そういえば本場アメリカでは男の人も参加していい、ってテレビで見たことあります！　司令もやりましょうよ！」

提督「えっマジ？　アリなのそういうの？」

比叡「二人で取りにいけば単純計算で……キャッチ率２２倍！　爆上げですよ！！！」ﾊﾞｰﾝ

提督「お前天才だな！！！」ｶﾞｰﾝ


艦！

比叡は単純だなぁ！
でもそこがかわいいなぁ！

もうちょっとだけ続けます
ご一読ありがとうございました

乙
提督やるじゃん
でも算数くらいは覚えような二人とも

乙です
まる見えでよくブーケトスを男性がキャッチするハプニング動画流れるな

乙
単純ってかバカだ(マジレス)

これは…ゆで理論じゃな？（すっとぼけ）

そんな中デースはゾイ夢を見ていた

一緒に参加したら2人が獲るチャンスあるだろ？
2人いるんだから2が2つだろ？
2が2つあるんだから22だろ？

22倍で何も間違ってないじゃないか！！

乙
バカだと一直線で気持ちいいな

足す前だから1と1なんだよなぁ

乙です

乙です。
２人いるから２回チャンスがあるから２を２つ並べて22倍……かな？なんかこの二人スニーカーとかはいて行きそう。

この比叡は弾道計算とかを勘でやっちゃえる超天才肌タイプと見た。
そうでもなければ長距離砲撃とか無理だろコレ。

乙

乙！
そういえば、弟から兄はともかく、兄から弟への言及は無かったような・・・

22倍は不意打ちすぎるwww

そのくせ22倍が爆上げなのは理解できてるんだぜこいつらwww

乙
22倍吹いたwww
真っ直ぐで単純なバカな娘程可愛いものはないね！

> 提督「おお。俺より十倍、いや百倍は頭いい兄貴だぜ」
ゼロには何を掛けてもゼロというのはこういうことですね。

おい頭の１どこから出てきた

自然数だから自然に沸いて出るんだろ？(博識)

自然数とはいったい…ウゴゴゴゴ

提督には立派なのが生えてるからどれだけ０が並んでも1が先頭に立っちゃうんだね

>>128
あっちは０じゃないから……（震え声）

〈市街テロ〉


比叡「くっはー！　生スタジオ○ルタ、感動しましたーっ！」＞＜

提督「おいこれ夢じゃないよな？　目が覚めたら『ええとも』とっくに放送終了してましたとかじゃないよな？」

比叡「やだなー司令！　そんなことあるわけないじゃないですかー！」

提督「……明日もまた来てくれるかなー！？」ﾉ

比叡「ええともー！！」ﾉ

提督「やっちまったなぁ！　生でやっちまったなぁ！」ﾋﾟｮﾝ

比叡「やっちまいましたねー！」ﾋﾟｮﾝﾋﾟｮﾝ


ｷｬｯｷｬｷｬｯｷｬ


一般市民（あそこの脳みそ軽そうなバカップルマジうぜぇ……）

提督「さ、昼メシいくぜ」ｷﾞｭｯ

比叡「あ……」

提督「？　どしたよ？」

比叡「手ぇ、握ってもらっちゃいました///」ﾎﾜﾎﾜ

提督「そりゃお前デートだもん、手ぐらい握るよ」

比叡「んにゅふふふー……あ、じゃあこういうのもしとかなきゃっ」

提督「こういうの？」ｷｮﾄﾝ

比叡「んー」ｽｯ

ﾁｭｯ


提督「……」

比叡「……ちゅーしちゃいましたぁ///」ﾎﾜﾎﾜ

提督「……まあ、デートだもんな。こんぐらいするわな///」ﾎｯﾍﾟﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

比叡「そうですよ！　だってデートですもん！」ﾆｺｯ

提督「だよなー！」ﾆｶｯ


ｲﾁｬｲﾁｬｷｬﾋﾟｷｬﾋﾟ


市民（うぜええええええええええええええええええええ！！！！）

>>137の最後に「艦！」入ります（小声）

〈明かされた真実〉


提督「おい比叡」

比叡「なんですか司令？」

提督「こないだテレビでやってたんだけどよ」

比叡「はい」

提督「カレーに漢方入れると美味いらしいぜ」

比叡「なんとっ！？　こ、この比叡の目を持ってしてもその組み合わせの妙は見抜けなんだ……！」

提督「いやいやいやいやいやいや」

比叡「？」

提督「『？』じゃねえよ。お前、俺に漢方入りカレー食わせたことあったろ」

比叡「ああ、そんなこともありましたねー。いやぁあれは美味しかった！」ｼﾞｭﾙﾘ

提督「記憶かいざんしてんじゃねーよこの鳥頭ァ！！」ﾄﾞﾝ

比叡「ひえっ！？」

提督「クッソ不味かったぞあのカレー！　お前ほんとはなに入れた！？　ぜってー漢方以外のもんブチこんだだろオラァ！！」

比叡「……ふっ。司令ともあろうお方が、まだまだ甘いですね」ﾆﾔ

提督「ああん！？」ｶﾞﾙﾙ

>>135
しかし現実は無常である

比叡「論理的に考えてみましょう。その１、『漢方入りカレーは美味しい』」

提督「大鯨や鳳翔にも確かめたぜ。カレー粉ってあれだ、ブツにもよるが、そもそも漢方と一部成分が被ってるとかなんとか」

比叡「ふむ。ではその２、『私は確かにあのカレーに漢方を入れた』」

提督「いやだからそれがあやし」

比叡「そこから導き出される結論。その３、『あのカレーは実は美味しかった』」

提督「なん……だと……」

比叡「だってほら、現にこれ」ﾊﾟｸ

提督「あ、おい！　それ俺のスプーンー！」

比叡「んぐんぐんぐ。ほら美味しい」ﾆｺ

比叡「つまりあのカレーは美味しかったんです！　間違っているのは提督の味覚か記憶！　これが当然のろんりてききけつというやつですよ！」ﾌﾝｽ

提督「な、なるほど！　言われてみれば！」ｶﾞｰﾝ

比叡「……だって、あの時も、今も。比叡の、あ、愛情っ、たっぷり入ってますから！」ﾆｺｰ

提督「……はは！　どーりでうめーわけだ！」ﾊﾟｸｯ

比叡「♪」


ｱ､ﾓｳﾋﾄｸﾁｸﾀﾞｻｰｲ♪　ﾃﾒｰﾃﾞﾖｿﾚﾖﾅﾍﾞﾆｲｸﾗﾃﾞﾓｱﾝﾀﾞﾛｰ


霧島「……」ﾊﾟｸ

霧島（結局なんだったのかしら、あの時の『漢方』）ﾀﾗﾘ


艦！

〈洋上の貴婦人〉


提督「あーめんどくせ、なんで俺がダンスパーティなんかに……お偉いさんのやることはわかんねえよ」ﾌﾞﾂｸｻ

比叡「司令ー」

提督「おう比叡、着替え終わったか？　さっさと顔出して、さっさと帰ん……」ｸﾙ


ｷﾗｷﾗｷﾗ


比叡「えー。せっかくだから楽しんでいきましょうよ、ねー司令ー」

提督「」ﾎﾟｯｶｰｰｰｰｰﾝ

比叡「司令？　顎が外れすぎて地面にくっつきそうになってますよ？　おーいしれー？」

提督「……『まごにもいしょう』、ってやつ、か」

比叡「なんですかそれ」

提督「（多分）キレーな衣装着せればテメーの孫でも見惚れちまう、って意味だ。（おそらく）」

比叡「私は司令の孫じゃありませんよー」

提督「……それもそうだな」

比叡「あはは、変な司令っ」

提督「……お前が、妙に似合ってんのが悪いんだよ、そのドレス」ﾌﾟｲ

比叡「ふふん。なにせ比叡、御召艦ですからね！」ｸﾙｯ

提督「そういやんなこと言ってたな」

比叡「陛下の御前に出ても恥ずかしくないよう、礼儀作法はしっかり叩きこまれてるんですよ？」ﾍﾟｺｯ

提督「……」

比叡「さあ司令、パーティ行きましょ！　美味しい料理いっぱいありますよーきっと！」ｳｷｳｷ

提督「めんどくせーからちょっと出て終わりだ」

比叡「えー！？」ﾌﾞｰﾌﾞｰ

提督「ダメだ帰る。偉いさんに顔だけ見せてそっこー帰る」

比叡「なんでですか！？　私、結構楽しみにしてたのにー！」

提督「ダメっつったらダメなんだよ」

比叡「ケチー！　アホー！　クソ提督ー！　せめて理由ぐらい聞かせてくださいよー！」

提督「……ッ！」


ﾊﾞﾝ!


提督「今のお前を！　他のヤローの目に！！　触れさせたくねえんだよッ！！！」

比叡「……」

提督「はぁ……はぁ……」

比叡「私、そんなひどい格好してますか？」ｼｮﾝﾎﾞﾘ

提督「あああああ゛あ゛あ゛あ゛！！！！　もーいい、先行ってんぞっ！！」ｽﾞﾝｽﾞﾝ

比叡「あ、ちょっと司令ー！？」

比叡「……」


ｼｰﾝ


比叡「……うわぁ」ﾆﾍﾗ

比叡「えへ、えへへへへ……う、嬉しくて死んじゃいそぉ……///」ﾆﾖﾆﾖ


艦！

〈目の前の幸せな花嫁から〉


比叡「いやぁ感動でしたね司令、金剛姉様の晴れ姿！」ｳﾙｳﾙ

提督「俺ぁお前のピーピー声がうるさくてちっとも感動できなかったぜ」

比叡「それにしてもまあ、音に聞こえたバカップルらしい、ショッキングな『誓いのキス』でしたねー……///」

提督「十分以上しっぱなしとか、バカなんじゃねーのアイツら……///」

比叡「ん、んん。とにかく、この後は！」

提督「へっへへ。お待ちかねのブーケトスだな！」

ﾎﾟﾌﾝ


比叡「……」

提督「……」


ﾜｰﾊﾟﾁﾊﾟﾁ　ｵﾒﾃﾞﾄｰ　ﾁｸｼｮｳｺﾝｷｶﾞｱｱｱｱｱ　ﾍｰｲﾋｴｰﾅｲｽｷｬｯﾁﾃﾞｰｽ!


比叡「どどどどどどどうしましょう司令！　ほほほホントに取っちゃいましたー！！」ﾜﾀﾜﾀ

提督「おおおおおおお落ち着け比叡！　帝国軍人はうろたえない！！」ｵﾛｵﾛ